風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第510回  八ヶ岳・赤岳

『日本百景』 春  第510回  八ヶ岳・赤岳 〔長野県・山梨県〕

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山体全体が氷の滑り台と化した
積雪期の八ヶ岳・赤岳

  八ヶ岳・赤岳 やつがたけ・あかだけ (八ヶ岳中信高原国定公園)
八ヶ岳連峰の最高峰で、長野県茅野市・南佐久郡南牧村・山梨北巨摩郡大泉村(現・北杜市)との境に位置する標高2,899mの峰である。 八ヶ岳中信高原国定公園に指定され、その南部域に位置する。

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頂上より望む
南アルプスの峰々

山頂部は、赤岳頂上山荘のある北峰と一等三角点がある南峰とが、近接してそびえ立っている。
北峰からは県界尾根、南峰の南にある竜頭峰からは真教寺尾根が共に山梨県側へ延び、縦走路は南方のキレットを経て権現岳へ、北方は横岳へと連続し、西方は中岳を経て阿弥陀岳へのルートも通じている。

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両線の南側より朝の光に染まる
主峰・赤岳を望む

その山容は、南麓の長坂方面から仰ぐと西欧のアルプスの峰・アイガーに似て、勇壮そのものである。
なお、赤岳という山名は酸化鉄を含む赤い岩肌からきたもので、早朝や夕映えの輝きはひときわ美しいものがある。

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朝日に染まる残雪の赤岳は
ひときわ美しい

山梨側は山頂直下まで緑のハイマツ帯が迫り、諏訪側はイワツバメが舞う赤岳西壁と呼ばれる岩場となっている。 また、南峰から竜頭峰にかけては、鎖場のある鋭い岩稜が続く。 展望は、その山頂に立てば展望は360度に渡って見渡せ、中央高地の山岳のほとんどを眺める事ができる。



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南八ヶ岳・地蔵尾根ルート 詳細図
※ よも“ヤマ”話 第40話地図の使い回し

    行程表         駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 茅野市街より車(0:50)→美濃戸口
(1:20)→美濃戸山荘
《2日目》 美濃戸山荘(2:00)→行者小屋(2:20)→地蔵尾根分岐(0:05)→赤岳石室
  ※ 現在の赤岳石室は赤岳天望荘となっている
《3日目》 赤岳石室(0:50)→赤岳(0:50)→赤岳石室(0:05)→地蔵尾根分岐
     (2:30)→行者小屋(1:45)→美濃戸
(1:20)→美濃戸口より車(0:50)→茅野市街
   ※ 前回の『第509回 八ヶ岳・地蔵尾根』の続き

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空に一番近い窩へ

 《2日目》 主峰・赤岳を踏んで下山
朝、日の出前に起きて小屋の外に出てみよう。 白銀の峰々が朝日に輝き、また佐久の街並みが夜明けを迎えて少しづつ動き始めるのが望めるだろう。

山々の夜明け
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朝の光は最初に
赤岳の前衛に位置する
阿弥陀岳を染め始める

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富士が朝の艶っぽい
空色に包まれて

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秩父の山なみも夜明けを迎えた

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漂う雲が朝日に輝き
麓の街も目覚めの時を迎える

そして圧巻は、朝日の光に照らされて蜃気楼の如くにじんで見える秩父連山の盟主・金峰山 2599m の幻想的な姿だろう。 また、朝日に照らされてピンクに染まる八ヶ岳の峰々も幻想的だ。

朝の光にほのかに染まって
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赤い山肌の赤岳が
朝の光に焼けて更なる赤色に

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阿弥陀岳の頂上部が
朝の光で輝き始めた

朝の素晴らしき眺めを見て朝食を平らげたなら、すぐ横にそびえる白銀の峰・赤岳に登ってみよう。
小屋から更に南へ進むと、広がった稜線が徐々に狭まって山の傾斜に沿っての急登となっていく。

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山全体が徐々に輝くのに
魅せられながら登っていこう

しかも、吹きすさぶ風に磨かれてツルツルに凍りついたアイスバーンの急坂である。 夏ならはジグザグを切って登っていく道なのだろうが、積雪期は稜線のほぼ中央を直線的に登っていかねばならず、前人のつけたトレースが“登路”となるのだ。

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両側ガスッバリと切れ落ちた
ナイフリッジの岩突起帯を越えると
八ヶ岳最高峰の頂上は近い
 
アイゼンをアイスバーンの雪面に蹴り込みながら、ピッケルを突いて一歩づつ登るので時間がかかる。
夏ならば30分足らずで登れる所も、積雪期だと倍近く時間がかかる。 雪の乗り具合によっては、両側ともスッパリと切れ落ちた氷の斜面となる危険なナイフリッジの岩突起帯を越えて更に登っていくと、《頂上小屋》の建つ山頂の一角に登り着く。

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遠くにそびえる蓼科山から
縦走路は続いているんだなぁ

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邂逅
空に一番近い窩に
向かう者とこれより発つ者

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キレットの山々と南アルプス

山頂の三角点は、ここから50m程か細い稜線を伝った所にある。 八ヶ岳の最高峰・赤岳 2899m からの眺めは、独特な魅力を兼ね備えている。

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大同心を従えたダイナミックな横岳と
まろやかな硫黄岳の対比

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その姿からリトル富士とも云われる
八ヶ岳連峰最北端の蓼科山を望む

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清里に向かって一直線に下っていく
長野・山梨の県界尾根

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頂上の祠と阿弥陀岳

《大同心・小同心》の岩峰を従えてダイナミックにそびえる横岳、白い帽子を被った富士山、茫洋とした雰囲気に近くて遠き・・を感じさせる秩父の山々、乳房のようにまろやかな隆起を魅せる蓼科山、白銀の山なみを連ねる南アルプスの山々など、素晴らしき眺めが360°の大パノラマで広がる。

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最高点から富士と甲斐国を望む

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頂上の祠は
地蔵尾根分岐の首ナシ地蔵と共に
新しく建て直されたみたい

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真行寺尾根の山屏風と
南アルプスの山なみ

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南アルプスを望遠で引っ張って

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キレットを越えて小淵沢への
八ヶ岳連峰完全縦走への道

そして吹き荒れる冷たい季節風に、より一層感慨深い思いがめぐるだろう。 積雪期のまた違った魅力を十分味わったなら、帰路に着こう。 アイスバーンの下りは、登り以上に危険であるので慎重を期したい。 特に注意したいのは、頂上直下の幅の狭まった岩の突起地帯だ。 

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登りでも危険だった雪の岩突起帯は
下りでは更に危険となる

岩にアイゼンを引っ掛けて転倒でもしたならば、佐久側・諏訪側を問わず「奈落の底に真っ逆さま」となるからである。 慌てずに、時間をかけてでもゆっくりと足元を確かめながら下っていこう。
従って、行程所要時間は、おおむね割増して設定してある。 

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諏訪側が垂直に切れ落ちていて
上から見下ろす行者小屋に
あまり距離感と高低差を感じない

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この年は比較的雪が少なかったが
それでも雪の乗る岩場の急下降だ

《赤岳石室》でデポした荷物を回収して、往路で使った地蔵尾根を下っていこう。 小屋から見下ろせば、下に向けて一直線に落とす様には思わず足が竦んでしまうが、一番の近道でより安全に下れるコースでもある。

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八ヶ岳よ
しばしの間サヨナラしよう
きっとまた来るから

小屋から横岳方向へ少し戻った所が《地蔵尾根》の下降地点だ。 分岐には“首なし地蔵”(今は地蔵さんは置き換えられて首がある)が鎮座しており、ここから直線的に下っていく。 この分岐より200m程行くと右方へ90°進路を変えるのだが、この間が厄介なのだ。

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下っている最中は
常に阿弥陀岳の雄姿が望めるが
見惚れて足元を疎かにしないように

その理由が、諏訪側より巻き上げる風が雪庇を多く生み出してしまう事なのは、前回の登り時に説明済である。 これを踏み抜くと、文字通り諏訪側へ真っ逆さまに滑落する事になろう。 右手に90°折れると、大きなハング気味の岩を巻いて岩壁に削られたか細いトレースを伝っていく。 

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最初にアタックした時の
地蔵尾根の下りは
雪下に鎖が埋まって見た目通りの
雪山鎖ナシの直下降だったよ

夏ならば鎖付きのガラ場なのであろうが、今は積雪期で鎖はほとんど雪に埋もれて使い物にならない。
それどころか、「雪に埋もれた鎖にけつまずいたりはしないか」と、余計に神経を使う。
また、ハシゴも完全に雪に埋まり使い物にならない。 ハシゴでしか下れぬような急傾斜で、雪に埋もれたハシゴを見ながら、その横を雪を蹴り込み下っていかねばならない。 その後も、雪の乗った急傾斜をラッセル気味に下っていったり、鎖をアテにできずにハイマツの枝根にしがみついての下りが続く。

これらの苦難から解放されるには、森林限界より下まて下りて樹林帯に突入しなければならないだろう。 従って、この森林限界までの標高差350mの下りに2時間近くかかるだろう。 そして、森林限界から下の標高差250mを下るのに1時間もかからないのだから、そのギャップに戸惑うかもしれない。

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樹林帯を下り抜けると
行者小屋の裏手に飛び出る

樹林帯の中をひたすら下って、最後にジグザグでこれを乗りきると、《行者小屋》の裏手の土手の上に飛び出す。 《行者小屋》前の広場より見上げる《地蔵尾根》の“岩屏風”の壮大さに、思わず息を飲む事であろう。 後は、残雪が所々残る《柳沢》の《南沢》の河原を歩くこと2時間足らずで、砂防ダムの横手から《美濃戸林道》に合流する。 この合流点から《美濃戸山荘》までは、目と鼻の距離である。 

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ちなみに3回目の八ヶ岳は
雪の横岳を縦走しますた

《美濃戸山荘》で軽く腹を満たしたなら、美濃戸のバス停(現在はこのバス停周辺に登山者駐車場がある)まで歩いて車を回収し、麓に湧く温泉に向かうとしよう。 マイカー登山のいい所は、下山後の温泉のハシゴができる事であろう。 だが、登山口と下山口を一致させねばならない事と、自宅までの運転がシンドイ事が難点である。 また、日程を1日延ばして、麓の高原に宿泊して、極めた山を眺めながらゆったりとした時を過すのもいいだろう。


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キレて喚き散らして言い争いとなり

相手の顔めがけて三脚をぶつけて
警察沙汰となったのである
でも冷静に考えるまでもなく
相手の顔に三脚をぶつけると
傷害容疑で警察沙汰となるのだ

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世間をナメて仕事を放り投げると
途端に金が尽きて生活に困り
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博打や女に入れ込んでの借金苦だが
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生活苦から借金を重ねて・・
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その典型例が三脚を投げつけた
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自身の我儘を自制できずに堕ちていく奴である









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