風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第166話  屋久・永田岳

よも”ヤマ”話  第166話   屋久・永田岳  〔鹿児島県〕  '97・5
屋久・永田岳 1886m〔名峰次選 31峰目〕

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山頂に岩塔を突き立てた
荒々しい様相を魅せる永田岳

  屋久・永田岳 やく・ながたたけ (屋久島国立公園)
最高峰・宮之浦岳の西約2kmの位置にある屋久島第2の高峰で、山体は花崗岩からなる峰である。
女性的な宮之浦岳の山容と対照的に荒々しく、特に西側は岩壁となって深く永田川源流に落ち込んでいる。 山頂からの展望は雄大で、屋久島奥岳の中で唯一、永田集落から山頂を望む事ができる。

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ローソク岩など岩塔が突き刺さった
奇怪な山容の永田岳

さらに北尾根は峻険な大絶壁を持つネマチ・小障子・障子岳の岩峰が連なり、一湊方面にガクンと高度を下げている。 山頂西側にはロウソクの形をしたロウソク岩と呼ばれる岩峰を従え、永田岳の特徴ある景観をつくっている。 この岩峰は、人工登攀全盛時代はクライマーの姿も見られたという。 ヤクシマシャクナゲ開花期に、永田歩道縦走路から眺めるロウソク岩の風景はすばらしい。

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最高峰の宮之浦岳と共に
屋久島の屋根を司っている

宮之浦岳を始めとして屋久島の山岳地域の大部分は屋久島国立公園に指定され、宮之浦岳・永田岳など中央の山岳地帯は、世界遺産の森林生態系保護地域保存地区に指定されている。 永田岳山頂の北東側にはコルを挟んで永田岳II峰、さらに中之岳、ネマチ峰 (1,814m)、障子岳 (1,549m)と呼ばれる岩峰が連なる。 また、永田岳南西側の大川(おおこ)源流は、屋久杉原生林と鹿之沢湿原がある。 鹿之沢小屋もあり、登山者のオアシスになっている。



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屋久・宮之浦岳周回ルート詳細図

   行程表          駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 鹿児島港・北埠頭より航路利用(3:45)→屋久・宮之浦港よりタクシー
     (0:45)→白谷雲水峡(1:10)→白谷小屋
《2日目》 白谷小屋(1:10)→軌道出合(1:15)→大株歩道(0:30)→ウィルソン株
     (1:30)→縄文杉(0:10)→高塚小屋(1:00)→新高塚小屋
  ※ 大雨に降られて新高塚小屋で1日停滞アリ
《3日目》 新高塚小屋(2:10)→平石ノ岩屋(0:30)→焼野三叉路
       焼野三叉路から永田岳・往復所要約1時間30分
       焼野三叉路(0:30)→宮之浦岳(1:30)→黒味岳分岐・黒味岳往復 所要約40分
       黒味岳分岐(0:10)→花之江河(1:20)→淀川小屋
     (0:50)→淀川登山口よりタクシー利用(1:00)→安房バス停よりバス
     (0:45)→栗尾橋バス停(0:30)→青少年旅行村〔キャンプ場〕
《4日目》 青少年旅行村(1:00)→大川ノ滝(1:00)→青少年旅行村
     (0:30)→栗尾橋バス停よりバス(0:15)→湯泊バス停・湯泊温泉
     (1:10)→屋久・宮之浦港より航路利用(3:45)→鹿児島港・北埠頭
  ※ 前話『第165話 縄文杉』の続き

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屋久の山で最も魅惑的な永田岳へ

 《3日目》 永田岳・宮之浦岳を伝って下山
年間雨量8000mmで「1ヶ月で40日雨が降る」と云われる多雨地帯の屋久島・・。 この山行でも新高塚小屋に着いた翌日は雷付きの豪雨となって、1日小屋で停滞となったので、実質は《4日目》となる。

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前日は雷が至近距離に落ちる豪雨
明けた今日は屋久島で云う所の
「上々の天気」の今にも
降り出しそうな空模様だった

1日停滞したその翌日は屋久島でいう『晴れ』の「今にも降り出しそうな曇天」だった。
「途中で雨に降られても行く」というように踏ん切りを着けねば先に進む事ができないので、「今日は、いよいよ『洋上アルプス』の頂点に立つ」というこの山行へのモチベーションを奮い立たせる。

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今日はあの山の背後にある下山口までの
長距離なので早めの出発が必須となる

さて、今日の行程はかなりハードなので、5時には出発できるようにしよう。 もし、1日停滞したならば、多少の雨でも出発せねばなるまい。 だが、雷が鳴っている時は自重しよう。 これは生命の危険に関る事なので、見極めには十分な注意が必要だ。 

小屋からイバラが行く手を遮る道を登っていくと、約40分であまり展望の良くない《第一展望台》に登り着く。 かつては眺望が良かったのであろうが、今はイバラが方々に突き出して見通しは至って悪い。

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大岩を巻く辺りから
屋久島で云う『快晴』の空となった

《第一展望台》に立っている大岩を巻いてから、鞍部に向かって急下降していく。 一度下って、相変わらずのイバラ道を再び急登すると《第二展望台》だ。 ここは大きな岩が横たわっていて、この上に上がると宮之浦岳より南にそびえる山なみがよく見渡せる。 また、縦走路の平石付近の崩壊地も、粗々とした光景を魅せている。 だが、残念な事に、宮之浦岳は《平石》の崩壊地に隠れて、まだその姿を現さない

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宮之浦岳は望めないが
横に位置する永田岳は望める

ここからはイバラ漕ぎからは解放されるものの、クマザサとひどいぬかるみ帯が行く手を遮る。
特に、ぬかるみは悩ませる存在だ。 長距離を歩く場合は、靴をできるだけ濡らさないのがセオリーだ。 だが、このぬかるみでは、無償では行けそうもない。 重い荷物を担いで水溜りを飛び越えるのも辛い。

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進むごとに永田岳が見え隠れする

この道はさほど急登である訳でもなく、取り立てて通過に苦難な所でもないが、こういうジレンマで結構時間がかかる。 やがて、《坊主岩》という大岩の基部を巻いて、《平石》への急登となる。
《第二展望台》で望んだあの崩壊地だ。

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平岩から望む永田岳

《平岩》のガレ場の横に、ササクレ立った岩が直立する奇抜な姿の永田岳がそびえ立つ。
そして、この《平岩》のガレ場の上部に、柔和な仏の顔を現した《仏面岩》がレリーフのようにはめ込まれている。 この傾斜をイッキに登っていくと、巨大な《平石ノ岩屋》が乗っかっている上部の丘に出る。 岩屋というだけあって、巨大な岩の下はどうにか雨風を凌げそうだ。

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岩屋の上から望む
不可思議な色を奏でた永田岳

それよりも、この岩の上に立ってみよう。 目の前に広がるは、真に絶景。 豊かな節々を抱き、雄大な草原を頂点に突き上げる名峰・宮之浦岳が正面にそびえるのだ。 何と若々しく、力強い峰なのだろうか。 思わずうっとりしてしまう艶かしい姿を魅せている。

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特徴のある頂を魅せる
黒味岳が姿を現す

ここから、宮之浦岳と永田岳を分ける《焼野三叉路》まで30分の道程だ。 草原の風を味わいながら、ゆっくりと歩いていこう。 《焼野三叉路》では重い荷物をデポして、カメラだけの空身で永田岳 1886m を往復してこよう。

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永田岳は仏面岩などの奇怪な岩や
ヤクシマシャクナゲの花など
が魅られる楽しい山だ

永田岳へは、この分岐の右へ進路を取る。 草原越えて、足場が砂礫となった道を鞍部まで下っていく。 密かな大瀑布・《龍王ノ滝》を擁する《宮之浦川》の源頭を渡ると、いよいよ奇怪な岩々を頂上にもたげる永田岳に取り付いていく。

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右の横顔が不気味な仏面岩や
ザクの頭(ワテの見立てで)など
を見ながら屋久島第2の高峰へ

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不気味な横顔だった仏面岩が
仏のような柔和な顔に見えてくると
程なく頂上だ

取付付近で見上げた永田岳は垂直の岩屏風で取っ掛かりが全くないように見えるが、登ってみると案外簡単に頂上のササクレ立った頂上岩の下に出る。 この一枚岩は取っ掛かりが少なく上がるのには苦労するが、這い上がった岩の上は360°の大展望が広がる。

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永田岳の岩塔の上にて

うっすらと見える永田の街に、霧掛かった宮之浦岳の美しい姿と『ローソク岩』を中心とした永田岳の奇抜な岩々など、魅せられるモノ全て芸術である。

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永田岳より望む最高峰・宮之浦岳と
特徴ある岩塔を魅せる黒味岳

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永田岳と対峙する
宮之浦岳まては結構離れていて
それなりに時間がかかりそう

そよ風に吹かれながら心ゆくまで眺めを堪能したなら、荷物のデポってある《焼野三叉路》へ戻ろう。
だが。永田岳の往復は、眺めた感覚よりかなり時間を食うのである。 頂上でくつろぐ時間を含めて、2時間近くの時間を見ておいた方がいいだろう。

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最高峰の屋久・宮之浦岳へ

《焼野三叉路》に戻って荷物を回収したなら、いよいよ【名峰百選】のしんがりを締める名峰・宮之浦岳の頂上を目指すとしよう。

  ※ 続く行程は、次話の『第167話 宮之浦岳』にて


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