2013-08-26 (Mon)✎
『路線の思い出』 第24回 米坂線 小国駅 〔山形県〕
今の列車は撮った事がありません
悪しからず
蓬のトッピングをした塗装の食パン気動車は
ワテの目で見るとあまり魅力がないのだな
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’83)
米沢~坂町 90.7km 388 / 258
運行本数(’10)
米沢~坂町 5往復【内1往復 新潟~新発田 快速〔べにばな〕(米坂線内は各駅停車)】
米沢~小国 1往復 米沢~羽前椿 3往復 小国~坂町 1往復
米沢~岩泉 下り1本・上り2本《土曜・休日1往復増》
米沢~小国 1往復 米沢~羽前椿 3往復 小国~坂町 1往復
米沢~岩泉 下り1本・上り2本《土曜・休日1往復増》
小国駅(おぐにえき)は、山形県西置賜郡小国町大字岩井沢にあるJR東日本・米坂線の駅である。
西側の駅舎に面する単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の、計2面3線を有する駅である。
互いのホームは跨線橋で連絡している。
駅長配置の直営駅であり、管理駅として萩生駅~越後大島駅間の各駅を管理している。 また米坂線の新潟支社管理区間である今泉駅~坂町駅間の運行管理も行っている。 駅舎にはみどりの窓口・自動券売機の他、待合室(空調設備あり)・自動販売機・トイレなどが設置されている。 レンタサイクルも取り扱っている。
夜間滞泊が2本ある為、乗務員の仮泊所がある。 仮泊所はワンマン化前に作られたため部屋数が多く、冬季の除雪作業時にも有効に使われているとの事。
東北のローカル線の撮り鉄は大概冬や春先にしてきたので、その手のネタはその季節でしかないが、登山に関るネタなら米坂線にあったのである。 だが、『鉄道や駅に纏わる思い出』で登山ネタを絡めるのは邪道だぁね。 でも、「夏は暑いので撮り鉄なんてしてられねぇ~」という、筆者の鉄の風上にもおけない根性からのもので御容赦頂きたい。
さて、今回の小国駅での思い出は、鉄道を趣味にする者には有り得ない失態からのものである。
それは、時刻表を見間違えたのである。 以前から、災害により運休中の列車の切符を買い求めたり、秘境駅への行き方が判らず、道に迷って土砂崖を下って『秘境駅を秘境踏み』するなど、山だけでなく鉄の分野でも“オチャメ”まくっている筆者ならではの初歩的な失態である。
それは、飯豊山に登るべくやってきた時の事である。 時刻表では、小国から飯豊山の登山口である飯豊山荘前へのバスは8:00と10:22と14:43の3便があった。 それゆえ、今回のターゲットは10:22発のバスと決め、前夜の急行【きたぐに】の寝台を取り新潟まで乗り、新潟から米坂線に乗り継いで小国駅には理想的ともいえる10:14に着いたのである。
そして、意気揚々と駅前ロータリーの端にあるバス&タクシー乗場にやってくる。 だが、そのバス&タクシー乗場に停まって乗客待ちをしていたのはタクシーだった。 「そんなとこに停めていたら、バスが入れないだろうがよ」と思って不服そうにいぶがる私を見て、タクシーの運ちゃん曰く、「10時のバスはないよ。 土・日しか・・」と。 たぶんピンと来たのだろう。
「コイツは運行しない便を間違えて来たな」と。
それを聞いた私は「そんなハズはない。 今は盆休みだよ」と、根拠のない自信タップリに言い返す。
そうこうしている内に、乗換時分の8分は瞬く間に経過する。 ・・旗色が悪くなってきたようだ。
タクシーの運ちゃんも乗る意思がないワテを口説いても仕方がないと思ったのか、別の行楽客(たぶん、泡ノ湯が国民宿舎の『梅花皮荘』への湯治客だろう)を乗せて立ち去った。 それでも「バスは遅れているのだ」と淡い期待を抱いて暫く待ったが、どうやらタクシーの運ちゃんが正しかったようである。
そうこうしている内に、乗換時分の8分は瞬く間に経過する。 ・・旗色が悪くなってきたようだ。
タクシーの運ちゃんも乗る意思がないワテを口説いても仕方がないと思ったのか、別の行楽客(たぶん、泡ノ湯が国民宿舎の『梅花皮荘』への湯治客だろう)を乗せて立ち去った。 それでも「バスは遅れているのだ」と淡い期待を抱いて暫く待ったが、どうやらタクシーの運ちゃんが正しかったようである。
まぁ、交通の便の事で地の人間、しかも公共交通機関の従業者を相手に突っぱねても勝てる訳はないわな。
帰って時刻表を見たが、確かに臨時便を示す斜字で記されており、その上の凡例欄に『土・日運転』とあったのである。 要するに、盆休みであっても土・日でない以上、この便は運行していないのである。
それを、「盆休みは国民的な夏休み=休日だぁ~」と、脳ミソバラ色の解釈をして恥の上塗りをしたのがワテだ・・って事である。
こうして結果として残ったのは、タクシーの運ちゃんの言った14:43発の定期便のバス発車時刻までの4時間以上のヒマである。 辺りにコンビニの一つも無い街で、とりあえずは明日朝の食料調達を考えねばなるまい。 というか、実は事前に買っておくのを忘れたのよね。 幸い4時間も空いたので、街をうろつき回る事は可能だ。 で、街をうろつくと、すぐに街唯一と思しきショッピングセンターを兼ねたスーパーがあったよ。
ここで食料を調達して駅に戻ったが、まだ3時間と50分も空きがあるよ。 仕方がないので「温泉でも入るか・・」と、米坂線の時刻を見る。 11:55発だ。 かつて飯豊山をめぐった時に車でこの周辺を偵察しているので、徒歩圏内の温泉はキッチリ把握しているのである。 「確か、越後下関の近くに道の駅があり、そこにクアハウスがあったっけ」。
ここで食料を調達して駅に戻ったが、まだ3時間と50分も空きがあるよ。 仕方がないので「温泉でも入るか・・」と、米坂線の時刻を見る。 11:55発だ。 かつて飯豊山をめぐった時に車でこの周辺を偵察しているので、徒歩圏内の温泉はキッチリ把握しているのである。 「確か、越後下関の近くに道の駅があり、そこにクアハウスがあったっけ」。
念の為に駅員氏にこのクアハウスの存在を確認すると、「下関の駅から7~8分ですよ。 帰りは14:21にここに着く列車で戻ってきたらいいから、1時間ちょっと温泉に浸かれるよ 荷物は待合において行って来なさいな」との親切な返事。
こうして、時刻表を見間違えたお蔭で、有意義な温泉ライフを初日に味わう事ができた。
1日数本運行のバスの『時刻表の見間違い』という致命的なミスをしたにもかかわらず、それが温泉ライフになるとは類稀れなる悪運である。
そのクアハウスは新聞はあるわ、カップメンの自動販売機はあるわ、アイスクリームは売ってあるわ、休憩室はエアコンの効いた広間で寝転び放題で、テレビで高校野球をやってるわと、ヘタすりゃこのまま寝入ってしまって越後下関13:48発に乗り遅れてしまいそうな勢いさえあったのである。
しかし、ここで誘惑に負けて沈没してしまっては、昨日の寝台券も、大阪~小国までの乗車券も全て無駄となっちまうので、それを振り払うように炎天下の中に出て越後下関まで歩く。
しかし、ここで誘惑に負けて沈没してしまっては、昨日の寝台券も、大阪~小国までの乗車券も全て無駄となっちまうので、それを振り払うように炎天下の中に出て越後下関まで歩く。
明日台風崩れの低気圧が近づいているっていうのに、このピーカン照りはいったい何なのだ。
もしかして、シンカーでなくて直球で日本海から中国大陸を縦断するのだろうか?
まぁ、そうなれば、ひと安心なのだが。
さて、計画通り小国駅に戻って、20分待ちで14:43の飯豊山荘行きのバスに乗る。
さて、計画通り小国駅に戻って、20分待ちで14:43の飯豊山荘行きのバスに乗る。
登山者が何人かいたよ。 思えば、バス便のない10時の列車はザック持ちがいなかったよな。
キチンと調べないからこういう目に遭うのだろうね。
ヘタレな山行だったけど
素晴らしい情景に出逢えたよ
この後の山行も、やっぱり“オチャメ”たっぷりなヘタレ山行となってしまった。
その事については、またの機会に別の項目で・・。 それと撮り鉄編は、時期のあった冬の季節に語る事にしよう。
※ 路線の乗車記は、『私の訪ねた路線 第121回 米坂線』を御覧下さい。
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