2014-02-15 (Sat)✎
路線の思い出 第44回 飯山線・足滝駅 〔新潟県〕
真に寝起きの1ショット
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’83)
豊野~越後川口 96.7km 1437 / 837
運行本数(’03)
長野~越後川口 下り3本 戸狩野沢温泉~森宮野原 下り1本
長野~戸狩野沢温泉 下り10本・上り11本 戸狩野沢温泉~十日町 2往復
長野~森宮野原 下り1本 森宮野原~十日町 上り1本
長野~十日町 下り1本・上り4本 森宮野原~越後川口 下り1本
十日町~越後川口 下り5本・上り9本
足滝駅(あしだきえき)は、新潟県中魚沼郡津南町大字上郷寺石にあるJR東日本・飯山線の駅である。 飯山線では新潟県内で最も西にある駅であり、2010年4月1日付で当駅から越後川口駅までの区間は新潟支社のエリアとなった。
単式ホーム1面1線を有する駅で駅舎はなく、ホーム上に待合所が設置されている。 トイレの設置はない。 十日町駅管理の無人駅である。 1937年~1944年までの信濃川発電所建設工事のため設置され、飯山線国有化時に一旦廃止されている。 その後、地元住民や村議の要望により、高校通学の便宜を図る為に請願駅として再開業している。
駅の南側に集落が広がる。 駅は斜面の途中に設置されており、集落から坂道を少し上がった場所に駅がある。
今回取り上げる飯山線の『思い出』は、「猛烈に寝違えて頸椎捻挫になってしまった」というみっともないものである。 それは、この線に初めて訪れた高3の三学期の事である。 高3の三学期は受験の真っただ中で、三学期は学期末の試験が1月末位に終わると、そのまま自宅待機となる。 要するに、「家で必死に受験勉強しろよ!」って事である。
だが筆者は運のいい事に、この時点で進路が決まっていた(そこは中退しちゃったが・・)のである。
学生時代から『ロクデナシ』の筆者は、それにかこつけて三学期は学期末試験の5日間以外は全てサボっていたのである。 トコトン『学校教育』たるモノをナメまくっていたのが当時の筆者であった。
その学校をサボって有り余る自由時間を、当時熱中していた『ローカル線・撮り鉄旅』に宛がっていたのである。 まぁ、鉄道撮影しながら共通一次試験(本命は国公立であった 見事落ちたけどね)を受けるなど、受験を完全にナメまくっていた『天下御免のロクデナシ』が筆者の本性であったのだ。
今回は、その自由時間を謳歌すべく、飯山線から只見線にかけての『撮り鉄行』を企画したのであった。 だが、当時の筆者は時間あれども金はなかった(今も・・だが)ので、当然移動手段は普通列車オールで宿泊は駅寝であった。
しかし、今回の駅寝旅は恵まれていた。 何がか・・というと、筆者の代で所属していたW・V(ワンダーフォーゲル)部の部員がゼロとなって廃部となり、部の備品は現役最後の連中がハイエナの如く持ち帰って私物化していったのだ。 『ロクデナシ』な部活の部員の中でも、トップ・オブ・ザ『ロクデナシ』の筆者がこの『チャンス』を逃すハズはなく、早速ダンロップ製のH型フック掛けテントとホエーブス(重たぁ~いガソリンコンロ)を私物化していたのである。
・・で、テント一式や自炊用具を担いだ初の『撮り鉄旅』を実行したのだが、いくら装備が充実していても当時はインタネットなどはなく、駅寝に利用する駅の事前情報は皆無であった。 要するに、当時の筆者の『駅寝』形態は、駅寝に使用する駅を当日その場で『着いて、見て、決める』という博打そのものであったのだ。
従って、初めて訪ねた路線で駅寝を目論むなら、運転席後ろにビタっと張り付いて『無人駅かどうか』と『駅寝に耐え得る駅舎・待合室があるかどうか』を、つぶさに『見定め』ていかねばならないのである。 そして、『気に入った駅』があると、間髪入れずに下車して駅寝の準備を始めるのである。
この『見定め』にしくじると、その日の一晩が『苦痛のどん底』となるのは必定である(例えば駅舎の扉が閉まらず吹きっさらし・・など)。 だが、「次の駅の方が条件がいいかも」などと、グズグズと決めかねて先延ばしをしていると、列車が終着駅に着いてしまう『ジ・エンド』の事態となるのだ。
そうなると、かなり困った事となるのである。
それは当時の終着駅のほとんどが有人駅で、当然の如く駅から締め出されてしまうからである。
こうなると、『途方に暮れながら』付近の公園を探すハメとなり、その夜は見知らぬ町の公園のベンチで浮浪者デビューとなってしまうのである。←筆者の過去の体験より・・
それに平行して『できれば・・』であるが、翌日の撮り鉄が上手くいくように、駅寝する駅の周囲の景観が風光明媚な所でありたいのである。 ただが『駅寝』・・、されど『駅寝』。 結構、奥が深いでしょ。
まぁ、駅寝にかこつけた筆者のロクでもない経験談は置いといて、こうならぬようにある程度訪ねる路線の駅を推定して駅寝する駅を決めておく事が望ましいのである。
・・で、今回の足滝駅は駅寝するには『ストライク』な駅で、今回の充実した装備と相まって心に余裕が生まれて!?、即効駅待合室内にテントを張ってすぐに爆睡してしまったのである。 だが翌朝に、この調子に乗りまくったタワケに天罰が下ったのである。
それはリュクサックを枕にして寝た為に、寝違いによる猛烈な『頸椎捻挫』になってしまったのだ。
翌日は快晴で眼下に千曲川が流れる風光明媚な情景が広がっているにも拘わらず、首が痛くて撮り鉄どころではなく、駅の背後の雪り吹き溜まりによじ登って朝の2枚撮っただけで『ギブアップ』となってしまったのである。
寝違えた首を抑えつつ撮った2枚の内の1枚
こんないい条件なのにもったいねぇ~
でも、キバ58原色なので良し
朝の2枚を適当に撮っただけで、テントを撤収した待合室の長椅子に転がって『バタンキュー』となってしまったのである。 ・・で、雪をタオルにくるんだ氷嚢を首に当てて3時間ほど安静(長椅子でシュラフに包まってゴロゴロ)にしていると少しマシになってきたが、列車は11時過ぎより昼の14時前まで運行がなく途端にヒマとなった。 このまま14時前まで呆けているのも何なので、周囲を歩き周る事にする。
今庄ノ滝
落差50m近くの『地図にない滝』だ
目指すは、駅舎から遠目に見える滝である。 この滝は『今庄ノ滝』といい、落差は50m近くある『地図にない滝』である。 何でもここの地名は『今井』といい、滝の上の高台に城(庄)があった事からこのように呼ばれているという。
あれ程いい天気だったのに、滝についた頃には雹雨が降りだしてきた。 なので、滝の撮影も程々に切り上げて駅に戻る。 後は予定通り14時前の列車で越後川口に抜けて、只見線へ向かう事にする。
なお、続く只見線の田子倉については、またの機会に。←こちらでもタワケまくっているので、宜しければ御期待下さい。
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