2015-01-18 (Sun)✎
『日本百景』 冬 第158回 節婦の浜 〔北海道〕
こういうのを撮りたくて日高線へ
またまた『風景鉄道』ネタが続きますが、それは筆者の苦汁に満ちた『都合』という事で。
ちょっと無計画にネタを出し過ぎたみたい。 冬山情景のネタや冬の『楽園』ネタは、まだまだ続く2月・・、いや来年の冬まで出し惜しみをせねば掲載ネタがなくなっちまうし。←下世話な奴だね・・この筆者(タワケ)
もとい・・、今回御紹介する《節婦の浜》であるが、ここはまず人が訪れる事は稀な所である。
なぜなら今回御披露するこの地の裏側には、『鉄道風景』や『ローカル鉄』を撮る撮り鉄ならば大概が知っている有名撮影地があるからだ。
順光で保険を撮るのは
小市民たる所以か・・
筆者もこの地を訪れた理由は、「この『有名撮影地』で撮り鉄しよう・・」という事であった。
・・が、しかし、タワケな筆者は撮影前日に珍しく『索敵』(ロケハンの事ですね・・物臭さな筆者は滅多にしないけど)に出向いたのだが、目的地の『有名撮影地』へのアプローチの仕方が解らず、『有名撮影地』と思しき地点の線路沿いをレンタカーでウロウロと流すだけであったのだ。
要するに、この路線を撮りにくる『撮り鉄』なら知っていて当然の場所を、このタワケは知らなかったのである。 これが筆者に脈々と刻まれる、全てにおいてナンチャッてな『○鉄』の血脈なのである。
この日は珍しく『索敵』をしたものの、いつもはしない事をしたから・・のツケなのか、事前『索敵』は全くの戦果ナシとなって引き上げたのである。
さて、その翌日の『撮影当日』であるが、タワケは「ぶっつけ本番の出たとこ勝負だ!」との意思を秘めて再びこの地へ向かう。 だが目的地が近づくと、「このままでは北海道くんだりまでレンタカーを借りる・・という大枚を叩いてまでやってきた意味が潰れてしまう」と打算的な事を考え焦ったタワケは、目的地直前で車を止めて持参した地図を開き、線路沿いで撮影できそうな地点をピックアップする。
ピックアップした浜は
真にパラダイスだった
すると地図に記載された線路は、前駅の節婦駅より海沿いに出て、岬状の突端の先を周り伝って『有名撮影地』の地点に至る・・というモノであった。 この時点で『有名撮影地』への行き方が判らないのだから、次の策として「岬の突端周回に突入する前の海沿い」が候補地として挙がったのである。
となると「即、実行」という事で国道から岬状の丘山の前にあった脇道に入ると、護岸工事か崖の法面工事かの資材置き場があって、その奥に線路と砂浜が見えていたのである。 これを目にして車を脇道の傍に止めて、この資材置き場の奥にある線路を跨いで砂浜に出てみる。
ここは完全に
有名撮影地を喰ってるよ
結果は、超ド級の『ストライク』であったのだ。 ワテの見立てでは、この情景は確実に『有名撮影地』を喰っていた・・、有名撮影地より数段上の情景が広がっていたのである。 いゃぁ、事前『索敵』(ロケハン)という慣れない事などせずに、いつものように己の習性である『ドンブリ勘定・その場凌ぎの出たとこ勝負』に委ねた方がいい結果と成り得ますね。←「それはオメーだけだよ!」との指摘が・・ ごもっとも。
ここにやってくるのは
自分以外は海鳥だけだった
それからは撮り鉄で北海道に訪れる度に、この新たに発見した『有名撮影地』の裏側という『ワテだけのパラダイス』で撮影している。 『有名撮影地の裏側』という事で、ノーマーク故に誰一人やってこない。 やってくるのはウミネコやオオカモメなどの海鳥と、それを喰らおうと狙うオオワシなどの猛禽類の大鳥だけだ。
ウミネコさんに夢中になって
このワテが見つけた『ワテだけのパラダイス』に立つと、撮影意欲がジワジワと高まってくる。
主目的である撮り鉄もソコソコに、「いろんな情景を撮りたい」との思いが頭の中を駆けめぐる。
陽の光がキラキラと輝く砂浜に
ウミネコの名演が光る
陽の光がキラキラと輝く砂浜にウミネコさんに御出演を願ったり、海鳥が飛び立つ場面を追ったり、逆光で寄せる波を引き立ててみたり・・と、色々な撮影案が思い浮かび、それを実践する。
強い季節風に波が高まり
波が砕けて
潮騒音がこだますると
そしていよいよ
ウミネコさんが飛び立つシーンです
「結果がどうこう・・」なんて、小さい事はヌキだ。 さっきまで「北海道くんだりまで大枚を叩いて・・」と焦っていた自分は消え去っていたよ。
ウミネコが
金色のシジマに羽ばたいて
時には極寒の自然が神秘的な情景を背景に魅せて、時には寄せる波が陽の光でキラキラと輝き、時にはウミネコ君がオスカー顔負けの名演技を魅せてくれる。 やがて、浜で遊んでる内に時間がやってくる。
主目的『撮り鉄』のターゲットである列車の通過時刻である。 そして、この『ワテだけのパラダイス』は、その瞬間も魅せてくれた。
列車を見つめる
彼の珠玉の名演技が光った
もう、その素晴らしき情景の数々は言葉では表現できそうにない。 ありったけの知識を使って言葉で表現しようとしても、その魅力の何千分の一も語れないのだから・・。 それでは、その『ワテだけのパラダイス』での感動の一つまみをごろうじろ。
幻想的な毛嵐が立った
オスカー俳優の彼がおらずとも魅せてくれる
ここは真に
『我一人のパラダイス』だ
『オホーツク縦貫鉄道の夢めぐりのハズが・・』の《6日目》を御覧下さい。
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No title * by 散位 アナリスト杢兵衛
一羽の海鳥て絵になりますね。
No title * by 風来梨
たけしさん、こんばんは。
健さんは、北海道が舞台の映画に多く出演されてますね。
一番有名なのが「幸福の黄色いハンカチ」ですね。 一番味のあるのは、八代亜紀の「舟歌」がかかる中の居酒屋風景の「駅」ですね。
ぽっぼ屋もありましたね。 でも、アレは出演した列車が胴体半切りで晒されたので、鉄道好きとしてはちょっと・・。
寒さは素晴らしいシ-ンを魅せてくれますね。
健さんは、北海道が舞台の映画に多く出演されてますね。
一番有名なのが「幸福の黄色いハンカチ」ですね。 一番味のあるのは、八代亜紀の「舟歌」がかかる中の居酒屋風景の「駅」ですね。
ぽっぼ屋もありましたね。 でも、アレは出演した列車が胴体半切りで晒されたので、鉄道好きとしてはちょっと・・。
寒さは素晴らしいシ-ンを魅せてくれますね。
No title * by 風来梨
アナリスト杢兵衛さん、こんばんは。
ウミネコの彼が、オスカー顔負けの最高の演技をしてくれたおかげで、ただの逆光黒潰れが味のある「作品」となりました。
彼の名演に感謝です。
ウミネコの彼が、オスカー顔負けの最高の演技をしてくれたおかげで、ただの逆光黒潰れが味のある「作品」となりました。
彼の名演に感謝です。
健さんが出てきそうな人里離れている情景が美しいです。
ナイス!