風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第181話  南ア・最南部縦走 その2 (光岳)

よも”ヤマ”話  第181話  南ア・最南部縦走 その2 (光岳)〔県・長野県〕 '97・ 8
茶臼岳 2604m、易老岳 2354m、光岳 2591m【名峰百選 74峰目】

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イザルヶ岳から望む
光岳と夜明けの月

  光岳 てかりたけ (南アルプス国立公園)
赤石山脈(南アルプス)の最南部域に位置する標高2,592 mの山である。 2,500 mを超える山としては日本の最南端にある。 山頂から遠州側南西側を見下ろした時に、夕日に照らされて白く光って見える光岩(てかりいわ)と呼ばれる石灰岩の岩峰があり、これが山名の由来となっている。

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山名の由来となった光岩

前述の如く、国内には光岳より南にそれより高い地点はない。 山頂部がわずかに森林限界を超えており、ハイマツおよび高山帯植生の分布の南限(ハイマツは世界最南端の自生地)及び、ライチョウの生息地の南限である事でも知られている。 山の上部は南アルプス国立公園内に指定されていて、その最南端の山である。

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光岳の針葉樹林帯は
『大井川源流部原生林自然環境保全地域』
に指定されている
※ 環境庁のウェブページより

南東部のツガなどの針葉樹林帯は、1976年3月22日に環境省によって『大井川源流部原生林自然環境保全地域』に指定されている。 山頂のすぐ東には県営光小屋があり、南アルプスの一般縦走路の最南部であり、どこの登山口より登っても長く嶮しい光岳登頂の大きな力添えとなっている。 この山の登頂イザルヶ岳との間のゼンジヶ原は二重稜線となっていて、周氷河地形の名残である窪地状の亀甲状土の地形が見られる。

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ホソバトリカブト

周辺ではシナノキンバイ、ハクサンフウロ、ホソバトリカブトなどの高山植物が見られる。
光岩周辺では、チョウノスケソウや南アルプスの固有種であるミヤマムラサキなどの群生地がある。



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南ア・最南部縦走ルート行程詳細図

   行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 飯田市街より車(2:00)→便ヶ島(1:00)→西沢渡(5:00)→聖岳分岐
     (0:20)→聖平小屋
《2日目》 聖平(2:20)→上河内岳(1:50)→茶臼岳(1:10)→希望峰分岐・分岐
       分岐より仁田岳まで往復40分(1:30)→易老岳(2:10)→センジヶ原露営地
       センジヶ原露営地より光岳へは往復30分
《3日目》 センジヶ原露営地よりイザルヶ岳往復・所要30分(1:50)→易老岳(3:20)→易老渡
     (0:40)→便ヶ島より車(2:00)→飯田市街
  ※ 前話『第180話 その1』の続き

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上河内岳で望む
富士と白峰南嶺の山々

上河内岳の頂で聖岳・光岳・笊ヶ岳など、美しい山なみを心ゆくまで眺めたなら先に進もう。 
頂上より肩に戻ったなら、南に下っていこう。 上河内岳からの下りは、この山の“シブい”魅力をたっぷりと味わう事ができるだろう。

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マツムシソウ
秋の花の淡い紫は儚さを表す

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キンコウカに似てるけど花名不詳
でも秋の花の儚さが出ていた

急過ぎず、なだらか過ぎず・・の傾斜を下っていくと、辺り一帯が砂礫地のお花畑の中に突入する。 
イワブクロ・イワギキョウ・ハクサンイチゲ・キンバイソウなどが咲く中を雷鳥が戯れ、野鳥がさえずる別天地の中を歩いていくと、伏し尖った小岩峰地帯に出る。 岩と岩が重なってできたトンネル『竹内門』をくぐり抜け、岩ガレ帯を二重山陵の窪地まで下っていこう。

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竹内門の奇岩へ

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この岩のトンネルをくぐると
“地名”『お花畑』だ

花が所狭しと咲き乱れるこの窪地こそ、国土地理院が定めた“地名”『お花畑』である。 花期になるとその名の通り、素晴らしい花々の饗宴を魅せてくれる。 また、天然記念物・『亀甲状土』も、お花畑の南側に“土の花”を咲かせている。

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地名『お花畑』の
亀甲壌土とガス煙る上河内岳

振り返ると、お花畑の草原を前景に、二重山陵を走らせた上河内岳の凛々しき姿を望める事だろう。 
奇岩・『竹内門』・地名『お花畑』の花々・『お花畑』より望む端正な姿の上河内岳・上河内岳から延びる二重山稜、そして天然記念物・『亀甲状土』・・。 どれ一つとっても貴重で素晴らしき大自然の贈り物が、無造作に投げ出されている。

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アズマギク
地名『お花畑』も
秋の気配が漂い始めていた

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地名『御花畑』に咲く土の花
亀甲壌土

この山が抱く大自然が創造した素晴らしい景観が、次々と現れて魅了させられる。 これらの魅力を抱く山こそ『名峰』ではないだろうか。 この魅力いっぱいの山を選ばずして、「歴史深い」というだけで魅力乏しい宗教に染まった山を選んだ『日本百名山』を、ワテは到底容認できないのである。

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道すがら振り返れば
上河内岳が端正な三角錐の
姿を魅せていた

これらの素晴らしい景色を見ながら歩いていくと、時はあっという間に過ぎ去って、いつの間にか《茶臼小屋分岐》に着く。 ここはだだっ広い砂礫帯の広場で、道標がなければ「道迷い」の要注意地点となるかもしれない。 この分岐を左に折れると、茶臼小屋を通って《畑薙ダム》へ下る下山コースである。

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巨岩が積み重なった茶臼岳の頂上

茶臼岳へは、砂礫帯の広い稜線上を踏跡を伝って登っていく。 茶臼岳の頂上付近は背丈程のハイマツが道を覆い、岩の突起群とあいまって紛らわしいが、頂上は迂回コースを分けて岩の突起群を一つ乗り越えた所にある。 茶臼岳 2604m の頂上は白亜の巨石が堆積していて、南アルプス南部の静寂さの中で素晴らしい山岳風景を満喫できる雰囲気のいい頂上である。 

茶臼岳からは、砂利敷のザラ場をジグザグを切って下っていく。 これが予想外の急下降で、少し戸惑うかもしれない。 このザラ場を下り終えると、ダケカンバとハイマツの樹木の中を軽く登り返して《仁田池》の畔に出る。 《仁田池》は、小さな“水たまり”で水もよどみ、避難小屋も取り壊されて屋根だけが放置されるなど、雰囲気はあまりよろしくない。 だが、池の水面に映す茶臼岳の姿と、秋の染まる紅葉とが奏でる情景は“見事”との事である。 

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ドブ沼に近かった仁田池
当時はこの池の湖畔に解体された
仁田池避難小屋の屋根が放置されていた
※ 『信州山遊びねっと』より

《仁田池》から枯れ草が盛る凹地を越えてダケカンバの樹林帯をひと登りすると、仁田岳の分岐となる《希望峰》の上に出る。 ここから稜線上を20分程伝っていくと、仁田岳 2524m の頂上である。
仁田岳の頂上は、主稜線より少し離れているので眺めはすごぶる良い。 頂上でしばし休憩して、南アルプスの味わい深い眺めを満喫しよう。 仁田岳より戻ったなら、再び南へ向かって縦走路を歩いていこう。 

《希望峰》からは急傾斜の下りとなり、また足元は倒木や粘土質の砂が絡んでおぼつかない。 
この歩きにくい急坂を下りきると、『鹿のヌタ場』という、沼地そのままの地名がつけられたぬかるみ地帯に入る。 この辺りは縦走路の上ならば踏み固められて問題はないが、一歩道を外れると靴が泥坊主と化するので気をつけよう。 ここからツガの樹林帯に沿って山肌を斜めに登っていくと、コメツガやシラベの樹木が取り囲む易老岳 2354m の頂上に出る。

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かなり判りにくい三叉路の
易老岳分岐
当時はロクに道標もなく
道も整備最中で倒木がかなりあったよ
※『ヤマレコ』より

この頂上は、これらの樹木の為に全く展望はなく、光岳へ向かう者にとってはただの休憩地点でしかない。 だが、ここから《易老渡》へ下山コースが通じているので、下山する者にとっては重要な地点となる。
なぜ、こんなまわりくどい言い方をしたのかというと、この易老岳周辺は倒木や乱立した樹林が道を遮っているので、よく道を誤りやすい所なのである。 

易老岳頂上脇にある分岐をやや左に反るように直進すると、易老岳の山肌をトラバース気味に樹林帯を下っていく。 途中、『光岳まで2:00』の道標の立つお花畑で展望がある他は、《光小屋》の建つ《センジヶ原》まで全くといっていい程に展望はない。 この唯一の展望地を後にすると、もはや登山道の上までも浸食したぬかるみ地帯に突入する。 

もちろん、樹林帯の中で昼でも薄暗く、倒木もやたらと目だってくる。 この辺りは正直いってあまり面白みもないので、速やかに通過したい所である。 しかし、このように思ってしまうと、得てして抜け出すのに時間がかかるものである。 ぬかるみ歩きに苦労しながらコブを1つ乗り越えると、足場がぬかるみから涸れ沢状に変わってくる。 この辺りが《三吉平》である。

ここからは、涸れ沢に転がっている岩を踏みしめながらの標高差300mの急登が待ち受けている。
一歩一歩確実に登っていこう。 登りつめたなら、冷たい水と、素晴らしい景色と、心休まる草原の中に建つ山小屋が待っているのだ。

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トリカブトや黄色い花が咲き乱れる
静高平の端に登り着く

・・約1時間程登りつめると、ヤマトリカブトの濃紫が斜面を飾るお花畑に出る。 これを目にすると、あとひと息だ。 お花畑の少し上にある水場で、火照った体と渇いた喉を潤そう。 なお、《光小屋》のキャンプ指定地は水がないので、ここで今日の必要分は汲んでおこう。 

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静高平をつめるとセンジヶ原に出て
広大な草原のお花畑となる

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センジヶ原の花は終わり
チングルマの実が
風と霧の水滴でざわついていた

小屋へは、ここから《センジヶ原》を突っ切って15分でたどり着く。 キャンプ場で今日の宿泊準備をしたなら、空身の気軽ななりで、光岳やこの山の名前の由来となった『光石』まで行ってみよう。
山頂へは、小屋前のキャンプ場から上り15分・下り10分の距離である。

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木々に隠れて展望のない
南アルプス最南端の【名峰百選】光岳
秩父縦走と光をこなしたせいか
この物体も少し腹周りがヘコんでいるね

・・期待を胸に登り着いた光岳 2591m の頂上は、樹木が取り囲み展望はほぼゼロであった。 
この頂上の虚脱感を取り戻すべく、『光石』に向かっていこう。 『光石』へは、尻もちをつく程の急坂を下る事10分である。

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この山を光岳と言わしめた光岩

ワテの訪れた時は残念ながら濃い霧で視界はなかったのだが、晴れていれば切り立った崖と大無間山などの玄人好みの山が見渡せるとの事である。

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現在は建て替えられて
綺麗なログハウスとなってる光小屋
だがワテの登った'97年は建て替え前の
土間を囲むプレハブ小屋だったよ
・・小屋の写真撮っとけばよかったよ
※『山小屋 info』より

・・今日は随分と歩いた事だし、《光小屋》のキャンプ場に戻ってゆっくりと休もう。 明日は、心躍る御来光シーンを味わう事のできる、この山域きっての素晴らしい展望地に立ち寄ってから下山するとしよう。 光岳が名峰たる所以は、明日の朝の情景で語るとしようか。 それでは、明日の絶景をひとつまみ・・。

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夜明け前の光岳のシルエット

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富士山と御来光

  ※ 続きは、次話の『第182話 その3』にて


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無職って反って金がかかったりするんだよね
外に出なければ金はかからないと思うだろうが
一日中つけっぱなしのエアコンなど電気代
だけで一部屋3万くらいかかるよ
全体の光熱費は5〜6万と勤めていた時の3倍となるね

それに楽しいのは最初の10日間だけで
そのうちにヒマを持て余すようになるよ
それに病気でもしようモノなら勤めに出てた
時のように社会保険がないので国民健康保険
入らねばならずその費用は月35000円だよ

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無職無収入で月35000円はキッツいよ〜
それはナマポがパチンコ屋に入り浸って
保護費を食い潰すのを見たら解るだろうよ
ネトゲが課金ゲームにハマるのでも解るだろうよ
金もやる事も全て失うのだ

それにワテが例のオッサンの妻だったら
三下り半を突きつけて出ていくだろうね
もちろん無職であろうが養育費は請求するよね
自分の不甲斐なさを他人のせいにする怠け者に
付き添うと自身や子供へも害が及ぶから

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そして妻側の親だったら娘を不幸にする
このオッサンを怒鳴り込みに行くだろうね
そして子供はオッサンから引き離すよ
子供の将来の為に・・

なぜなら借金は待ってはくれないからだ
辞めた後の計画や裏付けナシに
嫌だからと稼ぐ事をヤメては
周りを巻き添えに不幸の道へ落ちていく

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それは借金は決めた額を返し続けねば
すぐにブラックがついてそれが生きていく
上で大きな障害となるばかりか
厳しい取り立てに遭うなど
身内や親類など周囲にも悪影響を及ぼすからだ

だから借金苦で首に縄をかける奴が
多数出現する訳ですね
それより酷いのが借金苦から
他人のモノを奪いにかかる奴だね

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殺人犯罪で怨恨以外での理由では
たぶんこの借金苦がトップだろうね
そして犯罪を犯さないまでも
他人の金や公的支援などの税金を寄生虫の
ように吸いまくって生きていくハメとなる

例のオッサンは支援の元となってる
税金を払う労働者を会社の犬と貶し
助けてもらってるこの国を侮辱しまくってる
なんでこんなクソに・・自ら勤めるのが嫌だと
投げ出したクソに施さねばならないんだ?

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そして勤め人の多くはこんな立場に落ちるのは
生きる上で恥だと思うから
裏付けができるまで嫌でも堪えて
勤め続けて生活費を稼いでいるのである

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それに不条理に職を失った者からしたら
世間をナメきったこのオッサンに怒り心頭だね
もちろん働く我々の税金で施しを受けながら
我慢して働く労働者や日本の国を侮辱する
このオッサンにワテも怒り心頭だよ




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No Subject * by 大喜
きれいな心洗われるような風景に花、そして〇〇な方の自撮り写真・・・お久しぶりです

Re: No Subject * by  風来梨
ねむろ大喜さん、こんにちは。

今し方ヤマから帰ってきたので、お返事が遅れました。
今回はロープウェーが主の日帰りなので、大した山行ではないですが。
かつてはあんなナリでも最強でした。 今は、容積5/7(85キロ→66キロ)なのに、悲しいかな・・大ヘタレになってます。

お久しぶりです。 スーパーの食材を安く美味しく献立にする発想を美味しく拝見しております。
ねむろ大喜さんも関西ご出身との事ですので、薄味系でダシの効いた献立を希望します。
まぁ、野郎なので、調理はロクにしませんけど。

コメント






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No Subject

きれいな心洗われるような風景に花、そして〇〇な方の自撮り写真・・・お久しぶりです
2022-09-30 * 大喜 [ 編集 ]

Re: No Subject

ねむろ大喜さん、こんにちは。

今し方ヤマから帰ってきたので、お返事が遅れました。
今回はロープウェーが主の日帰りなので、大した山行ではないですが。
かつてはあんなナリでも最強でした。 今は、容積5/7(85キロ→66キロ)なのに、悲しいかな・・大ヘタレになってます。

お久しぶりです。 スーパーの食材を安く美味しく献立にする発想を美味しく拝見しております。
ねむろ大喜さんも関西ご出身との事ですので、薄味系でダシの効いた献立を希望します。
まぁ、野郎なので、調理はロクにしませんけど。
2022-10-02 *  風来梨 [ 編集 ]