風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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『路線の思い出』  第528回  山陰本線・飯井駅

『路線の思い出』  第528回  山陰本線・飯井駅 〔山口県〕

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長いスロープがあるって事で
下から撮る事しか
思い浮かばなかったよ

《路線データ》
山陰本線
       営業区間と営業キロ                  輸送密度 / 営業係数(’15)    
      京都~幡生・長門市~仙崎 677.6km           4785  /   309
飯井駅 発着本数
      下り長門市方面 普通列車のみ 8
      上り益田方面  普通列車のみ 益田行き6本・木与行き1本・東萩行き1本

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駅名標だけなら
海と一緒に撮れるのだが

飯井駅(いいえき)は、山口県萩市大字三見字前水無にあるJR西日本・山陰本線の駅である。 
当地出身で当時山口県議会議員だった河村定一(衆議院議員・河村建夫の父)の発案によって設けられた政治権力の駅である。

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飯井駅
棒線ホームでゴールマウス型の待合所のみの
最格下の駅だがムリヤリ世界一らしい

長門市方面に向かって、右側に単式ホーム1面1線を有する停留所規格の高架駅である。
だが、形式上で高架駅と分類されるだけで、高架駅としての体裁は全くもって有してはいない。
また、棒線駅構造の為、長門市方面行きと益田方面行きの双方が同一ホームに発着する。
長門鉄道部管理の無人駅で、駅舎はなく庇と囲いだけの待合所があるのみで、乗り降りも直接ホームに出入りする形となっている。

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山に囲まれた小さな波止場の駅で
駅の出自も政治屋による設置駅の飯井駅
※ ウィキペディア画像を拝借

両側が山に挟まれた小さな波止場にある駅で、長門市方面からトンネルを抜け出た所に駅が設けられた為、集落の山側で斜面上のかなり高い所にある。 駅ホームまでは、かなり長いスロープを上る。
2020年度の1日平均乗車人員は4人との事である。

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山に囲まれた波止場の駅だが
1人1台の車の保有で利用者は学生のみ

前述で記したように、駅は山と海に囲まれた飯井という漁港(波止場)集落にあり、ホームからは漁港の外に広がる日本海が一望できる。 また、駅のすぐ近くを萩市と長門市との市境である水無浴という川が流れる。 集落は水無浴両岸にまたがっている(川が市の境なので、萩市三見飯井と長門市三隅中飯井に住所が分れる)が、駅は川の萩側手前にある。 集落としても萩市側の方が広い。

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山口県道64号線・地蔵峠
※『山口県道64号線・地蔵峠』より

なお、集落へは《山口県道64号・萩三隅線》が通っているが、長門市側で地蔵峠を通るなどすれ違い困難な狭隘道路となっている(萩側も海沿いの海岸段丘を通る細い道が2つ先の玉江まで続いている)為、バスの運行は設定されていない。 なお、地域の主幹道路である国道191号線は、長門市側の隣駅・長門三隅より大きく内陸側に入った所を通っている。

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『飯井(ii)駅・世界最短の駅名』
の宣伝ポスター
以前はゴールマウスのサイドにも
貼り付けてあったのが
『世界一宣伝活動』が下火になったのか
コールマウスの内側だけとなったようだ

近年、地元では『ローマ字表記なら世界最短の駅名』として、当駅をPRしている。 『ローマ字表記なら津の『Tsu』よりも1文字少ない2文字だが、ローマ字表記2文字の駅は他に粟生(Ao)・小江(Oe)・頴娃(Ei)とある中で、当駅が「ローマ字(Ii)で書いた時の幅が一番小さいので最短である』としている。

山陰本線を走る観光列車『○○のはなし』でも、当駅を通過する際に車内放送で『世界最短の駅名』である事が紹介されている。 なお、ギネスには認定されていないとの事である。



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駅へは高さで約20m
長さで約100mの
割と急なスロープを登っていく
駅下に続く県道にも
路駐の車があるね

実を言うと、この駅は2度目の訪問である。 だが1度目は東萩のレンタカー店が開店するまでの時間潰しで30分滞在しただけ(ちなみに前夜は奈古で駅寝)である。 そして、その時は天気が小雨がパラつくドン曇りだった事もあって、スロープを1往復しただけでゴールマウス型の駅はそそらずに撮らなかったよ。 その時はスマホで撮るという知恵も周らなかったしィ。

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初めて降りた時はゴールマウス側面の
『飯井駅』看板の下にも
『世界一ポスター』が貼ってったよ
※ ウィキペディア画像を拝借

でも、「何やら『世界一』を謳っていたなぁ」という事が、薄っすらと記憶にあったよ。
だが、40km(結構離れているね)先の『惣郷川橋梁』が『日本海に沈みゆく夕陽が橋間スパンにかかる絶景』で注目を浴び、そのついでに山陰本線の最閑散区間の名所として、この『世界一』がくっ着いて宣伝されたのである。

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この地随一の景勝である
須佐ホルンフェルス断層

それに、我が選びし『日本百景』の一つである北長門海岸の名勝『須佐フォルンフェルス』断層もこの近くにある事を知って、ここ数年は萩に通い詰めている。 でも、大阪から萩は途轍もなく遠いし、東京五輪による武漢コロナウイルス蔓延災禍で、大阪から益田を経て津和野に行く夜行バスが運行廃止となり、行きで訪れるのは至極困難となってしまったのである。

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今回の旅では小串の
駅駐車場にテントを張ったよ
なぜなら夜間滞泊のある駅だったから

それで、この地に訪れる事ができるのは、九州方面からの帰りで萩でレンタカー店の開店時からレンタカーを借りる為、前夜に東萩にアプローチできる所で駅寝する必要があるのだ。 それで調べてみると、山陰本線で奈古~小串の無人駅か、美祢線の長門市近くの無人駅に限定されるのである。

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飯井駅に列車で降りるとなると
この駅で駅寝する位しか
方法が無さそうである

ちなみに、飯井駅で降りてレンタカー店の開店に間に合わせる為には、奈古~三見の無人駅で降りるしか手がなく、それも長門市からの折り返しが到着する30分だけで、列車を入れての撮影は叶いそうもないのである。 要するにこの駅で『撮り鉄』するにはレンタカーで向かうしか手がないって事である。

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夕陽撮るならここしかないっしょ
でも今年はドン曇りで撮れず

そして、10時~14時は上下とも1本も列車がないので、昼間にこの場所にいる事は大いなる時間の無駄でもある。 もちろん、夕景は駅のホームからも見れるが、「夕日はやっぱり『惣郷川橋梁』でしょう!」って事なので、夕方もパスである。 従って、この駅での『撮り鉄』は、レンタカー店が開店する8時に東萩を出て、9時前に到着して9時台~10時台の上下1本づつ取る以外にないだろうね。

・・で、飯井駅に向かうが、国道191号線は萩市街の外れから三見まで無料の高速規格のバイパス道路が完成していて、国道から離れた波止場の駅を伝う山陰本線は、萩~長門市を往来する利用者がますます減るだろうね。 だが、いい道はここまでで、三見(『道の駅・三見』が無料バイパスの終点)から少し進んだ長門三隅駅近くから、すれ違い困難の県道を10km近く(狭隘区間は6kmほど)を行かねばならない。

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こういう膨らんだ所に
自宅駐車場よりあぶれた車が
路駐していたよ
※『山口県道64号萩三隅線』より

まぁ、前記事の『四国・剣山』で出てきた『ヨサク(439)国道』よりはマシなものの、海沿いの海岸段丘を地形通りに刳り貫いた道で、6kmがかなり長く感じたよ。 それに飯井の集落は、市境の川を挟んで2m幅の道路が通っているだけで、集落の民家の自宅駐車場から溢れた車(こういう地域で一家に1台ではなく1人に1台である)が、この県道と川に沿った集落の道との交差点で県道の道幅が少し膨らんだ所に路駐しているよ。 だからこの駅で撮影するなら、ここに路駐するしかない訳で・・。

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駅からも路駐の車がよく見える

まぁ、時間は1時間半ほどあるので、撮影場所を探してこの飯井波止場を歩き周る。 けれど、波止場と海の位置は線路からかなり角度が悪い位置にあり、列車と海とを撮影できる場所がなかなか見つからない。
そして、長門市・萩の両側で山陰本線が海に沿う区間は、長門市側のトンネルを出て駅までの300m程で、この区間以外は山側に潜ってしまうのである。 であるから、トンネルの出口間際の県道(駅から約700m程)まで歩いてみるが、波止場と線路が離れて並行する『最も撮り辛い』アングルしか取れずボツ。

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波止場の東西南北を
結構歩き回ったよ
けれどいいアングルが
取れる場所はなかったよ

次に、川に沿う集落の道を山側に入る『索敵』をしてみるが、川に沿う道は奥に行っても高い位置とはならずに、駅と線路を見上げるアングルしか取れなかったよ。 これでは海が全く入らずボツ。
このように飯井駅周辺を『索敵』した結果、海と列車を撮れる場所が一つも見つからなかったよ。
まぁ、土手をよじ登って俯瞰する猛者がいるかもしれないが、そうまでして撮るような絶景でもなく、「そうまでしなくても『惣郷川橋梁』があるじゃなイカ!」って事である。

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スミマセン・・こじつけでも掲載したくて
『3000mの雲上の世界・北岳にきただけ

でも、このままでは、狭隘道路を運転して使えない『世界一』駅に北岳(スンマセン・ヤマの自嘲言葉で「北岳(標高我が国第二位)にきただけ」ってのがあるので、つい・・)となっちまう。
なので、ちょっと知恵を絞るっほどでもないけど、妙案が思い浮かんだよ。 それは波止場の埠頭から、手前に埠頭でよどむ海を入れてのアングルである。

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やっぱり小さかったか・・
それに夕陽が海上に落ちる所は
午前中は大概逆光なんだよね

でも、波止場から線路は結構離れていて、なおかつ海を入れて撮るには広角が必要って事を両立すると、単行ならかなり小さくなってしまいそうである。 でも、もう他の場所を探す時間もなく、ここで撮る事にする。 それでは、その成果をごろうじろ。

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飯井駅に到着したようです
こうしてみると国道の高架橋からしか
海と撮れる場所がないみたい

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小さくて逆光では
何が映ってるか判り辛いので
反則技のトリミングおば

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結論的は山陰本線で
海と夕陽撮るなら
『惣領川橋梁』に行きましょう

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夕陽でなくても午前中は順光の
『惣領川橋梁』なら
ムリヤリ花バックもデキるしィ


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前回バナー下の続き
これで売れていれば経済を回すのに
一役担う事になるが
最盛期のカメラ販売台数の1/14と
全く売れてないのでは

人間の能力を削ぎ取り
カメラ趣味の世界を消滅の危機に
追いやる害悪でしかないのだな
デジタルやミラーレスは・・

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写真趣味が成り立たなくなるほどに
皆写真を撮らなくなったし
マナー違反もデジタルカメラとなってから
爆発的に増えている

なぜなら道具さえ使えば何でもできると
勘違いした奴がデジタルカメラに
写真を撮らされる事によって
カメラの指示通りしたい放題するからだ

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同じくカメラに写真を撮らされる奴が
タカり集まると皆揃って
同じシチューエーションとアングルなので
そういう奴らがバッティングすると
場所取り争いが生じるからである

『撮り鉄』を例に挙げるとフイルム時代も
確かにマナー違反のアホはいたけど
そういうアホは年に何人かは
列車に轢かれて死んでいるのである

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つまりフィルム時代に
線路内に入るようなアホは
列車に轢かれて死ぬ事によって
反面教師となっていたのである

だがデジタルに変わって
リモコンやら巨大三脚やらを使って
カメラだけ線路内に置いて撮ったり
デジタルの指示・作動通りに
運転手に向かってフラッシュを炊いたり

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フィルムカメラでは撮れないドアップを求めて
邪魔な草木を勝手に刈り取ったりと
「道具を使えば何でもできる」から
「道具を使えば何をしても構わない」
拡大解釈されてしたい放題となっているのだ

またそういう奴らの間には
『謙譲』という言葉はなく
自己中心で己を妨げる者は乗客であっても
他人の所有物であっても
排除の対象となるのである

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現に列車に乗るべく待っていた
乗客のワテはデジカメの『撮り鉄』に
何度も「どけよ!」「邪魔だバカ野郎!」
だのと罵られた事あるし

乗車口に置いていたワテの山ザックが
階段脇に放り投げられるように
退けられたりの犯罪行為も受けている
階段下に放り投げられるなどされたら
中のモノが破損してたかもしれないしィ

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そういった全ての障害物を排除して
撮ったデジカメ写真は
ほとんど同じようなアングルで
オリジナリティが全くなく
ともすれば気持ち悪い写真ばかりなのである

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こんな醜態や同じような
アングルの写真を見るにつけ
「そりゃぁ写真趣味は廃れていくわなぁ」
って強く感じるのである






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