風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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名峰次選の山々 第105回  雲取山 その2

名峰次選の山々 第105回  『148 雲取山』  東京都・埼玉県・山梨県 
奥秩父山系(秩父多摩国立公園) 2017m  コース難度 ★  体力度 ★★
 

登路の途中から雲取山を望む
 
今回は、関西居住の私からすれば東北の山々より遠い感覚のある東京都の名峰・雲取山に登ってみよう。 前述の感覚であるが、関西圏から東北の峰々へは夜行列車(残念ながら臨時列車化してしまったが)や夜行高速バスが登山口にアプローチの良い町まで直行していて、また登山口には使える避難小屋が建っている事が多い。 また山域を一周ルートも容易に設定できる所がほとんどである。

だが、この雲取山を初めとする秩父山系は、登山口が個々に離れていて山域の一周ルートが設定し辛い故に、全てがローカル鉄道線の終点(JR青梅線の奥多摩や西武鉄道の秩父など)からバスに乗換が必要な事が多い。
 
また、登山口は旅館で固められているので登山口で幕営できる雰囲気ではなく、レンタカー等で訪れて車中泊でもしない限り余計な費用がかかってしまう。 要するに、関西圏からだと費用がかかる上に、いくら頑張ってもあまり有難くない時間帯(正午頃)に到着して、なおかつ登山口での宿泊も費用がかかりそう・・と言う事で前述のような感覚を抱くのである。

まぁ、ワテの感覚に拘わるヨタ話は終わりにして、雲取山に登る機会を得たのでアタックしてみよう。
さて、登山口に選んだのは秩父の三峰神社からのルートであるが、このルートは以前はメインルートであったようだが、今は東京都の奥多摩にある鴨沢がメインルートになっている様である。
 
雲取山・三峰登山ルート 行程図
 
   行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 秩父市街より車(1:10)→三峰神社駐車場(1:30)→地蔵峠(1:50)→白岩小屋跡
     (0:40)→白岩山(0:40)→大タワ(0:30)→雲取山荘(0:30)→雲取山
      ※雲取山山頂より雲取山避難小屋まで50m・徒歩1分
《2日目》 雲取山避難小屋〔雲取山山頂〕(0:25)→雲取山荘(0:25)→大タワ(1:00)→白岩山
     (1:20)→お経平(0:25)→地蔵峠(1:25)→三峰神社駐車場より車
     (0:40)→和名倉・不動滝 ※滝まで700m・所要片道20分(0:40)→雁坂トンネル
     (1:10)→甲府市街
 
 

三峰の駐車場より望む
奥秩父の山々
 
さて、登山口へのアプローチであるが、三峰神社の駐車場が有料の上に、《秩父湖》を堰き止める《二瀬ダム》の保全工事(秩父観光道路は《二瀬ダム》のダムサイトを通る為、片側相互通行で夜間の通行は禁止されている)の為に、夜間に駐車場で車を止めて仮眠する雰囲気ではない。 それ故に、下の『道の駅』で仮眠して、朝5時頃出発で三峰神社駐車場に向かうのがベターだろう。
 
この登山ルートであるが、雲取山の山頂まで10.7kmと少々長いのである。 だが切れ立った岩場や崖の登降などの鎖場はなく、道標も500m毎に配置されているなど整備状況は完璧である。
つまり、長い距離ゆえに日帰りは厳しいが、頂上に避難小屋があり、その手前に食事提供付の《雲取山荘》もあるので宿泊に関する心配もなく、1泊2日の山行を履行できる体力があれば何ら問題がないルートである。

《三峰神社》の駐車場(1泊500円の有料)に車を止めて、土手上に建つビジターセンターまで階段を昇る。 登山道はここから始まる。 何でもこの登山道は、『三峰の自然探求路』だそうである。
歩き始めは《三峰神社》の敷地内をゆくようで、道は石畳みに整えられて、案内の道標も神社の奥宮や表参道などの神社関係の各所の名称のみである。
 

控えめながら
紅葉が色着いていた

少し歩くと奥宮の鳥居をくぐり、ようやく神社色が薄くなってくる。 また石畳の道も砂利道から山道へと変化していく。 周囲は鬱蒼とした森の中で、展望は全くない。 広めの山道を緩く登っていくが、《地蔵峠》の手前までは何の変化もない退屈な道だ。 この退屈な道での“心の寄り所”は、標高が掲示された道標だろうか。 『標高約1200m 三峰神社駐車場約1101m・・』等と表記した立看板が現れる。
だが、三峰神社までの距離は表記していないので、距離は空想の範囲内となるのである。 

これを見て、「あれだけ歩いたのに100mしか登ってないの?」とか、「100mって、こんなに登ったっけ?」とか、やや僻みの感想が頭にもたげてくる。 これらの妄想で、長く変化のない退屈な道なれど不思議にダレる事はなかったのである。 変化が現れるとしたなら、《地蔵峠》の前からは始まる登りだろうか。
 

鬱蒼とした森を抜けると
紅葉が日の光に眩く輝いていた

道は尾根上に出たような感じとなり、これよりは広い砂利道のつづら折で標高を稼いでいくようだ。
ここで“ようだ”と述べたのは、登っている感じはあってもあの標高を記した道標の『1400m』から次がなかなか現れないからだ。 やがてこのつづら折を乗りきると、『神社の裏手の森』のような整然としたフィールドに入る。 ここには今までの標高道標とは違って、『←三峰神社 3.7km、↑霧藻ヶ岳 0.3km、雲取山7.0km』と距離標柱が立っていた。

その標柱の矢印に従って『神社の裏手の森』のようなフィールドに入っていくと、すぐに《地蔵峠》という地名を示した掲示が現れ、周囲の樹々も手入れされているのか、はたまた茂る樹林の様相が変わったのかは定かでないが、今までの陽も差さない鬱蒼とした森から日差しが程よく差し込む心地良い樹林帯に変わっていく。
 

霧藻ヶ岳頂上よりの展望
 
この日淡い差しが程よく差し込む樹林のトンネルを伝うと、『植林養生中・立入禁止』とのロープが張られた三角点のある展望の良い所に出る。 どうやら、ここが霧藻ヶ岳 1523メートル のようである。
だが、自然探求路の説明板はあれど、山名や頂上を標記するものはない。 そして展望は良いといっても、今までが展望が皆無なだけにいいと感じるだけであって、特段に展望が優れている所でもない。
取り敢えず、“撮り始め”と何枚かシャッターを押して先に進む。
 

展望よりも紅葉の方が目を引くね

先に進むと公衆トイレが現れて、程なく避難小屋らしき建物とあずま屋の建つ狭い展望所みたいな所に出る。 ここには『霧藻ヶ岳 頂上 1523m』と記された頂上標がある。 先程の三角点のあった所より、15m位低い所なのだが。 また展望は前面の樹を伐採した感じの展望台で、中途半端に和名倉山などの眺めがいい。

この頂上はさして情感も湧かず、それに今まではさほどの登りもなく、それほどの疲れもないので足早に通り過ぎる。 さて、雲取山へは、これからが登山道だ・・というのが正解であろう。 
これよりは、大きなアップダウンを繰り返す本格的な登路となるのである。

まずは、《お経平》と呼ばれる樹林の中の鞍部に下りる。 でも1450mまで80mも下りるのである。
ここから1912mの白岩山まで460mの急登となるのである。 まぁ、急登といっても、雲取山レベルの急登(他の山域では普通の登りだろう)てはあるのだが。 だが、今までの道にほとんど登りがなかったので、キツく感じるかもしれない。

岩や木の根を踏みしめて登っていくが、岩や根が絡み合った歩き辛い登りに手間取る割には、樹間から覗く霧藻ヶ岳より上にはなかなかたどり着かない。 登りでいえば、この辺りが最もキツいのではないか・・と思う。

この登りを40~50かけて詰めると、ようやく樹間より覗く霧藻ヶ岳より上の位置まで出る。 
そこは尾根の肩のような所で、その通り《前白岩の肩》と表示した看板がある。 ここで少し休憩して先に進む。 なお、ここの展望は霧藻ヶ岳の三角点なみであろうか。
 

前白岩山山頂
今イチスッキリしない展望であった
 
この肩から「少し登ったか」と思うほどに前に進むと、本家の前白岩 1776メートル に着く。
山岳地図の標記には、《前白岩の肩》の標高が1560mとあるから、これが正しければ何の苦もなく210m登った事になる。

《前白岩の肩》のキツく感じた登りが《お経平》より110mしか登っておらず、所要時間10分の《前白岩の肩》から前白岩が、ほぼ倍の210mって事はないだろう・・って事で、恐らくこの地図の標記は間違いでしょう。 まぁ、しょうもない事を記したが、それ程に平凡な登りでアクセントがない・・という事の証明でもある。

さて、《前白岩の肩》と同じような眺めの前白岩を過ぎると、霧藻ヶ岳より《お経平》に下った時のような下り坂となる。 結構頑張って登ったのに、また70~80mのオーダーで下る。 下りきった所がもう廃業して久しいのか、バラックが残る《白岩小屋跡》の丘に出る。 バラックの中は廃屋然としていて、恐らくこのルートが奥多摩のルートに取って代わられて、雲取山へのメインルートより外れた時から閉鎖しているのだろう。

ここは水場表記が地図にはあるが、その施設はバラックのみのようだったので、雰囲気も宜しくない事もあって足早に立ち去る。 でも、強いて言えば、この小屋前が今までで最も展望が良かったりするのであるが。

この《白岩小屋跡》を出ると、再び急登となって白岩山へ登っていく。 紅葉はこの辺りが最も最盛期のようで、道は落葉に埋もれていた。 ジグザクを切りながら登っていくと、ベンチの置かれた白岩山 1912メートル に着く。
 

山火事で半坊主となった
山の“毛がある側”のサークルに
白岩山の三角点がある
 
頂上は、案内板に記されていた山火事の爪痕なのか草地が半分広がる半ボウス状の丘で、三角点は森林側の樹木の中央に配置され、樹間から差し込む日差しを浴びてスポットライトを浴びたように光っていた。
 

三角点より少し前に出ると
樹木越しに展望が広がる
 
この白岩山の標高が1912mだから、通常の想定をすれば雲取山まで「あと100m」なのだが、このコースはアップダウンが多いルートである。 ここより《大タワ》といわれる峠まで、180mも下っていくのである。 しかし、白岩山の頂より少し下った《芋木ノドッケ》より《長沢道》を分けて、進路を右に変えて急下降していく。

なお、《芋木ノドッケ》と珍名が出たが、この“ドッケ”とは『とんがり』を意味する言葉である。
とどのつまり山頂の事で、その山頂は縦走路より外れた所にあり、ほとんどの通行者に無視されているが、標高は1946メートルと白岩山より高いのである。 立ち寄っておけば良かったかな?
 

嵓状の岩崖での楽しみは
距離道標の数値が減る事と
日の光をかざして輝く紅葉だろうか
 

 通過がキツそうな所は
階段などが設置されている
 
急な木の階段を交えつつ、状の岩崖の袂を下っていくが、雲取山の山体を望めるこの場所までくると、雲取山までの距離道標(500m毎にある)の数値が減っていく事だけが楽しみとなる。 この嵓状の岩崖であと3.2kmで、三峰神社から雲取山までの道程の7割を歩いてきた事になる。 ズンズン下っていくと、やがて白岩山もとい芋ノ木ドッケ(この紀行文を書くまで、この山は白岩山だと思っていた)が背後にそびえ立っていて、本当に180メートル下っていく事が実感できる。

また、この辺りの紅葉も美しく、逆光にかざすと紅葉が輝く美しい情景を撮る事ができる。
道は白岩山もとい芋ノ木ドッケの山体から雲取山の山体に移る。 この鞍部が《大タワ》で、この峠の直前より逆光に飛び気味の雲取山の山体が見えてくる。 いよいよ雲取山への取付だ。
 

青空と日の光をかざして輝く紅葉

この《大タワ》からの雲取山への取付であるが、《男坂》と《女坂》の2つある。 
地図に記されている案内を見ると、「《女坂》の方が歩きやすい」とあったので、迷わず女を取る。 やはり女の方は優しく!?、選択が正しかった事が証明された。
 

元雲取山荘のバラックと芋木ドッケ
 
山体を巻くように緩く登っていくと、上方にバラックが見えてくれる。 「これが《雲取山荘》か?」と思い、立ち寄ってみるが白岩小屋と同じく放棄されて久しいバラックであった。 ほんの少しであるが・・(ほんの少しだけだよ)、「《雲取山荘》も廃業!?」といぶがったが、その100mほど先にログハウスの立派過ぎる山荘が建っていた。
 

振り向くと
奥秩父の山なみが見渡せる
 
さて、《雲取山荘》の前には豊富な水場があり、頂上小屋での炊事の水を2リットル汲んでいく。
ここまでの所要タイムは、4:40と想定内である。 後は、頂上まで0.9km、標高差180m登っていくだけである。

だが、この180mは、先程の「所要タイムは、4:40と想定内」に気を良くした為に気が抜けてダレた(こういう性格なのです、筆者は・・)上に、水2リットル=2kg増で結構シンドい登りとなった。
やがて、周りを覆った樹々より飛び抜けて、丸い小さな丘状の雲取山 2017メートル の頂上に着く。
 

東京都の最奥から望む
奥秩父の深い山なみ
 
展望は今までの登道が冴えなかった分、雄大に感じる。 また和名倉山を始め、うねりの如く続く秩父の主稜線が逆光に黒光りしている。 飛竜山 2060メートル ・ 笠取山 1953メートル ・ 破風山 2318メートル より甲武信岳 2475メートル へ続く山なみに、最早体力的に実現が厳しくなった大縦走の夢を馳せる。
 

柔らかい日の光を浴びた和名倉山
 

ここは東京都
銀杏マークがそれを示している
だが東京砂漠の面影は全く無い
 
また、頂上標柱の下にある営団地下鉄で見たあのイチョウマークにも心躍らされる。 「そう、ここは東京都なのだ」と。 十分に5時間20分(到着は12:19であった)頑張った“御褒美”を堪能して、今日の我が城に入場する。 今日の我が城《雲取山避難小屋》であるが、頂上より50mの最高の場所にあり、しかも床とトイレもある“使える設備”の避難小屋である。 水も《雲取山荘》より30分頑張ればいいだけだ。
 
城に入場したなら、汗に濡れたTシャツや中シャツを天日干ししながら夕刻を待つ。 目論見は、俯瞰する東京都の街なみの夕景である。 だが、天日干ししていたTシャツが概ね乾いた3時頃より濃いガスが立ち込めてきて、夕景は4時頃にかろうじて撮れただけだった。 更に最後の目論見である、俯瞰する東京の夜景は無理っぽいみたいだ。
 
これは、入れ込んで妄想モードに入っていたので至極残念である。 今日の宿泊者は7名。 20人入れる避難小屋ではちょうどいい利用者数である。 この快適な避難小屋で、明日朝の好天を祈って就寝する。
 

大都会・東京を見下ろして
本当はこれの夜景バージョンが
撮りたかったのだが
 

 

鴨沢への登山ルートを望む

  《2日目》 往路を下山
今日は往路を下山するので、コース概況は概ね昨日に書き記している。 従って、あまり記す事はないのである。 そして、昨日就寝前に祈った明日朝の好天は叶う事がなく(ガスで白霧の世界)、明日朝のイベントとして目論んでいた『夜明け前の東京都の街』と『朝の秩父の山なみ』は次回に訪れる時までお預けとなってしまった。

空が冴えないのでグズグスモードとなり、同じく出発の遅そうな3人連れさんとダベって時間を消費する。 そのダベった内容は、今は雲取山へのメインルートとなっている《鴨沢ルート》の事である。
地図の標記によると、《三峰ルート》の登山口の標高は1040m。 一方、《鴨沢ルート》の登山口《鴨沢》は、標高550mとの事。

この差を見ると、中高年域のハイカーなら有無を言わず《三峰ルート》を取ると思われるのだが、今のメインルートは《鴨沢ルート》なのである。 実際に昨日の登山者を見ても、ほぼ全てが《鴨沢ルート》から登ってきていた。 「これは何故なのか?」を知るべく、誘導話法(と言う程大した事ではないが)を用いて聞いてみる。

それは、《三峰ロープウェイ》が数年前に廃止になった事が主因のようである。 これで、バス電車利用の登山者は著しく不便になった・・との事である。 そして車での登山者も、東京都の《奥多摩》と埼玉県の《秩父・三峰》ならば、距離的に《奥多摩》の方が便利との事である。

だが、「それが500mの標高差を呑み込むものなのか?」と、今イチ納得ができなかった。 
なぜなら標高差は、『標高差=シンドさ』という『人間の下心』に拘わる大きなファクターだから・・と(ワテが)思いこんでいるからである。

その答えは、「《鴨沢ルート》はある程度歩くと展望も良く、距離も少し短い。 それにあまりキツくないストレートな登り易い登路であるが、《三峰ルート》は距離が長い上に3回のアップダウンがあり、細かいのを全部含めると標高差は1300mになって、《鴨沢ルート》とそんなに変わらなくなる」との事である。 これには溜飲を下げた。 大納得である。

また、バスの便も、《鴨沢》から青梅線の奥多摩駅行きが1時間に1本あるという(秩父鉄道・三峰口駅~三峰神社のバスは平日に3本、休日5本と少ない)。 まぁ、こんな下らぬ答えのやり取りをしていると、もう7時前。 さすがに、そろそろ出発しないといけなくなる。 空は雨の心配はないもののハナ曇で、展望は期待できなさそうである。 後は、来た道を思い描きながら下っていく。
 

日の光は美しいものを
より美しく魅せてくれる
 
空は《大タワ》の辺りから晴れ間が広がり出してきて、逆光に照らされる紅葉を撮りながら下っていく事ができる。 そうこうしていたら無駄に時間を食って、12:30に三峰神社の駐車場に戻り着く。
ちなみに、下山は登りより20分オーバーの所要5:40であった。 空はいつの間にか快晴となっていた。

後はこのまま『山の後の温泉』に走ってもいいが、せっかくの好天で、しかも未だお昼過ぎである。
従って、ちょっと立ち寄って、荒川(東京の荒川デス)源流にひそむ滝の一つに立ち寄ろうと思う。
それは、雲取山に対峙する神秘の名峰・和名倉山からの水の落差50mで落とす《和名倉・不動滝》である。
 

奥深き秘峰・和名倉山
今度はこの山を目指そう

三峰観光道路より、国道140号の旧道をゆく。 この道は、和名倉山の尾根筋の紅葉を見ながらゆく『日本の道路100選』に選ばれた道路らしい。 この道を《二瀬ダム》の合流点より7~8kmゆくと、『不動滝』の看板のあるあずま屋前に着く。 だが駐車場はなく、大きな車のすれ違いスペース(かなりデカく、滝見の駐車場として設けられたモノかもしれない)に車を置いて滝見に出かける。

『滝へは700m、片道20分』とあるが、下を流れる沢まで下りてその対岸を登り返すので、山から下りたばかりで足が動く状態でなければ、喘ぎ声の一つ二つ出るようなルートである。 
特に、沢まで下ってからの登り返しは、雲取山への登山道より足場の悪い急な傾斜で、少し息も上がる。

15分ほどで祠とトイレのある休憩所を経て、滝まで50mほど下ると、鬱蒼とした幽谷を落差50mで滑り落ちる瀑布がかかっていた。 落水も豊富であるが、真昼でも光が差さない薄暗い所で、特に足場が悪くなった滝への下降路(転落防止の鎖は張ってあるが)の事もあって撮影には苦労するだろう。 それでは、その勇壮な白布をごろうじろ。
 

和名倉山に源を発する
大除沢に掛かる不動滝
 
滝から戻った後は温泉であるが、最寄は『道の駅』でもある《大滝温泉》だ。 そう、昨日出発の時に仮眠した『道の駅』である。 また、国道140号線の旧道から新道に合流して、国道140号線の歴史でもある《雁坂トンネル》で県境を越えて、山梨のいで湯に浸かるのもいいかもしれない。

    ※ 詳しくはメインサイトより『雲取山』を御覧下さい。
 
 
 
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