風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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名峰次選の山々 第14回  荒川中岳

名峰次選の山々 第14回  『180 荒川中岳』  静岡県・荒川山系(南アルプス国立公園) 3083m
コース難度 ★★ 体力度 ★★★
 

真正面に望む荒川中岳
 
   行程表           駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 静岡市街より車(2:30)→畑薙第一ダム(4:40)→椹島
《2日目》 椹島(3:20)→蕨段(2:00)→千枚小屋、千枚岳へは往復1時間20分
《3日目》 千枚小屋(0:45)→千枚岳(1:30)→悪沢岳(1:30)→荒川中岳(0:25)→荒川前岳
     (1:10)→荒川小屋
《4日目》 荒川小屋(0:40)→大聖寺平(1:45)→赤石岳(2:00)→百間平 
     (0:50)→百間洞露営地
《5日目》 百間洞露営地(1:30)→大沢岳(2:00)→兎岳(2:30)→聖岳、奥聖岳へは片道20分
     (1:50)→聖平
《6日目》 聖平(2:20)→上河内岳(1:30)→茶臼小屋(1:45)→柿窪沢小屋 
     (1:00)→ウソッコ沢小屋(1:30)→畑薙大吊橋(0:50)→畑薙第一ダムより車 
     (2:30)→静岡市街
  ※ 《3日目》の千枚岳~悪沢岳は、『名峰百選 第13回 悪沢岳』を御覧下さい
 

朝も9時を越えると
にわかに雲が発生しだす
赤石岳
 

雲海の奥に白峰三山や
甲斐駒ケ岳など南ア北部の名峰が
 
さて、悪沢岳からの眺めであるが、何といっても深い谷筋を刻んで盟主たる姿を示す赤石岳が印象的である。 また花の風景は、この悪沢岳よりが最高潮となる。 だが悪沢岳の下りと中岳の登りは、ルート最大の難場なのである。 言うなれば、より気を引き締めて歩かねばならぬ所でもあるのだ。
 

悪沢岳の裏側は
浮石の多いガレの急斜面だ
 
まずは、荒川中岳との鞍部に向かって続く、砂礫帯を白く染めるタカネツメクサの花・花・花。
そして、本谷の沢に落とす急斜面を黄色く染め上げるミヤマキンバイの群れ。 また別の斜面では、ハクサンイチゲが白い花のじゅうたんを敷きつめていた。 これらの花風景は、中部山岳地帯では特質な眺めである。
 

谷底に吸い込まれそうな・・
崖っプチのお花畑
 

小河内岳を借景に
斜面の花畑
 
しかし、花に見とれて足元を疎かにせぬように。 先程も述べたが、この間は登りに見た穏やかな悪沢岳の姿がウソのようなガチャガチヤした砂礫の急傾斜なのである。 くれぐれも、落石や転倒などを起こさないように注意したい。 でも、山斜面を染める花々が魅せる素晴らしい稜線風景は目一杯味わおう。
 

本当はこの区間の『キメ写真』の
ハズだったのだが
ガレ地で何度もリュックを上げ下ろし
してたらフィルターが割れていたよ
写ってるよヒビが・・
侮るなかれ悪沢岳の裏斜面
 
北アルプスでは、まず見られぬ大地を染める“花のじゅうたん”。 これは、北海道の山に多い眺めである。 谷に落ち込む急斜面を様々な花がおりなす“一色の花のじゅうたん”を見ながら200mのオーダーで稜線のタワミを乗り越えると、避難小屋の建つ荒川中岳 3083メートル に登り着く。 頂上と三角点は、小屋の裏手から50m程進むとある。
 

ミヤマオダマキ
中岳のコルにて
 
なお、この中岳避難小屋は、昔(ワテが最初に登った頃)は「夜中に宿泊費を集金に来るエゲツない小屋」として東海フォレストの悪名をとどろかせた伝説の小屋だったらしいが、今はレトルトとはいえ食事さえ出る小屋となっているようだ。
 

イワカガミ
悪沢岳直下の砂礫帯にて
 
この荒川中岳からの眺めは、悪沢岳から望んだ赤石岳が印象強く残っているので、ちょっとやそっとの景色ではやはり物足りない。 また、ここまで来ると、日が高くなって雲も発生している事が多くなるので今イチ冴えない。 でも、この山の名誉の為に言っておこう。 国土地理院における『荒川岳』の盟主、つまり地理学的な主峰はこの荒川中岳なのである。
 

ハクサンイチゲ
彫が浮き出て魅惑的に撮れたかな
 
   続きは、『名峰百選 第14回 荒川前岳』で・・
 
  ※ 詳細はメインサイトより
    『南アルプス南部大縦走』、『南ア・最後の未踏区へ その1』を御覧下さい。



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No title * by オータ
オロフレとほぼ同じ花が見れるようです。情報ありがとうございます。

No title * by 風来梨
オータ様、こんばんは。

北海道では、海辺で高山植物が見られますね。
有名どころでは、礼文島や北オホーツクのベニヤ原生花園やコムケ湖
などですね。 そして、山の花でもチシマギキョウやエゾノハクサンイチゲ・チシマフウロ・エゾコザクラ・エゾノツガザクラ・ピハイロキンバイなど、北海道産の亜種も多くあります。

北海道の亜種の花の特徴は、同じ花でも色が濃く、やや小ぶりのものが多いみたいです。 たぶん、厳しい気候とより短い北の夏の間に、虫を呼び寄せて受粉を受けやすいように進化したのでしょうね・・。

コメント






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No title

オロフレとほぼ同じ花が見れるようです。情報ありがとうございます。
2011-02-23 * オータ [ 編集 ]

No title

オータ様、こんばんは。

北海道では、海辺で高山植物が見られますね。
有名どころでは、礼文島や北オホーツクのベニヤ原生花園やコムケ湖
などですね。 そして、山の花でもチシマギキョウやエゾノハクサンイチゲ・チシマフウロ・エゾコザクラ・エゾノツガザクラ・ピハイロキンバイなど、北海道産の亜種も多くあります。

北海道の亜種の花の特徴は、同じ花でも色が濃く、やや小ぶりのものが多いみたいです。 たぶん、厳しい気候とより短い北の夏の間に、虫を呼び寄せて受粉を受けやすいように進化したのでしょうね・・。
2011-02-23 * 風来梨 [ 編集 ]