風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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日本の滝を訪ねて 第16回  礼文滝

日本の滝を訪ねて 第16回 礼文島 〔北海道〕

   礼文滝 れぶんたき 落差15m
 そして、はるばる礼文島まで行くのだから滝を訪ねるだけに留まらず、礼文島の西海岸を伝って島の上から下まで縦走してみよう。 それでは、出発地点の礼文島最北端のスコトン岬より始めようか。
 
なお、この縦走路は所要で8~9時間かかり、また海岸の波打ち際の崖をゆく所もあるので、それなりの気構えと足回りの準備を願いたい。 最後に、この行程記は約20年近く前のものであるので、今と整合せぬ所があるのは悪しからず。
 

 礼文島西海岸は
断崖絶壁と碧い海が続く
 
スタート地点のスコトン岬は、灯台の建つだけの少々侘しい所だ。 岬を出発するとしばらくは舗装道を行くが、やがて砂利道となり緩やかに高台に登っていく。 砂利道も尽きると草付きの道となり、海が下方に見えてきて、今自分が海を望む崖の上にいる事が解かるだろう。 
 
しばらく、海が見え隠れする高台の道を歩いていくと、『ゴロタ岬』という看板の立つ、海に突き出た崖の突端に出る。 この岬は200mの絶壁が直接海に落ち込み、いつの間にこんなに登ったのか・・と思う位の情景が広がる。 岬から再び砂利道となり、これを緩やかに下っていくと、いつの間にか道は草原地帯を歩くようになり、チラホラと山で出会える高山植物が道脇を飾りだす。 


チシマフウロ
 
ハクサンチドリ、ヨツバヒヨドリ、チシマフウロ・・などが、海抜にして僅か200m位の所に咲いているのである。 やはり、“花の浮島”の称号はダテではなかった。
 

海を望む丘はお花畑

草原地帯もおおむね下り基調で、いつの間にか《鉄府》という小さな漁港に下り着く。 何でも、ここの砂浜は“穴あき貝”が拾えるらしい・・が、それを探す余裕はちょっとなさそうだ。 
やがて、崖の間の小さな砂浜が尽きると、再び対岸にそびえる崖を登り返すようになる。
 

こんな嶮しい所を歩きます
 
これがやや急で、約150mのイッキ登りだ。 これを乗りきると、海中公園候補地の《西上泊》に着く。 
ここはトイレもあり、《スコトン》方向へ砂利道も敷かれ、車でも来ることが可能である。 
ここからの眺めは、そこまで透き通るようなエメラルドグリーンの海で、さすがは海中公園候補地に挙がっただけのことはある。 

《西上泊》から先は内陸に入ってゆき、海とは一旦おさらば・・となる。 
そして、内陸部につけられた細いハイキングコースのような道を歩いていく。 花も期待していた程ではないものの、エーデルワイス・ミソガワソウ・ツリガネシャジン・・などが道脇を飾っている。
 

タカネナデシコ
 
延々と3時間位歩くと海沿いの崖の上に出て、再び海が見え出す。 この辺りを通る頃が、そろそろ昼食時だ。 海を見渡すこの高台で、昼食を取るといいだろう。 振り返ると、《スコトン岬》からの海岸線が見渡せて良い。 昼食を取って、ひと休みしたなら出発だ。 
 

岩礁で“ひなたぼっこ”する
ウミウの群れ

ここから少し行くと、ザラザラした砂状の崩壊地に出る。 この崩壊地は《砂スベリ》と呼ばれるコース最大の難所で、砂に足をめり込ませながらこの急下降をズルズルと下っていく。 
スニーカーならばモロに砂が靴に入り、この上なく不快であろう。 
 
この難所を下りきると、《宇遠内》という小さな漁港に出る。 ここは、このコースの最大の要所となっていて、電話や売店もあり、最近では『8時間コース』の観光客目当てに缶ジュースやスナック菓子を小屋なみの高値で売りさばいているようだ。
 

コース後半は波打ち際の
トラバースという悪場が続く
 
ここから先はずっと海岸線をたどるようになり、波しぶきを浴びながら、ロープや鎖・ハシゴなどを伝って海崖や海岸に転がる大岩を乗り越えていく。 ハシゴなどは、波しぶきを浴びて濡れて滑りやすいので注意が必要だ。 この海岸線の岩場の難所は、《礼文滝》が現れるとようやく終わりを告げる。 
この《礼文滝》、落差は僅か10mそこそこであるが、潮風でカラカラに乾いた喉には最高の力水だ。 
 

最後の難所の前の力水
礼文滝

ここから、整備された小石混じりの海岸を20分ほど歩くと、《地蔵岩》のそびえ立つ『8時間コース』の終点・《元地》だ。 地蔵岩をバックに、到達記念の写真を撮ろうか。
 

8時間踏破でお疲れさん
 
   ※ 詳しくはメインサイトより『利尻・礼文・サロベツ』の

後の調査によると、現在は後半の海岸沿いのトラバースルートが滑りやすく転落の危険がある為、コース途中の宇遠内という売店のある所から、礼文林道に入り東海岸側へ横断して、東海岸沿いの町集落である香深井に向かうようにルート変更されている。 従ってスコトンから、直接礼文滝には行けなくなっているので注意下さい。 礼文滝へは、元地より30分ほどの海岸散策コースとなっている。
 
でも、これって、礼文滝を紹介するルートガイドとして、このガイドが全く使えない事を意味しているような・・。 まぁ、スミマセンがそういう事です。 この他、《砂スベリ》の難所も階段か設置され、ワイルド感はかなりなくなっているとの事です。 
 
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No title * by yamanbou
こんにちは
花の島 礼文島
かっこいい利尻島 ウラヤマシイとしか
言えません

No title * by オータ
こんばんは。これが桃岩YHおススメのコースですね。やはり礼文島、イイ所のようです。歩いてみたい!

No title * by 風来梨
yamanbowさん、こんばんは。

花の島・礼文島、利尻山凛々しい利尻島。
とにかく遠いです。 そして、利尻山はほぼ海抜ゼロから登るので、ちょっとシンドイです。 また、礼文島縦走も、所要9時間で難所もあるので、登山の心得が多少必要と思います。

そういえば、19年前に行ったきりだなぁ。

No title * by 風来梨
オータさん、こんばんは。

19年前はルートに柵や丸太の段は皆無でしたが、今は整備されているようですね。 でも、距離が距離だけに8~9時間かかります。

でも、チシマフウロやチシマギキョウ・タカネナデシコなどのお花畑、エトピリカやウミウなどの海鳥の群れなどが見れる楽しいルートですよ。 でも、た・ま・に・・、ヒグマが出るかも。

No title * by kei
風来梨さん、こんにちは。鉄府という小さな漁港の手前に、澄海岬という透明度の高い湾がありませんでしたか? (ガイドブックに載っているので)

No title * by 風来梨
keiさん、こんばんは。

確かありました。 カタカナでスカイ岬と。
このスカイ岬周辺が、海中公園指定の予定地域だったと思います。

コメント






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こんにちは
花の島 礼文島
かっこいい利尻島 ウラヤマシイとしか
言えません
2011-04-01 * yamanbou [ 編集 ]

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こんばんは。これが桃岩YHおススメのコースですね。やはり礼文島、イイ所のようです。歩いてみたい!
2011-04-01 * オータ [ 編集 ]

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yamanbowさん、こんばんは。

花の島・礼文島、利尻山凛々しい利尻島。
とにかく遠いです。 そして、利尻山はほぼ海抜ゼロから登るので、ちょっとシンドイです。 また、礼文島縦走も、所要9時間で難所もあるので、登山の心得が多少必要と思います。

そういえば、19年前に行ったきりだなぁ。
2011-04-01 * 風来梨 [ 編集 ]

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オータさん、こんばんは。

19年前はルートに柵や丸太の段は皆無でしたが、今は整備されているようですね。 でも、距離が距離だけに8~9時間かかります。

でも、チシマフウロやチシマギキョウ・タカネナデシコなどのお花畑、エトピリカやウミウなどの海鳥の群れなどが見れる楽しいルートですよ。 でも、た・ま・に・・、ヒグマが出るかも。
2011-04-01 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

風来梨さん、こんにちは。鉄府という小さな漁港の手前に、澄海岬という透明度の高い湾がありませんでしたか? (ガイドブックに載っているので)
2011-09-23 * kei [ 編集 ]

No title

keiさん、こんばんは。

確かありました。 カタカナでスカイ岬と。
このスカイ岬周辺が、海中公園指定の予定地域だったと思います。
2011-09-23 * 風来梨 [ 編集 ]