風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出  第86回  只見線・田子倉駅

路線の思い出  第86回  只見線・田子倉駅  〔福島県〕


シェルターの隙間より
冬の光を浴びる田子倉駅名標

《路線データ》
      営業区間と営業キロ             輸送密度 / 営業係数(’83)
    会津若松~小出 135.2km            742  /    898
 
運行本数(’11)
 会津若松~小出 3往復 ,会津若松~会津川口 3往復 ,会津若松~会津坂下 1往復
 小出~只見 1往復(冬季 大白川~只見 運休) ,小出~大白川 1往復(土・休日運休)

      ※ ’11年7月の豪雨災害により会津川口~只見の区間が不通となり、
         この区間は現在バス代行輸送となっています

田子倉駅(たごくらえき)は、福島県南会津郡只見町大字田子倉字後山にあったJR東日本・只見線の駅(廃駅)である。 線路の北側に棒線ホーム1面1線を有する会津坂下駅管理の無人駅で、大白川側の六十里越トンネルと只見側の田子倉トンネルの間で少しだけ外に出る地点に位置していた。

駅ホームは南側の田子倉湖と北側の崖に挟まれた低い場所にあり、スノーシェッドに覆われていた。
駅舎内はホームの中ほどにある階段と砂利の撒かれた通路のみで、これを登ると駅舎を通って崖上の国道に出る事ができた。

只見~大白川の営業開始(’71年)と同時に開設された通年営業の一般駅で、’87年11月まで運行された冬季運休の急行【奥只見】の停車駅でもあったが、’01年12月のダイヤ改正で冬季(12 - 3月)休業の臨時駅に格下げられる。 臨時駅ではあったが、一般駅からの格下げの経緯から営業キロと換算キロの設定があった。

’11年夏の豪雨災害で只見線の只見~大白川が不通となり、同時に当駅も休止となる。
その後、1年4ヶ月をかけて同区間が復旧(’12年10月)した後も利用駅が皆無(’04年度の1日あたりの利用者はゼロ)とされた当駅には停車せず、引き続き休止扱いとなる。 休止扱いのまま、翌年3月のダイヤ改正で当駅は廃止となった。

当駅の廃止に伴って新潟・仙台支社の管轄境界駅は只見駅に移されたが、駅の大白川側にある六十里越トンネル内が、引き続いて仙台・新潟支社の境界となっている。

この駅のある地域は我が国でも最大級の豪雪地帯で、冬季は併走する国道252号線さえも、六十里越を含む県境区間が除雪不能で完全に雪に閉ざされる。 臨時駅に格下げられる’01年以前も、冬季は併走する国道さえも上記の如く冬季閉鎖となっていたので、当駅も外への脱出が困難になるほどに雪に埋もれて、利用者は氷結した田子倉湖へのワカサギ釣り愛好者のみという究極の秘境駅となっていた。

田子倉湖畔にあり、周囲数kmには商店はおろか自動販売機すら存在しない。
駅周辺には浅草岳や鬼が面山などの奥只見の山々への登山口が点在するのみで、民家は一切ない。

駅にはトイレがないが、大白川方向へ少し歩くと浅草岳の登山口と只見町が登山基地として設けた田子倉無料休憩所があってトイレがある。 駅前を通る国道252号は、上記の如く超豪雪地帯で除雪が困難の為にほぼ半年間は不通となり、春先の4月や晩秋の11月などは当駅周辺へのアクセス手段が只見線の列車のみとなっていたが、只見線の列車も冬季は当駅を通過していた。

だが、秋の紅葉シーズンなどは田子倉湖の紅葉目当てに多数の観光客が来訪する為に、列車到着時の駅周辺はかなりの混雑を見せていた。 往復の列車をうまく組み合わせれば数時間の滞在が可能である為に、この駅を利用したツアーも企画されていた。



今回取り上げる田子倉駅は、2年前の’13年3月のダイヤ改正時に、『定期利用客皆無の駅』として廃駅となった駅である。 駅が廃止になる直前も4月~11月の無雪期のみの営業で、冬季は閉鎖されて列車は通過扱いとなっていたのである。


スノージェットを抜けるとそこは雪国が
             ※ コレ・・、簡単に撮れるようで、2001年の冬季閉鎖駅
                への格下げ以降は冬の撮影が不能だったのですね

さて、その廃止になった田子倉駅であるが、筆者(タワケ)は駅寝も含めて結構利用しているのである。
初めてこの駅に降りた約30年前のハイティーン(死語)の頃は、【奥只見】という急行列車も運行され(冬季は運休)、そしてこの急行列車の停車駅であったのだ。


在りし日の急行【奥只見】
※ 撮った場所と時期は記事と異なりますが

もちろん、この頃は冬季の閉鎖扱いなどはされておらず、只見線に沿って磐越国境を越える国道252号線の除雪がゴールデンウイーク前まで成されなかった事もあって、冬季は駅入口が雪に埋まり、駅の外に出る事が適わぬ秘境中の秘境駅であった。


駅の外に出るには
駅舎を覆った雪壁をよじ登って
這い上がらねばならなかったのデス

・・で、筆者(タワケ)は、その頃に北海道で鍛えて『北海道駅寝4人衆』の末席に位置する『実力』←(A4力・・アフォー力の間違いだろ?)を持って、この駅でSTB(駅寝)をかましている。
その時の駅寝で、新兵器のダンロップH型テント(所属していた高校のW・V部よりテントを拝借)を駆使した事、その時の食事が現在の血糖値上昇を危惧させる位に豪華だった事が挙げられる。


田子倉駅内部
※ ウィキ画像より拝借
この下の踊場にテント張ったの

昼は甘ったるい小豆だけの善哉(餅は幼い頃に喉に詰まらせた事があるので苦手)だし、夜は釜飯の素を入れた釜飯を炊き、豚汁もこしらえて、旅先にて「普段の食生活では年に数回しかない」という『一汁三菜』を実現していたのであった。


まずは定番の位置より撮影
定番と言っても冬はラッセルで通路造りが必要だが

そして、翌朝からの『○鉄』撮影では、「行ってはいけません」の看板の横から凍結した湖の畔に降りて、御覧のような『前人未撮』のアングルで撮り鉄したのである。 まぁ結果は、肝心な時によく症状として現れる『ウデの未熟』によって『使えない』写真になっちまったけど。


コレ・・、何が写ってるが判らない『ダメ写真』だけど
湖の手前から山を望むアングルは『前人未撮』だと思うよ
だって、2001年以降は行けないし

そして、もう一つ驚きなのは、1日の運行列車4往復で列車1往復を撮り終えると『大いなるヒマ』になったのであるが、そのヒマに乗じて雪に埋もれた国道を田子倉ダムまで歩いていたのである、この筆者(タワケ)は!


駅脇に見える雪に覆われた道路を
ラッセルしながら突き進んだのデス

田子倉駅から田子倉ダムサイトまで、4km足らず。 この頃のワテなら、無雪期なら45~50分程度で歩ききる事ができる距離だが、この時の国道252号線は除雪前で『ラッセル必定』の状況だったのである。 それをこの筆者(タワケ)は、駅から望む田子倉湖の透き通った蒼に魅かれた心そのままに、この『地獄の特訓』を敢行したのである。


『雪道ラッセル』というアホを敢行したのは
田子倉湖の透き通った蒼に魅せられたから

ちなみに、道中はラッセルに必死で写真を撮る事はできなかったが、道中の半分位がトンネルやスノーシェッドで覆われた無覆雪地帯で、片道2時間半と思ったより早く着く事ができたよ。
でも、「あの頃のワテは偉大だなぁ」とつくづく思うよ。 ちなみに、その時にダムサイトより魅た『田子倉の神秘的な蒼』がコレでっす。


この時に魅た田子倉湖の濃紺は
『雪道ラッセル』の苦闘もあって
触れがたい神秘的な蒼であった

・・そして時を超えて、列車の運行が1往復減らされて廃止に至るまでの近年にこの駅を訪れたのは、鉄道目的ではなく、浅草岳や守門岳という周囲の山々の魅力に魅かれてやってきた夏の季節である。
この時の事は、また次の機会の『田子倉駅・夏』の題目で語るとしましょうか。


田子倉駅より望む雪の鬼ヶ面山


磐越国境の盟主・浅草岳
の冬の情景


   ※ 詳細は『魅惑の鉄道写真集』より『只見線』を御覧下さい。








 
 
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No title * by プリウス おじちゃん
こんにちは
10年ぐらい前、小出-会津若松間の列車に乗車しました。
その時、この田子倉駅からカメラを持ったおじさんが乗ってきて、思わず時刻表を見ました。
9時の列車で来て、14時まで5時間以上も撮影してはったんですなぁ。
ひょっとして、風来梨さんやったんやろか。

No title * by 散位 アナリスト杢兵衛
田子倉湖ですか。
見事ですね。

No title * by 風来梨
プリウス おじちゃん さん、こんばんは。

10年位前はちょうど!?最盛期を過ぎて枯れていく山ノボラーで、付近にそびえる浅草岳にお熱でした。 雨で山に登れなかった時に、テントを含めた20ウンkgの山用ザックを担いで、足回りがザンバランの登山靴、右手には三脚の代わりに登山ピッケルを持つ滑稽な姿で只見線撮影をした事ありますよ。

>9時の列車で来て、14時まで5時間以上も撮影してはったんですなぁ。

前の記事の白糠線のあった頃は1日3往復で、朝の7時台の1本を撮り終えると、14時半頃まで『偉大なるヒマ』でした・・、ハイ。
今は堪え性が無いので、その状況なら早々と退散してしまいますね。

No title * by 風来梨
アナリスト杢兵衛さん、こんばんは。

雪に閉ざされた田子倉駅から望む田子倉湖の蒼の輝きは、それはもう魅かれる情景ですよ~。 今は見る事が車窓からの一瞬になってしまいましたが・・。

それと、雪に閉ざされた田子倉ダムサイトからの神秘的な蒼紺も、苦闘しただけに感慨深いモノがありましたね。

No title * by 風旅記
こんばんは。
本サイトの日本百景にリンクをお載せ頂いております、風旅記です。いつもありがとうございます。
今、過去に訪ねた田子倉駅を振り返っており、検索結果からこちらのブログに辿り着きました。
どこかで拝見したような文体だと思いながら拝読し…日本百景へのリンクを見つけて合点がいった次第です。
こちらの駅も廃止され、只見線自体が災害による寸断から復旧できずにいます。
各地のローカル線で、災害をきっかけとして廃止になる(なりそう)なケースも散見される中、改めてこの路線の魅力を考えていました。
素敵なお写真、楽しませて頂きました。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc

No title * by 風来梨
風旅記さん、こんばんは。 お越し頂き有難うございます。

メインサイトの「日本百景」とH・Nが異なり、御迷惑をおかげしてます。

このブログを立ち上げた目的は「日本百景」への誘導だったのですが、ブログを立ち上げた時には「日本百景」で使用しているH・Nは、すでに他の方で使用済で使えなかった経緯があります。

でも最近は、更新が容易なブログが中心となってます。 メインサイトの記事作成・・、山ネタ4件放ったらかし・・(恥)2ヶ月かかって、やっと滝ネタ半分が上がるズボラぶりです。

頑張って、秋位までには全て上げたいな・・と。
メインサイトの記事が上がると、ブログネタが増える、「一粒で二度美味しい」システムですので・・(笑)

こんなオチャメなブログですが、メインサイト共々宜しくお願いします。

コメント






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こんにちは
10年ぐらい前、小出-会津若松間の列車に乗車しました。
その時、この田子倉駅からカメラを持ったおじさんが乗ってきて、思わず時刻表を見ました。
9時の列車で来て、14時まで5時間以上も撮影してはったんですなぁ。
ひょっとして、風来梨さんやったんやろか。
2015-02-08 * プリウス おじちゃん [ 編集 ]

No title

田子倉湖ですか。
見事ですね。
2015-02-08 * 散位 アナリスト杢兵衛 [ 編集 ]

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プリウス おじちゃん さん、こんばんは。

10年位前はちょうど!?最盛期を過ぎて枯れていく山ノボラーで、付近にそびえる浅草岳にお熱でした。 雨で山に登れなかった時に、テントを含めた20ウンkgの山用ザックを担いで、足回りがザンバランの登山靴、右手には三脚の代わりに登山ピッケルを持つ滑稽な姿で只見線撮影をした事ありますよ。

>9時の列車で来て、14時まで5時間以上も撮影してはったんですなぁ。

前の記事の白糠線のあった頃は1日3往復で、朝の7時台の1本を撮り終えると、14時半頃まで『偉大なるヒマ』でした・・、ハイ。
今は堪え性が無いので、その状況なら早々と退散してしまいますね。
2015-02-08 * 風来梨 [ 編集 ]

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アナリスト杢兵衛さん、こんばんは。

雪に閉ざされた田子倉駅から望む田子倉湖の蒼の輝きは、それはもう魅かれる情景ですよ~。 今は見る事が車窓からの一瞬になってしまいましたが・・。

それと、雪に閉ざされた田子倉ダムサイトからの神秘的な蒼紺も、苦闘しただけに感慨深いモノがありましたね。
2015-02-08 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

こんばんは。
本サイトの日本百景にリンクをお載せ頂いております、風旅記です。いつもありがとうございます。
今、過去に訪ねた田子倉駅を振り返っており、検索結果からこちらのブログに辿り着きました。
どこかで拝見したような文体だと思いながら拝読し…日本百景へのリンクを見つけて合点がいった次第です。
こちらの駅も廃止され、只見線自体が災害による寸断から復旧できずにいます。
各地のローカル線で、災害をきっかけとして廃止になる(なりそう)なケースも散見される中、改めてこの路線の魅力を考えていました。
素敵なお写真、楽しませて頂きました。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/?pc
2015-07-07 * 風旅記 [ 編集 ]

No title

風旅記さん、こんばんは。 お越し頂き有難うございます。

メインサイトの「日本百景」とH・Nが異なり、御迷惑をおかげしてます。

このブログを立ち上げた目的は「日本百景」への誘導だったのですが、ブログを立ち上げた時には「日本百景」で使用しているH・Nは、すでに他の方で使用済で使えなかった経緯があります。

でも最近は、更新が容易なブログが中心となってます。 メインサイトの記事作成・・、山ネタ4件放ったらかし・・(恥)2ヶ月かかって、やっと滝ネタ半分が上がるズボラぶりです。

頑張って、秋位までには全て上げたいな・・と。
メインサイトの記事が上がると、ブログネタが増える、「一粒で二度美味しい」システムですので・・(笑)

こんなオチャメなブログですが、メインサイト共々宜しくお願いします。
2015-07-07 * 風来梨 [ 編集 ]