2014-04-06 (Sun)✎
『日本百景』 春 第114回 桜満開の駅 ・法華口 〔兵庫県〕
春の香りに誘われて
桜満開の駅へ
私の住む近畿圏で、最も手軽に花見とカメラ片手に大好きな『風景鉄道』の撮影を楽しむ事ができるのが、今回取り上げる第三セクター・北条鉄道の法華口駅だ。 ここは筆者と同じく大阪都市圏に住んでいる者なら、フイルム代や現像費の全てを入れても一万円未満で花見と『風景鉄道』が楽しめるのである。
今回はダンコ(撮り鉄)より
「花より酒飲んでゴロ寝」
を最優先に行きます
そして、主目的の花見!?の為に、是非にも鉄道にてアプローチしたいものである。
なぜなら、花見と言えば『酒』がつきものだから、車は御法度であるからだ。
要するに車だと、いい天気だったとしても『花見』は見送り・・って事である。
関西圏のいい花見所
法華口
大阪からは、私鉄の阪急電車に乗ろう。 花見を余裕あるモノにしたいから、当然早朝の始発列車に近い列車にのろう。 さて、大阪・梅田のターミナルからJRの普通より遅い特急(三宮までの所要時間が1分遅い)に乗り、車内でひと眠りすると、神鉄の接続駅・新開地に着く。 ここから、かなり鈍足な神鉄電車で1時間半近くで、北条鉄道の始発駅となる終点・粟生に着く。
まぁ、ちょっと急ぐならJRの新快速で加古川へ行き、加古川線経由で粟生に着くっててもあるが、今回は「撮り鉄も程々にのんびりと花見・・」が主目的なので、より時間のかかる私鉄で行くのが一興かと思う。 なぜなら私鉄の方が空いてるし、列車に揺られる時間が長いので寝れるメリットがあるし。
何気無い春模様の中をゆく単行列車
さて、粟生駅は、典型的な『郊外の小さな町の駅』で、JR・神鉄・北条鉄道の3路線のジャンクション駅であるにも関わらず、午前9時以降のデータイムは3路線ともに1時間に1本あるかないか・・の運行本数である。 そして、この時間帯に入ると駅員も業務を離れて改札業務がなくなり、改札口はフリーパスとなるようである。 まぁ、何とものんびりした駅である。
でも、こういう穏やかな余裕のある風景が、あの頃の『美味し国・日本』を醸し出していたのだと思う。
まぁ、この駅の業務を離れる形態は余裕じゃなくて、「駅員を減らす代わりに労務の縮小」という余裕とは別次元のモノであるのだが。
話は脱線したが、これより1時間に1本の運行の北条鉄道に乗って、花見の会場!?の法華口に向かうとしよう。 法華口は全線でも14km足らずの盲腸線である北条鉄道のほぼ中間地点で、旧国鉄時代は列車交換の可能な駅だったようである。 でも、第三セクターに変わって、更なる経費削減の為に交換設備は撤去されて、全線で一閉塞区間とされたようだ。 即ち、単線を列車が1編成往復するだけの、信号要らずの路線へと替えられたようだ。
これほどの立派なサクラの樹に嬉しくなって
思うがままの春を描いてみた
おっと・・、こんな鉄な話は、『花見』を楽しむ為にやってきた身には面白くも何ともないので、この辺りで止めるとしよう。 さて、その法華口駅に着くと、放棄された交換列車のホームに植えられた桜の樹が満開の花を咲かしていた。
田舎の木造駅4と桜の樹と
そこには日本の原風景が広がっていた
古い木造の駅越しにも桜が咲き誇り、今日の我が望む『花見』の最高のシチュエーションが広がっていた。 早速、駅前の踏切で交差する道路を挟んですぐ近くのコンビニに駆け込んで、ガソリン(ビール缶)を買い込んで、交換列車ホーム跡の草地に寝転がって、『風景鉄道』も程々に『花見酒』と洒落込もう。
『風景鉄道』も程々に
『花見酒』と洒落込もう
まぁ、この駅の他の訪問者は車で乗り着け、車で運んできたデカい三脚を持ち出して『撮り鉄』に邁進していたが、この『花見』会場!?を目にして余裕がねえなぁ~と強く思うのである。 まぁ、車で来た時点で、酒の伴う『花見』は御法度なのだが。
そして、『撮り鉄』しか頭にない彼らは、『花見』をする私が邪魔な存在だったようである。
後からやってきて、ビール缶片手に『花見』を楽しむ私を「邪魔だから退いてくれ」と追い払ったよ。
まぁ、ほろ酔いの手前で気持ち良かったせいもあり、争いを避けるべく交換ホーム跡裏側の草原に移動したが。
ビール缶片手に撮ったにしては
良いデキだね
でも、その移動させられた草原で寝転がってカメラを望むと、とってもいいアングルが・・。
これって、『棚からぼた餅』!? ちょっと違うかな。 当然、サブの目的である『風景鉄道』の"桜の花と・・"を撮る。
満開に咲き誇る桜の樹の下で
今回の一番星でっす
この後、場所を移動して菜の花畑の方へ行ったのだが、それはまた次の機会(少ないネタを引っ張るから、恐らく来年)に。
撮影記『片道1500円で春を楽しもう・・』を御覧下さい。
- 関連記事
スポンサーサイト