2011-04-17 (Sun)✎
オホーツク縦貫鉄道の夢 第10回 標津線・標津原野のアップダウン
オホーツク縦貫鉄道の夢の第10回目は、標津線を語る上で最も端的に路線紹介が適う『アップダウンで原野をゆく姿』を追ってみようと思う。 それでは前回の奥行臼より再び列車に乗り込み、次の話題の場所へ向かうとしよう。 それと、この項目を語る上での『いつものお約束』であるタイムスケジュールは、徹底的に無視という事で・・。
スミマセン 別海駅ネタはこれしかありませんでした
何せ、1日4往復で、しかも当時は駅に興味がなかったので
撮影を終えて乗り込んだ列車は、通称・厚床線といわれる中標津~厚床で最も大きな駅・別海に着く。
この別海町は面積は香川県並み、しかし人口は香川県の1/100とも1/1000とも言われる程の人口稀薄地帯だ。 当然、駅前にチョロチョロと田舎町が形成されている位で、駅を出てものの数分も走ると同じような荒野となる。 後は、牧場の“事務所”らしき建物があるかな・・と思うような所に駅があり、乗降客もないのに義務の如く列車は停車する。
地球が丸く見える開陽台・・
中標津駅スタンプ
また、広く広がる視野は330度と云われ、晴れた日には地平線の果てに国後島や野付半島が見渡せ、端の部分が湾曲して見えて「地球が丸い球状を成している」という事が実感できる。 そして、広大に広がる空は夜は満面の星空となり、巨大なホロスコープとなって満天の星空の元、スバルや流れ星がきらめく姿を望めるかもしれない。
当時はユースホステルのお兄さんお姉さん達に連れて
もらっただけだったのでロクに写真を撮りませんでした
ゴメンナサイ 開陽台の写真もコレのみ
開陽台などの景勝地をめぐって、この地域では最大の街である中標津で旅行継続用の品を買い出したなら駅に戻って、今回の目的地である『標津原野のアップダウン』の最寄駅に向かうとしよう。
なお、この中標津を過ぎると、まともな街は網走(網走も寂れているが・・)までないので、架空旅行といえども念の為・・。
《中標津》はこの路線の要害で、標茶からの“本線”『西春別線』が国境の町・根室標津まで続いている。 もちろん、1日4本の全列車が、この“本線”の列車に接続している。 『厚床線』から“本線”に乗り換えて、一路国境の町を目指す。
根室標津行の列車が動き出して数分が過ぎると、中標津の街は“夢の泡”の如く消え去り、また先程見たものと同じような原野が広がってくる。 ただ、こちらは“本線”らしく、鉄道防雪林が線路に沿って整然と立ち並び、何となくであるがこちらの方が“お上品”な雰囲気である。
標津線での思い出がいっぱいつまった駅
上武佐駅
その中で、広大な原野を緩やかにアップダウンする所が見えたので、写真を撮りたくなって下車する。
下車した駅の名は、《上武佐》である。 《上武佐》の駅から地平線に向かって緩やかにアップダウンしている鉄路がある。 原野を真っすぐに・・。 地形の変化が即ちアップダウンだ。
キハ24がカーブに
身をよじりながらやってきた
遠くに列車の光が見える。 ゆっくりと・・、ゆっくりと・・駅に光が近づいてくる。
そんなシーンを是非とも撮ってみたい・・と思い立ってこの駅に降りてみたのだが、残念ながら当時まだ小僧の私にはそれを表現する腕はなかったのである。 それでも、足掻いてみたのが下の画像である。
アップダウンの丘の先に列車の光が見えた
空を見やると茜に染まった筋雲がたなびいていた
どうやら明日は地吹雪となるかも・・
無我夢中になって撮っていたら
いつのまにか夕暮れとなっていた
列車を撮り終えたなら(またもや時刻を無視してしまうが)列車に乗って、一路国境の町・標津へ。
~続きの根室標津までとその周辺の景勝地は次回に・・
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