風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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私の訪ねた路線  第90回  長良川鉄道

『私の訪ねた路線』  第90回  長良川鉄道  〔岐阜県〕
 

桜並木と列車でも
撮りに行こうか
 
《路線データ》
       営業区間と営業キロ              運行本数(’12)
     美濃太田~北濃 72.1km        美濃太田~美濃市 区間30~60分毎
(旧国鉄・越美南線線からの第三セクター移管線)  美濃市~美濃白鳥 区間上下各12本
                         美濃白鳥~北濃   区間上下各 9本
 
   《路線史》
元は美濃国の美濃太田より、越前国の福井を結ぶべく建設された越美線の南側(美濃国)の路線。
だが、建設途中で国鉄再建法が施行され、越前側の越美北線とは結ばれる事はなかった。

この国鉄再建法によって、分断された越美北線・南線共に第二次の転換路線候補に指定される。
だが、越前側の越美北線は「代替道路が雪の為に不通になる事が年10日以上」という指定除外項目に当てはまる為、営業成績は南線を下回るもののJRに運営を継承されている。
 

5月になると牡丹の里となる
大矢駅にて

一方のこの南線であるが、廃止処置を講じられる前に第三セクター開業の機運にも乗って、第三セクター・長良川鉄道として経営移管された。 開業当初は、道路の整備や東海北陸自動車道の延伸開業などによって経営が圧迫されていたが、1999年に併走状態で旅客の奪い合いとなっていた名鉄・美濃町線の新関~美濃が廃止となった為、その代替鉄道として扱われるようになり、路面電車であった名鉄線に合わせるように駅を増設していった。 これによって経営がかなり改善されたという。

また、この路線は日本有数の清流・長良川を見て走る路線として、シーズンには観光客向けのイベント列車を仕立てている。 また、車両一両の定員分の運賃の前払いで車両の貸切サービスもある。
その他にも、郡上踊りや郡上八幡城などの観光資源を抱え、特に郡上おどりの徹夜踊りの期間中は、終日の列車運行などの特別ダイヤが組まれる。
 

桜満開の季節は
臨時列車はないのかな
 
話は越美線の未通区間の事に戻るが、当線の美濃白鳥駅から越美北線の九頭竜湖駅まではJR東海バスが運行されていたが、元々からダム湖が横たわる国境の無人地帯であり、唯一の観光資源であった白馬洞も人知れず閉鎖になるなど利用客はほぼ皆無となり、2002年に運行廃止となっている。

なお、この未通区間だが、北濃から石徹白というスキーリゾート地を通って九頭竜湖へ至る路線計画であった・・との事。 越美国境越えの最短区間である九頭竜湖の畔を越えるのではなく、たとえ僅かでも利用客を見積る事のできる、越美国境で唯一集落のある石徹白を経由して・・との計画であったのだろう。
 


 

一本の桜が
咲き誇る中を
 
  《春の撮影記》
普段の『私の訪ねた路線』では《乗車記》を記するのであるが、残念ながら長良川鉄道線になってからは乗車した事がないのである。 そして、筆者自身は鉄道の知識及び、「鉄道を利用してこそ鉄道を愛する鉄道写真撮りである」という撮影心得、そして肝心な撮影のウデと気概と・・全てにポッカリと穴の開いた『ナッチャッテ』の王道をゆく『○鉄』なのである。
 
なぜなら、鉄道を撮りに行くというのに時刻表すら持っていかず、その持って行かない理由が「1050円は高いから買わない」と「重くてかさ張って邪魔だから」という、これぞ『鉄道写真撮り欠格』という二大理由なのである。
 
もちろん、三脚も据付が邪魔臭いので車のトランクに眠ったままだ。 使うのは、滝を撮る時と夜の撮影位だ。 列車の来る時間に車の中で眠りこけていたという事もしょっちゅうある。 そしてSLはキライだし、周囲の風景を掻き消す、あんな汚い煙を吐く物体を撮るのはフイルムのムダなので一度も撮った事はない。 こんな鉄道写真撮りの風上にも置けない偏屈な性質が、筆者の本性なのである。
 
従って《乗車記》は、長良川鉄道への第三セクター移管前に乗車した時の事を書き記した『第32回・越美南線』を参照頂くとしよう。 で、この項目では、この春に撮りに行った『長良川鉄道のナンチャッテ鉄道撮影記』を書き記すとしようか。
 

長閑な雰囲気の沿線風景
大矢駅にて
 
夜の10時に大阪を出て、『道の駅・美並』に着いたのが夜中の2時前。 4時間ほど仮眠して、6時前に始動。 『道の駅・美並』より4~5km先の桜の駅・大矢が最初の撮影場所だ。 これは、前日に『桜の咲く駅』をネットで検索して、出てきたのを適当に拾っただけである。
 
桜は駅中央に咲く樹のみ7~8分咲きって所で、他の樹はチラホラであった。 まぁ、坊主なら、往復の高速代(普段は下道オンリーなのでETCはない)とガソリン代(時代遅れのドッカンに近いターボ車なので良く食べます・・この子〔フォ●スター〕は)のムダである。
 
さて、6:40と随分遅い始発を朝日を浴びた姿で撮ろうと画策したが、脇に咲いている水仙を遊びで撮る時は晴れていたのに、列車が来る時には陰っちゃいました。 まぁ、『日頃の行い』でしょうかね。
でも、水仙は綺麗に撮れたので良しとしよう。
 

直前で日が陰って
クスンじゃいましたね


でも水仙が綺麗に撮れたから
いいか
 
次は、7時台の列車交換を狙おう。 まぁ、「こちとらの望遠の限界は210mmだしィ~」という事で、ポイントを跨ぐアップは不可能だ。 まぁ、ミキティ(三木鉄道の気動車)と同じような型の車両をアップで撮ってもつまんないしね。 ここは桜を入れて、交換風景をさりげなく演出してみようか。
 

長閑な1日だった
20年以上前のあの時の心に帰って


そういえば列車の
交換風景を狙ったのって
ほとんどなかったような


ネコジャラシはあった方が自然っぽいし
と考えるのは自分に甘い証拠かな?
 
結果は少し逆光気味なのと、ネコジャラシが邪魔かな~とも思えるが、自分の撮った写真のカワイさに目が眩んで、「自然風景としてはネコジャラシはあってもいいかな~」と『アリ』判定という事で。
後は、日が陰った1枚目の所に戻ってもう一度撮るが、逆光で余計に陰っちゃいました。
 

赤い車両で逆光は
如何ともし難いですな
 
次の撮影地は、これまたネットでパッと見の湯ノ洞温泉口駅にある桜並木である。 まぁ、ナンチャッテの撮影なので、かつてのような無茶(真冬の駅寝や10km以上の徒歩偵察など)は出来ないし。
車を確実に置ける静かな所を確保しなければ、撮影に飽きても寝れないし・・である。
 
だから、もう駅撮りでっす。 それも車を置けるスペースのある無人駅に限ります。 そして、その条件の全てに当てはまります、この湯ノ洞温泉口駅は。 要するに桜があろうが無かろうが、上記の条件が満たされればOKなのである。
 
・・で、撮影の準備は、7~8分前に出張って駅の端の柵にもたれかかるといい。 後は、時間いっぱいまで寝るとしよう。 ここで心配なのは、眠りこけて列車を逃してしまう事だ。 過去に何度もコレやっちゃってるしィ。 で、結果は・・。 何とか撮れました。 でも、本気で鉄道写真撮ってる者からすると、ケツ蹴り上げたくなるような醜態だろうな・・、コリは。
 

撮影者としてはダメダメでも
結果だけ見れば「オーライ」なんだよね
 

 桜の名所・郡上八幡城址は
『坊主』だった
 
10時台の列車2本を撮ってそろそろ飽きたので、ここらで切り上げよう。 また、「せっかく郡上まできたのだから『観光』していこう」と郡上八幡城址に立ち寄ったが、桜で有名な八幡城は見事に坊主だった。 北に行けは行くほど桜はないね。
 
城跡からは、越美国境ルートのR158号・九頭竜湖越えをして福井から帰路に着くが、越美国境はまだ残雪が残っていた。 その涼しさも手伝ってか、睡眠時間4時間はここで限界となり、1時間ほど県境の除雪ステーションで仮眠。

仮眠を撮ってもまだ3時前。 まだ時間はあるので、越美北線の桜の状況を確かめつつ(全くの坊主でした)、一乗滝なる佐々木小次郎・ツバメ返し発案の滝へ行って、今回の目的の鉄道写真より熱心に撮って(三脚まで引きずり出しました・・ハイ)、高速の福井北ICに乗ったのは5時半。 途中で2回PAで寝て、大阪帰着は10時前。
 
一乗滝

葉っぱにピン合すべきだったか


滝は結構真面目に
撮ってたりして
 
何とも、締らない鉄道撮影行でした。 まぁ、マネすると筆者以外は散々なデキとなりますので、反面教師として捉えて頂くといいと思われます。

   ※ 詳細は『魅惑の鉄道写真集』より『長良川鉄道』を御覧下さい。
 
 


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No title * by オータ
残念ながら乗ったこと無いので、あまりコメできませんが…

郡上八幡の桜はとてもキレイなんだそうですね。

No title * by 風来梨
こんばんは。

私も最後に載ったのが20年以上前で、今回は車を使って・・ですので、記憶をたぐるのに苦労しました。 今年は桜全線の北上が遅く、美濃市と郡上市の境の大矢辺りまでは咲いてましたが、桜の名所・八幡城址は完全な坊主でした。

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No title

残念ながら乗ったこと無いので、あまりコメできませんが…

郡上八幡の桜はとてもキレイなんだそうですね。
2012-05-12 * オータ [ 編集 ]

No title

こんばんは。

私も最後に載ったのが20年以上前で、今回は車を使って・・ですので、記憶をたぐるのに苦労しました。 今年は桜全線の北上が遅く、美濃市と郡上市の境の大矢辺りまでは咲いてましたが、桜の名所・八幡城址は完全な坊主でした。
2012-05-12 * 風来梨 [ 編集 ]