風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

TOP >  『日本百景』  >  『日本百景』 夏 >  第559回  北日高国境稜線 その2 (七ッ沼カール)

第559回  北日高国境稜線 その2 (七ッ沼カール)

『日本百景』 夏  第559回  北日高国境稜線 その2 (七ッ沼カール) 〔北海道〕

n559-t.jpg
エゾノハクサンイチゲ越しに
七つの沼がおりなす楽園を見下ろして

  七ッ沼カール ななつぬまかーる (日高山脈襟裳国定公園)
日高の主峰・幌尻岳周辺には山体上部に第四紀の氷期に形成されたカールが認められ、2007年に『幌尻岳の七ッ沼カール』として日本の地質百選に選定されている。 ナキウサギ、クマゲラなどが生息している大自然のおりなす楽園である。

y114-2 (5)
戸蔦別岳より望む幌尻岳と
北カール・七ッ沼カールの揃い踏み

そのカールとは正式名を圏谷(けんこく)と呼び、これは氷河時代に氷河によって削り取られた地形をさすものである。 そのカールが形成された氷期は新旧に大別され、古い方の氷期は 25~15 万年前といわれている。

y112 (7)
地上の楽園と評される
七ッ沼カールの絶景

この時期はポロシリ氷期と呼ばれ、この時期に幌尻岳の『七ッ沼カール』、『北カール』、『東カール』の 3 つが形成されている。 その3つのカールの中では『七ッ沼カール』が日高山脈最大のカールで、雪解け水や天水(雨水)によってカール内に沼を湛え、カールが七つの沼のように蒼く輝く事からこのように呼ばれている。

y111 (6)
カールの底に立てば
『奇跡のお花畑』が
出迎えてくれるだろう

この『七ッ沼カール』は、日高山系屈指の絶景ポイントとして魅せられると共に、アイヌ民族の伝承が残る地として知られている。 また、カールの底は、様々な花が咲き乱れる真に『地上のパラダイス(楽園)』となっている。



n558-m.jpg
二岐沢ルートより七ッ沼カール 行程詳細図

   行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 日高町市街より車(0:50)→千呂露川・北電ゲート(0:50)→北電・二岐沢取水ダム
      (4:30)→北戸蔦別岳(1:20)→戸蔦別岳(0:50)→七ッ沼カール底
《2日目》 七ッ沼カール底(2:20)→北戸蔦別岳(2:20)→1967峰(2:20)→北戸蔦別岳
《3日目》 北戸蔦別岳(3:50)→北電・二岐沢取水ダム(0:50)→千呂露川・北電ゲートより車
     (0:50)→日高町市街
  ※ 2016年8月の台風災害により林道は壊滅状態となり、現在は登山口である北電・二岐沢
    のゲートの10km手前で林道は閉鎖となり、徒歩以外の通行が不能となっている
  ※ 前回の『第558回 北日高国境稜線 その1』の続き

n559-2 (9)
エゾノハクサンイチゲの園を伝って
楽園・七ッ沼カールへ

盗作オヤジ(このオッサンの書いた書物で『百名山』以外は、そのほとんどが放送作家だった前妻の盗作だと判明しているし、事もあろうにこのオッサンは前妻を捨てて別の女に走った究極のクズである)の書いた『百名山』によって日高最高峰の幌尻岳のみが有名となり、また幌尻岳とて渡渉を含む難関ルートである事から、幌尻岳のみをピークハントして戻る登山者がほとんどだが、幌尻岳は『七ッ沼カール』ナシには語れないのである。

y111 (12)
幌尻岳からはその稜線に隠されて
七ッ沼カールの絶景は見通せない

y87-2 (7)
幌尻岳からの急斜面の
途中まで下らないと
七ッ沼カールは見る事ができない

y111-t.jpg
上の写真の幌尻岳から
カールバンドまでの傾斜が
緩やかに見えるカール壁の下降路

なお、幌尻岳の頂上からは、七ッ沼カールは見えないので念の為。 要するに、こんな困難な山にやってきて、この山の最大の魅力を目にする事なく降りていくなんて『何と勿体ない事か』と思ってしまうよ。

n559 (5)
花と湖の織りなす楽園
七ッ沼カール

そう・・、地上の楽園という言葉が相応しい花と湖と自然の宝庫・七ッ沼カール。 ここに立ち寄るには、どのルートを取っても必ず幕営装備を必要とする。 なぜなら、最も楽な幌尻山荘からの空身行程であっても、幌尻岳までの5時間とカール底に降りるまでの2時間半の時間を要するなど、到底日帰りでは山荘に戻れないからである。

n559-2 (3)
カール底から幌尻岳を見上げる
右の雪渓はカールへの降り口だが
かなり急で滑落の危険を大いに伴う

また、氷食によって削られて形成したカール地形は、下り始めは元より最底部が大概は崖のような傾斜となっていて、そこに雪渓が乗るなど滑落の危険もかなり高い。 ワテは最盛期の時に幌尻岳寄りからカールの底に降りた事があるが、ピッケルは必需品だし最後はピッケルをブレーキ代わりに尻セードで何とか降り着く事ができた難関だ。 そして、その時の尻セードの手法がいつでも通用するとは限らず、滑落する事も十分に有り得るのだ。

y112 (14)
戸蔦別岳側の降り口は
急ではあるが滑落の危険は少なく
コチラからカール底に降りた方が安全

n559 (8)
だがハイマツのブッシュとなった
カールバンドを越えるのも大変である

だが、戸蔦別岳側からのカール底へのアプローチは、急傾斜ではあるものの雪渓はなくガレ場で、地に足を着いて下降できるので、安全策を取るなら幌尻岳よりカールバンドを伝って、戸蔦別岳側から降りる方がいいだろう。 ただでさえ幕営装備一式を担いでいるのだから、重心も高くなって不安定となるから尚更である。

y112 (17)
チングルマのコロニーで彩られた
七ッ沼の名づけ元の大きな池塘

それで今回は、その『七ッ沼カール』で一つの記事を仕立てる事にしよう。 幌尻岳の雪解け水を飲んで心を落ち着かせてから、地上の『楽園』・七ッ沼カール探勝をしよう。 めぐり歩いた七ッ沼の絶景は、到底ワテの拙い言葉では言い表せない。 なので、掲載写真にて語るとしようか。

n559-2 (6)
日高の盟主たるその名も
アイヌ語で『大きな山』の幌尻岳

n559 (3)
スラリとした端正な
三角錐を魅せる戸蔦別岳

n559 (4)
紫色のマーガレット
ミヤマアズマギク

n559 (6)
赤い雪洞(ぼんぼり)を魅せる
タカネナデシコ

n559 (9)
逆光に光るカールバンド(カール壁)

沼の縁を飾るお花畑、ハイマツのトンネル、切り立ったカール壁、両脇にそびえ立つ幌尻岳と戸蔦別岳、白砂の“庭園”と可憐に咲くミヤマアズマギク、その一つ一つが素晴らしき“楽園”なのだ。

y113 (4)
花と沼の織り成す楽園を越えると
七ッ沼最大の沼が見え出す

写真を撮りながら歩いていくと、眼下に七ッ沼カール最大の沼が現れる。 この沼の最大の入江は海の砂浜のようにサラサラの細かい砂粒の浜だった。 ここでテントを設営してもテントの底が埋もれてしまいそうなので、入江には立ちよらず次の浜を目指す。

n559 (7)
お花畑を愛でながら次の沼へ

n559-2 (7)
この年は少し花が少なかったので

y113 (2)
前回に撮った花の絶景おば・・

n559-ichige.jpg
湖を飾る花は
エゾノハクサンイチゲの群落だった

y112 (1)
赤はエソツガザクラ
北海道の固有種だ

y113-2 (1)
白は内地の花で
アオノツガザクラ

今日はカール底のお花畑を散策した後、カール底に形成された白砂の丘を2~3越えた所にある『七ッ沼カール』と言わしめた大きな沼の畔で、「我一人のパラダイス」の一夜の夢を紡ぐ事にしようか。
今日はここに幕営して、この“楽園”の主となろう。 今日一日、我一人だけの“楽園”となる。

y113 (9)
やがて一夜を紡ぐ場所へとたどり着く

n559 (10)
そこは戸蔦別岳の裾野で
明日に登り返す登り道に
ほど近い絶好の場所だ

それでは、楽園の空がゆっくりと暮れていく様や、カール壁が夕刻の斜陽を浴びて艶めかしい色に染まりゆく絶景をごろうじろ。

y113-3 (7)
盟主・幌尻岳が
斜陽に染まり始める

y113-3 (1)
カール壁が斜陽で
艶めかしい色に染まり始める

y113 (10)
戸蔦別岳も
半分以上が陰り出した

y113-3 (6)
戸蔦別岳が陰り出した頃
陽の光が戸蔦別岳の
反対側に隠れ始めていた

n559-2 (2)
幌尻岳は頂上部を除いて陰っていた

n559-2 (1)
日高の未知なる山
エサオマントッタベツ岳と
暮れゆく七ッ沼カール

y113-3 (8)
そして沼が1日最後の光で
エロチックな色合いを魅せて
我一人の楽園の一日を終える

翌朝《2日目》の“楽園”の朝も叙情的だ。 カール壁がオレンジ色に染まり、山が沼に影を落とす。
この日の行程は、北戸蔦別岳まで荷を担ぎ、そこからは日高山脈では第三の標高を示しながら無名峰の1967m峰(いっきゅーろくなな峰)を空身で往復する行程だが、それは次回の記事にて。

n559 (2)
翌朝の情景をひとつまみ

  ※ 続きは、次回の『第560回 その3』の『1967(いっきゅーろくなな)峰』にて


にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
ネットで大絶賛のフリーランスの起業だが
何も調べず何の実態も知らず
「会社勤めは給料が安いからフリーランス」
とのバカの何と多い事か

その実態は業種に関わらず
年収200万以下のフリーランスが
全フリーランスの1/4近くを占め
年収400万以下は全体の8割を占め
年収1000万以上の成功者はコンマ%との事である

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
要するにナマポ並みの稼ぎしかない
フリーランスが全体の1/4を占め
全体の8割が派遣なみの年収しかないのだ

これは我慢して会社勤めしていた方が
年収にして400~600万あるだろうから
絶対的に会社勤めの方が
収入状況がいい事を示している

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
要するにフリーランスの起業は
それ相当の準備と資金が必要なのだ
その『準備』とは顧客を確保する営業だ
正直言うと技術力なんてそれなりでいいのだ
だが顧客がないと開業時点で潰れるのだ

そして今や日本国の敵となった
自民党・岸田政権は稀代の略奪法
『消費税・インボイス』を始めとした
あらゆる増税と税の略奪案を模索し始めたよ

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
恐らく『インボイス』の実行で
個人事業であるフリーランスの3割方が
廃業に追い込まれるよ

それは『免税業者』を選択すれば
消費税を払った事が証明されない
〔即ち経費として落とせない)発注元が
嫌って仕事の依頼が激減するか
消費税分以上の値引きを要求されるよ

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
『課税業者』を選択しても経理の仕事が
増えて本業が捗らないばかりか
経理をおざなりにすれば
10%まるごとの課税損失となるよ

また経理をキチンとするなら
経費の一つ一つに消費税の『インボイス』を
発行して納税するなど一人では到底手に負えず
経理を雇うか税理士に依頼するか・・
どちらにしても何十万~何百万の損失となる

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
『税の公平』と『インボイス』を支持する奴らは
働いた事のない無職のニート野郎か
『インボイス』で仕事が拡大して
『濡れ手に粟』の税理士などである

けれど税理士って詐欺師そのものだよ
ワテも騙されて何も仕事もしないのに
依頼料の10万+消費税をパクられたしィ

PVアクセスランキング にほんブログ村
ちなみにワテはラッキーな事に
家賃は消費税非課税なのだぁ~
なので急いて『インボイス』対策の必要も
消費税による損失も無かったりするのだな





関連記事
スポンサーサイト



コメント






管理者にだけ表示を許可