風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第511回  会越国境の春 その1 

『日本百景』 春  第511回  会越国境の春 その1 〔福島県〕

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全国各地で桜の時期が終わり
初夏の陽気さえ感じられる
4月下旬でも未だ道が雪で埋まった
ままの秘境・会越国境地帯

  六十里越 ろくじゅうりこえ (越後三山国定公園)
六十里越は、魚沼市大白川と福島県南会津郡只見町大字田子倉の間に所在する峠で、最高点の標高は863 mに達する。 六十里越の名の由来は、実際の距離は六里(約24 km)でありながら、険しさゆえに一里が十里にも感じられるほど余りに急峻かつ長大な山道である事が代々語り継がれ、それが峠の名となったという。

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国道は一年の半分近くが
雪に埋もれて通行止となる
日本の各地で桜の便りが届く
4月上旬でも道路は除雪される事はなく
唯一鉄道だけが会越国境を
越える手段となるが

古くから新潟県中越地方と福島県会津地方南部を結ぶ街道の一つであるものの、国内有数の豪雪地帯に位置し、かつ雪崩や落石の危険性が高い箇所を経由する事から、現在も1年の内の約半分が積雪通行止となるなと、通年では通行できない難所であった。

昭和時代に入ってから道路改築と鉄道建設が進められ、まず1971年に国鉄只見線(現在はJR東日本〉、更に1973年9月に国道252号の県境区間が開通した。 いずれも、区間内にはトンネルやスノーシェッドが連続して設けられている。

新潟県中越地方と只見町を結ぶ街道としてはもう一つ、六十里越から約15 km北東側の三条市と只見町の間に位置する八十里越があるが、現在も国道289号などの国県道は通行不能区間となっている。

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かつては急行も運行していた只見線は
会越国境を越える列車は1日僅か3往復で
只見から越後に抜ける始発は
9時前と利用に耐えないダイヤとなっていた

一方の鉄道路線である只見線は、長大な六十里越トンネルおよび田子倉トンネルで貫通しており、国道252号が閉鎖となる冬期間は魚沼市と南会津郡を直通する唯一の交通手段となるが、列車本数が1日3往復と極端に少なく、また除雪が追いつかないほどの豪雪に見舞われた時や雪崩や土砂崩れの危険性が生じた場合は、只見~大白川で運転見合わせの措置が取られる事がある。

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会越国境を貫く国道252号線の
『六十里越トンネル』
※ ウィキペディア画像を拝借

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国道252号線の会越国境区間は
『雪割り街道』と名付けられている

国道及び只見線は、いずれも会越国境を『六十里越トンネル』で越えている。 国道252号線の『六十里越トンネル』は1973年の竣工(貫通は1965年であるが、車が通れるまで8年経った)で、最標高地点である道路開通碑の2kmほど先にあり、全長789mで只見~大白川のトンネルで唯一照明が設置されている。

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『六十里越トンネル』を抜け出ると
残雪豊富な浅草岳を望む
絶景に魅せられるだろう

只見線の『六十里越トンネル』只見駅と大白川駅の間に位置する。 田子倉駅跡のシェルターを出てから約300mで国境への長いトンネルに突入する。 その全長は6,359mで、1971年の国鉄只見線全通時に開通した。 この鉄道トンネルは、2021年に17施設からなる『只見線鉄道施設』の1つとして、土木学会選奨土木遺産に認定されている。 そして、道路が雪で閉鎖となる1年の約半分近く(12月~4月のゴールデンウイーク前)は、この国境を越える唯一の交通手段となる。



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除雪開通した直後に
田子倉ダムまで歩いて
田子倉ダム一番乗り!

日本全国各地が桜のシーズンを終えてゴールデンウイークに差し掛かり、初夏の陽気に上着を脱いで軽装となる頃、この会越国境地帯はようやく遅い春を迎える。 その春の始まりが、国道の除雪が成されて開通するコールデンウイークの少し前の4月下旬に差し掛かる頃だ。

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冬は完全に雪に塞がれて
往来不能となる国道252号線

それまでは積雪3mを越える深い雪の中にあり、冒頭の『六十里越』の記述にもある通り国道は完全に雪で埋もれて通行止となり、1日3往復の只見線だけが国境を越える唯一の交通手段となる。 だが、冬季に国境を越える需要はなく、国境を越える唯一の交通手段であるにも関わらず閑散としている。

それは、この地域に住む住人達は雪が降り始めたなら、会津側の田子倉ダムより先と越後側の大白川の集落より先は、自然の摂理に従って「雪が解けて通れるようになるまで立ち入らない」という事を掟としたのである。 そして、この掟は道路が開通した今でも、違える事なく受け継がれているのである。
その日本全国で最も遅い春の到来が、道路の除雪が成されるゴールデンウイーク直前なのである。

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田子倉ダムより先は雪が降れば
雪解けまで立ち入らないという
自然の摂理に従う『掟』があった秘境地帯だ

今回の『会越国境 その1』では、奥只見から福島県側・・、即ち会津の国境までの情景を語ろうと思う。 奥只見は春夏秋冬通じて魅惑的な情景を魅せるが、中でも周囲が燃えるように紅葉で染まる秋と並んで、待ち遠しさと遅い春の到来の喜びそのものの春は更に魅惑的な情景を魅せてくれる。 それでは、会越国境までの奥会津の名所の一つまみを訪ねる旅をしてみよう。

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会越国境地帯の主役となる
只見線と奥只見の盟主・浅草岳

奥会津の景観は、只見線と只見川が主役となる。 雄大な流れの只見川と残雪が乗る山々を縫うように敷かれた只見線のその車窓は、途切れる事のない絶景を魅せてくれる。 そして、我が国で最も遅き春の到来の地である会越国境地帯は、日本各地が初夏を意識し始めるゴールデンウイーク直前にようやく桜が咲き始めるのだ。

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雪割草は白や紫など
いろいろな花色を魅せる

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時には雪に埋もれつつ咲く
眩い黄色を魅せる福寿草も魅られる

それも桜が咲くのは人の住む里までで、標高の高くなる国境付近はコブシや雪割草、福寿草やカタクリなど、雪に隠れるように咲く小さな花が魅られる。

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一面に染まるピンクを
魅せたカタクリの花
三島・カタクリ園にて
このカタクリ園はカタクリの
後は桜の名所となる

三島のカタクリの里は早春の奥会津のお薦め所の一つだ。 また付近には、只見線随一の景観を魅せる只見川第一橋梁も見どころの一つだろう。

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只見線を観光の全国区に押し上げた
川面に映る只見川第一橋梁

また、奥只見はいで湯の里でもある。 そこには住民の為だけの共同浴場の温泉が数多くあり、秘湯感を味わえる。

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大塩温泉
沿線には地元民の憩い場となる
温泉かけ流しの共同浴場が多数ある

そして、国境を控えた最後の町である只見の市街地を抜けて、代々受け継がれていた『掟』の境界である田子倉ダムより先に入ると、春山同然の深い雪の残る情景が広がる。

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雪の猛威をエネルギー資源に代えた
田子倉ダムより先は「雪解けまで
立ち入るべからず」の『掟』があった
※ 電源開発のウェブサイトより

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ダムサイトより望む
残雪の会津朝日岳と田子倉湖

ダムより先は、4月末までは立ち入る事も敵わぬ『掟』の地なのだ。 「雪が自然に解けるまで立ち入らない」という『掟』が解禁となる春・・、雪のシークレットに覆い隠された大自然が待ち侘びたが如くに雪解けの姿を魅せてくれる。

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優雅な丸みを魅せる
会越国境の盟主・浅草岳

そこは、雪解け前の渇水状態で湖底が現れた田子倉湖や、5km四方に人が居住しない無人地帯で駅廃止となったシェルター駅の田子倉駅跡や、雪の中から伏流水の如く白布を落とす雪解けのあいよしノ滝など神秘の情景が次々に現れる。

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雪に閉ざされたシェルター駅に
進入する只見線列車

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雪を掘り返さねば
駅から出る事が敵わない状態でも
営業駅だった田子倉駅

只見線が豪雨災害で分断された年に駅休止となり、只見~大白川が復旧となるも駅休止のままに駅廃止となった田子倉駅は、かつては真冬でも営業していたのだ。 それに加えて、季節運行であるが急行【奥只見】の停車駅でもあったのだ。

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残雪の浅草岳と急行【奥只見】
田子倉駅は急行【奥只見】の
停車駅でもあったのだ

この写真は二十歳になるかならないか・・の頃の春休みで、雪解けが進んで湖底が見えているものの道路の除雪は未だで、「道路が通じていないにも関わらず営業していた駅」という究極の秘境駅であった。

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雪解け前の渇水期で湖底が
見え始めると会越国境の春は近い
だがまだ道路は開通しておらず
雪に閉ざされた秘境のままである

駅跡を越えると浅草岳の裾を掠めて、会越国境に向けて標高を上げていく。 程なく、田子倉湖が全域で見通せるようになり、雪の中から伏流水を発し、4段の滝を連ねて田子倉湖に落とす雪解けの神秘『あいよしノ滝』が望める。

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雪下から伏流水として湧き出る
滝が3段続く神秘の滝・あいよしノ滝

この『あいよしノ滝』は、『掟』の雪のある時期はたどり着く事が叶わぬ秘めたる滝で、その事が・・、特に雪から伏流水で落水する姿は数日しか見る事が叶わず、その事が一層この滝を神秘のベールに包み込んでいるのだろう。

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その神秘の滝を引き寄せてみる

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最標高地点に建立された
禄重利峠開通の記念碑
※ ウィキペディア画像を拝借

『あいよしノ滝』を越えると、道路開通地点の碑が設置された峠の最標高地点を経て、会越国境を越える『六十里越トンネル』に突入するのである。

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もう望む景色は
全て越後国の情景だ
トンネルを出た直後に魅た
鬼ヶ面山と田子倉湖の最奥部


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ワテは金融機関から資金を借りる為に
名目上は社員ワテ一人の個人会社
を立てているが起業したとは思っていない

それは起業の困難さが容易に想像できて
ワテにはムリだと思うからだ
だからワテは起業の原則である
『営業』『金策』『経理』『クレーム処理』に
極力手を染めなくていい方法を考えてきた

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その答えが家主業だったのである
まず『営業』に当たる空室の入居促進は
賃貸不動産業者に任せて業者周りのみだし
業者に払う広告料も部屋付け業者への
成功報酬として家賃の4倍を払うだけである

次に『金策』に当たる金融機関は
家主業専門の融資機関の紹介を
受けて物件価格の1割の頭金の準備で
物件購入が適うよう手配済みである

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だが『金策』で形の上で個人会社を立てた為
締めの前後2ヶ月は法人税申告書作成に
『経理』で脂汗(という程でもないが)
垂らさねばならなくなった

最後の『クレーム処理』は友人で
かつて不動産屋に勤めていた時の
仕事仲間だった奴に物件1つに付き
月1万円程の管理料を払っていて
『クレーム処理』の矢面に立たなくていい

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そしてその『クレーム』内容も
「雨漏りがした」「給湯器が壊れた」などの
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「コイツ正気かよ?」って思うしィ

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を見て現状の会社勤めへの悲観と
激甘で「働らかなくていい」という夢物語
『FIRE』に煽られているだけなのかもね

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でもそのオチは夢見た後に
現実によって自滅する以外にないよ
事を成すには成せるだけの裏付けの構築と
シュミレートが必要なのだし
現状を嘆くだけでは負け犬のままなのだし








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