風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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オホーツク縦貫鉄道の夢  第2回  納沙布岬~根室駅

さて、我が国の最東端である納沙布岬を後にして、この国の最も東の町である根室市街に向かう。
根室半島突端の納沙布岬から根室市街へは、海岸沿いに周回するように東廻りと西廻りの道がつけられいる。 だが集落は東廻りの道路上にしかなく、公共交通機関のバスも東廻りにしかない。
 
当時は車をもってないハイティーン(死語)だったので、バスで東廻りのルートを取らざるを得なかったし、四半世紀振りに訪れた今回はレンタカーで西廻りの道を通ったので、重複はするが東西の両方ともめぐる事にしよう。
 
まずは東廻りから・・。
 

 
バスでノサップ岬を後にすると、岬と根室の市街地のほぼ真ん中で《歯舞》という小集落を通過する。 
 
この歯舞は、戦前に北方四島の行政府が置かれていた所である。 また、この歯舞より根室まで、『根室拓殖鉄道』という発単軌道が通じていたという。 廃止されたのが昭和34年だ・・というから、もう半世紀近くも前の話であるが・・。 
 
何でも、歯舞にある廃校となった小学校跡に単端とターンテーブル跡Uncle Fuku's Photo Galleryさんより引用)があったという。 しかし、これは私が小学生だった頃の鉄道雑誌から得た情報なので、たぶん今は残っていないだろう。
 

根室拓殖鉄道の単端  こんなのが走っていたらしい・・
しかし、知性のカケラも感じられん下手な絵だな・・
 
改めてこの雑誌の記事を目にすると、最果ての地での“開拓”というロマンを感じるのである。 
歯舞以外は途中にこれといった街(歯舞も“これといった街”のレベルではないが・・)もなく、バスは25kmの道程を所要35分と快速に飛ばして根室駅前に到着する。
 


次に西廻り
 


西廻りのルートは、根室市街に入るまで集落は全くといっていい程になく、北海道らしい雄大な丘陵地帯をアップダウンしていく。
民家や集落は皆無の丘陵原野なので、当然の如く公共の交通手段はない。
 
納沙布岬を出ると、広く快適な道が丘陵をアップダウンしながら続いていく。 途中に《北方原生花園》というヒオウギアヤメやエゾカンゾウを中心とした湿地性の花が咲き競う原生花園がある。
 
 

ヒオウギアヤメ(必殺・使い回し)
 

エゾカンゾウ(秘伝の技・使い回し)
 
夏ならば濃い紫色の美しい花姿を魅せてくれるが、生憎訪れたのは厳冬期という事で雪の原野が広がるだけであった。 また、この原生花園は、野馬が放牧されている事でも知られている。
 
この《北方原生花園》を過ぎたあたりから、大きな発電用風車が何台も建っている風の丘にでる。
大きな3つの旋翼が何もない丘で回転する様は圧巻だ。 そして、ノッカマップ岬。
時間が無かったので立ち寄ってはいないが、松前藩とアイヌの古戦場としての歴史がある岬だそうだ。
 

 原野の中に大きな最新型の風車が
何台も旋回していて圧巻だ・・
 
戦の結果はいうまでもなくアイヌ部族は松前藩の前に屈せられ(クナシリ・メナシの戦)、この岬の丘で首謀者とその郎党全てが斬首と相成ったそうである。 これ以降、松前藩による蝦夷支配は決定的となったので、この戦の歴史的な重要性は高いとの事である。
 
ノッカマップの岬を越えると、道はハイウェイのように立体交差気味に港の入江の上を通過し、程なく市街地へ周り込む。 市街地に入って、東廻りのルートと合流してこの地の国道である44号線に乗ると、程なく根室駅である。
 
次回は、列車に乗って根室駅より稚内に向かって旅立とう・・。
 
 
詳細は、メインサイトより『オホーツク縦貫鉄道の夢』その1を御覧下さい。 

 
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