風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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ちょっと、休憩 その2

・・で、お次は、鉄道撮影のセオリーを無視した『3ナイ運動実施中』の『○鉄』写真おば・・。


でも、「使い回しじゃねえか! このタワケ!!」という指摘はナシね。 事実なのだけど、筆者のガラスのハートをブチ割る破壊力のある指摘だから。

ちなみに『3ナイ運動』とは、撮り鉄をするに当たっての撮影必需品を持っていかない『後ろ向き』な思考です。

「行き当たりバッタリの出たとこ勝負の性質上、事前の下調べやロケハンをしない」
「三脚は重いし据え付けが面倒なので持っていかない」
「時刻表はダイヤ改正があっても然程変わらないので古い改正前ので十分だし、重く嵩張るので持っていかない」
という、本気で撮影に取り組む撮り鉄さんが聞いたら張り倒したくなる運動でっす。

     鉄道

毛嵐らし立つ
日高本線・節婦の浜 1月上旬

有名撮影地の裏側で撮ったのだけれど、「有名撮影地を完全食ってるね」と思うのは、ワテが写真床たる所以だ。


♪山も野原も綿帽子かぶり
花輪線・湯瀬 2月上旬

コレ・・、「列車が切れてる」など鉄道写真としてはアウトローなんだけど、ワテ的には通算5回使い回してるお気に入りでっす。


もうこの国には存在しない鉄道風景
旧国鉄名寄本線 沙留・流氷の丘 2月中旬

車窓から流氷を眺めながらゆく鉄道の旅。 この国ではもうこのような旅情景は味わえない。
なぜなら、流氷の接岸するオホーツク沿岸を行き交う鉄道路線が、全て廃止となってしまったからである。
効率と利便性だけを重視するあまり、大切な物をポロポロと失っている事実がここにあった。

『流氷列車』・・。 コレが撮れて本当に良かったと思うワテ。 生涯通じての『お宝』写真でっす。


旧きもの・・新しきもの・・
津軽鉄道・津軽中里 12月末

捨てられて朽ちる事しきり・・の旧きモノを横目に新しきモノが通り過ぎる。 だが、どういう訳か、朽ちる事しきり・・の旧きモノに威厳と風格を感じる。 ワテの目に映った主役は、間違いなく旧きモノだった。


光のカーテン
津軽鉄道・毘沙門 12月末

ここは文豪・太宰治が『本州の袋小路』と叫んだ場所・・。 その荒涼たるネガティブな風景の中、細々と列車が行く。 強い季節風が吹き荒れ、何とも重苦しい情景であった。 そんな陰鬱な雰囲気の中、雲間より差し込む光のカーテンが、一筋の救いの手を差し伸べているように見えた。


光の輪
旧国鉄天北線・恵北 2月末

どこまでも果てしなく広かる荒涼とした原野・・。 その無人の荒野に旅客を大量輸送する目的で、建設される鉄道路線があった事は、正しく“夢まぼろし”と捉えていいのかもしれない。 そんな叙景的なシーンを、“夢まぼろし”の如く光の輪として表現してみた。


黎明
ちほく高原鉄道 境野 1月初旬

こんな印象的な夜明けを、あと何度迎える事ができるのだろう・・。 引き受け先の地元第三セクターが路線の放棄を決定した事で、幾度となく廃止の危機を切り抜けたこの鉄路もついに終焉を迎える。

2006年4月の廃止が正式に決まり、これが最後の正月風景となる。 その情景は、その立場を語るが如く、寂しく陰鬱な黎明の情景だった。


書きこんだ写真のコメント・・
カッコイイじゃん! ワテ。←こんな事書くからタワケから抜け出せんのだよ。




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No title * by 散位 アナリスト杢兵衛
これらもナイスです。

No title * by roba
なんででしょうねぇ…
新旧交代する時って新しい方にワクワクするより
旧い方にものすごく愛情を感じますよね。

私もバイクを買い替えたばかりで
津軽鉄道の写真にはこみ上げるものがありました。

No title * by 風来梨
アナリスト杢兵衛さん、こんばんは。

こちらも称賛頂き、真に有難うございます。

No title * by 風来梨
robaさん、こんばんは。

古いモノには、何か魂が宿るのを感じる事がありますね。
古きモノを使う事で感じる事は、その当時の最大の技術で使う人を出迎えた優しさと威厳なんだろうな~って思いますね。

そして、技術的に未開拓な事に対して使用者が知識を傾けてより使いやすくする努力も当てはまるかな~って思います。

だから、私は古いモノが大好きだし、モノに抱く信用も大きいですね。
・・で、カメラもフイルムを使ってまっす。

No title * by 鳳山
雪景色と鉄橋、走る電車。絶景ですね♪

ナイス

No title * by 風来梨
鳳山さん、こんばんは。

野山の雪景色という日本の原風景と古い気動車はぴったりと調和しますね。 今のヘンテコなデザインなら、こうはいきませんから。

今のデザイナーも、その土地の風景との調和を少しは考慮したらどう?って言いたくなります。

No title * by 風来茄子
実はデスね、津軽鉄道の新旧交代の現場に同行した者として閣下の視点の確かさを感じた一枚なんですよ。地味ながら社会性をも提議する貴重な作品ではないかと。でもキラーカットと言えるのは流氷原の一枚でしょうね。すべての条件が調和した幸福な一瞬と言えるでしょう。

No title * by 風来梨
>視点の確かさを感じた一枚なんですよ。 地味ながら社会性をも提議する貴重な作品ではないかと。

殿下・・、お手を太刀に掛けながらそのような褒め殺しをされますと、ノミの心臓のワテは恐ろしゅうて身の震えが止まりませぬ。

あの津軽征伐では、芦野公園の撮影場所など殿下に色々教えを乞いました。 時刻表さえ持たぬ無作法なワテに、駅置きの時刻表バンフレットを下げ渡し頂いた御恩、痛く感激致しましたぞ。

あの後、殿下の八甲田征伐は如何でございましょうや。 ワテは、秋田内陸で〇鉄にて、何とか殿下の平定された写真床下の世の安寧を確保できてございまする。

No title * by 日本一周
すばらしいお写真の数々、見入ってしまいました…。
鉄道と自然と…の視点、私も大好きです。
この記事では、名寄本串のが一番好きです。
お気に入りに登録させていただき、じっくり見せていただきたいと思います。

No title * by 風来梨
日本一周さん、こんばんは。

自然を背景にして、最も映える乗り物は鉄道ですね。
『撮り鉄』というジャンルが、写真の一大ジャンルになっている事からも頷けますね。

名嫁本線・・、この路線は今も私の妄想の中で存在する私の夢・・、『オホーツク縦貫鉄道』の主要部分ですね。 名寄本線の冬は1987~1989年の3年連続で訪れたのですが、1987年と廃止年の1989年は流氷が接岸しなかったので、1988年に『流氷と列車』が撮れたのは幸運でした。 だから、『お宝写真』の一枚になってます。

宜しければ、私の鉄道における障害の『夢』・・、『オホーツク縦貫鉄道の夢』(全38回)を覗いて見てくださいね。←あからさまな宣伝、スミマセン

それと、お気に入りをして頂き、有難うございます。
コチラも、懐かしい名列車を懐かしむべく、お気に入り登録したいと思います。 どうぞ、宜しくお願いします。

コメント






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No title

これらもナイスです。
2015-11-25 * 散位 アナリスト杢兵衛 [ 編集 ]

No title

なんででしょうねぇ…
新旧交代する時って新しい方にワクワクするより
旧い方にものすごく愛情を感じますよね。

私もバイクを買い替えたばかりで
津軽鉄道の写真にはこみ上げるものがありました。
2015-11-25 * roba [ 編集 ]

No title

アナリスト杢兵衛さん、こんばんは。

こちらも称賛頂き、真に有難うございます。
2015-11-25 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

robaさん、こんばんは。

古いモノには、何か魂が宿るのを感じる事がありますね。
古きモノを使う事で感じる事は、その当時の最大の技術で使う人を出迎えた優しさと威厳なんだろうな~って思いますね。

そして、技術的に未開拓な事に対して使用者が知識を傾けてより使いやすくする努力も当てはまるかな~って思います。

だから、私は古いモノが大好きだし、モノに抱く信用も大きいですね。
・・で、カメラもフイルムを使ってまっす。
2015-11-25 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

雪景色と鉄橋、走る電車。絶景ですね♪

ナイス
2015-11-26 * 鳳山 [ 編集 ]

No title

鳳山さん、こんばんは。

野山の雪景色という日本の原風景と古い気動車はぴったりと調和しますね。 今のヘンテコなデザインなら、こうはいきませんから。

今のデザイナーも、その土地の風景との調和を少しは考慮したらどう?って言いたくなります。
2015-11-26 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

実はデスね、津軽鉄道の新旧交代の現場に同行した者として閣下の視点の確かさを感じた一枚なんですよ。地味ながら社会性をも提議する貴重な作品ではないかと。でもキラーカットと言えるのは流氷原の一枚でしょうね。すべての条件が調和した幸福な一瞬と言えるでしょう。
2015-11-28 * 風来茄子 [ 編集 ]

No title

>視点の確かさを感じた一枚なんですよ。 地味ながら社会性をも提議する貴重な作品ではないかと。

殿下・・、お手を太刀に掛けながらそのような褒め殺しをされますと、ノミの心臓のワテは恐ろしゅうて身の震えが止まりませぬ。

あの津軽征伐では、芦野公園の撮影場所など殿下に色々教えを乞いました。 時刻表さえ持たぬ無作法なワテに、駅置きの時刻表バンフレットを下げ渡し頂いた御恩、痛く感激致しましたぞ。

あの後、殿下の八甲田征伐は如何でございましょうや。 ワテは、秋田内陸で〇鉄にて、何とか殿下の平定された写真床下の世の安寧を確保できてございまする。
2015-11-28 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

すばらしいお写真の数々、見入ってしまいました…。
鉄道と自然と…の視点、私も大好きです。
この記事では、名寄本串のが一番好きです。
お気に入りに登録させていただき、じっくり見せていただきたいと思います。
2018-08-26 * 日本一周 [ 編集 ]

No title

日本一周さん、こんばんは。

自然を背景にして、最も映える乗り物は鉄道ですね。
『撮り鉄』というジャンルが、写真の一大ジャンルになっている事からも頷けますね。

名嫁本線・・、この路線は今も私の妄想の中で存在する私の夢・・、『オホーツク縦貫鉄道』の主要部分ですね。 名寄本線の冬は1987~1989年の3年連続で訪れたのですが、1987年と廃止年の1989年は流氷が接岸しなかったので、1988年に『流氷と列車』が撮れたのは幸運でした。 だから、『お宝写真』の一枚になってます。

宜しければ、私の鉄道における障害の『夢』・・、『オホーツク縦貫鉄道の夢』(全38回)を覗いて見てくださいね。←あからさまな宣伝、スミマセン

それと、お気に入りをして頂き、有難うございます。
コチラも、懐かしい名列車を懐かしむべく、お気に入り登録したいと思います。 どうぞ、宜しくお願いします。
2018-08-26 * 風来梨 [ 編集 ]