風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第165回  秋山郷

『日本百景』  冬  第165回  秋山郷  〔新潟県・長野県〕


今だ雪深い
“第二の谷川岳”鳥甲山

雪国・新潟と長野の県境・・、この現在でも往来の困難な山奥は、昔から秘境の里であった。
その閉ざされた地域柄からか平家の落武者の伝説が伝えられ、焼畑農業など昔ながらの農耕手法が近年まで残り、食糧調達の為のクマ狩猟が行われてた所だ。

その閉ざされた山峡は耕作地に乏しく、あまりにも少ない収穫量の為に封建治世でも租税免除であり、収穫した農作物は自家で消費するという自給自足の生活が行われていたのである。


雪に閉ざされた村落は
度々襲う飢餓の危機に瀕した
※ グーグル画像より拝借

そんな交通や交流の不便なこの山域は冬季には豪雪の為に完全に閉ざさてしまい、春まで音信が完全に途絶えてしまったのである。 こんな地域ゆえに、飢饉・飢餓が度々発生したのである。
夏に作物不良の飢饉に遭うと、街との流通を閉ざされる冬季に食糧が無くなり、飢餓に襲われるのである。

歴史でも学んだ『天明の大飢饉』では、秋山郷にある13の村落の内、3つの村落が飢饉による飢餓の為に滅んだという。 他にも『天保の大飢饉』では2つ村落が滅び、生き残った村落でも生存者は1世帯の2名のみといった災禍に襲われたのである。 そういった飢饉による村落消滅の危機は、近年に機械を使った除雪手法が導入されるまで続いたのである。


雪の鳥甲山と除雪された生活国道・405号線
グーグル画像より拝借

だが、機械による除雪が確立され、近年の『秋山郷国道』と呼ばれる国道405号線の通年通行の確保、そして観光道路の奥志賀スーパー林道から地域林道を経由して国道405号線とをつなげて長野県側からの通行も可能となると、折からの『秘境ブーム』から秘境性を売り出した一大観光スポットとなってきている。


大瀬ノ滝
雪深い苗場山の麓にひそむ滝

かつてまで街との交流を閉ざした苗場山や鳥甲山などの山々が、今は名山登頂ブームで脚光を浴び、豊富ないで湯と山菜料理、美しい山里の景観や冬の雪景色など、滞在散策型の観光スポットとして確立してきている。


切明温泉の露天風呂
冬景色に囲まれて温まろッ!
※ 切明温泉のパンフレットより拝借


蛇淵の滝
地域を流れる中津川に落とす滝

   ※ 秋山郷からの登山(夏)の詳細はメインサイトより『苗場山・鳥甲山』をどうぞ






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