風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

TOP >  よも”ヤマ”話 >  '97の山旅 夏・山旅放浪 他 >  よも”ヤマ”話  第172話  飯豊・朳差岳 その1(石転ビ沢雪渓)

よも”ヤマ”話  第172話  飯豊・朳差岳 その1(石転ビ沢雪渓)

よも”ヤマ”話  第172話  飯豊・朳差岳 その1 (石転ビ沢雪渓) 〔新潟県・山形県〕 '97・ 8
飯豊・北俣岳 2025m(2度目の登頂)

y172-t.jpg
この年の雪渓は退化が激しく
アチラコチラにクレバスが口を開ける
更に困難な雪渓登高だった

  石転ビ沢雪渓 いしころびさわせっけい (磐梯朝日国立公園)
飯豊連峰登山コースの一つで、長さ2.8km・標高差1000mに渡る大雪渓の直登ルートである。
石転ビ』の名の通り、初夏の融雪時には尾根からの落石が多く、更に雪渓の崩落など危険が多い。
また、雪渓が広大過ぎるゆえに、雪渓中に生じるクレバスやルートと違う雪渓に踏み込んでしまうなどの事故を誘発する要因も多々あり、ベテラン登山者でも注意が必要なルートである。

だが、7月末から8月中旬頃までは、天候及び雪渓の状態が安定して比較的に危険も少なく、雪渓からの風が冷たく涼しい人気のコースとなっている。 また、途中の『雪渓の鼻』と呼ばれる草付には、様々な高山植物の花が目を楽しませてくれる。



y172-m.jpg
飯豊連峰北部・朳差岳
登山ルート詳細図

   行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR小国駅よりバス(0:55)→飯豊山荘(2:20)→石転ビ沢出合(3:20)→十文字鞍部
《2日目》 十文字鞍部(1:20)→門内小屋(1:45)→頼母木小屋(0:40)→大石山
      (1:35)→杁差小屋・杁差岳へは小屋から5分
《3日目》 杁差小屋(1:25)→大石山(0:35)→頼母木小屋(0:50)→丸森尾根分岐
      (3:30)→飯豊山荘よりバス(0:55)→JR小国駅

y145 (7)
上から見下ろしても
かなり落差があるね
※ 前回の登高時に撮影

 《1日目》 石転ビ沢大雪渓から十文字鞍部へ
このコースは、バリエーションルートとなっている《石転ビ沢大雪渓》を登っていくのである。
この《石転ビ沢大雪渓》は長さ2.8km・標高差1000mの大雪渓を直登するルートで、最大傾斜45°の急傾斜を持ち、毎年少なからずの滑落遭難の出ているコースなのである。

従って、お粗末な装備や午後出発などの無計画・無謀は事故の元である。 ここは、確実な雪渓装備を用意して、前日に《飯豊山荘》に入っておいて、翌朝早くに出発するといった時間のゆとりを確保すべきであろう。 このタワケはシクじって引き返した事を含めて、この雪渓の登高は今回で3回目である。
そして、ワテがヤマで初めての撤退・引き返しをしたのも、この石転ビ沢雪渓である。

ヘタレまくった今では山での撤退・引き返しが数多くあるが、『奇跡の体力』を保持していたこの時は例えで言うと「飛ぶ鳥も落とす勢い」だったのである。 だが、いくら『奇跡の体力』のホルダーと言えども、身体を造る前にこのバリエーションルートに挑んだ慢心は、良くて失敗引き返し、最悪だと遭難事故を引き起こしかねないのであるっていうか、ワテはワールドカップ級のゴール(ソー■ン)を2発カマした『エース・ゴールゲッター』だったりするのである。

y145-iide-s.jpg
石転ビ沢雪渓の登山基地
となる飯豊山荘
※ 山形県の情報サイト『やまがた山』より

この「危険だが魅力ある」《石転ビ沢大雪渓》に、3度目のアタックの時がやってきた。
それは、今回の飯豊連峰北部へ体力的に最も楽なルートが、《石転ビ沢大雪渓》を登高するルートだからである。

y145-t.jpg
梶川尾根から見た石転ビ沢雪渓

梶川尾根など雪渓を登らぬルートは
標高差1700mのバカ登りなど
『心臓破りの初心者ルート』と呼ばれている

さて、その《石転ビ沢大雪渓》へのルートは《飯豊山荘》が登山口で、前夜はこのキャンプ場で泊まって、翌朝早くに出発するのがセオリーだろう。 舗装道との境にある車止めのゲートを跨いで、砂利道の林道に入っていく。 約20分程この砂利道を歩いていくと、《ダイクラ尾根》を登る長大ルートを分けて山の方へ入っていく。 しばらく広い砂利道が続くが、《梅花皮沢》が寄り添ってきて砂防ダムが立ちはばかると、道は細り登山道らしくなってくる。 

この砂防ダムを越えると、沢沿いの土手の上につけられた道を伝っていく。 辺りは鬱蒼としたブナ林帯だ。 このブナ林が尽きると、いよいよ山頂から続く長大な雪渓が視界に入ってくる。 雪渓の端は年度によって、また月によって異なるが、おおむねこの《地竹沢出合》まで延びている。

y145-m (2)
8月初めの
石転ビ沢雪渓状況図だが
今回は石転ビ沢出合の直前まで
雪渓が退化していた

沢床が雪渓となっていたなら、土手から雪渓に下りる。 ここから、いよいよ雪渓歩きが始まるのだ。
始めのうちは傾斜も緩くアイゼンがなくとも歩けるが、《入り門内沢》を分ける《石転ビ沢出合》辺りから徐々に傾斜を増してくる。 また、この出合は道が判りにくいので、注意が必要だ。

y145 (2)
長さ2.8km・標高差1000m
いう壮大なスケールの
石転ビ沢大雪渓を登っていく
※ 前回の登高時に撮影

それは、進むべき《石転ビ沢》が左にそれているのに対して、《入り門内沢》は幅が広く傾斜も緩やかで、なおかつ進行方向も直進なので誤って入り込みやすいからだ。 ガスに巻かれた時などは、特に注意が必要だろう。 《石転ビ沢出合》で進路を左に取り、徐々に傾斜を増していく雪渓を登っていく。
この辺りから、そろそろアイゼンが必要となってくる。 

アイゼンをつけてから30分も歩くと傾斜はますますキツくなり、ピッケルなしでは前に上がれないようになってくる。 ひと息つくにも、だだっ広い“滑り台”の上に立っているようなもので、立って前屈みでの休憩を余儀なくされる。 ここで腰を下ろしてくつろぐなどはもっての外で、そんな事すると“滑り台”を滑っていくようなものである。 見る見るうちに、滑り落ちてしまうだろう。

y145 (5)
雪渓の上部は
“奈落の底”への天然の滑り台だ

従って、傾斜が急になってからは、『雪渓の鼻』と呼ばれる草付きの中島までの間までロクに休憩が取れない。 そして振り返ると、下から登ってくる人が点に見える“雪の滑り台”に神経を張りつめて登っていく。 約2時間程この緊張に耐え抜くと、まるで『雲上の楽園』が如く『雪渓の鼻』と呼ばれる草付きの中島が現れる。 既にこの中島に上陸している人達は、思い思いにくつろいでいる。 まるで、地獄と極楽の境界にいるようだ。

y145 (3)
『雪渓の鼻』という
草付の中島より
下方の雪渓を見下ろして

そして苦労の末、晴れて上陸して下方を見下ろすと、『蜘蛛の糸』を手繰るが如く、次々と登山者がこの草付きを目指して登ってくる。 何とも面白い光景である。 この草付きの中島は雪渓の『心のオアシス』が如く、花が咲き乱れる楽園である。

y172-f (1)
もう山は晩夏に差し掛かり
エーデルワイス(ウスユキソウ)や

y172-f (3)
マツムシソウなど
秋口の花が咲いていた

だが、ここを『元』にしての落石も結構多いのだ。 下の雪渓を登っている最中、ここからの石つぶてが谷に響きながら転がり落ちていくのを垣間見たなら、なおさら怖ろしい思いをするのである。
この草付きの中島を登っていく時は、石を落とさぬように注意したい。 

y172-f (2)
花びらにシワシワがあるのが
チシマギキョウ

y172-f (4)
一輪だけ咲く
タカネナデシコ

この草付きの中島の上まで登りつめると、ゴルジュ(雪渓の中の滝=雪渓間の段差の事)のすぐ下をくぐって、対岸の草付きにトラバースする所がある。 ここは僅か5m程なのだが、この雪渓の最も危険な場所で、過去の滑落事故もこの地点でよく発生しているのである。 雪渓の中ゆえに、普通の難所のように鎖やロープなど頼る物がなく緊張させられる。 ここは、慎重かつ速やかに渡っていく。 この難所を乗りきって、対岸の草付きのお花畑を登っていく。

y145-2 (1)
石転ビ沢雪渓は北股岳より
標高差1000mをイッキに落とす
壮大なスケールの雪渓だけに
魅力と危険を一度に味わえるよ

この草付きは湧水の沢が中央を流れていて、ちょっとした沢登りのようである。 この草付きの最上部まで登りつめると、いよいよ《梅花皮避難小屋》の建つ《十文字鞍部》が見えてくる。 だが、小屋の建つ稜線上との間に、45°という最大傾斜の雪渓を登りつめねばならない。

y172 (4)

思わず、「どこか巻き道でもないか」と探したくなる状況だ。 だが、そんな都合のいいものなどある訳もなく、最後の最後まで緊張する場面が続くのだ・・っていうのは前回の時で、今回は雪の退化が激しく、45°という最後にして最大の傾斜に雪渓は無かったよ。

y172 (1)斜陽を浴びる北俣岳

ひと息ついて余裕があれば、北股岳 2025m へ登って、上から今日歩いた雪渓を見下ろすのもいいだろう。 北股岳へは、1時間もあれば往復できる(北股岳は最終日に通るので、ここでは割愛)。

y172 (2)
梶川尾根に湧き立つ雲

今日は、ここでストップとしよう。 周りのお花畑や《洗濯平》の花の波、飯豊連峰の山なみに明日の夢がだんだんと膨らんでくる。

y172 (3)
厳しい雪渓登高の御褒美に
ヤマは美しい斜陽情景を魅せてくれた

  ※ 続く《2日目》以降の行程は、次話の『第173話 その2』にて


にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
ネット検索のビジネス情報は大概ウソなので
鵜呑みにしない方がいいだろうね
なぜなら美味しい事ばかり書いてあって
実現性がゼロであるのは
ちょっと考えれば解る事なのである

スモールビジネスやFIREなど書いてある事の
ほとんどが「こうだったらいいな」の
夢物語の羅列でウソと言い切れるよ

にほんブログ村 写真ブログへ
その中でも「初期費用ゼロで起業可能な職種も
ある」という有り得ないウソにはたまげたよ
こういうのを鵜呑みにして失敗して
首を吊った奴や金絡みの犯罪を犯して
刑務所に入ってる奴も少なからずいるだろうね

ローリスクローリターンも
『ローリターン』でもあればいいけど
現実的には『ローリスク
ノーリターン』だろうね(笑)

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
こういったサイトを展開する奴らは全て
アフィリエイトでこれらに関連した
書籍を閲覧者に買わせようとしてる訳だ

こういった本は2000円位するだろうから
閲覧者を騙して1冊買わせるとその5%の
100円がコイツらの懐に入る訳だ

にほんブログ村 写真ブログへ
こういった本の内容は激甘の分析と
成功した暁の夢の世界の紹介で
実際にはクソの役にも立たない
無駄金使いの権化である

要するに金に困ってる奴を騙して
更に金を踏んだくる所業なんだな
これを何というか御存知ですか?
『貧困ビジネス』っていうんですよ
あら・・ちょっと違ったかな?

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真へ
でも「旨い話は疑ってかかれ!」って
のは世間一般的な常識でしょ?
何で騙される奴が後を絶たないんだよ?
大切なのは本当かどうかを吟味する考察力と
現実的に可能かを判断する分析力だよ

騙されて泣きを見る奴を増やさぬ
為にもウソかどうかを
見分ける方法を教えてあげよう

にほんブログ村 写真ブログ 山・森林写真
それはアフィリエイトを貼ってるサイトは
目的が閲覧者を騙してアフィリエイトの
商品を買わせる事だから全てのサイトで
どこかしらにウソが入ってるって事だよ

PVアクセスランキング にほんブログ村
アフィリエイトって
世の中にとって害でしかないんだよね
ウソで煽って金を巻き上げる
唾棄すべき所業だよ








関連記事
スポンサーサイト



コメント






管理者にだけ表示を許可