風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

TOP >  名峰次選 一覧 >  名峰次選・東日本 >  名峰次選の山々 第42回  白神山

名峰次選の山々 第42回  白神山

名峰次選の山々 第42回  『122 白神山』  青森県
白神山系(津軽国定公園) 1235m  コース難度 ★★  体力度 ★★
 

金山ノ池と白神山地
 
この時期は、未踏峰の名峰次選の山々を取り上げていこうと思う。 なぜなら、この時期位しか出せる時がないという筆者の都合を全面に押し出すからである。
 
でも、掲載写真がない事が続くと言うのも後ろめたい気がするので、取り上げた山に関連する事柄があれば、それに置き換えていこうと思う。 ・・で、今回の白神山に関しては、関連する情景として麓にある景勝地の《十二湖》を取り上げようと思う。 それでは、十二湖の情景をごろうじろ。
 

白神山の前衛峰・崩山
この山から見下ろした情景が
十二湖の名の由来だ
 
   十二湖  じゅうにこ  (津軽国定公園)  《メインサイトの紹介文より》
ブナの原生林と野鳥の楽園・白神山系の麓に、景観の優れた33の湖がある。
これが十二湖で、この湖沼群は山崩れによって川が堰止められてできたものである。
この湖沼群の名称“十二湖”の由来は、すぐそばにそびえる崩山の山頂より見ると、十二の湖を見る事ができるから・・という事からきている。 なかなか、味のある名前の由来ではないか。
 
・・さて、お薦めとしては、コバルト色に輝く『湧壷ノ池』と深く澄みきった蒼を魅せて幻想的な『青池』であろう。
 

    行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
深浦駅より鉄道利用(0:30)→十二湖よりバス(0:15)→十二湖入口
十二湖入口より十二湖の探勝をして大池まで所要3時間 
十二湖・大池(1:30)→松神駅より鉄道利用(0:35)→深浦駅
 
“みちのく”・青森の深浦までは2日がかりだ。 この《十二湖》を探勝するよりも、深浦にやってくるまでが苦労する事だろう。 その上、JR五能線は列車本数が少ないので、7時台の二番列車に乗る以外に手はない。 そして、時刻表を見る限り、この列車にはバスが接続していないのだ。 困ったもんである。
ここは、1時間以上待つよりは、歩いていった方が良さそうだ。
 

静けさ漂う落口ノ池
 
さて、このようにアプローチで苦労して、約1時間程度の徒歩で《十二湖》の入口にあたる『八景ノ池』に着く。 ここから道は二つに分かれ、直進すると『王池』・『越口ノ池』・『中ノ池』などを経て『鶏頭場ノ池』に至る湖沼群探勝コースだ。 右の土手に入っていく道を取ると、《日本キャニオン》を越えて『鶏頭場ノ池』に至る“山越え”コースだ。
 

鶏頭場ノ池
周りの樹木を水面に映す
 
どちらをとっても体力的には変わらないが、《日本キャニオン》はただの土砂崩れ・・といった感じであまり面白みがないので、ここは湖沼群探勝コースを取ろう。 

直進して最初に現れる池は、『王池』だ。 ここは《十二湖》で最も大きな池で、ボートを浮かべて遊覧することもできる。 『王池』を過ぎると、『越口ノ池』・『中ノ池』・『落口ノ池』と同じような池が続く。 
『落口ノ池』の辺りには、御神水を祭る鳥居がある。 この御神水は、《十二湖》のメインである『湧壷ノ池』よりの水を流す“湧壷ノ名水”だ。 何でも、“青森県名水十選”に選ばれているとの事である。 
飲んでみると、さすがは“名水”に選ばれただけあって、冷たくて美味い。
 

霧が立ち込める湧壷ノ池
 
この“湧壷ノ名水”の横につけられた道に入っていくと、池の水がコバルト色に輝く『湧壷ノ池』が原生林に囲まれてひっそりとたたずんでいる。 しかし、池に小銭がいっぱい落ちている。 いくら神聖なものとはいえ、こういう事は止めて欲しいと思うのだが。 『湧壷ノ池』を観賞したなら、次の池に進もう。
 
次は、鶏の頭に似た形をしている『鶏頭場ノ池』だ。 ここで、《日本キャニオン》の道と合流する。 
そして、この池の裏から、《十二湖》の名前の由来に関わる山・崩山 940メートル への登山口が延びている。 もし、時間に余裕があるなら登ってみるといい。 この『鶏頭場ノ池』の右手に、樹林帯の中へ入っていく道がある。 これこそが、《十二湖》で最も神秘的な池・『青池』への探勝路だ。 
 

蒼い水鏡
どこまでも澄みきった“蒼”の青池

ここから緩やかに200m程下っていくと神秘的な蒼を輝かす『青池』が、原生林の中にひっそりとたたずんでいる。 まるで、吸い込まれそうな深き“蒼”だ。 神秘的な『青池』を堪能したなら、往路を戻るも良し、《日本キャニオン》をめぐる“山越え”コースを通って帰るのもいいだろう。 観光客のほぼ全ては、そのようにして戻っていく。
 

動(夏)の青池

周りの樹木は青池をより

神秘のベールに誘う



静(冬)の青池
周りの雪はより一層“蒼”を演出する
 
だが、《十二湖》は、『青池』で終わりではない。 まだ先にもあるのだ。 そして、『青池』より先は人がめっきりと減って、ともすれば一人きりにもなるだろう。 ここからは、静けさを十分満喫しよう。
崩山や白神岳 1235メートル を背後に従えた湖沼群が次々と現れるのだ。
 

四五朗ノ池 
ここまでくると人影はほとんどない
 
『金山ノ池』・『長池』・『千鳥ノ池』などである。 道の続くまま林の奥に入っていくと、やがて池の名前や池までの距離を示す案内板も“はしょられて”きて、侘しい限りとなる。 また、道も行き交う人がないせいか荒れ果てて、その上を枯葉が覆いつくしている。 
 

 最後の池・大池
これより駅まで6kmを下っていく
 
朽ち果てた案内板などで『牛蒡ノ池』や『面子坂ノ池』などを知り、頭上にそびえる鉄塔から伸びる電線で位置を確かめたりしながら歩いていく。 いつしか大きな池が現れると、ようやく長い林を抜け出せる。
 
この池が最後の池・『大池』だ。 しかし、この池は“観賞用”の池としてではなく、水門を備え、発電所を併設した“生活に要する”池であった。 ここからは、松神駅まで急坂を下っていく。 その距離6km。
“早く着け”と思っても、なかなか着かないものだ。 ゆっくりと、日本海を見ながら下っていこう。

     ※ 詳細はメインサイトより『十二湖』を御覧ください。




関連記事
スポンサーサイト



コメント






管理者にだけ表示を許可