風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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名峰次選の山々 第104回  八甲田山・大岳 その2

名峰次選の山々 第104回  『120 八甲田山・大岳』  青森県 
八甲田山系(十和田八幡平国立公園) 1584m  コース難度 ★  体力度 ★
 

毛無岱より望む八甲田山・大岳
 
  八甲田山  はっこうださん  1584m  (十和田八幡平国立公園)
『みちのく・秋の名峰めぐり』の最後は、八甲田山を訪れよう。 この峰は山上ロープウェイが幅を利かせている事と、その割には標高がなく、また有数の温泉である《酸ヶ湯》の前で道路も完備された『国内屈指の観光地』という事で、私自身の評価はあまり高くなかった山である。 
これゆえに、始めは登山の予定は立てていなかったのである。

しかし、秋田駒ヶ岳・八幡平と続けていく内に、「ある目論見を成就できそうだな」と思い始めて、急遽登る計画を立てたのである。 従って、山岳地図はない、登山道の情報はない・・のナイナイ尽くしで、あるのは辛うじて「登山道が《酸ヶ湯》にあったよなぁ」という“うる憶え”の頼りない記憶のみである。
それと、「日帰りで行ける規模の山だよなぁ」という自らの希望に則ったルート想定である。

まぁ、この想定を外しても登れる事は登れるが、最悪は日帰り装備で突っ込んで、装備無で自滅(くたばる寸前の寒い夜を耐えねばなりませんね、きっと)する事である。 まぁ、体力的に落ちぶれたとはいえ、本能は『ゴキプリなみの生命力』を有しているので、危険察知に関しては回避の自信(自惚れ)はあるが。

とりあえず、登山口の案内板を見て、『避難小屋の有無』、『山頂までの所要時間』、『ルート図』、『水場らしき所の目星』、『エスケープ方法(あるとすれば)』を調べてから行くと、先程述べた最悪(日帰り装備で突っ込んで、装備無で自滅)は回避できるだろう。 これらの事を読み取って、装備を編成すればいいのだし。
 
   アプローチ
黒石市街より車利用(0:40)→酸ヶ湯駐車場
 

八甲田山・周回ルート 行程図
 
   行程表                駐車場・トイレ・山小屋情報
酸ヶ湯・仙人岱登山口(1:10)→仙人岱(0:50)→八甲田山・大岳(0:40)→大岳避難小屋 
(0:15)→毛無岱湿原(0:50)→湿原入口(0:40)→酸ヶ湯・毛無岱登山口
 
さて、500台は駐車できる巨大駐車場の《酸ヶ湯駐車場》に前夜までにアプローチする。 そして、前夜にカンテラで登山口の案内板を見て、先程の情報を得る。 『避難小屋の有無』はルート内に2ヶ所あり、案内板の記述から察する所、いずれも水場・トイレがあり大いに“使える”ようである。 これで、『最悪の場合はテントはいらないがシュラフとカンテラはいる』という答が出る。

そして 『山頂までの所要時間』は頂上まで2:30~3:00とある。 これで『日帰り規格の山』というのが判る。 案内板に書かれてある所要時間は大抵オーバー目に書かれているので、往復では6時間程度で済む事が判るからだ。 これで、明日の装備は『シュラフなしの日帰り装備で、保険にカンテラ』と決める事ができる。
 

朝は晴れ間もあったが
でも雨を呼ぶ鱗雲もキッチリと

さて、朝5時に起きて、支度して登山開始。 《酸ヶ湯》の登山口をくぐると、昨日来からの雨からかヌタ状のベチャベチャした道から始まる。 でも、国民的な観光地の山なので、“ヌタヌタ”ではあるものの“ドロドロ”ではない。 ドロドロに陥りそうな所は石や丸太をかましてそれを防いでいるし、ヌタヌタが長く続く所はストッパー付の踏板が設置されているのである。 これは、思った以上に早く歩けそうである。

40分ほど辛抱すると林間のヌタヌタ道を脱出し、転がる岩に黄色い硫黄が付着する温泉沢に沿っていくようになる。 歩いていると、硫黄泉のいい臭いが漂ってくる。 だが、これを吸い込み過ぎるとラリってしまうので念の為。
 

紅葉彩る温泉沢を歩いていく
 
この温泉沢に出る地点が距離的な中間地点だろうか。 なぜなら、《酸ヶ湯》から《八甲田山》の最高峰・大岳までは、4.4kmしかないそうなのである。 つまり、40~50分で、距離的な中間地点に出てしまったのである。 「これは、頂上まで2時間チョイで行けるやも」と、変な自惚れが頭にもたげる。
 
マズいのは、この変な自惚れが出て、結果自滅(大ヘバリ)する事なのであるが。 これはメタボーマンとなってから幾度となく経験して解っているハズだが、いつもこの愚を繰り返すのである。 えっ、「そんな自滅をするのはアンタだけ」だって? ごもっともです、ハイ。

さて、この温泉沢の右岸(左側)を詰めて噴泉口を越えると、沢から温泉臭が消えて大人しい普通の沢筋になる。 沢が消えるまで登る(言葉で言えば大層だが、この間は700m程)と、湿原地帯となる。
《仙人岱》の湿原である。
 

雨の仙人岱湿原
 
この辺りから空が泣き出して、湿原の撮影にカメラ道具を出していた事もあって、道標が指し示す《仙人岱ヒュッテ》に向かう。 取り敢えず雨からの避難が目的だが、《仙人岱ヒュッテ》は微妙に遠かった。
湿原の遊歩道より200m離れていたのである。 これでは、カメラ道具をその場で仕舞った方が早かったりして。

でも、ヒュッテ自体は、床ありベット状に仕切られた寝床あり、使えるかどうか判らんがストーブ有、水場は先程の《仙人岱》の湿原の中央にあった清流の沢と、そこから湧き出る名水として知れ渡る《八甲田清水》という湧水泉があり、そしてトイレ有と最高の設備を有していたのである。 
まぁ、コレに比べたら如何に設備が優れているかが解るでしょう。
 

敷地が狭く全体を写せなかったが
立派過ぎる仙人岱避難小屋
 
小屋で「雨が弱くなったかな~」と思えるまで15分ほど待機して、再び登高開始。 ルートは《仙人岱》より高度を稼ぎ始める。 湿原の木道が途切れると、火山礫の中をジグザクに切られた道を登っていくようになる。
 

大岳へは紅葉彩る
傾斜を登っていく

普通火山礫のガレ場は登り辛いものであるが、ここはガレが崩れないように、また御丁寧にフラットになるように鉄の網で覆っているその上を行くのだから登り難さは皆無である。 何せ、綺麗に階段状にまとめられているのだから。 唯一気をつけるとしたなら、この覆った網につま先を引っ掛けて転ぶ事位だろうか。 まぁ、トライゲッターのワテなら有りえなく無いので、注意していく事にしよう。

さて、このガレ場を覆った石段の登りは、森林限界を抜けて山上の池塘(鏡池)を越えると、程なく頂上丘陵に出て終わる。 頂上丘陵は、なだらかなガレ坂を丸太段で歩き易く整備されている。
それを詰めると丸みを帯びた広い山頂に出る。
 
山のガイドによると「頂上では絶景が広がる」との事なのであるが、濃い霧と強い風、そして雨から変わった雹がビシビシと顔に打ちつける『壮絶なる状況』でした・・ハイ。 まぁ、時折日光の影がガス間より視認できているので、この荒天は山上だけかもしれない。
 

雨空でかげって何が書いてあるか
解り辛いですが
八甲田山最高峰・大岳の山頂標でっす

まぁ、この状況で晴れ間になるまで山頂にいる事は、『絶景を求めて絶命』になるやもしれんので10分程で諦める。 ちなみに、《仙人岱ヒュッテ》の15分を差し引いて、頂上の大岳 1584メートル までの所要は1時間50分だったよ。
 
さて、時間的にはかなり余裕(まだ8時前)があるので、登山口で立てた安易な予定通りに周回ルートを取ろう。 大岳から井戸岳の鞍部に下る下山路は、《仙人岱》より足場が悪い。 いや、致せり尽くせりの《仙人岱》ルートが別格で、これが普通なのだろう。 いやいや、遥かに普通より整備されている。
だが、『極上』を提供されると、それより劣るものを出されると酷く感じるのは世の常である。
まぁ、これを称して“我侭マン”というのだが。
 
元来下りが苦手なワテは、みるみるスピードダウンする。 大岳から避難小屋まで1.9kmとの道標があったが、雹雨模様とはいえ下りで1時間かかってたりして。 で、雹雨に打たれて、もう一つの避難小屋に避難する。
 

「次に来た時泊まってもいいかな」って
思える位いい小屋でした
大岳避難小屋

避難先の《大岳避難小屋》は、先程の《仙人岱ヒュッテ》より設備が良い。 まずは二重の出入口に小屋内トイレ、水場は小屋の目の前、そして新調されたログハウスの高床式小屋、そしてストーブは現役であった。 交代で小屋清掃番をしている《酸ヶ湯》の温泉宿の方々が、使えるように整備しておられるようだった。 ここで、小屋番のおばちゃんと話が弾んだ事もあって、雨が止むまで40~50分長居する。

その話の中で、「この先の《毛無岱》の紅葉だけは見事だよ~、他はまだ早いみたいだけど」とあったので、雨が上がったのを見計らって早速出発。 《大岳避難小屋》よりものの5分で、《毛無岱》の湿原の最上段に出る。 視界に眩しい情景が入ってくる。 それは真に『まっ黄色』であった。
 

始めの内はシトシト雨だったが
 

徐々に雲が薄くなって
色づく大地が鮮やかになってきた
 
そして、その『まっ黄色』の紅葉は、延々と途切れる事なく続いていく。 正直言うと八甲田山という山に期待していなかった事もあって、これはサプライズを通り越した喜びであった。 もう、嬉しくなって、カメラ片手にこの『まっ黄色』に染まった大地を撮りまくる。 カメラ片手にゆっくりと下っていくと、そろそろにコチラから登り始めた登山者達や、紅葉狩りだけのハイカーと出くわすようになる。
 

やがて晴れ間ものぞいてきて
 

黒石の街なみもうっすらと
 
そして、空も中途半端に日差しが差し込むようになってくる。 だが、山の頂部分は完全に雨雲に覆われている。 やはり予想通り、山上だけが雨雹だったのね。 後は、この『まっ黄色』の世界に点在する紅葉をアクセントに写真を撮りながら、この2km近くに及ぶ長い《毛無岱》を堪能する。
 
毛無岱の素晴らしき紅葉

日の光が当たり始めて
紅葉のクライマックスが始まる
 

赤い実りが
山に彩りと栄養を与え
 

山肌を斑点に染める紅葉もいい
 

紅葉の大地を
俯瞰しながら下っていく
 

真に黄色に染まる大地だった
 

紅葉を俯瞰する
最も贅沢な場所で
 
空は黒石の街なみが俯瞰できるまでに回復し気分も上々に下っていくと、長い湿原の木道は途切れ、登山開始の時に味わったヌタ状の道となる。 まぁ、湿原の下だから仕方がないとはいえ、ヌタヌタして歩き辛い。 このヌタ状の道(全部ヌタ道という訳ではないが)を道標が示す1.4km歩くと、《酸ヶ湯》の温泉本館の脇にある登山口に出る。
 

道端にも『秋の彩り』があった

今回の『まっ黄色』は、それは嬉しいサプライズであった。 そして、また訪れたい情景にこの《毛無岱》がキッチリ含まれるようになった。 ただ唯一、チョーセン人もどきの人間の出来損ない(犬を連れ込む輩)が一匹紛れ込んでいた悲しい事実はあったが。

でも、入口の案内板といい、ヌタ場の通路といい、そこらかしこに設置されている『ペットを連れ込まないで下さい』と書いてある看板の日本語が読めないのであろうか? 野生動物を死に追いやる迫害をし、この美しい情景を破壊してまで、自らの欲求を満たしたいのだろうか?

犬連れ登山の横行で山の動物コロニーが多数消滅している事や、連れ込んだ犬が人間の出来損ないと共に踏み荒らした為に湿原が乾燥して地割れを起こしている所もあるという事実を突きつけても、ヘラヘラ笑って我が国の山の破壊を続けるのである。 この人の心を持たないチョーセンもどきの人間の出来損ない共は。
 
このクズ共が生態系や自然環境に害を及ぼす事をやり続けると、この素晴らしい紅葉が見れなくなってしまうのだ。 あぁ、人間の出来損ないどもの不埒な行為は、本当に腹が立つのでエキサイトしてしまうなぁ。 精神衛生上悪いので、この場はもう止めよ。
 

紅葉に染まる毛無岱を
印象強く感じた八甲田の山旅
 
車に戻ると、お昼の12時半。 あらぁ、《毛無岱》で2時間以上遊んでいたのね。 さて次は山の後の温泉だ。 でも、《酸ヶ湯》は聞く所によると混み合って『芋洗い』状態だそうなので、敢えて八甲田国道の103号線より少し離れて不便な《猿倉温泉》にする。 この目論見は当たって、露天風呂で入浴者ワテ1人だったよ。 但し、《猿倉温泉》に着く手前から大雨が降り出して、露天風呂には屋根があるものの『雨の露天風呂』になっちゃったけど。
 

時折魅せる紅も無印象深く

   ※ 詳しくはメインサイトより『八甲田山』を御覧下さい。
 
 
 
 






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No title * by yamanbou
ドンピシャ紅葉ですね。
階段の下りからエキサイトしてカメラを構える姿が
目に浮かびます。

No title * by 風来梨
yamanbouさん、こんにちは。

これは去年のてすけど、まさにドンピシャでした。
山の頂は荒天でしたが。 あの池塘に降りる階段は、仰るとおり興奮者でした。 でも、階段が雨で濡れて滑りやすく、「興奮して階段から落ちないように」と言い聞かせて下った記憶があります。

コメント






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No title

ドンピシャ紅葉ですね。
階段の下りからエキサイトしてカメラを構える姿が
目に浮かびます。
2013-10-21 * yamanbou [ 編集 ]

No title

yamanbouさん、こんにちは。

これは去年のてすけど、まさにドンピシャでした。
山の頂は荒天でしたが。 あの池塘に降りる階段は、仰るとおり興奮者でした。 でも、階段が雨で濡れて滑りやすく、「興奮して階段から落ちないように」と言い聞かせて下った記憶があります。
2013-10-21 * 風来梨 [ 編集 ]