2012-03-03 (Sat)✎
日本の滝を訪ねて 第52回 福貴野滝 〔大分県〕
幽谷に蒼く輝く釜淵を抱いた
秀麗なる滝に魅せられよう
福貴野滝 ふくきのたき 直瀑 落差 60m 大分県・宇佐市(旧 安心院町)
滝へのアプローチ 宇佐市・旧安心院町市街の南方約18km
別府宇佐道路・安心院ICより車利用 (0:30)→滝駐車場
行程表 滝駐車場より遊歩道を約10分で滝前に出る
神秘的な釜淵の蒼を魅せる
湯布院からの緩やかな峠を越えて水系が宇佐方向へ向くようになると、『福貴野滝・俯瞰台』の案内板が現れる。 だが、これは後回しにするか、無視する事にしたい。 なぜなら、この滝は滝前で望んで映える滝なのである。 それを俯瞰だけで済ますのは、何ともったいない事だろう・・と思うからである。
『俯瞰台』を過ぎると県道50号線は数回の緩やかなつづらを切って駆け下り、下りきった所に小さな看板で判りにくいが『福貴野滝入口』の看板がある脇道が現れる。 この道の入口は急な登攀道路で、どうやら土手上の民家の生活道路のようである。 その民家数件を過ぎると明らかな簡易舗装の道が続き、やがて立派なあずま屋の建つ《福貴野滝》入口前の駐車場に着く。
『俯瞰台』を過ぎると県道50号線は数回の緩やかなつづらを切って駆け下り、下りきった所に小さな看板で判りにくいが『福貴野滝入口』の看板がある脇道が現れる。 この道の入口は急な登攀道路で、どうやら土手上の民家の生活道路のようである。 その民家数件を過ぎると明らかな簡易舗装の道が続き、やがて立派なあずま屋の建つ《福貴野滝》入口前の駐車場に着く。
ここから滝までは300m位だが、道はかなり荒れている感がある。 台風か何かの自然災害で、通路がズタズタにされたままで放ったらかし・・という印象がある。 これを通り過ぎると、いよいよ神秘的な蒼色の釜淵を従えた秀麗な瀑布が目に入ってくるだろう。 どのような言葉を持ってしても、この秀麗な瀑布は表現てきまい。 ワテの抱く表現方法であるカメラを片手に、この秀麗な滝風景を心ゆくまで味わおう。
何やら伝説でも秘めているかのような
滝の落ち口に落水に打たれ続ける
神秘的な岩塊があった
枯れ枝を配して
滝の神秘性を表現してみた
蒼が透明に変る際と
白布の調和を狙ってみたが
どれだけ撮っても
この滝の優美さを表現しきれない
と感じた
蒼い釜淵に魅せられて、時が経つの事を完全に忘れていた。 時が過ぎ去る事を忘れる位に、ワテはこの蒼い釜淵に心を奪われたのだ。 そして、この滝はもう一つの壮大な情景を魅せてくれる。
それは、この滝が“裏見の滝”であるという事だ。 だが、その滝裏は嵐の如くの壮絶な滝飛沫が舞っていて、「その姿を安易には魅せはしまい」との滝の意思さえ感じられるのだ。
全身に滝飛沫を浴び
一度は「これ以上無理なのか」と諦めかけた
下に視線を移して
その美しい落水模様を眺めて
もう一度前に進む気力を奮い立たせる
滝の目の前に滝飛沫に
濡れた一枚岩盤があった
:
あと少しだというのに
あと少しだというのに
簡単には通してくれない
雨のような滝飛沫を全身に浴び、濡れた岩に足を取られ、寒さと恐怖に一度は進行を諦めかけたが、どうにか滝の裏手に周ってみる。 そこには、呆然とするほどの勇壮な情景が広がっていた。
滝の裏に周ると
そこは異次元空間のような感覚があった
怖かった、寒かった、冷たかった
:
難関を乗り越えて目にした
難関を乗り越えて目にした
迫力ある滝情景
長時間冬の冷たい風にさらされて、なおかつ全身に浴びせかかる滝飛沫に冷痛が走ったが、あまり気にはならなかった。 なぜなら、それ以上にこの壮大な情景に魅せられて熱くなる心が勝っていた気がしたからである。
勇壮な情景ばかりでなく
しだれ雨の如く岩を打つ山水画的な
落ち着いた情景も魅せてくれた
・・もう、どのように語っても、その時に熱く感じた心は表現できないと思う。 そして、言葉で表せるような小さなものでもないだろう。 従って、この続きは、実際にこの滝を訪れて体感して頂きたい・・と思う次第である。
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