風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出  第83回  石北本線・厳冬期の旧白滝駅

路線の思い出  第83回  石北本線・厳冬期の旧白滝駅  〔北海道〕
 

今回の格言は「努力してもウデが
『底辺』なら報われない」って事ですな
 
《路線データ》
       営業区間と営業キロ         輸送密度 / 営業係数(’83)    
      新旭川~網走 234.0km         2916  /   446       
 運行本数
上川~遠軽
            特急【オホーツク】・【大雪】 上下とも4本づつ
            快速〔きたみ〕1往復
            普通 上川~遠軽 1往復
               白滝~遠軽 2往復

旧白滝駅(きゅうしらたきえき)は、かつて北海道紋別郡遠軽町旧白滝にあったJR北海道・石北本線の駅 である。 利用者の減少に伴い、2016年3月26日のダイヤ改正で上白滝駅・下白滝駅・金華駅と共に廃止された。 近隣の上白滝駅・下白滝駅と共に秘境駅とされていた。

当駅在時で最初に「旧」という文字が置かれている駅名はJRでは当駅のみで、JR以外でも神戸市営地下鉄海岸線の旧居留地・大丸前駅しか存在しなかった。 その珍しい駅名の由来は所在地の地名からで、『旧』がつく地名になった理由はこの地域が初めて入植者の入った場所だったが、土地の悪さから移転してしまった為、『白滝』に対して『旧白滝』の地名が付いた、又は縄文時代の旧石器文化の遺跡が白滝にあったからと言われている。

単式ホーム1面1線を有する駅で、遠軽駅管理の無人駅だった。 1947年2月11日に旭川局設定の仮乗降場として開業した、当初からの木造の待合所が存在した。 この待合所は広さが約10平方メートルで、開設時には地元住民が寄付を募って国鉄に建設資金として提供し、ホームの工事も手伝ったとのエピソードがある。 JR北海道によると2011年~2015年の乗降人員平均は「10名以下」であったとの事だが、実際は先出の女子高生のみであったと推察できる。

廃止時までホームは板張りでなく砂利敷きだった。下白滝駅寄りにスロープがあり、隣接する、警報機付きで遮断機無しの「第3種踏切」で国道333号にアプローチしていた。 当駅の廃止後は踏切も使用停止された。

廃止時点で、普通列車も一部通過する停車列車の少ない駅で、下り1本・上り3本の普通列車のみ停まっていた。 1日1本のみ停車した下り列車は、廃止時点で唯一の定期乗降客だった北海道遠軽高等学校へ通う地元女子高生の登校の時間帯と同じで、駅廃止と同時にその女子高生も高校を卒業する事が報じられた。

駅廃止後、地元の下白滝旧白滝自治会はこの待合室を保存するため移設を計画していたが、JR北海道が提示した移設費用が高額になるため断念し、2016年10月17日に解体された。



さて、今回は、年に一度・・いや下手すりゃ隔年に一度の貴重な新作写真を掲載しまっす。
しかし、新作の掲載が年に一度なんて、このブログのコンセプトはメチャクチャだねぇ。
まぁ、筆者は不治の病『ズボラウイルス熱』に冒されて、去年の山記事さえ3本も手つかず放置状態だし・・ね。 こんな事暴露したら、間違いなく人気は下降線を辿るね。 いや、元から人気ないから現状維持だろう。
 
その新作とは、今年の冬に撮った石北線の写真だ。 でもこの撮影は、『ズボラウイルス熱』に冒されて「トコトンまで物臭さ」となった筆者にしては頑張ったみたいである。
それでは、その撮影のあらましおば・・。
 

コレ撮る為にガンバったよ
 
石北線は北海道に渡道して3日目に撮影したのであるが、前夜は『道の駅・丸瀬布』で車寝で明かす。
この年末年始の北海道は、例年になく暖かく感じる。 なぜなら、この丸瀬布が今回の道内では最低気温だったが、-8℃と二ケタに届かなかったし。 ちなみに車寝での車内最低気温は、糠平での-14.5℃だったりして。
 
前夜19時に着いて、9時間寝て(もう、手慣れたモンである)、朝4時過ぎに目が覚める。
まぁ、いくら「温かく感じる」と言っても、氷点下8℃。 フロントガラスはバリバリに凍り、デフロスタで解かす『シダ植物・コスモの神秘』を見なければ車を発進できない。 ちなみに、この『シダ植物・コスモの神秘』は、フロントガラスに張り付いた氷が解ける時の情景が、とてもコスモチックに見えたワテが勝手につけたイメージでっす。
 
さて、『道の駅・丸瀬布』を夜明け前に出て、20km先の撮影地に向かう。 でも、北海道の広さは距離感覚を軽く麻痺させるね。 普通は20kmも離れると『最寄り』でも何でもないのだが、北海道で『撮り鉄』をすると最寄りに感じてしまうよ。
 

腹から火を噴いたこの形式
廃車になるんだってね
 
夜明け前の深々と雪降る中、レンタカーを飛ばして撮影予定地に着いたのは5時過ぎ。
見ると、夏は確か大きな駐車場スペースだった当地は、焼き上がりのパンのようにこんもりと雪が被っていた。 まぁ、まだ日の出前で、態々寒い中で索敵(ロケハン)するのもバカらしい(ロケハンを「バカらしい」とホザく筆者は紛れもなく撮り鉄の異端者だね)ので、そのまま通り過ぎて最寄りの旧白滝駅の周辺へ。
 
でも、旧白滝の駅へ行く脇道は除雪もされずに完璧に埋もれていたよ。 駅に行くには、200m位を脚ラッセルで踏跡を作らねばならないようだ。 一応、朝一7:16発の列車は下りで唯一この旧白滝に停車する列車・・、つまり営業列車だが乗客は全く想定していないようであった。
 
この列車は「夜明け直前の薄暗い中だ・・」と想定したので、旧白滝駅へ行く脇道の踏切付近で『安全パイ』に撮る事にする。 だが、踏切付近でカメラを構えると、どうにも電線と電柱が邪魔になる。
「これは想定外」と車を出て、雪に埋もれた踏切の先の除雪されてない駅前道側に出張る。
 
雪に埋もれながら「木の枝を配して・・」と枝越しにカメラを構える。 ・・が、列車が来るまでの間に寒さでジタバタとしていたのがアダとなって、踏切の警報が鳴った途端にズボッと深みにハマる。
何とか脱出して撮ったのがコレ・・。 でも、ノッケからシクじってるね。
 

手ブレは阻止したものの
レンズに雪がついて滲んでるね
標識で正面が『袈裟切り』にあってるしィ
 
この失態で「ここは使えない」と見切って、夜明け前に「焼き上がりのパンのようにこんもりとした」光景を見た撮影予定地の『村名発祥の地・白滝』に向かう。 ここは夏ならば『お立ち台』として使われる撮影地だが、冬は雪で完全に埋もれていた。 もう、駐車場という桝に、雪が1m超の高さで乗っかっている状況であった。 あり丁寧に言うと、冬は駐車場として存在せず雪の原野に回帰しているのである。
 
そのこんもりとした雪の上によじ登ってみると、あるのは獣の足跡だけであった。
そしてその50m先に、『村名発祥の地・白滝』観賞用の観光客向けのあずま屋の屋根が見えていた。
 

『村名発祥の地・白滝』でっす
でも、何かショボイ
 
この閉鎖状況にかなり挫けたが、例によって「ここで挫けたら、渡道とレンタカー代が無駄になる」という驚異の下衆心が発動して、ラッセルでの突貫を決意する。 50mを普通に歩くと、約45秒位だろうか。 でも、雪道の処女航海ラッセルだと、7~8分かかる。 そして、真冬で深々と雪降る天候なのに、ダウンジャケットを脱ぎたくなる位にホットとなったよ。
 
これを4往復位して、『にわか道』を造る。 30分ほど使って『にわか道』を造り、その『王道』を通って撮影地へ向かう高揚感はチョビッツくるモノガあったよ。 で・・、そうまでして撮ったモノは、大した事ありませんでした。(涙) それでは、それらをごろうじろ。
 

冬の厳しさを出すには
あまりアップにしない方がいい・・と思うワテ
 

元を取る為に
必死に巻き上げ連写しますた
 

連写で撮ると最後のショットは平凡に
 

何か特急は雪道では今イチ
 

上に雪の載った枝を配するなど
一番考えたのがコレなのだけど
 
後は、旧白滝側の雪原を遠目から撮って終了。 何故『遠目』から撮ったか・・というと、近めで撮ると電線と電柱が思いっきり邪魔になるから・・ですね。
 

この車両の「腹から火を噴いた」ネタは
感謝!
感謝する所が違うだろうが!
 
いやぁ・・、石北本線をメインゲレンデとしている撮り鉄さん達は凄いね。
あんなに電柱が邪魔なのに、ドアップ写真を撮りまくってるし。 ワテには無理っすね。
だって、写真界の底辺を這いずる『写真床』だもん。
 
 
   ※ まだこの写真はメインサイトに載せてません。
      昨日現像から上がったばかりだもの・・
 
 
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No title * by 宮越とまと
こんばんは。

TBありがとうございました。危うく、見逃すところでした。風来梨さんの武勇伝には、いろいろ深くお話をさせていただきたいのですが、今回は、レンタカーで道の駅で車中泊ですが。すごいですね。わたしも白滝でしようかと思いましが、降り積もる雪を見てヤバいと思って旅館へ停まる事にしました。旧白滝駅付近のお写真、あのあたりの雰囲気がよく出ていらっしゃいますね。白滝発祥の地、「冬の厳しさを出すにはあまりアップにしない方がいい・・」さすがは百戦錬磨の風来梨さんのお言葉です。またローカル線ネタ、楽しみにさせていただきます。

No title * by 風来梨
宮越とまとさん、こんばんは。

トラックバックの承認を頂き、ありがとうございます。
旧白滝の踏切の写真は、予定では『いい絵』でしたけど、寒さに足踏みをし過ぎて、踏切が鳴った途端にズボッてハマってしまって・・。
お陰で、『いい絵』が『滑稽な絵』になってしまいました。

「冬の厳しさを出すにはあまりアップにしない方がいい・・」に隠された本音は、210mm以上の望遠を持っていない事の負け惜しみも多少含まれております・・ハイ。

冬は結構『○鉄』してますので、『路線の思い出』ネタは結構あります。 でも、夏になるとネタに窮して厳しいんだよなぁ。

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こんばんは。

TBありがとうございました。危うく、見逃すところでした。風来梨さんの武勇伝には、いろいろ深くお話をさせていただきたいのですが、今回は、レンタカーで道の駅で車中泊ですが。すごいですね。わたしも白滝でしようかと思いましが、降り積もる雪を見てヤバいと思って旅館へ停まる事にしました。旧白滝駅付近のお写真、あのあたりの雰囲気がよく出ていらっしゃいますね。白滝発祥の地、「冬の厳しさを出すにはあまりアップにしない方がいい・・」さすがは百戦錬磨の風来梨さんのお言葉です。またローカル線ネタ、楽しみにさせていただきます。
2016-01-31 * 宮越とまと [ 編集 ]

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宮越とまとさん、こんばんは。

トラックバックの承認を頂き、ありがとうございます。
旧白滝の踏切の写真は、予定では『いい絵』でしたけど、寒さに足踏みをし過ぎて、踏切が鳴った途端にズボッてハマってしまって・・。
お陰で、『いい絵』が『滑稽な絵』になってしまいました。

「冬の厳しさを出すにはあまりアップにしない方がいい・・」に隠された本音は、210mm以上の望遠を持っていない事の負け惜しみも多少含まれております・・ハイ。

冬は結構『○鉄』してますので、『路線の思い出』ネタは結構あります。 でも、夏になるとネタに窮して厳しいんだよなぁ。
2016-01-31 * 風来梨 [ 編集 ]