風来梨のブログ

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名峰百選の山々 第89回  早池峰山

名峰百選の山々 第89回  『16 早池峰山』  岩手県
北上山系(早池峰国定公園) 1917m コース難度 ★★  体力度 ★
 

麓から早池峰山を見上げる
 
  早池峰山 はやちねざん (早池峰国定公園)
遠野市の北にそびえる早池峰山 1917メートル は、北上山地の最高峰。 そして、この山は『東北3大花の山』の一つでもある。 早池峰山の山体は、カンラン岩・蛇紋岩などの超塩基性岩で構成されている。 超塩基性岩の発達している所では一般の植物は育ちにくく、それに耐え得る特殊な植物が見られる。

早池峰山の名花
ハヤチネウスユキソウ

早池峰山はそういった珍しい植物が多く、それがこの山の最大の魅力となっている。 ハヤチネウスユキソウ・ナンブトウチソウなどはこの山特有の種で、これらの花々の咲く標高1300m以上は『特別天然記念物』の指定を受けている。
 

 

早池峰山登山コース 行程図
 
   行程表              駐車場・トイレ・山小屋情報
盛岡市街より車(1:10)→河原ノ坊(1:00)→頭垢離(1:30)→早池峰山
(2:00)→河原ノ坊より車(1:10)→盛岡市街

登山口の《河原ノ坊》へは、シーズンに不定期のバス便があるのみだ。 このように、ここはアプローチはあまり良くない。 ・・という訳で、ここはマイカー又はレンタカーの利用がベターであろう。 
なお、《河原ノ坊》は水場やトイレの整備されたキャンプ場となっており、レストハウスでは宿泊も可能なので、装備・体力・経験に応じて宿泊方法が選択できる。

朝、早く出ると、午前中に山頂を踏んで戻ってくることも可能だ。 登山口からしばらくは砂利道だが、やがて沢の本流に注ぎ込む小沢を跨ぐようになると、岩がゴロゴロした河原状の道に変わってくる。 
河原の岩を跨いだり上下しながら、徐々に沢に沿って高度を上げていく。
 

朝露に濡れるツリガネシャジンの花
 
沢をつめていくと、山頂に向かって一筋の道が刻まれた大岩盤の前に出る。 この大岩盤の上が、目指す早池峰山の頂上だ。 ちなみに、ここは《頭垢離》と呼ばれている所だ。 ここからは、当然この大岩盤に取り付いての急登となる。
 
ハヤチネウスユキソウ

この辺りから、この花の名花・ハヤチネウスユキソウがチラホラと足元を飾り出す。 途中、道のあちらこちらに、登山道から頂上100等分した道標が掲げられている。 それに、滑落注意の絵の入った道標を加えると、ほぼ10~20m毎に目立つ看板が掲げられている事になる。 

下の《頭垢離》からでも、この看板が点々となって見える位である。 過ぎた過ぎた整備は、その自然が持つ魅力的な情景を殺ぐ事になるようだ。 道はジグザグをきってこの急な岩盤を登るようになり、所々にはツルツルの一枚岩をよじ登る鎖場もある。 周りはハヤチネウスユキソウの他、ツリガネシャジンも淡い紫色の群落を成している。
 

                ウメバチソウ      ツリガネシャジン

やがて、この急登唯一のアクセントとなる『打石 ぶつえす 』という一枚岩が、この大斜面に突き刺さるように立つ所に出る。 何でも、空を飛んでいた天狗がこの岩で頭を打ち墜落したという伝説が、この岩の名前の由来との事である。 
 
この『打石』を過ぎて約40分程登ると、宝剣の立ち並ぶ早池峰山 1917メートル 頂上である。 
この頂上はいかにも信仰の山らしく、早池峰神社の奥宮の鳥居や祠があり、山の神が祭られている。
 

早池峰山山頂にて

山からの眺めは、晴れていたなら飯豊・朝日・鳥海といったみちのくの名峰が望める事であろう。 
また、山頂に立派な避難小屋があり、御来光を拝むべく山頂の宿泊も可能だ(現在は宿泊不可の休憩所扱いとなっている)。 但し、水場がないので、その点は留意しよう。
 

          ハヤチネウスユキソウの群落         ツリガネシャジン
 
避難小屋でゆっくり休憩したなら、往路は花を見ながらゆっくりと下っていこう。
ゆっくり下っていっても、2時間もあれば《河原ノ坊》へ下り着くであろう。
 
    ※ 詳しくはメインサイトより『早池峰山』を御覧下さい。


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No title * by tom
こんばんは
貴殿は河原の坊から登られましたか・・。小生は先月小田越からピストンしました。少し余裕があったので河原の坊の方に下ろうか?と思ったのですが、クマの目撃情報があり来た道を帰りました。人が少なく良かったのですが、花はまだでした。

No title * by 風来梨
tomさん、こんばんは。

早池峰に登ったのはもう20年も前の事でして、時系列的にはあまりそぐわない内容になっているかも・・です。

この頃は山に登り始めた頃で、まだ登山スタイルも「最も楽でポピュラーなルートを前夜発の日帰りで・・」が主でした。

もし、次ぎ登る機会がありましたら、小田越の無人小屋に泊まってみようかな・・なんて思っています。

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No title

こんばんは
貴殿は河原の坊から登られましたか・・。小生は先月小田越からピストンしました。少し余裕があったので河原の坊の方に下ろうか?と思ったのですが、クマの目撃情報があり来た道を帰りました。人が少なく良かったのですが、花はまだでした。
2013-06-09 * tom [ 編集 ]

No title

tomさん、こんばんは。

早池峰に登ったのはもう20年も前の事でして、時系列的にはあまりそぐわない内容になっているかも・・です。

この頃は山に登り始めた頃で、まだ登山スタイルも「最も楽でポピュラーなルートを前夜発の日帰りで・・」が主でした。

もし、次ぎ登る機会がありましたら、小田越の無人小屋に泊まってみようかな・・なんて思っています。
2013-06-09 * 風来梨 [ 編集 ]