2015-11-20 (Fri)✎
路線の思い出 第121回 明知線・花白駅、山岡駅、明知駅 〔岐阜県〕
古き良き時代の鉄道駅の様相を魅せた
国鉄時代の明知駅
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’83)
恵那~明知 25.2km 1509 / 588
移管年月日 移管時運行本数 転換処置
’85/11/16 恵那~明知 下り9本上り8本 明智鉄道
明智駅(あけちえき)は、岐阜県恵那市明智町445-2にある明知鉄道・明知線の駅である。
明知線の全ての列車の始発・終着駅であり、駅近くには明知鉄道本社がある。 1985年の明知鉄道に経営移管の際に、駅名を『明知』から『明智』に改称している。 なお、同じ岐阜県内に、同音同字の明智駅(名古屋鉄道広見線、可児市)がある。
駅舎に接して1面1線の単式ホームがある駅で、終日駅係員配置駅となっている線内の中心駅である。
構内に車両基地があり、車両の夜間滞泊もある。 また、多くの側線を有する。 2017年の1日平均乗降人員は323人との事。
駅周辺は旧恵那郡明智町の中心市街地であり、住民が大正時代の町並みを保存して観光資源として活用している『日本大正村』の玄関口である。 駅舎の隣には2012年、喫茶店や地元産品の販売コーナー、トイレを備えた交流施設『明智駅前プラザ』が開設された。
山岡駅(やまおかえき)は、岐阜県恵那市山岡町上手向にある明知鉄道明知線の駅である。
1面1線の単式ホームを持つ駅で、無人駅である。 かつては1面2線の島式ホームであったが、片方の線路は北側に一部だけ残され、それ以外は撤去されて整備されている。
その残された北側の線路は留置線として使用され、そこに留置されたアケチ1形が倉庫として使用されていたが、その後に再改造を受けて『森の列車カフェ』としてオープン下との事である。
1988年からの一時期は、駅舎が学習塾として使用されていた。 2016年の1日平均乗車人員は55人との事。
花白駅(はなしろえき)は、岐阜県恵那市山岡町馬場山田にある明知鉄道明知線の駅である。
駅前に『花白の湯』という温泉入浴施設が開業した為、2011年に駅名を花白温泉駅(はなしろおんせんえき)と改称している。 駅構造は1面1線の単式ホームのみの棒線駅で、無人駅となっている。
2016年の1日平均乗車人員は17人との事。
この路線は、鉄道写真を撮るようになって初めて『駅間徒歩』をした路線なのだが、どうも印象が薄いのである。 まぁ、『駅間徒歩』をしたと言っても、それはオチャメな理由が重なってなし崩し的にそうなっただけの事なのだが。
その「印象の薄い」理由は、撮った写真が”中坊ならでは”の『残念』なデキだった事と、この明知線が第三セクター鉄道としてやっていける程の路線、つまり『ローカル線としてのランク』が低かった事が第1理由であろう。
もちろん、この『ローカル線としてのランク』とは、ガキの頃の筆者(タワケ)の独断と偏見によって勝手にランク付けしたものであるのだが。 それに加えて、『なし崩し的に歩いた』というオチャメに遭遇!?して、まともに『撮り鉄』をしていなかった事も挙げられるのである。
明知線はローカル線の中では
第三セクター経営に耐え得る優良路だ
まぁ、一眼レフカメラを持ってスグの中坊が、北海道の第一級のローカル線などの「いきなりの大物」を捌けるハズもなく、この頃の筆者の行動力や財力を加味しても、明知線辺りが妥当なのだが。
そして、この頃は『奇跡の体力』の発動前の超運痴の肥満児だったし。
まぁ、『奇跡の体力』発動後も肥満傾向ではあったが、あの時は付着した脂肪が筆者(タワケ)をして、「過ぎたる脂肪は力なり!」と言わしめる程に凄ましいパワーをたたき出していたのである。
それは、今はあの時より13㎏も減って60kg台となったのに今の現状をあの時と比べると全くの別人で、その有り様は『詐欺』とも取れる程の『ヘタレ』に堕ちぶれた事からも、前言の「過ぎたる脂肪は力なり!」という格言が本当だ!という事が証明されるのである。
だが『奇跡の体力』発動時も、跳躍力などの身体能力において「走り幅跳びで生涯一度たりとも3mの壁を越えた事がない」やら、「垂直飛び実績33cm」の金字塔を打ち立てるなど運痴である事は変わりなかったので、中坊時のワテは運痴の上に体力もない『タダの使えない肥満児』であった訳である。
この事になると熱くなって話が脱線しがちだが、それでも声を大にして言いたいのは「もっと自身の脂肪に対して誇りと敬意を持て!」という事である。
だが、その運痴の肥満児の当時の筆者は、高校から青年時代に化けた『奇跡の体力』を保持した時も、そしてそれが化学変化を起こし『メタボ脂肪のヘタレ』となった今をも通じて、『何も考えていない浅はかなタワケ』である事は変わりなかったのである。
駅名に絆されて
オチャメの序曲はここから始まった
その『浅はかなタワケ』ぶりは、撮影地の選定から涌き出していたのである。 それは『撮り鉄』を志す者ならば、取り敢えずは「終点まで乗車して車窓を眺める」などをして景色がいい所をロケハンするのであるが、このタワケは「『花白』という駅名の響きがいい」という理由で決め打ちして下車してしまったのである。
・・で、そこには、刈り取られた田んぼだけで何もなかったのである。 そして、民家はポツポツあったが店屋は一切なく、途端に干上がったのである。 この事によって、『撮り鉄』する為に降りたのに食料品屋を探してうろつかねばならなくなったのである。
花白で降りて乗ってきた
列車を1ショット
:
この時までは希望に
満ち溢れていたよ たぶん・・
この時は運悪く、前日の夜行列車(ぢ・つ・わ・・、この時に乗っていた夜行列車は高山本線をゆく急行【のりくら12号】という、超レアな気動車夜行急行だったりして)の乗車前から飲まず食わずで、かなりの空腹状態であったのである。
で・・、なし崩し的に次の駅の山岡駅まで、「パンでも売っている駄菓子屋」を探して歩く事になる。
山岡までの駅間距離は1.4kmと大した距離ではなく、そして今は恵那市に編入されているが以前は山岡町という一つの町であり、駅はその中心集落という事で「菓子パンゲット!」の希望を強く持てた駅間歩行であった。 その駅間歩行の途中で、花白まで乗った列車の折り返しがやってきたので1ショット撮る。 ぢ・つ・わ・・、これが、今回の『一番星』だったりして(悲)。
微妙にブレてるし
所詮、中坊が撮るとこんなもん
(今もそう変わらんが)
(今もそう変わらんが)
・・で、何事もなく山岡駅に着いて、駄菓子屋に入って「菓子パンゲット!」の本願成就を果たす。
まぁ、山岡までは歩くハメになったが先程に上り列車を撮る事ができたので、残りの撮影計画は次の列車で明知まで出て明知でおとなしく『駅撮り』するつもり・・の予定を立てる。
到着即「菓子パンゲット!」
までは良かったが
駄菓子菓子! 飯食ったら・・、それも肥満児にありがちの炭酸ジュースをラッパ飲みをしながら大量の甘ったるい菓子パンを食うと、必ずお通じの時間がやってくるのである。 そしてそのお時間が、運の悪い事に明知に向かって乗る予定の列車の発車時刻に『被って』しまったのである。 即ち、列車の発車時刻間際に『催し』てしまって、列車に乗るべく駅ホーム上に立って列車を待っているハズが、駅のボットン便所の上に跨っていたのである。
この駅の最大の思い出は
ボットン便所
もうこれで、この撮影行は全てが終わってしまったのである。 なぜなら、次の明知方面の列車は15時過ぎまで3時間以上もないからである。 この『便所跨り』のオチャメと相成った運命に呆然となり、乗るハズだった11時の列車の折り返しを撮るが、この時は心境的に不安定で『流れて』いたよ。
いやぁ 撮り鉄写真って
撮影者の心情を端的に映しだしますねぇ
流れてるよ 見事に
・・で、こんな所で3時間以上も待つのは、まだ白糠線など3往復の『キング・オブ・ローカル線』の体験前で『ローカル線の便数』に対しての耐性が構築されていない肥満児には耐えられない事で、この肥満児はこれを打開すべく終点の明知まで歩く事を決意したのである。
だが、明知までの駅間距離5.4kmと、先程の花白~山岡の4倍近くの距離なのである。
『奇跡の体力』が出現したこの1年後ならばこれ位の距離は屁でもないのだが、この時は残念ながら『炭酸ジュースの高速ラッパ飲み』が特技の『使えない肥満児』であり、この身の上でこの『ミッション』はかなり『一か八か勝負』なのである。
こういう場合、線路より離れると道が判らなくなるので線路を歩いていく(良い子はマネしちゃあダメだよ)のだが、運のよい事にほぼ全区間で国道が線路から見える位置に並行してあったので、ほとんどの区間で国道を歩く事ができて、リスクの高い線路上を歩く必要がなかったのである。
・・で、約2時間近くかけて、列車が全く通らない時間帯を念入りに『ロケハン』したのであった。
だが、今回のこの『ロケハン』は、「今後の撮影に活かされる事は一度もなかったのは藪の中に」っていうか、後にも先にも明知線を訪れたのこの時だけだしィ。 空は山岡駅を出発する頃は筆者(タワケ)の心情を察してか『雨が降り出しそうなドン曇り』であったが、駅間歩行という肥満児にはキツいミッションを終えてたどり着いた明知駅では心晴れやかとなった筆者の能天気ぶりを示すが如く、朗らかな西日が差し込んできたよ。
明るい日の光が差し込んで
「あの時のオチャメは『結果オーライ』だった」
と頷くワテは今も昔も
変わらずのトウヘンボク
後は明知駅の駅舎を撮って、立てた予定より3時間半遅れの列車を駅撮りで仕留めて帰路に着く。
でも、日の光が当たって明るくなって、「3時間半遅れたあの時のオチャメは『結果オーライ』だった」と締めくくる現在のワテは、あの時より更に進化した能天気だったりして。
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No title * by 風来梨
きゃみさん、こんばんは。
いやぁ・・、お見苦しいネタを御覧頂き、ありがとうございます。
私もこの明知線は御覧のような今イチなモノしか撮れなかったので、要リベンジ路線の一つとしてあげていましたが、同じく後回しが重なって2度目は未だに訪れておりませんね。
なし崩しとはいえ、山岡~明知の丘陵越え区間を歩き見たのに、未だ活かしてないなぁ。 もう30年チョイ経って、情景は大いに変わっているだろうけど・・。
いやぁ・・、お見苦しいネタを御覧頂き、ありがとうございます。
私もこの明知線は御覧のような今イチなモノしか撮れなかったので、要リベンジ路線の一つとしてあげていましたが、同じく後回しが重なって2度目は未だに訪れておりませんね。
なし崩しとはいえ、山岡~明知の丘陵越え区間を歩き見たのに、未だ活かしてないなぁ。 もう30年チョイ経って、情景は大いに変わっているだろうけど・・。
No title * by 風旅記
こんばんは。
連続してのコメント失礼します。
明知線、旅の途中で訪ねるつもりが、出発自体寝坊で遅れてしまい、そのまま未だ乗る機会を持てずにいます…
お写真、楽しませて頂きました。
キハ20系列の車両は、端正なデザインで風景に馴染みますね。オレンジ色の車体も派手なようで、自然の中に存在している色に近いのでしょうか、違和感を感じずに眺めることができます。
第三セクター鉄道になって、お写真の頃とは沿線も含めて変わっているのでしょうが、長閑な風景を期待して旅してみたいと思っています。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc
連続してのコメント失礼します。
明知線、旅の途中で訪ねるつもりが、出発自体寝坊で遅れてしまい、そのまま未だ乗る機会を持てずにいます…
お写真、楽しませて頂きました。
キハ20系列の車両は、端正なデザインで風景に馴染みますね。オレンジ色の車体も派手なようで、自然の中に存在している色に近いのでしょうか、違和感を感じずに眺めることができます。
第三セクター鉄道になって、お写真の頃とは沿線も含めて変わっているのでしょうが、長閑な風景を期待して旅してみたいと思っています。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc
No title * by 風来梨
風旅記さん、こんばんは。
私もこの時以降、30年訪れてませんね。 やはり、路線の運営状況が危機に頻しない路線は後回しにしてしまいがちですね。
でも、今の明智鉄道は、食堂車を連結した便を運行するなど、地道な経営努力がみられますね。
廃止路線が廃止になった時より更に鉄道を取り巻く環境が厳しくなった今、こういう経営努力をもってしても路線存続は霧の中ですから。
私もこの時以降、30年訪れてませんね。 やはり、路線の運営状況が危機に頻しない路線は後回しにしてしまいがちですね。
でも、今の明智鉄道は、食堂車を連結した便を運行するなど、地道な経営努力がみられますね。
廃止路線が廃止になった時より更に鉄道を取り巻く環境が厳しくなった今、こういう経営努力をもってしても路線存続は霧の中ですから。
No title * by 旅の途中
懐かしいですね。昔の明知線。私もその昔、SLだけじゃなくて路線として記録していましたのでトラックバックさせて下さい。明知線は、SL復活の話がありこれからは少し期待できますよ!
No title * by 風来梨
旅の途中さん、こんばんは。
懐かしくも”恥ずかしい”アオき小僧の鉄道の思い出を御覧頂き、有難うございます。
旅の途中さんは、貴重なお宝写真を掲載されてますね。 訪問させて頂いた時に、ついつい見入ってしまいました。 特に興浜北線の北見神威岬の情景は、私も撮った情景でしたので感慨深いモノがありました。
それと、トラックバック有難うございます。 今後とも、宜しくお願い致します。
懐かしくも”恥ずかしい”アオき小僧の鉄道の思い出を御覧頂き、有難うございます。
旅の途中さんは、貴重なお宝写真を掲載されてますね。 訪問させて頂いた時に、ついつい見入ってしまいました。 特に興浜北線の北見神威岬の情景は、私も撮った情景でしたので感慨深いモノがありました。
それと、トラックバック有難うございます。 今後とも、宜しくお願い致します。
汽車旅ではたまにあるアクシデントですね~。 私も駅のボットン便所は何度も体験しております。。あるだけましか(^_^;)
明知線は後回し後回しで結局未だ訪問できてません。近いうちに訪問しようと企てています。時刻表を見ると食堂車マークの列車が載ってました、気になりますね。