風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第514回  智東の滝

『日本百景』 春  第514回  智東の滝 〔北海道〕

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雪解け水をイッキに叩き落とす

  比翼ノ滝 ひよくのたき  落差 7m 北海道・名寄市
名寄市・智東にある、ピアシリ山を水源として天塩川に注ぐ吉野川にある滝。
吉野川の流れを全て叩き落とす豪快な滝である。

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比翼ノ滝より勢いはないものの
これはこれでなかなか・・

  晨光ノ滝 しんこうのたき  落差 5m 北海道・名寄市
比翼ノ滝の更に1km程上流にかかる滝。 この滝も川の流れを全て落とす滝だが、上流ゆえか比翼ノ滝ほどの迫力はない。 何でも、「夜明けの前の光の如く、名寄市の明るい未来を象徴する滝」として名付けられた・・との事である。 また、この滝の右岸には、流れは細いが落差40m近くある三ッ糸の滝がある。



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秘境駅・智東に掲げられた
名所案内板
この看板を見て滝を目指した奴
この世に何人いるんだろ?

  滝へのアプローチ  
名寄市街から道道252号〔美深名寄線〕に入り、旧智東駅方向に向かう。 智東駅のあった場所の近くに住友ゴム(ダンロップタイヤ)の冬季テストコースの案内版があり、その方向に入る。 ダンロップタイヤのテストコースを過ぎると《智東三線林道》に入り、5kmほど入ると林道の行き止まりの飯場に着く。
そこから、吉野川に沿って遊歩道が延びている。           

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秘境の地・智東の滝の位置図

   行程表
土木飯場は完全に泥濘状態なので、車の進入は不可能。 従って、車はその手前の林道の路肩に駐車する以外にない。 林道工事の飯場より約2km・40分程で比翼ノ滝。 その更に1km・20分程先に晨光ノ滝がある。

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廃止後の智東駅
交換設備のある有人駅だったが
晩年は1日上下4本しか
停まらない貨車駅になっていた

アプローチの項目で記した通り、この滝は利用者皆無で廃止となった駅・智東駅が最寄りの駅であった。
そう、駅が廃止になる程に無人地帯な所にある滝なのである。 天塩川の西岸は国道40号線が幹線道路として通り、それに沿って街が形成されているが、天塩川を挟んだ東側は智恵文に小集落があるだけで、智東に至っては完全なる廃村と化して長い年月が経っている。

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その小学校が閉校した直近の
35年位前に駅舎が現存した
この秘境駅に降りた事があるワテ
※ 『北海道690駅』 著 宮脇俊三、原田勝正 より

何でも智東にあった小学校は、40年も前に閉校となったそうである。 こういう所であるから、「ほとんど人の通らない所にある秘めたる滝」の期待が高まるのだ。

滝へは、『住友ゴム・名寄テストコース』と書かれた看板の方向に入っていく。 かつてはこの看板の隣に滝の案内板もあったみたいだが、誰も訪れる事もなく撤去されたようである。 まぁ、これは見落としただけかもしれないが・・。

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林道には滝の案内板があるが
林道が雪で埋まると
この距離以上を歩かねばならないかも
っていうか実際歩いたしィ

この分岐から、住友ゴムタイヤのテストコースの入口まで約1キロほど舗装道が続くが、これを過ぎると途端にダートとなる。 ダートを4km程進むと、ショベルカーの止められた林道工事半飯塲に着く。
詳しくは解らないが、もしかしたら木材積み出しの飯場かもしれない。

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ここで道を間違えて直進して
往復4kmのロス
だってショベルカーが
正しい道を塞いでいたしィ

林道工事の飯場は完全な泥濘状態で、車の進入は不可能だ。 従って、その手前の広めの路肩に車を止めるしかない。 ここから歩いていくのだが、飯場が完全な泥濘状態の為に、進むべき道が判り辛い。
ぢ・つ・わ・・、筆者はここでも得意技の『オチャメ』をカマしている。 それは入る道を間違えて、違う方向に2kmも入ってしまったのだ。 間違えた道は一見は林道のようで歩く分には問題がなかったが、進む内に雪が現れて終いには雪で道が消されてしまっていたのである。

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道を間違えて
滝見を諦めかけたけど

その他にも、樹にピンクリボンが巻いてあるのを勘違いして登りかけたが、コレは木こりさん達の『指標リボン』のようで、雪で杣道は覆われて50m上がった所で「コレは無理」と撤退してたりする『オチャメ』もカマしている。 でも、ここで転ばなくて良かったよ。 転んだら、泥濘でドロドロになった事だろうから。

この道間違いで1時間半程ロスして、ショベルカーがピタリと前に止められていて塞がれている道があった。 その奥に作業飯場の詰所があり、先程に通った道より”良い道”が川に沿って延びていた。

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看板だけは
滝見客を意識してるなぁ

この道は進む毎に動物の絵で示されたキロポストがあり、まごう事なき滝遊歩道のようだ。 
この道を2kmほどゆくと『比翼ノ滝』の看板があり、下を流れる吉野川の河床全体から雪解け水を叩き落とす豪快な滝を望む事ができる。

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滝への道をショベルカーで塞いだり
林道に倒木が転がって塞いだりしてるのに
滝直下へ下る遊歩道にはチッブを
敷いていたりとチグハグな対応だった

また、チップを敷いた鄙には”致せり尽くせり”の滝遊歩道があって滝下にも降りる事もできた。
但し、筆者の訪れた春はこのチップに雪が乗り、反って滑り易くなっていたのは念の為。
それでは、雪解け水を叩き落とす豪壮な滝をごろうじろ。

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雪解け水をイッキに落とす瀑音が
山々にこだましていた

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舞い上がる飛沫が
神秘の滝の様相を醸し出す

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雪深い谷の雪解け水は半端ではない

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 大瀑布に興奮した水が
早瀬でも猛烈に弾けていた

比翼ノ滝から更に1kmほどゆくと晨光ノ滝があるが、こちらは更に訪れる人がいないのか、遊歩道に倒木が横たわるなどかなり荒れている。 また、残雪も多くなってきて、晨光ノ滝の直前では遊歩道は完全に雪に埋まっていた。

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比翼ノ滝と同タイプも
ややおとなしい晨光ノ滝

その晨光ノ滝は、タイプとしては比翼ノ滝と同じ河床全ての水を落す滝なのだが、比翼ノ滝までの下流1kmで流入する無名滝や沢瀬がかなりあって、かなり水流の勢いが殺がれているようだ。
また、この滝の右側に3筋の細い流れを魅せる『三ッ糸ノ滝』もある。

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隣の三ッ糸ノ滝がか細いので
スローシャッターで狙ってみた

雪解け水を全て叩き落す激瀑の情景に魅せられて、翌年の春にも連続でこの滝へ訪れている。
その年は雪解けが遅く、智東3線林道の半分以上が雪で埋まってレンタカーが通れず、最初の林道看板の写真下でにおわせた通り、林道に入ってから1km近くで車が入れなくなり、5km近く歩いたよ。

だが、前回は道に間違えて往復4kmロスったし、道も今回の雪道の方が雨でぬかるんで転ぶと阿鼻叫喚の泥坊主になる道よりはるかにマシだったし、何より天気も上々だったので更に激瀑への期待が高まったよ。

その期待を胸にチップの巻かれた道を下っていくと、放心する程の感動があった。 躍動する水の奏でるオーケストラがあった。 それでは言葉では到底表せない感動を、ワテの拙いウデだけど最もワテが表現できる方法・フイルムカメラで語るとしようか。 それでは、感動の激瀑をごろうじろ。

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そこには前の年を
更に上回る激瀑があった

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その勢いに圧倒されて恐る恐る
ズームをひっぱりつつ滝に近づいてみる

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それは真に水瀑だった

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水瀑に慄いてズームを退いてみると
水が河床を勢いよく躍動していた

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その水の躍動を創造する
滝の落水は水の狼煙を上げていた

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その落水がおりなす狼煙と
河床に流れ込む水の躍動を
同時に狙ってみた


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ウクライナ紛争の事だか日本の本音としては
東欧の民族紛争に端を発したいざこざに
関わりたくないし東欧の事などどうでもいい
ので救援もしたくないって事だろう
批判を大いに浴びるだろうが本当の事である

先に手を出した事で負けが確定しているロシアが
北方領土侵攻など日本に戦端を開くメリット皆無で
核攻撃を含めて絶対に有り得ないし
日本も今まで通りロシアから
自然資源を受け入れ続けたいのである

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ロシアも戦況が硬直しているのに
日本に手を出して自滅する訳がないのだ
だが戦術的なお約束として核の発射を匂わせたり
日本付近の海域で軍事演習を行うなど
威圧行動は取り続けるだろうね

だが西側諸国としての一員である日本は
常にアメリカの顔色と意向を伺い続け
その意向を先読みして実行せねば国際的に
干されて立ち行かなくなるのである

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ワテもウクライナ紛争の長期化で気になる事
と言えばロシア発のウッドショックに
端を発した木材資材の値上がりである
家主業でウッドショックによる建材の値上げが
改装費の値上がりに直結するからだ

だから大いに批判を浴びるだろうが
ワテの気持ちは「ウッドショック回避の為に
早よヤメろ!」「やるなら世界的な影響を出さず
オマエらだけてやってろよ」って事である

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まぁウッドショックの間の空室の改装を
見送ればいいだけなんだけどね
でも建材用木材が1.8倍にも
上がってるので愚痴りたくもなる

アイツらの支援に金を使うのなら
日本の経済支援の為やウッドショック
回避の為に金使えよ!って思うしィ
コレも大いに批判を浴びるだろうけど

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でもロシアは秋までに終わらせなければ
プーチンは命運が尽きるだろうね
これからは夏だから世界的な制裁も凌げるが
冬になると国土の2/3が凍土のロシアは
世界的な経済制裁で経済的に死を迎えるよ

ロシア国内で飢えや凍えで国民が死ぬと
当然矛先はプーチンのウクライナ侵攻批判
に向かうし軍も戦死者が増え続けて
戦果が上がらないとなるとプーチンに
反旗を翻して内乱が勃発しかねないしィ

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そうなるとロシアの国自体が瓦解するよ
プーチンさん命が惜しけりゃっていうか
ロシアの解体を防ぐ為にも撤退したら?

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戦略的手腕は我慢できなかったプーチンより
狡猾にアメのバイデンと対峙している
シナの臭菌屁の方が上みたいだね







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No Subject * by hanagon60
雪どけ時期の滝には感銘を受けますね。
しかし年何名の人がこの滝を見に行くのだろうか?とも思います。
関係ないけど『北海道690駅』の本、私も持ってます。P179に掲載されていますね(笑)

Re: No Subject * by  風来梨
hanagonさん、こんばんは。

ホント大迫力で、この滝の虜になって2年続けて訪れましたよ。 たぶん「年何名」どころが、「今まで何名の内地の人がこの滝を見たのだろうか?」のレベルかもしれませんね。 地元に住む人以外はよほどの滝好きでないと、落差10m未満の滝には食指を伸ばさないでしょうし・・ね。

それと、『北海道690駅』お持ちでしたか。 鉄道が全盛期だった頃の駅の配線図が絶妙ですね。 それに駅の利用者数も、10~100倍以上で無限大アリですし・・ね(苦笑)。 白糠線や興浜線の駅も乗ってますし・・ね、

コメント






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No Subject

雪どけ時期の滝には感銘を受けますね。
しかし年何名の人がこの滝を見に行くのだろうか?とも思います。
関係ないけど『北海道690駅』の本、私も持ってます。P179に掲載されていますね(笑)
2022-05-12 * hanagon60 [ 編集 ]

Re: No Subject

hanagonさん、こんばんは。

ホント大迫力で、この滝の虜になって2年続けて訪れましたよ。 たぶん「年何名」どころが、「今まで何名の内地の人がこの滝を見たのだろうか?」のレベルかもしれませんね。 地元に住む人以外はよほどの滝好きでないと、落差10m未満の滝には食指を伸ばさないでしょうし・・ね。

それと、『北海道690駅』お持ちでしたか。 鉄道が全盛期だった頃の駅の配線図が絶妙ですね。 それに駅の利用者数も、10~100倍以上で無限大アリですし・・ね(苦笑)。 白糠線や興浜線の駅も乗ってますし・・ね、
2022-05-13 *  風来梨 [ 編集 ]