2022-02-07 (Mon)✎
『ネームトレイン』 第6回 はくたか
特急【はくたか】
在来線特急ではトップクラスの高速列車だった
※ ウィキペディア画像を拝借
特急【はくたか】 ・・ 北陸新幹線の長野~金沢延伸まで、福井・金沢及び和倉温泉~越後
湯沢で運転されていた特急列車(現在は北陸新幹線の主要駅停車
タイプの新幹線列車となっている)
【はくたか】は、JR西日本・北越急行及びJR東日本が福井・金沢及び和倉温泉~越後湯沢を、七尾線・北陸本線・信越本線・ほくほく線・上越線経由で運行していた特急列車である。
本当の特急【はくたか】は
東京と北陸を結んでいた頃の列車だろうね
※ ウィキペディア画像を拝借
特急【はくたか】は、大阪・上野~青森で運行していた【白鳥】の上野~直江津を分離し、新たに金沢~直江津を加えた上野~金沢(信越本線の長野経由)で1965年10月に運行を開始した列車である。
運行開始4年後の1969年10月のダイヤ改正で、上越線・長岡経由に変更して電車化されている。
1982年11月に上越新幹線が開業した事で一度は運行が廃止となったが、6年後の1988年に長岡で上越新幹線に接続し、長岡~金沢を速達する特急【かがやき】が運転を開始している。 その後、1997年3月22日に北越急行ほくほく線が開業した事に伴い、【かがやき】に代わり上越新幹線と越後湯沢で接続する事で、首都圏と北陸地方を連絡する列車として復活している。
末期には新型車両も投入されていた
※ ウィキペディア画像を拝借
2015年3月14日の北陸新幹線の長野~金沢開業に伴って、在来線特急の【はくたか】は開業前日である3月13日の運行を最後に廃止され、その名称は東京~金沢を運行する主要駅停車タイプの新幹線列車に引き継がれた。 また、【かがやき】は【はくたか】と同区間を走る速達タイプの列車として、約18年ぶりに復活している。
昔の特急は優等列車らしい
格式とオーラを備えていたね
※ ウィキペディア画像を拝借
列車名の由来は、立山の開山伝説(白鷹伝説)に登場する白い鷹『白鷹』が由来となっている。
なお、実際に『ハクタカ』という種のタカは存在しない。 北陸新幹線金沢開業時の列車名は公募によって決定され、【はくたか】は第1位であったとの事。
2014年3月15日時点の運行概況は次の通りであった。 定期列車は13往復が運転され、その内の1往復(下り5号・上り24号)は福井~越後湯沢、1往復(下り21号・上り6号)は和倉温泉~越後湯沢、それ以外の列車はすべて金沢~越後湯沢で運行していた。
東京駅から上越新幹線を利用し越後湯沢駅で乗り継ぐ事により、魚津~東京は最短2時間50分台(北陸3県の歴史上、初めて東京までの陸路が2時間台となる)、糸魚川~東京は最短2時間50分台、直江津~東京は最短2時間20分台、東京~富山は最短で3時間10分台、東京~金沢を最短3時間50分台(金沢~東京の上りは最短3時間40分台)で結んでいた。
在来線の頃は上越国境の山への
御用達列車だった特急【はくたか】
※ ウィキペディア画像を拝借
走行区間の大部分を北越急行ほくほく線(当時営業最高速度160 km/h)や北陸本線(最高速度130 km/h)が占める為、表定速度が100 km/hを超えるなど日本の特急列車の中ではトップクラスの速さであった。 なお、列車番号や号数は越後湯沢駅へ向かう列車が下りを表す奇数、逆方向が上りを表す偶数となっていた。 これは、【はくたか】がJR西日本主体の列車であり、北陸本線に合わせた為である。
現在は上述の通り、北陸新幹線の列車名として使用されている。 現在の新幹線【はくたか】の運行概況であるが、定期列車は東京~金沢で14往復、長野~金沢で1往復が運転されている。 この他、平日の早朝に上越妙高発長野行きの上り臨時列車が1本設定され、長野駅で東京行きの【かがやき】又は【あさま】と接続する。
廃止直前に運行された
489系ボンネット車両による
【リバイバルはくたか】号
※ ウィキペディア画像を拝借
《列車データ》
運行区間:福井・金沢及び、和倉温泉~越後湯沢(登場当時は上野発着だった)
261.4km(金沢~越後湯沢)
現在は北陸新幹線の主要駅停車タイプの列車となって、東京~金沢を運行している。
運行期間:1965年10月 1日 上野・大阪より直江津で併結の上で青森まで運転されていた特急【白鳥】
が上野~金沢が運転系統の分割でされ、同区間(信越本線経由)の
特急【はくたか】として1往復が運転開始。
当時はキハ82系を使用した気動車だった。
1979年 4月20日 2往復に増発。
1982年11月15日 上越新幹線開業に伴って上野~長岡が廃止され、残り区間は【北陸】
に統合されて、【はくたか】は一度廃止となる。
1997年 3月22日 北越急行ほくほく線の開業により、上越新幹線の越後湯沢に接続
する特急列車として、福井・金沢及び和倉温泉~越後湯沢で【はくたか】
が復活し、10往復の運転となる(最盛期は13往復)。
2015年 3月13日 北陸新幹線の長野~金沢開業に伴い、特急【はくたか】の廃止
列車名は東京~長野・金沢を運転する北陸新幹線の列車(主要駅停車
タイプ)に引き継がれ、車両は名古屋・米原~金沢間のエル特急
【しらさぎ】に転用されている。
停車駅:在来線特急時 福井・芦原温泉・加賀温泉・小松・金沢・(石動)・高岡・富山・(滑川)・
(魚津) ・(黒部)・(入善)・(糸魚川)・直江津・(十日町)・(六日町)・
越後湯沢
和倉温泉方面 〔金沢〕・羽咋・七尾・和倉温泉
※ (駅名)は一部列車の停車駅
北陸新幹線 東京・上野・大宮・高崎・長野・妙高高原(妙高高原~金沢 各停)
列車により大宮~妙高高原の上記記載以外の駅(安中榛名・軽井沢・佐久平・
上田・飯山に停車
所要時間:越後湯沢~金沢 最速2時間32分
越後湯沢~福井 下り3時間24分、上り 3時間37分
越後湯沢~和倉温泉 下り3時間38分、上り 3時間47分
使用車両:北越急行所有の681系2000番台・683系8000番台(スノーラビットエクスプレス)
及び、JR西日本が所有する681系0番台(ホワイトウイング)が使用されていた
北陸新幹線の金沢開業ならびにその列車名転用以降、使用車両であった681系・683系
は全て【しらさぎ】の運用となった。 また、北越急行所有の681系・683系は、JR
西日本に売却された。
上野発着だった国鉄時代は、ボンネットタイプの485系(信越本線用に改装された489系)
が使用されていた。 その後は681系の投入まで、485系の貫通タイプが使用されていた。
乗車経験:福井~越後湯沢運行時に、富山~越後湯沢で乗車経験アリ
撮影経験:ナシ
ワテが乗った北越急行開業当初は
【サンダーバード】と同じ車両で
【はくたか】との見分けが着かなかったよ
※ ウィキペディア画像を拝借
《乗車にまつわる思い出》
関西在住の者からすると、特急料金二重取りの上に乗り換えに要する時間を加えると、却って数分遅くなって「全くもって使えない」北陸シンカンセンであるが、長野シンカンセンの長野~金沢が延伸されるまでのシンカンセンは、関西在住のワテにとってはそれなりに使い道があった。
巻機山や越後三山の
登山拠点となる六日町駅
※ ウィキペディア画像を拝借
それは、谷川連峰や巻機山、越後三山など、上越国境の山々に向かう時の最も楽で安価な移動手段と成り得たからである。 それは、大阪より【サンダーバード】で富山に出て、富山で【はくたか】に乗り換えて越後湯沢まで出る事ができたのである。 この越後湯沢は、谷川連峰縦走の下山口である平標山登山口へのバスの起点であり、2つ先の六日町は巻機山と越後三山の登山拠点だったのである。
巻機山の登山口は100年以上
通して歩いた人がいないという
清水街道(国道291号)の車道終点だったりする
:
蓬峠の奥にある山(朝日岳)との間に
国道291号のサミット清水峠がある
巻機山の詳細図
それに、富山での乗り換えはあるものの、一つの路線である為に【サンダーバード】から【はくたか】への乗り換えは、今の北陸シンカンセンのように階段を使った大きな移動ではなく、最も楽な対面乗り換えであった。 停車する列車同士の自由席の位置もほぼ同じで、混乱なく乗り継ぎができたのである。
昔は当たり前だった土合駅の
谷川岳登山前の462段の階段上り
だが今は車で乗り付けた観光客が
面白半分に上り下りする駅となっていた
※ ウィキペディア画像を拝借
まぁ、谷川連峰は山旅放浪期に登ったので、お約束の登山前鍛錬の462段の階段駅・土合から行ったけど、放浪山旅より卒業してから登った巻機山は、会社勤めとなった事から山に費やす日程が週末の休み+有給の3日間に限定され、この3日間を有効活用するべく移動に要する時間も問われる事となったのである。
日程が限られていると
天候の急変で雪山となっても
降りねばならないしィ
でも、今のように家主業での副収入はなく、給料も安くて金も無く「金を使いたくない」という事で、東海道・上越新幹線周りは避けたかったのである。 まぁ、東海道・上越新幹線周りの所要時間は4時間半で、【サンダーバード】から【はくたか】の5時間半より1時間短いだけだったけど。 それでいて、値段は13000円とシンカンセンの2万円超えの差がデカ過ぎて選択の余地は無かったよ。
巻機山避難小屋
:
料金の差を気にしない者なら
金を惜しんで無料の山小屋や
テント泊などはしないハズ
正直言って、ほくほく線内のトンネル区間は、今の北陸シンカンセンなみの速度であったんでない? 列車の概要説明の為に参照したウィキペディアによると、今の技術を持ってしても、狭軌の在来線で時速160km/h運行が限界だったと記述してあったしィ。 シンカンセンでもトンネル内は減速される(恐らく時速200km/h程度に落ちる)だろうから、如何に時速160km/h運行がすごい事だという証左となろう。
越後湯沢駅の駅ナカにある
ぽんしゅ風呂『湯の沢』
※ 越後湯沢駅ビルのウェブサイトより
そして、越後湯沢は駅ナカ温泉もあるし、巻機山の登山拠点となる目的駅の六日町には『ほか弁』もあるし、コインランドリーもある・・と、旅の『三種の神器』が揃っていたのである。 なので社会復帰してからは、ヤマへマイカーで行く事はほとんどなくなったよ。 そして、車を使う旅も『自宅からマイカー』ではなく、『鉄道でアプローチして現地でレンタカー』となっていったよ。
更に言えば、時間や価格と照らし合わせて『高くて遅い』シンカンセンは、更に使わなくなっていったよ。 そして、休みの間だけという限られた旅の時間から『時間>>>価格』となって、山旅放浪期には禁断の乗り物だった飛行機にも手を出したよ。
北陸シンカンセン・・それは
ヤマで大雪が降って
いきなり冬山下山となった位に
最悪な状況である
でも、今の北陸シンカンセンは、関西に住む者にとっては最悪な延伸開業となったよ。 それは、【サンダーバード】が金沢止まりの北陸シンカンセン乗換となって、富山がアクセス不便な『遠い地』となってしまったのである。
富山といえば、剱岳・立山・黒部の山々、そしてアルペンルートの玄関口となる駅だ。 それが、【サンダーバード】と北陸シンカンセンの特急料金二重取りとなった挙句、乗り換えに要する時間を含めると、【サンダーバード】直通だった以前より数分遅くなってしまったのである。 しかも、自由席の移動だと、乗り換え先の列車で座れる保証もないのである。
時間がよりかかるのに料金が高くなる
関西に住む者にとっては望まざる
延伸開業だった北陸シンカンセン
※ ウィキペディア画像を拝借
要するに、この北陸シンカンセンの延伸開業という最悪で、鉄道で富山の山に行くという手法は全て潰えてしまったのである。 先行して急行【きたぐに】が廃止となって新潟が東北より遠くなってしまったというのに、更に北アのメインである剱・立山・黒部のアプローチの利便さえ奪われてしまったのである。
急行【きたぐに】の廃止と
北陸シンカンセンで
限りなく遠くなった立山・室堂
それは、富山の山に登るべく早朝に富山へ着く方法が、座席数が限られている阪急の夜行高速バスか、名古屋~富山のJR東海の夜行バス以外に無くなったのであるから。 そして、これらの夜行高速バスは予約が必要だという事だ。 あり丁寧に言うと、満席で予約が取れないとヤマの計画が潰れる事になるのである。
ヤマに行くのには不便になったけど
只見線から帰る時には
北陸シンカンセンで
少し早く帰れるようになったよ
下山後の帰りも、乗り継ぎの【サンダーバード】で座れないと、2時間半『立ちっ放し』となるのだ。
しかも、下山後で多少軽くなったと言えども、ヤマの装備20㎏のザック込みで。 急行【きたぐに】は予約不要で、身体がしんどければ寝台で寝て移動もできたのだ。 以前にバナー下で「旅と予約は相反するモノ」と記したが、予定通りに行かない事がほとんどのヤマ旅で予約優先の移動は極力避けたいのだから。
「ブラック企業に対抗するには
労働者が団結して交渉の席に着くなど
労働三権を行使するべき」だと
そして「労働交渉権を行使できる人材を
育成する教育を施すべき」だと
あまりのアホさ加減に
吹き出してしまったよ
だから裏付けもなく自爆確実な事を
繰り返して自滅していくんだろうね
労働者が団結して交渉の席を持った所で
相手(経営者)の方が10枚以上上手だよ
それに明らかな負け戦となるなら
必ず経営者側に寝返る『裏切者』が出てくるよ
もう「(裏切れば)オマエだけ
特別に給料上げてやる」の
ひと言で簡単に裏切るよ
それに後は「裏切者は信用できん」として
経営者側からも切られてお終いだね
そんなムダをする位なら自身の為に
仕事を辞めても自活できる
『裏付け』の構築を考え実践すべきだよ
仕事などクビにならない程度に
やっておけばいいのである
解雇権に関しては労働者の方が
やや有利なのだし
更に言えば責任逃れの技に長けた奴ほど
出世するのは当然としても
その処世術を貶した所で何の利得もない
他人の処世術を妬むなら
自身も上手く立ち回る術を持つべきだろう
自身も会社組織に疎まれぬように手を抜き
手を抜く事で空いた時間を
自身の為に使うべきだろうね
そして楽しみを持つ事だね
『食う・寝る・籠る』以外に
楽しめる事を持つ事が
状況を好転させる知恵を
生み出す原動力となるのだから
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