風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出   第91回 天北線・安別仮乗降場

路線の思い出   第91回  天北線・安別仮乗降場 〔北海道〕


安別仮乗降場 駅名標
撮ってて良かった

《路線データ》
  営業区間と営業キロ     輸送密度 / 営業係数(’83) 廃止年月日   転換処置
音威子府~南稚内 148.9km   418  /  884               ’89/ 5/ 1        宗谷バス
 
廃止時運行本数
       音威子府~稚内   下り7本・上り6本(内 急行1往復)
       音威子府~浜頓別  1往復
       声問~稚内     1往復《休日運休》
       曲淵~稚内     上り1本

安別駅(やすべつえき)は、かつて北海道(宗谷支庁)枝幸郡浜頓別町字安別に設置されていたJR北海道・天北線の駅である。 国鉄からJR北海道へ経営移管された時に、仮乗降場から駅に昇格した。
天北線の廃線に伴い、1989年5月1日に廃駅となった。 駅名は地名から採られたもので、アイヌ語で「網を使う・川」を意味する「ヤㇲペッ(yas-pet)」、あるいは「網・いつも使う・川」を意味する「ヤウㇱペッ」に由来する。

廃止時点で1面1線の単式ホームを有する駅で、ホームは線路の西側(南稚内方面に向かって左手側)に存在した。 仮乗降場に出自を持つ無人駅となっており、駅舎は存在せず、ブロック造りの待合所を有していた。

駅跡や周辺の線路跡は、浜頓別駅跡から猿払駅跡までが「北オホーツクサイクリングロード」に転用され、当駅跡はサイクリングロード沿いにある事から駅待合所と通信中継室が残存し、駅待合所は「休けい所・便所」と記載されてサイクリングの休憩所に再利用されている。




天北線はワテにとって
「思いてお~い」な路線なのデス

孤高の如く道北の原野と北オホーツクを行き交った天北線は、我が青春の思い出の宝庫だ。
前回は松音知での『オチャメ体験』を記したものの、『○鉄』写真についてはほとんど撮ってない思い出の地であった。

従って、今回は「『○鉄』写真を撮ったけれども、そのデキは今イチな所」という事で。
まぁ、天北線における『一番星』の思い出の駅は、最後まで撮っておく事にしよう。←この筆者ならではの下賤な下心

  ・・《オホーツク縦貫鉄道の夢》より一部加筆修正や割愛の上で抜粋
さて、その天北線列車は浜頓別駅を発車した後、僅か1分程で浜頓別の市街地を抜けて原野に踊り出る。 程なく、右手から湖水をオホーツクへ注ぐクッチャロ川が寄り添ってくる。


浜頓別町の名所紹介
浜頓別駅開業65周年入場券より

この川は泥炭層からなる湿地帯の中を蛇行しながら、やがて《クッチャロ湖》の河口へ遡っていく。 
列車はこの蛇行する川と並走し、最後に河口付近で川を渡って、いよいよハクチョウの渡来地で有名な《クッチャロ湖》の畔に出る。


クッチャロ湖は渡り鳥の宝庫だ
※ グーグル画像より拝借

この辺りは《クッチャロ湖》を中心に豊かな自然を育む広大な湿原を形成していて、『北オホーツク道立自然公園』(北海道庁HPよりリンク)にも指定されている。 比べると規模は小さいが、その内容は釧路湿原にもヒケを取らない原生花と野生動物の宝庫だ。 《クッチャロ湖・大沼》の畔に寄り添い、大沼の下端から上端の“くびれ部”まで進むと《山軽》だ。
 
夏ならばこの駅で降りて、大自然の宝庫である北オホーツクの湿原や海沿いにある《ベニヤ原生花園》を訪ねるのもいいだろう。 海浜の砂嘴に広がる湿地帯には、夏には色とりどりの花が咲き競うのである。


ヒオウギアヤメの群落
ベニヤ原生花園にて

海浜の花の代表としてハマナスやハマボウフウなど、中ほどの湿地帯にはヒオウギアヤメやエゾカンゾウ、ノバナショウブなとの湿性花、そして本州では山岳地帯でしか見られないエゾフウロやハクサンチドリなどの“高山植物”も可憐な姿を魅せてくれる事だろう。

冬ならば、《山軽》で降りてまず訪ねる所と言えば眼前に広がる《クッチャロ湖》であろう。
この湖は泥炭層の湿地帯に広がる海跡湖で、河口に近い大沼はオホーツクから逆流した海水が入り込む為に塩水湖を呈している。  そして、冬でも完全凍結しない事から、シベリアへ向かう渡り鳥にとっての絶好の憩いの場となっている。 絶滅危惧種に指定されているオジロワシやオオワシなどの貴重な鳥類も見られるという。


オオワシ
オッサンと見紛うほどにデカかった

そういう事もあって、平成元年には釧路湿原の登録で名が知られたラムサール条約(湿原における世界的保全の条約)に登録されている。 渡り鳥のシーズンである流氷明けの頃には、多くのハクチョウが優美な姿を見せてくれる事だろう。 また、湖畔には《水鳥観察館》や《鳥類観測ステーション》などがあり、飛来する渡り鳥について学ぶ事もできるだろう。

渡り鳥の楽園である《クッチャロ湖》を堪能したなら、先に進もう。
《山軽》を出ると、湖のくびれ部を越えて《クッチャロ湖》の小沼が車窓に広がってくる。


ぢ・つ・わ・・ 『風来梨』という名の出所は
この駅待合室の壁に書いた
ワテの寄せ書きから始まったのでした

小沼の縁を伝ってこの北端まで来ると仮乗降場の《安別》だ。
駅は板バリであるが、割としっかりした待合室のあるグレードの高い乗降場である。


ワテが安別で降りたのは
こんなのが撮りたかった為だけど
結果は如何に

ここは、《クッチャロ湖》を背景や前景としての絶好の撮影地だ。 急行【天北】の勇姿や湖畔を伝うキハ22単行の哀愁の情景、上手くいけば湖に憩うコハクチョウに御出演を願う事も叶うだろう。
ちなみに、筆者は当時(今も・・)の拙いウデの為に、この全てのチャンスを逃しているのだが。

クッチャロ湖畔にて

アングルはまぁまあだけど
黒潰れ気味


急行【天北】は
工夫もなく撮っただけ


ならば沼の対岸から
見えますでしょうか? 列車が


これはちょっとマシかなぁ
御覧のように全てが今イチのデキですな

次は、恐らくではあるが仮乗降場の中では最も人気の高かった《飛行場前》仮乗降場だ。
その理由は、その駅名だろう。 周りを見渡しても原野が広がるばかりで、飛行場のあった形跡はカケラもない。


飛行場仮乗降場 駅跡
今は駅の残骸のみだったりして

TVや旅雑誌で、「飛行場の形跡がないのに『飛行場前』と名乗る不思議な駅」として取り上げられた事のある駅である。 その跡形もない原野に所在する駅になぜにこのような名がつけられたか・・というと、戦争末期の昭和19年に帝国陸軍によって『浅茅野飛行場』が建設された事に由来するという。
だが、完成後1年で戦争は終結し、ほとんど使われぬまま廃棄され再び原野に回帰したという。


正規駅より立派な建付けであった
飛行場前仮乗降場の待合所
※ グーグル画像より拝借

そして、駅が設けられた昭和30年当時は今と同じく原野へと回帰していて、駅名を名付けるにあたって“周囲に目ぼしい構築物”がなかった為、“過去に飛行場があった・・”とする史実を持ち出して駅名にしたようである。 この駅も仮乗降場ながら、牧場の小屋のようなトンガリ屋根のしっかりした待合室があった。 この《飛行場前》からは、《モケウニ沼》が近い。


 ※ 続きは、メインサイトに掲載の『オホーツク縦貫鉄道の夢』の『天北線編』をどうぞ。
   なお、ブログ版『オホーツク縦貫鉄道の夢』もありますよ。
   是非これは最初からどうぞ。 書いた筆者が言うのも何ですが結構スペクタクルでっす。




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No title * by 風来茄子
ここの踏切裏の丘から望むクッチャロ湖がちょっとした絶景でよく通ったものです。安別乗降場、何十回降りたでしょう。ここから飛行場前周辺が無闇に気に入り歩き回ったのは懐かしい思い出ですね。

前回バスで訪れた時、運転手に「え?降りるの?」と訝しがられたヨ・・・意外に過疎地でもないけどバスは空気輸送でしたからね。

No title * by 風来梨
殿下、御注申にございまする。 チョウセン右翼の輩が他人のサイトでワテに難癖つけてくるのでやり込めてやったら、逆恨みして安別の待合室での「茄子&梨」の壁カキコに対して、大爆笑の脅しをかけてきましてございまする。

それは・・
>いやぁ、公共物に落書きしちゃぁイカンでしょ。
廃駅だったら落書きしても良いの?

一応、悪質撮り鉄ブログとしてJRに通報しとくから。
気にしないで。

撮り鉄の掲示板がいくつかあるので、furai58さんの武勇伝を紹介しときます。
鉄は鉄道を愛してるから落書きするんですよね?

あー、いえいえ、そんな有名人になるからってそんな気にしないで。
(原文写し)・・だってさ。

ワテは「テロには屈さず、我は殿下の一の家臣にござる」との気概を打ち出してございまする。

>25年前の国鉄時代の小僧の悪戯を現在のJRに通報するってか? 頭大丈夫か?(笑)

さぁ、訴えてくれたまへ。 掲示板にも書き込んでくれたまへ。 そらぁもう、「とてつもないアホが来た!」とお祭り騒ぎさ・・

と返答致しましてございまする。

No title * by 風来梨
すると、コイツはファビョり満開となって、
>JRだけじゃなく職場や仕事関係にもバンバンこの事を知らせていけと言う事だな
・・だってさ。

見ず知らずのワテの職場や仕事関係にも、25年前の事を拡散してやるから覚悟しろ!って事にございまする。

殿下もお気をつけを・・
世の中変なのがウヨついてますさけぇ。

No title * by 風来茄子
まあ、駅で絶叫する葬式鉄の皆さん同様迷惑行為でしたし反省していますが幾らなんでも「時効」ですよね、常識の範囲では。

私も閣下のブログでつい熱が入り過ぎましたが政治信条は余計のこと冷静に観察を続けた上で考えを述べることが肝要なのでしょうね。
右左の主張はそれとして無用心に深入りして自らセクト化するのは身を滅ぼすことにも繋がり兼ねませんからね。

そちらのケースはむしろ乾いた笑いを誘う程度なので直接の害はなかろうかと思いますが、その連中を束ねて誘導する勢力には警戒が必要でしょう。

No title * by 風来梨
しかし、殿下・・
安別下車何十回ってのは・・でございまするな。

そのテツオタ魂に落涙を禁じ得ませぬ。

テツオタに成り切れず、永遠になんちゃって〇鉄な家臣のワテより。

コメント






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No title

ここの踏切裏の丘から望むクッチャロ湖がちょっとした絶景でよく通ったものです。安別乗降場、何十回降りたでしょう。ここから飛行場前周辺が無闇に気に入り歩き回ったのは懐かしい思い出ですね。

前回バスで訪れた時、運転手に「え?降りるの?」と訝しがられたヨ・・・意外に過疎地でもないけどバスは空気輸送でしたからね。
2015-03-05 * 風来茄子 [ 編集 ]

No title

殿下、御注申にございまする。 チョウセン右翼の輩が他人のサイトでワテに難癖つけてくるのでやり込めてやったら、逆恨みして安別の待合室での「茄子&梨」の壁カキコに対して、大爆笑の脅しをかけてきましてございまする。

それは・・
>いやぁ、公共物に落書きしちゃぁイカンでしょ。
廃駅だったら落書きしても良いの?

一応、悪質撮り鉄ブログとしてJRに通報しとくから。
気にしないで。

撮り鉄の掲示板がいくつかあるので、furai58さんの武勇伝を紹介しときます。
鉄は鉄道を愛してるから落書きするんですよね?

あー、いえいえ、そんな有名人になるからってそんな気にしないで。
(原文写し)・・だってさ。

ワテは「テロには屈さず、我は殿下の一の家臣にござる」との気概を打ち出してございまする。

>25年前の国鉄時代の小僧の悪戯を現在のJRに通報するってか? 頭大丈夫か?(笑)

さぁ、訴えてくれたまへ。 掲示板にも書き込んでくれたまへ。 そらぁもう、「とてつもないアホが来た!」とお祭り騒ぎさ・・

と返答致しましてございまする。
2015-03-06 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

すると、コイツはファビョり満開となって、
>JRだけじゃなく職場や仕事関係にもバンバンこの事を知らせていけと言う事だな
・・だってさ。

見ず知らずのワテの職場や仕事関係にも、25年前の事を拡散してやるから覚悟しろ!って事にございまする。

殿下もお気をつけを・・
世の中変なのがウヨついてますさけぇ。
2015-03-06 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

まあ、駅で絶叫する葬式鉄の皆さん同様迷惑行為でしたし反省していますが幾らなんでも「時効」ですよね、常識の範囲では。

私も閣下のブログでつい熱が入り過ぎましたが政治信条は余計のこと冷静に観察を続けた上で考えを述べることが肝要なのでしょうね。
右左の主張はそれとして無用心に深入りして自らセクト化するのは身を滅ぼすことにも繋がり兼ねませんからね。

そちらのケースはむしろ乾いた笑いを誘う程度なので直接の害はなかろうかと思いますが、その連中を束ねて誘導する勢力には警戒が必要でしょう。
2015-03-07 * 風来茄子 [ 編集 ]

No title

しかし、殿下・・
安別下車何十回ってのは・・でございまするな。

そのテツオタ魂に落涙を禁じ得ませぬ。

テツオタに成り切れず、永遠になんちゃって〇鉄な家臣のワテより。
2015-03-07 * 風来梨 [ 編集 ]