風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出  第65回  左沢線・羽前高松駅、柴橋駅

路線の思い出  第65回  左沢線・羽前高松駅、柴橋駅 〔山形県〕
 

新しい車両は性能が良くなって
車内で寝るには好都合だが
撮り鉄の被写体としてはパワー不足だね
 
《路線データ》
        営業区間と営業キロ           輸送密度 / 営業係数(’83)
       北山形~左沢 24.3km            4686   /   397 
'14年運行本数
山形~左沢 12往復 、 山形~寒河江 下り4本・上り5本 、 寒河江~左沢 1往復
 
羽前高松駅(うぜんたかまつえき)は、山形県寒河江市大字八鍬(やくわ)字郷の目にある、JR東日本・左沢線の駅である。 かつては山形交通三山線が接続していた。 単式ホーム1面1線を有する棒線構造の駅で、かつては相対式ホーム2面2線と切欠きホーム1線の計2面3線を有していた。 現在は切欠きホームのあった駅舎側のホームのみが残されている。

山形交通三山線はこの切欠きホームに発着しており、山形交通は左沢線ホーム側に乗り換え窓口を持っていた他、外に向かっても独自の駅舎を持っていた。 現在ではわずかにホームの南側に線路の跡のみが残っている。

旧駅舎は、1940年竣功の木造建築だった。 老朽化に伴い建て替えられ、2010年2月28日に新駅舎が完成した。 新駅舎は重要文化財に指定されている地元の慈恩寺のイメージを取り入れたもので、鉄骨作り平屋建て37.1 平方メートルとなっている。 寒河江駅管理の無人駅。2007年度の乗車人員は、1日平均292人との事。

1922年に左沢軽便線の途中駅として開業するが、4年後の1926年には早くも三山電気鉄道が当駅に乗り入れを果たした。 それ以降は左沢線と三山電気鉄道の乗換駅として大いに賑わいを見せたが、1974年11月に山形交通三山線となった旧三山電気鉄道は廃線となり、また静かな途中駅に戻ってしまった。

今では三山電気鉄道をしのばせるものは、わずかにホームの南西側に残る線路の跡程度である。
なお、山形交通時代の当駅の駅名看板は、今でも月山湖の月山・水の文化館に展示されている。

柴橋駅(しばはしえき)は、山形県寒河江市大字松川字木ノ沢にあるJR東日本・左沢線の駅である。
単式ホーム1面1線を有する駅で、ホーム長は2両分の停留所規格の駅である。 従って、4両・6両の列車が来た時は前2両の扉のみが開き残りの車両はドアカットとなる。

寒河江駅管理の無人駅で駅舎はなく、ホームの端に2002年築の待合所があるのみである。
また、ホームには大きな桜の木がある。 2004年度の乗車人員は、1日平均13人との事。



この左沢線は、長井線(現 山形鉄道)と共に鉄道を追っていた二十歳前後の時から乗車予定を立てていた路線であったが、なかなか乗れなかったのである。 それは、思いっきり中途半端な路線だからであろうか。 まぁ、『中途半端』という形容はあまり宜しくないとは思うが、何か他の路線とセットで周る計画を立てると、中途半端に位置取りと接続が悪く、他の訪ねた路線からの乗継が全くもって上手くいかなかったのである。
 
考えるに、この『中途半端』とは、この路線の位置が大きなウェイトを占めているようなのである。
ワテが二十歳前後の当時は東北地方の夜行列車は全て青森~東京で、山形は思いっきり『途中駅』で使えないし、また周遊券利用だと東京は『周遊区間外』という事で、東北地方の鉄道路線を乗車するにあたって『周遊券』は使えない切符だったのである。
 

今回の『○鉄』駅・柴崎駅
駅寝も可能だよ
駅寝ランクB
 
だったら、当時の東北の路線めぐりを筆者はどうしたのかというと、もちろん夜行列車に変わる手段で凌いでいたのである。 その方法とは、筆者のライフワークである『駅寝』の駆使である。 要するに、駅寝の連発で東北の路線めぐりをしていたのである。 これで、日に1桁の運行本数のローカル線の撮影をしつつ、路線めぐりとの両立を適えていたのである。
 
その状況で、この左沢線は他のローカル線と微妙に位置が離れていて、この路線をめぐるとなると他の路線の『撮影しながら当該路線の完乗』の成就が難しくなってくるのだ。 それでついつい後回しにしていたら、いつの間にか鉄道から離れてしまった・・というのが乗れなかった理由である。
 
まぁ、これはトコトンまでに「どうでもいい事」なのであるが。 だが、こういう「どうでもいい事」をネタにしたのは、こうでもしないと「この連載が持たない」という筆者の都合があるからである。
 

大朝日岳とその肩に建つ大朝日小屋
今回の主目的はコレ
 
・・で、「鉄道に乗りたい」と乗車計画を思いめぐらしていた時は全く乗れなかったのに、齢食って「強いて乗らなくてもいいや・・」と思う頃に乗車の機会が訪れたのである。 それは、この路線の背後にそびえる名峰・朝日連峰への登山のついで・・という『機会』である。
 
かつてのように長期の放浪山旅などできるハズもなく、勤め合間の土日連休に夜行高速バスを使っての『夜討ち朝駆け』山行を企画して、その夜行バスのターミナルが山形駅であった事で、鉄道を追い廻していた時にあれ程に計画倒れしていた左沢線に乗るチャンスが生まれたのである。
 

撮り鉄から離れてからは
こういうのを撮るのを目指してた
 
要するに、昼の明るい内に山から下りてきて(暗くなって山から下りてきたら、そりゃあもう大騒ぎさ・・)、山形から出る夜行バスの発車時刻まで半日の時間ができたのである。 そして山から戻ってくるバスも、ちょうど左沢線の沿線・駅通りをかすめるのである。 この状況を知った時、率直に左沢線完乗のヤボーが20年ぶりに頭にもたげできた。
 
・・で、山からの路線バスが最も左沢線に近づく羽前高松をターゲットに絞る。 この羽前高松には昼過ぎの到着で、夜行高速バスに乗る為に山形に戻る21:00まで9時間近くあるのだ。 しかも、鉄道を追い廻していた現役時代と同じく、時刻表も持ってきてない!(主目的が山なので当然だが)。 あの当時と同じシュチュエーション展開となっていますねぇ。(爆)
 

地元の名刹をデサイン化した羽前高松駅舎
グーグル画像より拝借
 
着いた羽前高松駅だが、地の名刹で重文指定の《慈恩寺》をイメージ化した『デザイン駅舎』で、待合室は高級木材を使い、トイレもウォシュレットとなかなかに金をかけている無人駅だ。 でも、路線はローカル線で、駅に到着した13時半より16時前まで上下線とも列車運行のない空白時間が存在していた。
また、駅周辺も鉄道よりバス道の国道112号が主幹経路で、大手スーパーの(売国)岡田イオンも国道沿いにあった。
 
国道112号線は駅から150mで、そこにイオンがあるので食糧調達も問題ないし、列車も2時間半こないので、する事と言えば高級木材を使った駅待合室で昼寝だ。 やはり高級木材は香りが違うね。
もしかして檜!? そんな訳ねえよな。
 
ちなみに、この羽前高松駅からは、以前に山形交通が山からの路線バスの乗り継ぎ駅・間沢まで電車線を通してたらしいとの事。 その跡は、切欠きホームが埋められた形跡を残すのみとなっていた。
でも、この路線の往時は、出羽三山の主峰・月山参拝や鉱山資源、寒河江川系の水力発電を牛耳るなど、鶴岡までの路線延長を目論む大黒字線だったんだって。 結局、道路整備と共に廃れていって廃線となってしまったが。
 

適当に撮ったのだが
今回の一番星になっちゃいました
夕日に輝く2時間待ち列車
 
・・で、時を超えた『○鉄』の始動は、16時前の左沢行き下り列車から行動開始だ。 まずは、羽前高松駅に入線してくる列車をショット。 撮った後にこの列車に乗り、次の柴崎駅を撮影地に決める。
まぁ、決めた理由・・というか、事実上はこの駅以外には明るい内の撮影の設定が不能だったのであるが。
それと柴崎駅が、沿線で最も周囲の自然環境が豊かなようである。
 

山から下りての井手達
三脚の代わりにピッケル
カメラバックの代わりに18kgの登山ザック
靴はもちろんザンバラン
ではナンチャッテ駅撮り以外は無理か
 
ここで日没まで『○鉄』して羽根を伸ばすか。 秋のススキに夕日が当たり、雰囲気上々。 でも、歳を追う事に、撮影技術は確実に退化してるよな。 フレームがいがんでるし。 恰好はカメラバックの代わりにビツクフッド(登山ザック)、三脚の代わりに手に持つのがピッケルの撮り鉄じゃなくて山ノボラーだしィ。 それでは、その写真をごろうじろ。
 

普通時を経ると成長するモノなのだが
 

確実に退化(下手クソ化)してるな

    ※ 詳細は、メインサイトより『魅惑の鉄道写真集』の『左沢線』を御覧下さい。
 
 
 

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No title * by 関谷 大介
私のブログの訪問ありがとうございました。

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No title * by 風来梨
関谷大介さん こんにちは。

こちらこそ、訪問頂き有難うございます。
それと『傑作』の評価を頂き有難うごさいます。←ナイスって表現はあまり好きでないので、以前の『傑作』と勝手に解釈してます。

若き鉄道を追った日々の、アオき(恥なる)思い出記です。
若き日のちょっとハメを外した事柄を思い返し記していくと楽しいですね。

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2014-10-05 * 関谷 大介 [ 編集 ]

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2014-10-05 * 風来梨 [ 編集 ]