2013-01-21 (Mon)✎
日本の滝を訪ねて 第83回 祇園滝 〔宮崎県〕
風が吹きぬける度に
飛沫が風になびいて
祇園滝 位置図
祇園滝 ぎおんたき 直瀑 落差78m 宮崎県木城町
滝へのアプローチ 木城町市街の北西約30km
木城町市街より県道22号を車利用(1:00)→祇園滝キャンプ場
行程表 キャンプ場より700m、遊歩道を徒歩15分程で滝前に出る
《祇園滝》へのアプローチ道である県道22号に『石河内・えほんの郷』という施設があるとの事で、『道の駅』のようにトイレと自動販売機のある駐車場を想定してそこに行ってみる。 これで、この『石河内・えほんの郷』がハズレであっても、ここでの路駐寝が確定した訳である。
なぜなら、県道22号線はかなりの細い道で、「深夜に往復する性質の道ではない!」と断定できるからだ。 もっとも、こんな細い道は路駐寝する性質の道ではない事も確かだが。
で・・、結果は、『駐車場はあったが、トイレナシの自動販売機などナシ』の、とどのつまり小学校前の空地であった。 どうやら『えほんの郷』とは、この小学校の敷地が休日にイベント開放されている事のようである。 小学校の建物の一部に絵本が寄贈されているのだろう。 まぁ、目標の最低である駐車場が確保できたので、ここで寝る事にする。
さて、翌朝の5時前に目が覚める。 ここにいても何もないのでシュラフをたたんでから、とりあえず県道22号に出る。 この『石河内・えほんの郷』周辺は、県道22号の中で唯一集落のある所みたいだ。 自動販売機が公民館の前に一つだけあった。 ここで飲み物を購入し、昨日コンビニで買ったオニギリを食う。 食った後に滝へ向けて車を流すが、滝まではまだ20km近くある。
で・・、結果は、『駐車場はあったが、トイレナシの自動販売機などナシ』の、とどのつまり小学校前の空地であった。 どうやら『えほんの郷』とは、この小学校の敷地が休日にイベント開放されている事のようである。 小学校の建物の一部に絵本が寄贈されているのだろう。 まぁ、目標の最低である駐車場が確保できたので、ここで寝る事にする。
さて、翌朝の5時前に目が覚める。 ここにいても何もないのでシュラフをたたんでから、とりあえず県道22号に出る。 この『石河内・えほんの郷』周辺は、県道22号の中で唯一集落のある所みたいだ。 自動販売機が公民館の前に一つだけあった。 ここで飲み物を購入し、昨日コンビニで買ったオニギリを食う。 食った後に滝へ向けて車を流すが、滝まではまだ20km近くある。
何もない地の
唯一の観光資源となっていた
滝へは所々に案内板が掲げてあり、この地域では『えほんの郷』と並んでかなり有力な観光資源のようだ。 でも、道沿いで唯一の集落である石河内を過ぎると、更にエグく細く落石の危険タップリ、『ハンドルの切り損ね』は川へ転落 いらっしゃい のデンジャラス道となる。 やがて、《祇園滝キャンプ場》への分岐に出て、ここから真っ暗闇のウネウネ道を6km程つめると、キャンプ場敷地に入って道は終点となる。
駐車場(というより空地)とトイレ(というより厠)があり、キャンプの飯ごう設備もあって、まだ稼動中のキャンプ場のようだ。 とりあえず真っ暗闇なので、車のライトを当てに厠を利用する(カンテラ出すの面倒臭かったので)。 厠で用を済ました後、まだ6時前なので7時過ぎまで車で仮眠。 真剣に真っ暗闇だったよ。 この点、ワテのセントストマッグ(聖なる胃袋)は偉大だと思う。 普通の人なら、胃潰瘍になりかねない暗さと静けさだったよ。
キャンプ場の駐車場に車を止めて、案内板を見て滝へのルートを把握したら出発しよう。
階段上に沢の右岸(沢の左手)を登っていくと、100m程先に落差35m位の滝が落ちている。
この滝は案内板によると《梶尾滝》との事であるが、まだ朝の7時過ぎで暗くあまり見通しも良くないので、この滝は帰りに撮る事にしよう。
この滝の前で探勝路は折り返して、急登で高度を稼いでいく。 《梶尾滝》から100mほど登り返すと、もう一つの前哨の滝である《鉤掛滝》も見えてくる。 落差は、こちらも35mほどの滝だ。 この滝も、帰りに明るくなってからの方がいいので後回しとしよう。
階段上に沢の右岸(沢の左手)を登っていくと、100m程先に落差35m位の滝が落ちている。
この滝は案内板によると《梶尾滝》との事であるが、まだ朝の7時過ぎで暗くあまり見通しも良くないので、この滝は帰りに撮る事にしよう。
この滝の前で探勝路は折り返して、急登で高度を稼いでいく。 《梶尾滝》から100mほど登り返すと、もう一つの前哨の滝である《鉤掛滝》も見えてくる。 落差は、こちらも35mほどの滝だ。 この滝も、帰りに明るくなってからの方がいいので後回しとしよう。
この2つの前哨滝を過ぎると、道は落葉に埋もれた急傾斜となる。 この急傾斜を300mほど登りつめると、遠くに《祇園滝》が見えてくる。 滝が見えてくると、程なく滝つぼと滝の落ち口へと分かれる分岐に出る。 だが、落ち口の方は落石が多く通行止の処置がなされている。
一方の滝つぼへの道は約250mとあり、更に落葉に埋もれてトレースが消えかけた通路を伝っていくと滝つぼ手前に出る。 そこには倒木が横たわり、滝前への進路を塞いでいた。
一方の滝つぼへの道は約250mとあり、更に落葉に埋もれてトレースが消えかけた通路を伝っていくと滝つぼ手前に出る。 そこには倒木が横たわり、滝前への進路を塞いでいた。
仕方がないので、この大木を跨ぎ越えてみる。 すると、美しい柱状節理を従えた枝垂れ直瀑と蒼い滝つぼが水彩画のような滝絵巻を魅せていた。
岩壁の模様と落水の妙が
水彩画を想わせて
そして、その滝つぼへの前には、土砂崩れ状のガレがあり、常に崩壊しているようだか何とか下降できる傾斜であった。 ここは、「道が土砂崩れで埋まってしまったのなら仕方がない」と、恐る恐る『伝家の宝刀』を抜く。
必殺秘技!『クマ下り』の発動である。 一見不様だが、3点トラバースを確実化した理論的なモノなのだよ。 それに今までの山もこれで凌いできたのだから、信頼のおける手なのである。 でも、背後が見づらいという欠点があるけど。
で、5分程かけて15mを下る。 そして、滝前に降り立つ。 水彩画の蒼のような透き通った蒼き滝つぼに、枝垂れて落ちる落水が波紋を描き、そして柱状節理の岩壁が彫刻絵の如く彩られている。 滝全体を撮るも良し、滝つぼの蒼と落水の波紋を撮るも良し、見上げての落水の霧雨に魅せられるのも良し・・である。 他にも、いろいろとカメラ片手に試したいアングルが思い浮かんでくる。
滝飛沫が竜巻状に
膨れ上がってるのが見えて
「いい滝だ」と、思わず呟いた。 暫く、近くにある座り良さそうな岩に坐って、何をするでもなくこの水彩画調の美瀑を眺めているのも、案外充実して幸せなのかもしれない。
カメラも、ゆっくりとシャッターを切ろう。 こんな美しき水彩画を目の前にして、ワタワタと慌てるのはもったいないから。 それでは、暫く心を奪われて呆然となったその時の情景をごろうじろ。
滝下部の岩紋様に魅せられて
思わず呟いた「いい滝だ」と
でも、いつまでも呆けてはいられない。 「往路であの土砂崩れのガレを下ってきたんだから、当然あのズル滑りのガレを登り返さないといけない」と周囲を見渡すと、丸太の階段があったりして。 ハイ、これが今回の旅の『大バカ野郎』もとい、『オチャメ』である。
挿入文が全てを語っています
まぁ、多くは語りますまい
今回も『保護動物』からの脱皮に
今回も『保護動物』からの脱皮に
しくじっちゃったよ
・・で、この丸太の階段を恐る恐る昇っていく。 できれば、この階段が『恐る恐る』昇らねばならない事を願う気持ちを一杯にして。 でも、快適すぎるほど快適に、僅か30段・所要1分程で、あの倒木を目にした地点のすぐ真横に出る。 やっぱり、『天然記念物で保護を要する動物』からの脱却はならなかったのである。
鉤掛滝 梶尾滝
失敗しちゃいましたね 上の氷瀑がほとんど写ってないし
後は、往路で見た2つの滝《梶尾滝》と《鉤掛滝》を撮って戻る。 ちなみに《梶尾滝》は上が氷瀑となっていた。 氷瀑となった上部を合わせると落差40m以上はありそうだ。
落水はチョロチョロだけど。 《祇園滝》は期待通りの滝だった。 九州の滝でも1~2を争う印象強い滝だった。 「また、九州の旅がしたい」と思わせる具が、また一つワテの思い出に加わった。
またこんな魅せられる
情景を撮りたいな
- 関連記事
スポンサーサイト