風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第185話  冠雪の剱沢

 よも”ヤマ”話   第185話   冠雪の剱沢  〔富山県〕  '97・ 10

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冠雪の剱岳

  剱岳 つるぎたけ (中部山岳国立公園)
飛騨山脈(北アルプス)北部の立山連峰にある標高2,998.4 mの峰で、富山県の上市町と立山町にまたがっている。 中部山岳国立公園内にあり、山域はその特別保護地区になっている。立山・鹿島槍ヶ岳・唐松岳と並んで日本では数少ない氷河が現存する山で、剱岳の周囲はこれまで日本で確認された7ヶ所の内の3ヶ所の氷河を有する。

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剱岳の頂上部はその独特な様相から
『ゴキブリの頭』という裏名がある

日本国内で『一般登山者が登る山の内では、最も危険度の高い山』とされる。 これは、その一般ルートが、一服剱~前剱~本峰の間で、岩稜伝いの鎖場やハシゴのルートになる事による。 難所として『カニのヨコバイ』『カニのタテバイ』と呼ばれる鎖場があるが、実際にはより容易な稜線上で滑落事故が発生している。またまた、クライマーと呼ばれる多くの一流登山家も、その岩場や雪山で遭難事故を起こしている。

八ッ峰
剱の氷河の一つ
三ノ窓雪渓の氷河

最終氷期に発達した氷河に削り取られた氷食尖峰で、その峻険な山容は訪れる者を圧倒し、登山家からは『岩と雪の殿堂』と呼ばれている。 北から東の方角には『大窓』を始めとする『窓』と呼ばれる懸垂氷食谷が発達し、うち『三ノ窓』と『小窓』の両谷には、日本では数少ない現存氷河である三ノ窓氷河と小窓氷河を擁する。

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日本三大雪渓の一つ
剱沢雪渓

南東の方角には日本三大雪渓の1つとして知られる剱沢雪渓があるが、こちらは氷体を伴わず氷河ではない。 飛騨系の閃緑岩と斑れい岩の硬い岩から構成され、それを輝緑岩が貫いている。 山の上部は、森林限界のハイマツ帯でライチョウの生息地であり、アオノツガザクラやハクサンイチゲなどの高山植物が自生している。

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一服剱の手前から
暮れゆく前剱の岩峰を見上げて

また、剱岳の西面にも池ノ谷氷河を主とした雪崩涵養型の小規模な氷河が存在し、東面の氷河(三ノ窓氷河・全長約1,200 m と 小窓氷河・全長約900 m)は規模も大きく黒部川の水源の一つとなっている。



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剱沢周遊ルート行程詳細図

   行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 富山地鉄・立山駅よりケーブルカーと高原バス利用(1:10)→室堂(0:40)→雷鳥沢
      (2:00)→別山乗越(0:40)→剱山荘
《2日目》 剱岳は冠雪で断念し、折り返し下山
       剱山荘(0:50)→別山乗越(2:00)→室堂より高原バスとケーブルカー利用
      (1:10)→富山地鉄・立山駅

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登頂は雪で断念だったけど
剱の最も美しい姿に
魅せられたのでこれでヨシ!

今回の『よも”ヤマ”話』は、このブログのメインカテゴリーの『日本百景』とモロに被ってしまったよ。 今のヘタレ絶頂期で『下り三倍満』で、表題で説明した氷河(立山の内蔵助谷氷河だけど)でスっ転んで『スーパーオチャメ』で数え役満を叩き出す『king of ヘタレ』な『日本百景』の内容に対して、今回のよも”ヤマ”話』は四半世紀前の活き活きした『奇跡の体力』全盛期の事なのである。

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この山に乗る雪を見ても
装備ナシで行けると思う程に
山に自信がみなぎって(ナメて)いた
『奇跡の体力』絶頂期

だが、その『奇跡の体力』全盛期ゆえに、ヤマをナメて秋に無装備でやってきて引き返しとなったのである。 要するに、ヘタるにはヘタったが、タダでは起きないタワケの元を取る『コス辛力』で、常人なら恥そのものオチャメった体験も、誰も体験した事のない『スーパー体験談』となり、秋は雪がある事なども体験を得て『知識』という引き出しを得たのだ。

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この四半世紀後にあのヤマの裏側の氷河で
肋骨骨折8ハン・右足踝の剥離骨折1ハン
骨折ショック性十二指腸潰瘍1ハン
手足指凍傷手足で2ハン・脱水症状1ハンで
計13ハンの数え役満のオチャメをカマシたよ

また、装備の必要性や使い方という事もこういった失敗体験から覚えていって、今はヘタレながらも、ヤマで何とか結果を出せるようになっていたのである。 でも、最近はヘタレ具合が『残念』(悪性腫瘍)の如く進行し、ついでに本当に『残念』を患って身体も切って、より身体がヘタって『体験による引き出し』でリカバリーできなくなってきたよ。

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紅葉の残り香に雪が被り
紬衣装となった岩峰は
紅葉とはまた違った美しさを魅せた

では、その絶頂期にその自信からヤマをナメて、知識が無かった事で取りこぼした『引き返しの山旅』を語っていこか。 室堂から雷鳥沢までの下りは今の50分かかった所を30分で下っていたなぁ。

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鹿島槍の双耳峰は剱方向からが
二つの峰が鋭角となって最もカッコいい

そして、室堂や雷鳥沢は観光客の為に消雪剤が巻かれて雪が脇にチョコっと残る程度で、歩くには何ら問題がなかったよ。 でも、雷鳥沢のキャンプ場から称名川を渡って雷鳥坂・・、即ち登山者の領域に入った地点から雪が現れ出したよ。

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剱沢に対峙してそびえる
唐松・五竜・鹿島槍

だが、天気も良く昼に向かって気温も上がっているし、何より上りという事で軽く積もった雪などは『奇跡の体力』のホルダーであった四半世紀前のワテの行く手を阻むモノではなかったよ。 この秋に装備一式を担いでいたとは言え、別山乗越まで2時間半以上かかった上りを、空身とは言え雪道を1時間20分で登りきったよ。 ちなみに最速記録は、長次郎雪渓を登った時だったか、無雪期に剱沢幕営の装備一式担いで1時間10分と、自分でもいうけど別人の化けモノパワーだったよ。

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別山乗越から雪を被った
剱と後立山の山々を望む

だが、登り着いた別山乗越からは雪を被った剱岳がそびえ立つのが見えて、別山乗越に建つ剣御前小屋では、一般登山者の剱岳登頂を見合わせる指導が行われていたようである。 要するに一般の登山者は行けても剱沢か剱山荘止まりで、更に装備が何もないなら、山荘で制止される事となろう。

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山頂が緑の光を放つ五竜

ここは、現状で最も剱に近づける剱山荘に泊まって、そのまま折り返すしかないだろう。
なので剱が見渡せる剱沢に立ち寄ってから、剱山荘への連絡路を通っていく事にしようか。 
剱沢の方が断然剱の眺望がいいし、その方が剱に登れない今回の山行でも写真が撮れるだろうしィ。

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剱山荘への短絡路から振り返ると
剱沢カールの上の青空に月一つ

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剱山荘に着く頃には
もう暮れ始めていた

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今回は登頂が叶わず
剱の本峰は遠い存在となったので
遠い峰をイメージしてみた

剱山荘は雪が降ったせいか、いつもよりは空いていて1畳で1.5人程度だった。 いつもなら1畳で3人が当たり前の混みようだから、剱で遊ぶならテントを担いで剱沢で天泊するべきだろうね。 そうすれば、剱沢から仙人池や黒部への計画も立つし、長次郎谷や平蔵谷の登高(といっても平蔵谷は傾斜がキツ過ぎて素人にはムリですネ)もできるしィ。 それでは、雪を被った剱の絶景をごろうじろ。

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より剱に近づくように
剱沢まで降りる

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剱沢からは雪化粧をした
剱の岩塔に魅せられる

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雪化粧の下には先週まで
燃える紅葉だった残り香が
幾重にも残っていた

最後は一服剱にて
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五竜の頂上は
夕陽でラメ色に変わった

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鹿島槍の双耳峰が
夕陽を浴びて更に凛々しく

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鹿島槍~八峰キレット~五竜に続く
後立山の稜線が夕陽にラメ色に輝き
空の雲が斑点模様を山肌につける
またとない絶景で締めくくるとしよう

翌日は時折雪のふる空模様で、剱は雲に完全に隠れてしまったので、室堂まで素直に下る事にしたよ。
早く室堂に着いたので、室堂のバスターミナルはまだ美女平から上がってきた観光客がバスから降車している状況で、バス待ち時間もなくて空いていたよ。 もう昼前には、立山の駐車場に戻り着く事ができたよ。

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やがて剱は雪の衣で真っ白になり
剱沢と共に深い冬の眠りに着く
その前にその姿を印象深く留めさせる為
最も美しい姿を魅せるのだろうね


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第8波の到来か!?と嘯いているが
事実は外人の入国制限を撤廃した事が
原因の感染再拡大でしょうが!

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完全に隔離するしかないよ

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日本人の立ち入りを禁ずる事だね
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長くなるので次回に続く



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No Subject * by hanagon60
剱沢から望む剱岳はやはり格別なものがありますね。
ここまで上がってきてこそですよね。
剱岳は思い入れがある山で、私の人生をも左右した山かもしれません。
ザイルパートナーであり親友でもあった友を失ったのがこの山。その時彼はソロだったのですが、もし一緒に行っていればまた違った結果になったのかもと。。
現状の自分を見てみるとこの山に再び登る事はあるのだろうか?と、ちょっと切なくなるこの頃です。

Re: No Subject * by  風来梨
hanagonさん、こんばんは。
剱沢からの剱岳は格別ですね。 剱岳の本峰は3回(うち2回は長次郎谷と池ノ平からの北方稜線とかなり変り種)しかありませんが、剱沢は10回以上ありますね。 特に秋の剱沢は虜になって、仙人池や池ノ谷、内蔵助平から黒部ダムなど通ってます。

私も、思い入れの多い山域ですね。 だから、ヘタっても這い上がってでも行きたい所ですね。 もう「這い上がるの寸前までヘタっておりますけど。」

コメント






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No Subject

剱沢から望む剱岳はやはり格別なものがありますね。
ここまで上がってきてこそですよね。
剱岳は思い入れがある山で、私の人生をも左右した山かもしれません。
ザイルパートナーであり親友でもあった友を失ったのがこの山。その時彼はソロだったのですが、もし一緒に行っていればまた違った結果になったのかもと。。
現状の自分を見てみるとこの山に再び登る事はあるのだろうか?と、ちょっと切なくなるこの頃です。
2022-11-22 * hanagon60 [ 編集 ]

Re: No Subject

hanagonさん、こんばんは。
剱沢からの剱岳は格別ですね。 剱岳の本峰は3回(うち2回は長次郎谷と池ノ平からの北方稜線とかなり変り種)しかありませんが、剱沢は10回以上ありますね。 特に秋の剱沢は虜になって、仙人池や池ノ谷、内蔵助平から黒部ダムなど通ってます。

私も、思い入れの多い山域ですね。 だから、ヘタっても這い上がってでも行きたい所ですね。 もう「這い上がるの寸前までヘタっておりますけど。」
2022-11-23 *  風来梨 [ 編集 ]