2022-08-07 (Sun)✎
『日本百景』 夏 第523回 高根ヶ原 〔北海道〕
神秘の絶景を魅せる大平原
それが高根ヶ原(カムイミンタラ)だ
高根ヶ原 たかねがはら (大雪山国立公園)
表大雪の南端である白雲岳 2230m を越えると、大雪縦走路は次のピークである忠別岳 1963m まで7kmに渡る大平原となる。 この標高1700m辺りに広がる大平原は山脈の中とは思えないほどの広大さを魅せる。 この広大な大平原は本州の3000m級の山と同等の寒冷な気候を示し、東の斜面には壮大な万年雪が広がっている。
大地を白く染め上げる
大群落を創造する
エゾノハクサンイチゲ
大地を染め上げる
エゾコザクラのピンクのじゅうたん
この厳しい気候と豊富な雪渓によって、短い夏には大雪に咲くあらゆる花々が一斉に咲き乱れる楽園風景を魅せてくれる。 この雄大な大平原は高根ヶ原と呼ばれ、この大自然を先住民であるアイヌの人々は、この楽園風景を『神』の創造し情景・・『カムイミンタラ』と呼んで崇拝したのである。
大雪の盟主・旭岳を背景に
お花畑の大平原が広がる
真に『カムイミンタラ』絶景
『カムイミンタラ』とは『神々(カムイ)の遊ぶ庭(ミンタラ)』の意で、大自然を創造した神々が戯れ遊ぶ庭・・、それは楽園風景そのものを意味しているのである。
石狩岳より望む表大雪と高根ヶ原
:
旭岳から忠別岳までの
長く平らな部分が
『カムイミンタラ』たる
高根ヶ原の大平原だ
短い夏は緑の大草原と万年雪渓、そして咲き乱れるお花畑に魅せられ、紅葉の時期には赤く色づいた木々の神秘的な景色に魅せられるが、そのすぐ先は一気に白銀につつまれる冬となる。 夏と秋の絶景は、一年の内の僅か3ヶ月ほどだ。 残りは全て冬で、春という概念がなく夏と秋という季節を一気に駆け抜ける所とも言えるだろう。
高根ヶ原 行程詳細図
行程記録 駐車場・トイレ・山小屋情報
※ 今回実際にかかった時間ですけど・・、何か?
《1日目》 JR上川駅よりバス(0:30)→層雲峡バス停よりロープウェイとリフト
(0:25)→黒岳7合目(1:10)→黒岳(0:15)→黒岳石室
《2日目》 黒岳石室(2:00)→北海岳(1:05)→白雲岳分岐より白雲岳往復・所要1時間
(0:30)白雲岳避難小屋
《3日目》 白雲岳避難小屋(3:30)→忠別岳(0:20)→忠別岳避難小屋
《4日目》忠別岳避難小屋(1:10)→五色岳より五色ヶ原散策・所要1時間
(1:00)→化雲岳(1:00)→ヒサゴ沼
《5日目》 ヒサゴ沼(1:20)→トムラウシ・日本庭園(2:20)→トムラウシ山
(2:50)→ヒサゴ沼分岐(0:50)→ヒサゴ沼
《6日目》 ヒサゴ沼(1:10)→化雲岳(1:30)→小化雲岳(4:00)→天人峡よりタクシー
(0:50)→JR旭川駅
※ 前回『第522回 表大雪』の続きです。
正面にそびえる
トムラウシの『王冠』に向かって
《3日目》 高根ヶ原を愉しむ
北の大地の短い夏の朝は早い。 夏至近くになると、深夜の3時前より空の縁が薄らと白くなる位だ。
そして、4時台にはもう夜明けの時を迎え、5時過ぎには早朝とは言いづらい程に陽が高く上っている。
朝も5時前でないと
『北のモルゲンロード』の情景は望めない
上の写真の「トムラウシのモルゲンロード」も、避難小屋を出発する朝の5時前に、気合いを入れるべく撮ったモノである。 その朝の情景も、6時を周ればただの朝景となり、7時を過ぎれば昼とも思える夏空が広がるのである。 だから、5時に避難小屋を発って高根ヶ原の平原に繰り出した30~40分が、高山植物撮影の『勝負時』となるのだ。
朝露でドレスアップしたチングルマ
エゾツガザクラの小さな花提灯が
朝の光を吸収して光を発して
でも、「早起きは三文の得」との諺以上に、北のヤマと大地は早起きの御褒美を魅せてくれる事だろう。 それは、朝露の水滴の宝石を花びらいっぱいに乗せて朝の光に輝く花々の姿である。 もう、この可憐な花情景に言葉はいらない。 拙いかもしれないけれど、ワテの写真で語る事にしようと思う。
十勝連峰まで続くモルゲンロード
《高根ヶ原》の大平原とトムラウシ山が
オレンジ色に輝く光景を眺めたなら
さあ・・出発だ
《高根ヶ原》の大平原とトムラウシ山が朝日でオレンジ色に輝く光景を眺めたなら、さあ・・出発しよう。 白雲岳避難小屋の建つ高台より緩やかに下っていくと高根ヶ原に降り立ち、爽やかな朝の大平原をトムラウシ山に向って、ひたすら真っすぐに歩いていく。 もちろん、朝露を浴びたお花畑が辺り一面に咲き競っている中を・・である。
朝の光を浴びて”浮き立つ”
エゾツガザクラの花提灯と
朝露の宝石を散りばめた
チングルマとのコラボ
花を見るなら、やはりこの時間帯であろう。 ハクサンイチゲの花が朝露を浴びて浮き立つように咲く様や、チングルマの花びらが朝日を浴びて輝く光景など、カメラと山を趣味にしていることの幸福をひしひしと感じるひとときである。
朝の光に輝く石狩連峰
朝の大雪高原沼と石狩連峰
:
高原沼めぐりコースは
ヒグマの出没で通行禁止となっている
高原沼をアップで
:
この奥に温泉山荘があり
林道から山荘までは通行可らしい
朝のお花畑の大平原をのんびりと歩いていくと、《大雪高原温泉分岐》に出る。 辺りの景色はより開けて、“遙か遠き山”・石狩連峰や《五色ヶ原》の真っ平な丘なども見渡せる。 その間には、《大雪高原沼》が陽の光を浴びて黄金色に輝いているのも見渡せる。
旭岳とコマクサ
奇跡の一枚
なぜ奇跡の1枚なのかというと
小さなコマクサが
旭岳と一緒に撮れる程に
咲き乱れているからだ
振り返れば、雪のストライブでドレスアップした旭岳と、ゴツゴツした岩塊を黒光りさせる白雲岳が大平原の果てにそびえ立ち、前景をコマクサの大群落が埋め尽くしている。 また、小高い丘の上には、“ドイツのお菓子箱”のような《白雲岳避難小屋》がチョコンと建っている。 やがて、朝の光がオレンジ色から眩しい光に変わっていく。
神かかりな花の造形を魅せる
女王・コマクサ
・・広い大地の隅々がこの光に照らされて、背丈の低い花々が足元に次々と現れてくる。
リシリリンドウ・タカネスミレ・ミヤマリンドウ・エゾノツガザクラ・キバナシオガマ・チングルマ・ヒメイチゲ・・などが、次々と現れて楽しませてくれる。 また、この辺りも、“土の花”『構造土』があちらこちらに点在している。 辺り一面に花・・、そして大地の“土”までもが花となっている大平原を、朝の散歩気分を味わいながら歩いていこう。
砂礫地に咲くイワブクロ
ホソバウルップソウの魅惑の紫
その色彩に北の遠き領土に思いを馳せる
三笠新道分岐からは背後に白雲岳、右手に残雪のストライプを魅せる旭岳、左手に雲海の眩いバックライトに浮かぶ石狩連峰をに魅せられながら歩いていく。 道は高根ヶ原の大平原を忠別岳に向かって緩やかに登っていく感じだ。 花の種も朝のチングルマやエゾツガザクラから、コマクサ・ホソバウルップソウ・イワブクロといったルート上の地形である砂礫帯に咲く花々が主となってくる。
緑の大平原・高根ヶ原を歩く
砂礫に咲く花を見ながら、真正面にある遥かなる山・トムラウシを目指して、高根ヶ原の大平原を歩いていく。 この広く潤った感覚は、北海道の大雪山ならではの味わいのある感覚である。
こんな感じで
いきなり砂礫帯が途絶える
やがて、辺りが砂礫地から草地に変わり、花の種がコマクサからエゾノハクサンイチゲやエゾコザクラに変わると、花と緑と雪縞模様の山なみが限りなく続く、さしも広い大平原も終わりとなる。
その終わりは、今まで延々と続いた砂礫帯がいきなり途絶え、忠別沼を要する足元が泥濘む湿地帯に突入するのである。
エゾコザクラの花が
ピンクのじゅうたんを敷いていた
エゾノコザクラの“ピンクのじゅうたんやエゾノハクサンイチゲの群落を見ながら進むと足元が急に開け、今自分が小高い丘の上に立っているのが判る。 そして足元には、《忠別沼》がコバルトブルーに輝いている。
コバルトブルーに輝く忠別沼
道は《忠別沼》に向って緩やかに下っていく。 《忠別沼》は、《高根ヶ原》と忠別岳に挟まれた窪地状の所にあり、両サイドは思った以上に開けている。 左手には、黒くいかつい稜線を魅せる石狩連峰や、濃い緑の大地を延ばす《五色ヶ原》などが見渡せる。
忠別沼の奥に残雪眩しい
花の楽園・五色ヶ原が望める
左手の眺めは、日差しを背後に受けてシャドウ気味だ。 一方、右手は雪の縞模様を抱く旭岳と、特異な岩塊をもたげる白雲岳、そして冠の形をした頂を魅せる“盟主”トムラウシ山と、その裾野に広がる《化雲平》のまだら模様の雪渓など、明るい山岳風景が広がる。
忠別沼と残雪眩しい旭岳
:
以前は木道が設置されておらず
ぬかるみの中を歩かねばならなかった
また、《忠別沼》の静かな水面に影を落とす大雪の山々も魅惑的だ。 だが、この《忠別沼》付近は歩くのが困難な湿地帯で、ぬかるみに足を取られると泥水が靴中に入って来てエライ目に合うので注意が必要(その後に木道が敷設されて、今は快適に歩けるようになっている)であったが、最近では木道が敷設されて“文字通り”絶好のオアシスとなっている。 沼のアクセントをつけての好展望を満喫したなら、先に進もう。
果てしなく続く
緩やかな丘を登っていくと
《忠別沼》からは、忠別岳に向って緩やかな稜線を登り返していく。 ハイマツ帯を登って忠別岳の稜線に出ると、砂礫地のだたっ広い道となる。 忠別岳の頂上に続くこの道はとても緩やかで、「山に登るというよりも丘を歩く」といった感じだ。 この傾斜は草原帯となり、先程までとはまた違った花々に魅せられるのである。
魅惑の紺色
希少種・リシリリンドウ
花の峰・暑寒別由来の希少種
マシケゲンゲ
花の層としては草原に群落をなす花々で、傾斜のかかった草原の大地をその花の色のじゅうたんとして染め上げるのである。 その他、珍しい希少種が咲くエリアでもある。 リシリリンドウやマシケゲンゲなど、ヤマの名がついた希少種がチラホラと姿を魅せるのである。
ピンクのじゅうたんが
敷かれている中を
緩やかに登っていく
また、これまた珍しい白のエゾコザクラも見られたのである。 ピンク色に染まる花のじゅうたんに、光り輝くような純白のエゾコザクラ・・。 コレを目にした時は、もう言葉にできない程の感動があった。
忠別岳の頂上までは
高根ヶ原から続く草原で
旭岳を望む忠別岳の南側は
断崖絶壁だった
忠別岳からは
残雪眩しい黄金ヶ原も見渡せる
頂上からの眺めは雄大で、360°山なみの大展望が広がる。 ある程度離れてそびえ立つ旭岳と白雲岳、そしてそこから広がる《高根ヶ原》の大平原と、今まで歩いてきた道程が見渡せて感慨深い。
また、まだ遠きトムラウシ山の眺めにも、これからの道程にときめきを覚える。 そして何より素晴らしいのが、エゾノハクサンイチゲの大群落越しにトムラウシ山がそびえ立つ風景である。
忠別岳のイチ押しの絶景
トムラウシ山までまだ半分だ
そして、今日の宿である忠別岳避難小屋が森の中に見え隠れしている。 「もう少しだ」と逸れば逸る程になかなか着かないものだ。 急なガレ場にもたつき、遠めからみて小屋の入口と思った所が見当違いのハズレだったりして、ストレスが溜まる。 こうなると、「いつか着くさ」と思考を切り替える事ができると、小屋の分岐に着くものである。
避難小屋の水源となる万年雪渓
漸く分岐について、「忠別岳避難小屋と名乗る割には、五色岳の方が近く有りませんかねぇ?」とゴタクを並べながら下っていくと、水源の雪渓を跨いで忠別岳の避難小屋に着く。 建付けは良く、トイレもまぁ使える。 水場も雪渓流水で、冷たくていい水だ。 そして、先程も述べたが如く、行程を立てる上では使い辛い位置にある小屋で利用者はすごぶる少ない。
三角屋根の忠別岳避難小屋
塗り替えられてキレイになったみたい
※『山小屋 info』より
忠別岳避難小屋前で
魅せられた夕景
こんな状況なら敢えてトイレより離れたテント場でテントを張る必要もなく、避難小屋利用としよう。
日暮れ前にはエゾシカの親子が戯れたり、忠別岳が暮日にシャドーに輝いたり・・と、利用者の少ない小屋ならではゴージャスな眺めを魅せてくれる。 今日は、この小屋で明日の山旅の夢を結ぼう。
・・前回の続き
政府与党は開催前後4ヶ月の計8ヶ月で
170万の感染者を出し
17000の日本人を殺害した
東京五輪開催の罪を認めず
その罪から言い逃れるべく
感染源である外人には規制をかけず
日本人が感染源であるが如くの規制をかけて
日本の経済をメチャクチャにしたのだ
日本にとっての
地獄の所業だった東京五輪
その感染爆発災禍が漸く
鎮まりかけたというのに
シナ五輪の参加とその選手強化という
五輪利権の為に強化指導者と称した
外人をフリーパスで招き入れて
再び感染爆発災禍を引き起こす
シナ五輪後の感染拡大の理由も
今回の7次感染拡大と同じく
「感染力の強いオミクロン株に
変わっている」であるが
この時もウイルスの新種株で外来株である
オミクロン株を撒き散らしたのは
シナ五輪の選手強化の為に
招いた外人共なのである
そもそも外来株であるオミクロン株が
日本人同士で感染拡大や
蔓延などする訳がないのた
そして今回も外人利権の為に何の裏付けもなく
外人の受け入れを倍にしたのだ
案の定その2ヶ月後に
日に20万超の感染爆発を呼び起こし
国民が感染拡大に鈍感になったのをいい事に
また「感染力の強い新種株」が原因どして
また日本人にのみ規制をかけようとする
だが本当の感染源である外人の入国制限は
テメエ達の利権を損なうのが解っているので
一切講じようとはしないのである
本当に感染拡大を終わらせたいのなら
感染源である事が明らかである外人の入国と
入国させてしまった外人の規制と行動管理の徹底
そして不必要な外人の入国を招く
国際大会参加者への国費の拠出は凍結すべきなのだ
その為には外人が感染源である事を特定して
それに則した対策を取るべきで
それを可能にするとしたなら
東京五輪を開催して日本に感染爆発を
引き起こした政治屋共を
国家反逆罪として厳罰に処して
その命をもって償わさせねばならないのだ
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