風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第62回  沖縄

『日本百景』 春  第62回  沖縄  〔沖縄県〕
 

沖縄の守護神・シーザー
 
   沖   縄 おきなわ (沖縄海岸国定公園・沖縄戦跡国定公園)
太平洋戦争で唯一、本土地上戦のあった地・『沖縄』。 1972年まで他国であった『沖縄』。 
ここでは、美しい景色をあれこれ語るよりその戦跡を訪ねる方が、より心に刻まれる旅となろう。 
《姫百合ノ塔》・《健児之塔》など平和を訴え祈る石碑、朽ち果てた砲座や銃座の跡、数々の兵士の墓など、平和となるまでに日本がたどった足跡がみえる。
 

 

沖縄本島 地図
 
   行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 東京・羽田空港より旅客機利用 所要2:30
       大阪・関西空港より旅客機利用 所要2:00    →沖縄・那覇空港へ
       鹿児島・鹿児島空港より旅客機利用 所要1:15   那覇市街観光の後、市内宿泊
 

沖縄市内・景勝地 位置図
 
《2日目》 那覇市街よりバスを利用して景勝地めぐり
バスを利用しての沖縄本島内の主要景勝地アプローチ表  ※ 那覇市内起点
景勝地名下車バス停所要時間バス停より景勝地名下車バス停所要時間バス停より
守礼門山川0:15徒歩10分万座毛恩名村役場前1:30徒歩10分
旧海軍司令部壕豊見城公園前0:25沖縄海中公園海中公園前1:50下車後すぐ
姫百合ノ塔姫百合ノ塔前1:00糸満乗換・下車後すぐ海洋博記念公園記念公園2:30名護乗換・下車後すぐ
摩文仁の丘健児之塔入口1:20糸満乗換・徒歩10分ムーンビーチムーンビーチ前1:30下車後すぐ
玉泉洞新城0:50徒歩15分万座ビーチ万座ビーチ前1:30徒歩2分
東南植物楽園東南植物楽園前1:20コザ乗換・下車後すぐオクマビーチ奥間ビーチ入口3:50名護乗換・徒歩15分
※ 上手にバスを乗り継ぐと、1日で3~4ヶ所の景勝地を周遊できる。 
    また、日程をかけて全てをめぐるのもいいだろう。
 

沖縄南部・景勝地 位置図

《3日目》 那覇市街よりレンタカー利用(1:00)→具志川城址・喜屋武岬~沖縄戦跡めぐり
     (1:00)→那覇市街(1:40)→名護(0:50)→国頭村・辺戸名 宿泊
 

沖縄北部・景勝地 位置図
 
《4日目》 国頭村・辺戸名(0:30)→茅打バンタ(0:10)→辺戸岬 
     (3:40)→那覇市街でレンタカー返却 宿泊
《5日目》 沖縄市街よりバス(0:10)→那覇空港より旅客機利用 →東京・羽田空港へ 所要2:30
                                 大阪・関西空港へ 所要2:00
                                 鹿児島・鹿児島空港へ所要1:15
 
 《1日目》 沖縄本土上陸と市内観光
『沖縄』と一言にいっても広い。 そして、遙か遠い。 そうそう行ける所ではない。 費用もかかる。 
従って、短い行程で全てをめぐるのは到底無理な事である。 それならば、主題を決めて集中的にめぐるのがベストなのだろうか。 そうなると、“そうそう行けない所”というのがネックとなる。
心情としては、やはり多くの景勝地をめぐりたい。 しかも、主目的が、『日本百景』たる美しき情景を訪ねる事にあるのだから尚更である。 

この項目では、時間と心情の両方を汲み取っての“最大公約数”的な行程を組んでみた。
そして、めぐりたい景勝地を各自選んでいけるように配慮したのだが。 それでは、ガイドを始めていこうと思うが、《1日目》・《2日目》に関しては、各自の選択の自由に任せる方式としたので、全ての景勝地の説明は不可能だ。 従って、この両日に関しては、私の訪れた景勝地のみ説明していこう。
 

琉球王朝の歴史の香りが漂う守礼門
《ブルーガイド より引用》
あんまり人が多くて
撮る気失せたんだよねぇ~

まずは、《首里城》と《守礼門》に、沖縄・琉球王朝の歴史を訪ねてみよう。 那覇市内よりバスで15分位だ。 琉球王朝の優雅さを偲ばせる朱塗りで壮麗な《首里城》、本土とはまた違った特色のある建築様式の《守礼門》など、ゆっくりとめぐってみよう。
 

玉泉洞 黄金の盃
《玉泉洞パンフレツト より引用》
どのようにアングルを取っても
人が入ってしまって
撮る気が失せたんだよねぇ~

次は、バスで50分の《玉泉洞》に行ってみよう。 この鍾乳洞は日本でも指折りの規模を誇っている。 
深さ4kmの内の800mが公開されている。 洞の中にある無数の芸術的な鍾乳石や石筍・石柱が、見る者を神秘の世界へ誘ってくれる。 中でも、《東洋一洞》・《絞り幕》・《槍天井》・《死者ノ谷》の奇観は目を見張るものがある。 初日にめぐるとするならば、このようなものだろう。
後は那覇市内に戻り、市内で宿を取る。
 
 《2日目》 那覇市外よりバスを使って戦跡めぐり
今日は、バスを使って『沖縄』南部に位置する《沖縄戦跡国定公園》を訪ねてみよう。
サンゴ礁石が海岸に断崖をつくる《摩文仁岳》一帯は、米軍に追い詰められた日本軍将兵と住民が玉砕するに至った所である。 死闘の末に大地を血に染めて散った人々が、国籍を問わず白い十字架となってこの丘で眠っている。 

また、犠牲者を祀る《姫百合ノ塔》・《白梅之塔》・《魂魄之塔》・《黎明之塔》・《健児之塔》など多くの慰霊塔が建ち、平和を訴え続けている。 また、《平和記念資料館》で資料を閲覧し、当時を偲び平和を学ぶのもいいだろう。 今日は1日を費やして、“平和”というテーマについて考えよう。
 
 《3日目》 レンタカーを利用して沖縄南端めぐり
宿を早めにチェックアウトして、市内でレンタカーを借りよう。 この日からまる2日間借りるので費用のことを考えて、できるだけ安めの小型車を借りる事にしよう。 ひと通りのチェックをしてガソリンを補給したなら、目指す《喜屋武岬》に向けて出発しよう。 那覇市街から約35km、車で所要約1時間弱という所だろう。 

岬につらなるトウキビ畑の前で車を止めて、草々としたトウキビの葉が覆う畦道を白亜の灯台に向けて歩いていこう。 やがて、白亜の灯台が輝く陸の果て・・、岬展望台にたどり着くだろう。
展望台からは、断崖絶壁が北方へ“見果てぬ夢”の如く連なっている。
 

美しくも儚さ漂う喜屋武岬の眺め

そして、その下を潮騒が荒く、全てを無に帰すように鳴り響いている。 
この絶壁は、沖縄戦で追い詰められた人々が身を投じた“生命の果て”であったという。 
それゆえ、無常感がこの岬を漂っているのであろうか。
 

身を投げた者の霊が
花になったのだろうか

岬を眺めて無常感にさいなまれたなら、《喜屋武岬》の横にある《具志川城址》を訪ねてみよう。 
もはや、石垣を残すのみとなったこの城址からも、哀しい敗者の歴史がうかがえる。 ここもまた、無常感が漂っているのである。 後は海岸べりに沿って、《沖縄戦跡》や《知念ビーチ》などをめぐって那覇市内に戻ろう。 なお今日は、明日の行程を考えて、できるだけ北部へアプローチしておいた方がいいだろう。
 

 

断崖絶景と砂浜の妙を魅せる辺戸岬
 
 《4日目》 レンタカーを利用して沖縄北端めぐり
今日は、レンタカーで『沖縄』北端めぐってみよう。 今日の行程を実行するに当たって、できるだけ北部にアプローチしておくのが前提条件である。 なぜなら、美しい情景とは、朝や夕方の日の出入り時により輝くのである。 従って、朝の内に目的たる景勝地に着いておくのがセオリーであろう。
この項目の行程では、今日の出発点は《オクマビーチ》に近い《国頭村・辺戸名》である。 

朝の清々しい海岸線を眺めながら車を走らせていく。 道は完全舗装で快適だ。 
それに加え、沖縄北部地域は人口過疎が進み、ほとんど対向車はない。 大陸が海にストンと落ちた断崖絶壁を上に見ながら車を走らせていくと、柱状摂理の節模様が美しい《茅打バンタ》に着く。 この絶壁の上まで車道が敷かれているので、立ち寄ってみよう。 

この上からは、海原の遙か沖にうっすらと与論島が望まれる。 この《茅打バンタ》から沖縄本島最北端・《辺戸岬》へは一投足だ。
 

北に行くほどに明るい雰囲気となる
辺戸岬にて
 
岬手前の駐車場に車を止めて、徒歩で《辺戸岬》灯台や付近の海岸を散策する。 そそり立つ隆起サンゴ礁の断崖に荒波が砕け散る様は、雄大で力強い。 

岬を示す石碑が
ポツンと立っていた

日本人の感覚では北に行くほど哀愁を帯び、南へ行くほど明るく躍動的となるのだが、この2日間で感じた『沖縄』は、その感覚とは全く逆であった。 明るく力強い景色に今までのやや沈んだ気持ちも持ち直し、楽しく海岸風景を観賞できる事だろう。 また、この近くに縄文遺跡の《宇佐浜遺跡》があり、太古の昔を伝えている。 

『沖縄』の南も北も、ひと通りめぐってみた。 そろそろ、那覇市内へ戻ろう。 明日は『沖縄』を離れ、帰路に着く。 今夜は、那覇の歓楽街で『沖縄』最後の日を打ち上げよう。
 

どこまでも広がる紺碧の海原
 

沖縄北部・茅打バンタでの落日
 
 《5日目》 沖縄本島を離れ帰路に着く
今日は、もう帰るのみだ。 帰り支度が整ったなら、『沖縄』の歓楽街に繰り出してお土産を買いにいこう。 その後、空港行の循環バスに乗って空港へ。 そして、空のそれぞれの路線で、それぞれの帰路に着く。
 
確かにビーチに入り浸るのも、『沖縄』の楽しみ方の一つだろう。 でも、それでは『日本百景』の旅とは成り得ない。 『沖縄』でこのような旅は、滑稽でダサく歓迎されないのかもしれない。
でも、その重さと質には、絶対の自信がある。 旅は、新たな発見があるから、また行きたくなるのだ。

    ※ 詳細はメインサイトより『沖縄』をどうぞ。
 
 
 

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