風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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日本の滝を訪ねて 第39回  御来光ノ滝

日本の滝を訪ねて 第39回  御来光ノ滝 〔愛媛県〕
 

秋色に染まった柱状摂理の岩に
美しい白布を掛ける
御来光ノ滝
 
   御来光ノ滝 ごらいこうのたき 落差102m  愛媛県・久万高原町
 
  アプローチ
国道194号途中の『道の駅・木の香』より石鎚スカイライン・土小屋まで車で約1時間
土小屋より、石鎚スカイライン上の長尾根駐車場まで約5km
   
   行程表
長尾根駐車場より、滝までおよそ2時間半から3時間(徒渉の連続)
 

過去のオチャメ記録の説明入り行程図
 
この滝は、大きな思い入れがある。 そう、ワテにとっては、別名『フォーエバーの滝』と名付ける事ができる滝なのだ。 なぜなら、この滝に訪れる迄に4回のアプローチと約1年の時を要したからだ。

その間に起こった数々のオチャメは、水色文字で表記されているリンク先で明かしているので敢えて深くは語らない・・というか、語ってしまうと5000文字どころではなくなってしまうのである。 『そ○な▲』一歩手前の派手なオチャメさえある始末なのだから。
 

木漏れ日が
水面に輝いていた
 
前置きが長くなったが、その『フォーエバー』の滝が最も美しく染まる秋の情景を掲載していこう。 記述文の内容としては、『■う×ん』一歩手前を含む数々のオチャメを語った『フォーエバーへの奇跡』の方が(個人的には・・だが)面白いと思うのだが。
 

オチャメ編にはこういう面白い
筆者の失敗談が満載でっす
絵も『ヘタクソ』を凌駕した
壁画レベルの超スペクタクル満開でっす
 
さて出発点は、伊予西条より国道194号に入り、寒風山トンネルで県境を越えてすぐの所にある道の駅・木の香《いの町》(旧 本川村)である。 沢に降りる地点の直前にも駐車場はあるが、トイレなどの設備や温泉もある『道の駅』を起点にする方が断然有利であろう。
前夜にこの道の駅に着いて翌朝早くに出発するパターンで、この滝訪問記を語っていこう。
 

秋爛漫の彩りと
輝きを魅せる沢をゆく
 
『道の駅・木の香』は、6:00頃に出発するとちょうどいいだろう。 土小屋まで約1時間、朝の光を浴びて輝く紅葉を見ながらのドライブだ。 不安面であった路面凍結は大した事ないレベルが一ヶ所だけだったので、何事もなく土小屋へ。

土小屋で最終トイレをして、もう開放している石鎚スカイライン(秋は朝7時にゲートが開放される)に入って、5km先の長尾根駐車場へ。 徒渉靴に履き替え、ザックにカメラ・レンズ・ポリタン・行動食などの『日帰りパッキング』を施して出発。 さぁ、目指すは、紅葉に彩られた『フォーエバー・御来光』である。
 
発見するまで3回の時を要した御来光ノ滝の沢への降り口だが、今回も急だった。 
3回尻餅着いたよ。 まぁ、徒渉靴は粘土質の道床には滅法弱いので、「転ぶのは仕方ない事」と自ら慰める事ができるけれど。 尻餅を着くのを恐れて恐る恐る降りるので、下りに滅法時間がかかる。 沢に降り着くまで35分もかかっちまった。
 

急坂を下っていくと
俊敏な人なら飛び石伝いに
渡っていけるような沢が現れる
 
沢を渡って、渡渉点を示すブルーシートの所から急登(という程でもないが)で右岸(進行方向左側)の土手に上がっていく。 しかし、前にあった土砂崩れには桟道が架けられ、道標リボンも前回比150%位に増え、確実に人気遡行コースとして手が加えられているようだ。
 

今回は『フォーエバー』の
呪縛より開放された後の事なので
秋を楽しむ余裕があったよ
 
一度沢に降りて左岸に渡り、蛇行して流れる七釜を過ぎて再び右岸に渡り返し、また土手に上がっていく。 土手に上がってしばらくすると、3度目で“オチャメ”った《犬吠ノ滝》や《魚止ノ滝》が見えてくる。 だが対岸の土手からヤブ木越しにみるので、あまり情感は湧かない眺めだ。 ここで“オチャメ”った筆者(タワケ)でさえ感情が湧かないのだから、それなりのモノなのである。
 

本流に掛る魚止ノ滝
通常に見る樹間からの眺めは今イチ
 
やがて、徐々に沢に近づいてきたか・・と思うと、いつの間にか沢筋に降り立っていた。
以前は、この土手からロープで20mほどの土砂崖を懸垂下降に近い角度で降りていたが、それも回避されたようである。 この踏跡整備の進み具合は、「ひょっとして5年後には、簡易の桟橋が徒渉地点全てに架けられかねないなぁ」との邪推も抱いてしまう。 でも、沢筋に手を加える前に、沢に降りるあの急下降を何とかしろよ・・と言いたくなるけど。

しばらく沢中を行くと運命のあの分岐が出てくるが、ここも最早間違えようがない位にケルンが山積みされ、リボン2ヶ所と横たわる倒木に赤テープが駄目押しの如く巻きつけられてていた。 
これに逆らったらこうなるのは身をもって体験しているし、敢えて逆らって自分の身体能力の証明をする気もないので、素直にジグザクに土手を登っていく。
 

運命の『あの分岐』
 
土手を登って例の函を高巻いてから2つ程一枚岩に流れる枝沢をロープ伝いに渡って、滝の高みに向かって高度を上げていくと、秋爛漫の御来光がお出ましになる。 今回の紅葉は目を見張る程に素晴らしく、焦ってしまって剱の長次郎雪渓以来のカブリ(フイルムを巻き取らずに裏蓋を開けてしまう、究極の“嬉し恥ずかし”)をしてしまったぜ。 まぁ、すぐに蓋を閉めたので、2~3枚のボツで済んだが。
 

 

薄暗い高巻き道を伝っていくと
日の光を浴びてその「御来光」の
名の通りに眩い白布が現れる


この滝の魅力は飛沫の妙にある
 
それでは、写真歴が30年にも及ぶのに、ウデも・・心も・・気構えも・・一向に進歩しない写真床(写真界を渡り歩くのが写真『家』なら、ワテみたいに底辺を這いずり周るのは写真『床』だあね)がカブリを犯してしまう程の素晴らしき情景を、とくとごろうじろ。
 

 

滝の左岸(右側)から
見上げると迫力満点だ


 

秋色は滝だけでなく
周囲も美しく彩って


光に共鳴して
虹の架け橋を魅せてくれた


 

 

 

岩に弾けた落水が
水狼煙を挙げて
滝飛沫四景


滝飛沫は虹の架け橋を創造する


飛沫をターゲットにしようか

それとも周囲の彩りを散りばめようか



名残惜しいが
そろそろ立ち去る時がやってきた
 
帰りも秋の情景を撮りながら戻るが、今年は体がかつての状態に少し戻ったように思う。
なぜなら、最後の石鎚スカイラインへの300mの登りだが、往路の下り35分の所要に対して、帰りの登りは33分で登ってしまったからだ。 「登りの方が2分早い」という、ペースブローカーぶりが復活したので、かつての最盛期をちょっと思い返して嬉しくなった。
帰着は14:30。 行きも帰りも、所要は2時間半をちょっと割る位だった。
 

 

 

 

周囲は絢爛たる
錦絵巻が広がっていた
 
後は、土小屋から『道の駅・木の香』に戻るがてらフイルムの残りで石鎚山系の秋風景を収め、『道の駅・木の香』の温泉で風呂に入って伊予西条の街に出ると、もう17時半。
旅の終わりにさしかかると、時間の経過が早くなる。 余韻に浸る事を許さぬが如くに。
そして、長いといえば長いし、短いといえば短い日常生活に戻っていくのである。

  ※ 詳しくはメインサイトの『撮影旅行記』より
    数々のオチャメ記録を綴った『フォーエバー 御来光への軌跡』をご覧下さい。





 
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