2015-09-02 (Wed)✎
路線の思い出 第110回 石北本線・天幕駅 〔北海道〕
有人駅だった名残りか・・
しっかりした建付けの天幕駅
※ グーグル画像より拝借
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’83) 運行本数
新旭川~網走 234.0km 2916 / 446 時刻表を見てください
天幕駅(てんまくえき)は、北海道上川郡上川町字天幕鉄道用地に存在したJR北海道・石北本線の駅である。 利用者皆無として、2001年7月1日に廃止された。 駅廃止時で1面1線の単式ホームと木造駅舎を持つ無人駅で、駅舎内に男女共用の汲み取り式便所があった。 かつては交換設備のある相対式ホーム2面2線の駅だったが、廃止直前に合理化の為に2番線が撤去された。
駅舎は解体されたが、信号関係の建物は今でも残っている。 かつての構内を通る本線の線形は2016年現在でも直されておらず、駅舎側に寄ったそのままの形に残されている。 駅舎があった所には、旭川支社が建立した記念碑が設置された。
駅名の由来は当駅のあった地名からであるが、その由来は諸説ある。 元来、この地は現在の上越・中越などと共に、アイヌ語で『道・越える(=越える道)』の意を表すルベシベ(ルペシュペ)と呼ばれていたが、1889年から1893年にかけて中央道路(のちの国道39号に相当)建設にあたって天幕(テント)が張られたことから『天幕』と名付けられたとされ、『駅名の起源』ではこの説が採られている。
この天幕については、測量時に張られたテントであったという説や、天幕張りの事務所であったという説がある。 この他、天幕三次郎と自称した男性に由来するとした説があり、しばしば人名由来の地名・駅名と紹介されていた。
今回取り上げる天幕駅も、このシリーズの弱点である夏を克服する為の「悪あがき」でしかない。
それは、この駅が「利用客皆無」として廃止されてから大方15年経つし、この駅に立ち寄ったのも鉄道を利用したのではなく、車で訪ねただけなのだから・・。 そして訪れた目的は、『駅寝』が可能かどうか・・である。 もっとも、一日一往復の駅を鉄道で訪れるのは、日高の1839峰を極めるより至難の業なのだし・・。(悶)
上下列車を色分けしている所が
コケティシュ(笑)
※ グーグル画像より拝借
訪ねた頃は、ワテの身体が『夏真っ盛り』の時・・、そう・・『奇跡の体力』を有していた最盛期の頃だ。
この時は、夏になれば日高と大雪をハシゴしたり、富良野岳からトムラウシを経て旭岳まで歩くなど山放浪三昧に生きてたよ。
歩いてきた道を振り返り
一番奥のポツンとあるのが富良野岳
ソコからこのトムラウシまで歩いて来たよ
そして、車もあって車中泊が可能で、車を止める場所もそろそろに整備されてきた『道の駅』があったので強いて駅に頼る必要もなかったのである。 だがこのタワケは、何故か宿泊場所としての駅にしがみ付いていたのである。 それは、かつてからの『定宿』として使ってきた慣れ親しみと、この時はほとんど鉄道に見向きをしなくなったとはいえ、心の奥底にある鉄道への憧れ心を抱いていたのだと思う。
それと、誰もいない秘境駅という無人荒野で過ごす一夜は、同じく誰もいない山中の『我一人のパラダイス』に通ずるものがあったのである。 これはワテが偏屈であるがゆえの事だが、「周囲5キロ四方に誰もいない状況」って、とっても心が高揚するのである。 即ち、「目に入る全てのモノがワテ一人のモノ」ってな思考形態となる訳である。
このお花畑を独り占め
真に「我一人のパラダイス」
日高・七ッ沼カール底にて
だから、山から下りての休養日は無人駅で寝泊まりし、朝に次の山の登山口に向かう・・ってな行動をよく取っていたよ。 このシリーズで取り上げた深名線の鷹泊駅も日高と大雪の山をハシゴする時の『定宿』だったし。
・・で、この駅が駅寝に使えるかの偵察を行うぺく車を走らす。
この時に次登る山の予定は、確か『ユニ石狩登山口から石狩岳』だったと思う。
『白鳥雲』
この山で撮ったのがコレ
でも、何故に《大雪》ではあるものの、三国峠の近くにある『ユニ石狩登山口』とはあさっての方向にある《天幕》なのかというと、これはこれでタワケなりに念密に考えた行動計画なのである。
それは、朝一で直接目的地の《ユニ石狩岳登山口》に向かった所で何もないのである。
それは、この登山口がダートが沢で行き止まりになった所にあるだけで、下手すりゃクマさんが徘徊するような荒野だからである。 だから寄り道をして、適当に鄙びた温泉に入り、地図で見つけた滝や史跡などをめぐりつつ、夕方日没の1時間前位に登山口に到着するのがベストなのである。
ぢ・つ・わ・・、この日の日没一時間前の予定通りに《ユニ石狩登山口》へ行ったのだが、林道の砂利が沢の氾濫で流されているなど車を止めるのもヤバい状況だったので、ここでテントを張るのを断念して7km戻ったR273の《大雪国道除雪ステーション》で車中泊にしたよ。
まぁ、ここも夜は無人地帯だし・・。
林道はこんな感じで途切れていた
上の高台は車止めれるけど
あまりにも鉄道ネタないので
同じく廃駅となった奥白滝のを1枚
そして、この駅へは国道から少し脇道(旧国道との事)に入った所にあるが、見事に人家は一つもない。 「静かな駅寝ライフを・・」とこのような状況を欲するワテでさえ、少し退くような夕闇の情景だった。
でも、広さは中でテントを敷き詰めると、中にトイレあるなど居住性はすごぶる良さそうだ。
そして、「駅寝ヒマ潰しの友」である『駅の思い出ノート』もあったし。 でも、あのR273の不気味な直線道路で退いた気分を払拭できずに、今回はトイレのある国道333号の北見峠の展望台で車中泊としたよ。
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No title * by 風来梨
オータさん、こんばんは。
あの白滝シリーズも、ついに大元の白滝のみとなっちゃいますね。
一日一往復の普通列車は、上川~遠軽間では特急停車駅+瀬戸瀬のみですね。 もう、網走市の衰退で特急利用も少なくなってきているらしいですし・・。 需要があるのは北見市のみのようです。
考え方によれば、昔の名寄・紋別周りの名寄本線ルート方が需要があったかもしれないですね。
登山コースは、この付近に上川三山の一つ、天幕山へのルートがあったようです。 スキー・クロカン向けの山のようですね。
あの白滝シリーズも、ついに大元の白滝のみとなっちゃいますね。
一日一往復の普通列車は、上川~遠軽間では特急停車駅+瀬戸瀬のみですね。 もう、網走市の衰退で特急利用も少なくなってきているらしいですし・・。 需要があるのは北見市のみのようです。
考え方によれば、昔の名寄・紋別周りの名寄本線ルート方が需要があったかもしれないですね。
登山コースは、この付近に上川三山の一つ、天幕山へのルートがあったようです。 スキー・クロカン向けの山のようですね。
おりしも、JR北海道の合理化計画が 発表され、奥白滝に続いて 来年三月に上川~白滝までの すべての駅が廃止されることが決定しましたヨ。まさに チベットなみ? いや、もっと酷い状況でしょうか…
この天幕駅からも かつて 登山コースがあったようです。北大雪の山でしたね。古い ガイドブックに出ていました。
何より 白鳥雲 がお見事です。ナイス!