2012-01-27 (Fri)✎
『オホーツク縦貫鉄道の夢』めぐりのハズが・・、北海道の無意味なたらい回しツアー その5
行程記録
《前夜》 大阪より夜行バス→東京・池尻大橋
《1日目》 池尻大橋→大門(浜松町)→羽田空港→釧路空港→釧路→根室→道の駅・根室スワン44
《2日目》 根室スワン44→温根沼→野付半島→中標津→美幌峠→卯原内→佐呂間→中湧別→
道の駅・紋別
《3日目》 道の駅・紋別→コムケ湖→興部→日ノ出岬→雄武→北見枝幸→ウスタイペ千畳敷→
北見神威岬→沼川→宗谷岬→ノシャップ岬→抜海→勇知
《4日目》 勇知→稚咲内(サロベツ・オロロンライン)→筬島→美深峠→添牛内→雨竜→札幌→
道の駅・えにわ
《5日目》 道の駅・えにわ→インクラの滝(雪深く断念)→勇払→あつまの湯→道の駅・むかわ
《6日目》 道の駅・むかわ→豊郷→節婦の浜→豊郷→苫小牧→札幌→千歳空港→関西空港→自宅
今日は北海道の百名滝で最も心を揺らされた滝・インクラの滝の再訪を予定している。
この滝へは雪の林道を伝わねばならないし、雪の渓谷の渡渉もあるなど、今の私にとってはかなりハードな行程なのである。
そういう訳で、敢えて滝から50km離れた『道の駅・えにわ』を前泊地に選んだのである。
あまり早く行き過ぎても仕方がないからだ。 で・・、『道の駅・えにわ』を7時過ぎに出発。
いつもより2時間近く遅い出発だ。 そして、恵庭は札幌郊外の都市で、朝の7時過ぎと言えば通勤時間帯なのである。
でも、大阪や東京と違って、渋滞に陥ってはいない。 道がアイスバーンの中での車通勤を、敬遠する人も多いのだろう。 これはあくまでも推測なのだか・・。 恵庭から千歳・苫小牧と、道央の中核都市を行くが、一定以上の車はなく、スイスイと行ける。 苫小牧到着は8時前であった。
ただ難点は、スノータイヤのゴムが完全に熱ダレならぬ、凍結ダレを起こしてやがる。
休憩に入ったウトナイの道の駅では、氷に乗って半スピンしやがったし・・。 まぁ、この半スピンした時点で自重していたなら、今日のようなオチャメな目には遭わなかったのだから、判断力の欠如と言われても仕方ないだろうけど・・。
で、苫小牧でコンビニ飯を食って、白老のインクラの滝への別々川林道に差し掛かったのが8時半前。
初めはアイスバーンの道で去年と変わらないな・・と思えたが、3km程奥に入った地点からそろそろに雪が吹き溜まってきて、道は雪の轍となってきた。 そして、よせばいいのに、「前回もコレくらいの轍だったし、デミオで行けたから・・」とパッソで突っ込んでしまったのである。
でも、前回は性能のいいマツダのデミオであった。 今回は、性能が軽なみのトヨタパッソである。
要するに、車の性能スペックが段違いなのである。 その判断ミスというか大タワケのツケは、これよりの神経戦と労働奉仕、そして無意味な2時間という代償となったのである。
この心震える情景をもう一度
と夢見たが
残り5kmの内、2.5km程突っ込んだ所で、車輪が空回りして進めなくなってしまったのだ。
要するに、誰も来ない林道で行き詰ってしまったのである。 でも、このアホには、類稀なる悪運が憑いていたのである。 それは、かつてもこのような経験をした事によって脱出策を多少心得ていた事と、何故かハッチバックにシャベルが格納されていた事である。
あぁ、インクラの滝が遠のいていく
なぜバックか・・というと、転回しようものなら、吹き溜まりに突っ込んでしまって脱出不能となるからだ。
バックでユルユルと後退するものの、何度か詰まって轍というレールから脱輪してしまう。
脱輪したなら、「再びシャベルで除雪作業」となる。 これを3~4回繰り返して、1時間半をかけて2.5kmをバックで抜け出す事に成功!
この時は、あの時のように熱かった。 ちなみに、あの時に興味のある方はリンクをクリック! 筆者が数多く体験した『オチャメワールト』にトリップできます。 このような事を数多く繰り返す、筆者のアホっぷりを目の当たりにしたなら解るだろう。 これをやりきった筆者の胃は『聖なる胃』と称され、精神力はゴキブリなみという事が・・である。
でも、今回の事の戦果というと、この熱い思い『だけ』なのである。 滝を始め、何一つ結果は残っていないのである。 だが、今回の事で2つの事が解った。 「コンパクトカーに乗るなら、マツダかニッサン」という事と、「来年は吹き溜まりの地点で車をデポって、セオリー通りに歩いていくべきだよな」という事である。 まぁ、かなりヘタったとは言え、まだテントを担いで山に登れるので、轍のついた雪道の林道の5kmやそこらは許容範囲内であろう・・というかそうであって欲しい。
何とか『お間抜けに熱い脱出劇』をやり遂げたものの、その結果は濡れた手袋と靴下と、それに蒸れて痒くなった足の指が残っただけであった。 それで、前回と同じコインランドリーに入って、洗濯タイムとなった。 昨日までの洗濯物と併せて洗濯して、インクラの滝を断念した(断念は当たり前だろう)午後の予定は、おとなしく鉄道撮影といこう。 いくらゴキブリなみの精神力とはいえ、1日2度のオチャメは乗り切れそうにないから。
・・で、撮影地は、苫小牧から勇払原野を下っていって、勇払あたりの湿地帯を狙ってみよう。
勇払の駅を出ると、苫小牧東港の石油備蓄基地(なのか?)へのトレーラが行き交う橋がある。
先程に記した通り、トレーラが行き交う危険な橋なのだが、その橋からは湿地帯と川と日高本線という美味しい情景が広がっている。 それに夕日の勢いとなった午後2時半の光を浴びた列車が行き交うと、得も云えぬ美しいシーンとなるのだ。
背後の分厚い雪雲と夕日となり始めた光で
得も云えぬ美しいシーンとなる
さて、14:33に勇払駅を発車した列車は、3分程で勇払川の橋梁に差し掛かる。
この時の東の空はともすれば薄紺色までに分厚くなった雪雲が広がり、西の海には夕日に変わり始めた陽の光が黄金色の光を差し始めていた。 その光を浴びた列車は、掲載写真をごろうじろ。
今のローカル線は一次廃止線と違って
周囲は原野ではなく工場や送電鉄塔などの
人工物が必ず存在する
ここに来て、やっとまともな写真が撮れてきたよ。 ちなみに、次の15:10の列車は、10分前から降り始めた雪が強くなり始め、太陽も雲間に隠れて鈍重な雰囲気に変わってしまったので、敢えて掲載は見送ろうと思う。
鉄道撮影を終えたら、後は今回の北海道旅の最後の宿泊地である『道の駅・むかわ』に向かうだけである。
そして、『道の駅・むかわ』には温泉もある。 だが、到着するのが早すぎると、道の駅が温泉ホテルの駐車場という事で、明るい内から車を止めて寝る・・というのもツライ。 なので、日高道の厚真IC入口にデカデカと看板が掲げてあった『あつまの湯』に行く事にする。
この『あつまの湯』は厚真町の中心(厚真町の市街地は海岸より15kmほど内陸にある)にあり、車で半時間ほどかかるのである。 このフロに入って『道の駅・むかわ』に向かうと、予定では18時過ぎとちょうどいい頃合となるのだ。 そして、予定通りに18時過ぎに到着。 セイコーマートで出来立て親子丼を食って、19時には就寝。
明日は、午前中は日高本線の撮影に勤しみ、午後は車を返して札幌で御土産買って、夕方の飛行機で北海道とは『so long(バイバイ またくるよ)』である。
※《6日目》は、次回(その6)にて・・
- 関連記事
スポンサーサイト
No title * by 風来梨
タケちゃんさん、こんばんは。
スコップは、何故か元々積んであったのです。
貸す側が、こうなる事を予測して心配りをしたのかは、永遠の謎です。
特定地方交通線が消滅して20年以上たった今、日高本線はその路線を彷彿させる素晴らしい情景を魅せる路線ですね。
来年も通う事を内定してますので、もう3度参りとなっています。
昔は日高の中央の山岳帯に通っていたのですが、今は鉄道ですね。 でも、もう一度山に行きたいなぁ。
明日も、日高本線です。 「ちょっといいかなぁ~」ってのが撮れましたので大団円です。(笑)
スコップは、何故か元々積んであったのです。
貸す側が、こうなる事を予測して心配りをしたのかは、永遠の謎です。
特定地方交通線が消滅して20年以上たった今、日高本線はその路線を彷彿させる素晴らしい情景を魅せる路線ですね。
来年も通う事を内定してますので、もう3度参りとなっています。
昔は日高の中央の山岳帯に通っていたのですが、今は鉄道ですね。 でも、もう一度山に行きたいなぁ。
明日も、日高本線です。 「ちょっといいかなぁ~」ってのが撮れましたので大団円です。(笑)
バックで2.5キロですか・・・すげ・・・そしてお疲れ様でした。
過去の経験を生かして、スコップを積んであるあたりはなかなかですね・・・って、元々積んであったものなんですか?
雪にハマって腹がつかえた時の脱出方法、完璧な手順ですね~、と妙なところに感心しております。
日高本線の写真ですが、この辺りは時々車で通ることがありますが、「いい感じで撮れそうな場所だよな~」と思いつつも、撮ったことが無いんですよ・・・あの通行量と大型車両の多さにちょっと腰が引けちゃってます・・・いい写真ですよね。やっぱり今度行って来ようかな。
そうそう、前回の記事も拝見しました。
キハ54を正面がちに撮られた写真・・・場所判りますよ~。
緑色の小さな鉄橋が写っていますよね・・・私はあの橋の下で、ヤマベ(北海道でのヤマメの呼び方)やイワナを釣っておりました・・・懐かしかったです。