2021-12-08 (Wed)✎
『日本百景』 秋 第500回 仙ノ倉山 〔群馬県・新潟県〕
冠雪した仙ノ倉山の大草原
※ ウィキペディア画像を拝借
仙ノ倉山 せんのくらやま (上信越高原国立公園)
群馬県利根郡みなかみ町と新潟県南魚沼郡湯沢町にまたがる峰で、上信越高原国立公園に属している。
山容は荒々しい岩稜を魅せる連峰の盟主・谷川岳とは異なり、美しい高原の山容を魅せる。
標高は2,026mと、谷川連峰(清水峠~三国峠間)で唯一2000mを越える連峰最高峰であるが、優しく穏やかな容姿の為かあまり目立たぬ存在となっている。 山頂には二等三角点が置かれている。
山名の『セン』は沢や滝の事で、『クラ』は山の峰を指している。 これを合わせると『滝のある山』という意味となる。 仙ノ倉谷のスラブ地帯には西ゼン、東ゼン等と地名がつけられている。
また、古図に千倉山とも記載されている。
初夏に雪形が『三』の形に残る事から、麓(土樽)の集落では『三の字の頭』や『三の字山』などと呼ばれている。 麓では耕作の仕掛りをこの山に残る残雪の雪形を目安にしていて、「三ノ字で苗代」・「二ノ字で豆蒔き」・「一ノ字で田植え」と、残雪が1つずつ消えるのに従って耕作に仕掛かる時期を決めていた。
麓の三国村(現在は湯沢町)では、平標山から仙ノ倉山にかけての一連の山の総称を『大源太山』と呼び、麓に最も近い松手山(1614m)から東に登りつめた1880m付近が大源太の一ノ岳で、平標山は三ノ岳、仙ノ倉山が五ノ岳だったという。 地図に大源太山(1764m)とあるのは、本来、河内沢ノ頭あるいは渋沢ノ頭である。
上越国境稜線西側部分の詳細図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR越後湯沢駅より鉄道利用(0:30)→土合駅(1:30)→一ノ倉沢出合
《2日目》 一ノ倉沢出合(0:30)→巌剛新道入口(3:40)→肩ノ小屋分岐
(0:05)→谷川岳・トマの耳(0:15)→谷川岳・オキの耳(0:20)→肩ノ小屋
(2:00)→大障子避難小屋
《3日目》 大障子避難小屋(1:20)→万太郎山(2:30)→エビス大黒ノ頭(1:30)→仙ノ倉山
(0:50)→平標山(0:40)→平標山ノ家(1:40)→平標登山口よりバス
(0:40)→JR越後湯沢駅
※ 前回《2日目》『第499回 冠雪の谷川連峰』の続き
仙ノ倉山・平標山の頂上丘には
山上大草原が広がっている
《3日目》 国境稜線を伝って越後湯沢へ
稜線の他の小屋と比べればまとも・・とはいえ、やはり『ドラムカン』。 強い風が吹くと嫌な揺れが・・、みぞれが降ると甲高い嫌な音が・・。 ここで言いたい事は、どのような状況であれ、眠れる強い精神力!?が必要という事である。 冗談ぽく述べたが、眠れなければ明日しんどい思いをするのは自身の事である。 しっかり睡眠を取りたいモノだ。
さて、今日は行程時間が9時間近くと、かなりの長丁場だ。 また、想像以上にキツいアップダウンがあり、かなりの体力も必要だ。 もちろん、このアップダウンを縦走装備一式担いで乗り越えるのだから・・。 それを踏まえて歩いていこう。
長丁場であるという事を踏まえると、極力早くの出発を心掛けよう。 秋が深くなったこの時期の日の出は6時過ぎだ。 日の出と伴では、少々出発が遅すぎる。 空が明るくなり視界が利く5時半には避難小屋を出たいものである。
昨日の美しすぎる
夕焼け空が示唆した通りに
ミゾレ混じりの荒天だった
さて、ワテの訪れた時は、昨日の空からの予測通りみぞれ混じりの荒天であった。 防寒(特に手)をしっかりして出発しよう。 小屋を出ると、眼前にそびえる《大障子ノ頭》に向かって登っていく。
この登りはそれ程大した事はなく、むしろ起きがけで冷えている体を暖めるには丁度いい登りである。
だが、緩やかなのはここだけで、これを越えてなおかつある万太郎山の登りは、日頃の運動不足を嫌という程に思い知らされる急登となる。
昨日魅せられた万太郎山へは
結構な急登だったよ
荒天ゆえに何も見えぬままひたすら登ると、万太郎山 1954m の頂上に着く。 万太郎山は国境稜線のほぼ中央に位置し、谷川岳とも程よく離れているので、晴れていれば360°の絶景が見渡せる事だろう。
だが、残念な事に今日は白霧の世界で、立ち止まれば寒いだけなので早々に通過する。 なお、この頂より《土樽》へのエスケープルート『吾策新道』が分岐しているので、体調不良時の備えとして把握しておこう。
万太郎山からは両側にササが密生する長ったるい下りで、本日のように荒天しきり・・の時は少々ストレスが溜まる。 これを下りきるだけで30~40分はかかるであろう。 下りきると《毛渡乗越》という鞍部に出るが、その手前に《オジカ沢の頭》の避難小屋と全く同規格の『ドラムカン』もとい避難小屋が置かれている。
見た目はアレだが
中はスノコが敷いてあって
涼しくて快適だったよ
※ 夏の写真デス
ドラムカンの前は
ニッコウキスゲのお花畑だったよ
※ 夏の写真デス
この避難小屋は、地図表記では「’96年に建て替えられた」との事なので、これを目にすると「建て替えてこれか!?」という印象を強く抱いてしまう。 また、《オジカ沢の頭》のような高床式ではなく、どちらかというと『伝説のドラムカン』の一ノ倉避難小屋に近いかまぼこ型に切られたドラムカン小屋だが、泊まってみると案外快適だったよ。
ドラムカンから下方に続く
上越国境稜線を眺める
:
※ 荒天でロクに写真が撮れ
なかったので夏の写真おば・・
さて、このササ道を下りきった《毛渡乗越》からが、この稜線最大の登高となる。 狭いスペースにある《毛渡乗越》で『川古温泉』への下山路(このルートは長く徒渉点もあるので、エスケープルートには不向き)を分けて、《エビス大黒ノ頭》へ向けて直登気味に登っていく。
《毛渡乗越》が稜線上の最低点で標高は1568mであるから、実に320mのイッキ登りとなるのだ。
時には直登、時にはジグザクのつづら折りを交えての息も着かせぬ急登を、1時間以上耐えねばならない。
ワテは、谷川連峰は東面の峻険な谷以外は総じてなだらかな草原をイメージしていたので、この急登はイメージとのギャップでかなりキツく感じたのであるが・・。
また、《エビス大黒ノ頭》までは数度のコブがあり、このコブに近づくごとにあらぬ期待を抱いてしまうので、外れた時の精神的ダメージも大きいのである。 なお、この日は荒天で気づかなかったが、この稜線上の群馬県側は切り立った崖となっているので、縁に寄り過ぎぬように注意しよう。
やっとの事で登りついた《エビス大黒ノ頭》からも荒天ゆえに何も見えず、古びた道標の錆びた鉄柱を利用したベンチで、ひと息とため息を着くしかなかった。 ここも、晴れていれば絶景を見渡せるとの事なので、返す返す残念である。
見た目は可愛いドラムカンだが
中はスノコが腐っていて
ちっとも可愛くない
※ 夏の写真デス
さて、《エビス大黒ノ頭》からは、再び枯れササの覆う道となる。 これは《エビス大黒避難小屋》の建つ所で終わり(この小屋は、少しオシャレなドラムカンであった。 言うなれば、《大障子避難小屋》の小型劣化版といった所か・・、でも住環境は悪そう)、これより谷川連峰の最高峰・仙ノ倉山に向けての最後の急登となる。 標高差で約250m。 《エビス大黒ノ頭》への登りのような鋭さはないが、ヘタっているふくら脛にはかなりコタえる登りだ。
仙ノ倉山へは草付き
スレートのイッキ登り
※ 夏の写真デス
仙ノ倉岳の東面の登りは今までの岩稜とは打って変わって、草付きのストレート斜面をつづら折りで急登していく。 たぶんこれは、この斜面の方角がやや南に振れている為に完全な雪食を受けなかったからあろう。 坂の状況はどうあれ、キツい急登には変わりない。 ただ、唯一の救いは、この辺りから天候が急速に回復して青空も見られるようになった事である。
青空に突き上げる峰に向かってつめていくと、両側が白い柵で仕切られた頂上台地上に出る。
後はウイニングランの如く、白い柵に仕切られた『プレミアムロード』をつめると、谷川連峰の最高峰にして、唯一2000mを越える仙ノ倉山 2026m の頂上だ。
ここからは整備された
ハイキングルートとなるが
この悪天では誰もいなかった
仙ノ倉山の頂上は広く、また整備されていた。 おそらく、ここまでは一般のハイカーも多数やってくるのであろう。 頂上に着いた時は再び曇天となったので、《アリバイ写真》もそこそこに出発する。
だが、この仙ノ倉山も、晴れていれば連峰でもトップクラスの展望が広がるとの事である。
これを望めなかったのは、返す返す残念な事である。
さて、仙ノ倉山からは今までの状況から一変して、全ての通路に木道が敷かれたハイキングコースとなる。 そして、仙ノ倉山へ向かうハイカーのいでたちを見ると、縦走装備でデカいザックを背負ったワテは完全な場違いとなる。 仙ノ倉山から平標山の間は広い草原地帯となっていて、夏ならばお花畑が群生している事だろう。 この木道上で唯一気をつける事があるとしたなら、それは木道が濡れている、または氷が付着している事であろう。
空が晴れてきてハシャいでいると
真空空竹割りが炸裂して
目の裏に火花が飛んだよ
:
気をつけましょう
凍った木道の上
この上に足を乗せると、見事な位ハデに転倒する。 転んだ本人が言うのだから、他山の石として留意して頂きたい。 木道で尾根上の広い草原を突っ切って鞍部まで下ると、平標山への登り返しが始まる。
この登りは完全に整備された石段の道で、《エビス大黒ノ頭》や仙ノ倉山のキツい登りを顧みると、少し腹立たしくも感じる。 この石段をつめると平標山 1984m の頂上だ。
平標山から望む仙ノ倉山
:
これ以降は晴れてきて
写真が撮れたので夏の写真はここまで
平標山の頂上では再び青空が広がってきて、ようやく念願の山景色を頂の上から堪能する事ができた。
ただ心残りは、この平標山からは、仙ノ倉山に隠されて谷川岳の主脈が望めないという事であろうか。
だが、この頂からの眺めも捨てたものではない。 南方を望むと、三国峠へ向けてライトグリーンの大草原が、うねりとなって連なる絶景が望めるのである。
平標山から三国峠方向を望む
そして、その草原をめぐって一段づつ木道を下っていく高揚感は、この山の最大の魅力となろう。
遙か下の小高い台地に建つ《平標山ノ家》までの高原ロードを、カメラを片手にゆっくりと下っていこう。
国境稜線から「ヤッホー」
平標山からは歩きよい
木段が続くハイキングコースだ
荒天の仙ノ倉では見かけなかった
家族連れハイカーがいっぱいいたよ
絶景に思わず「ヤッホー」
下るにつれて
秋の気配が現れてくる
約40分一般のトレッキングハイカーに混じって下っていくと、《平標山ノ家》である。
山の展望はここで終わりなので、心ゆくまで素晴らしい山岳風景を楽しもう。
平標山ノ家から
平標山を見上げる
山の展望は平標山ノ家でお終い
:
今日の荒天をもたらしたミゾレ雲が
国境稜線に接するように湧きたっていた
後は、完全にハイキングコースとなった『平元新道』を下っていく。 次の魅せ場は、麓の紅葉だ。
山の麓は紅葉真っ盛りだった
美しく染まる木々の紅葉を楽しみながら、ゆっくりと下っていこう。 これを下りきると、《上信越自然歩道》となる林道に出る。 後は紅葉を愛でながら歩いていこう。
林道に並び立つ色着く木々を
愛でながら締める最高の山旅
紅葉は色着く木々だけでなく
床に映る影も魅せてくれる
やがて、舗装道路となって別荘地が見え出して、下界に近づいている印象が濃くなる。 そして、舗装道が国道と合流する所が、この山旅のゴールである《平標登山口》のバス停だ。 後は、バスに乗って上越新幹線の乗車駅であるJR越後湯沢駅に戻ればいい。 バスは1日8本あるので、15:45発のバスに乗る事ができればその日の内に帰る事ができる。
紅葉を愛でる事ができて
最後まで楽しめる山旅だったよ
こんな素晴らしい紅葉があるのに、せせこましくバスの時間に追われ事とはない。
カメラ片手にゆっくりと歩いていこう。
越後湯沢駅には『ぽんしゅ』を
配合した温泉施設がある
※ 越後湯沢駅ビルのウェブサイトより
なお、『山の後の温泉』は、越後湯沢の駅に『ぽんしゅ風呂』(湯に越後の銘酒が入っているらしい)があるので、その心配は無用だ。 日程に余裕があれば、湯の里・越後湯沢での湯治もいいだろう。
ガンダム・マクロスネタの続き6回目
前回はマクロスの続編に初代のキャラを
出してシナリオ展開ができない理由を述べたが
今回はそのマクロスの続編の
良し悪しを語っていこうかと
初めての続編である
『マクロスII LOVERS AGAIN』は
確か漫画雑誌も同時進行していて
これが設定がメチャクチャになる
原因となったと思われる
そしてTV放映はビデオで売り出したモノを
TV版にアレンジしたモノで
かなり違和感があったようであるが
キャラの資質は初代マクロスの
雰囲気を持っていたのが良かったよ
新たなる敵種族・マルドゥークが
ゼントラディーを歌巫女による
音声洗脳で戦闘に駆り出す設定で
歌の扱いも特定のアイドルで話を
引っ張らないいい設定だったと思う
ヒロインとなる歌巫女が音声洗脳ではなく
本当の愛を語る歌に目覚めて
いく立ち直りがキーワードの
ストーリ展開もよかったと思う
だが先に述べたようにもう1人のヒロインが
メルトランディのクオーターという
劇場版のストーリー設定と
TV版の洗脳される文化を持たないゼントラーディ
という設定がゴチャ混ぜだったよ
次のマクロスプラスはハッキリ言うと
よく解らん内容だった
それはバルキリーの開発における
テストパイロットの一騎打ちに
歌に失望したヒロインが絡むストーリーで
異星人の敵が攻めてくる事もなく
巨人族も出てこない
そして歌は人工知能のバーチャルアイドル
そのバーチャルアイドルを操作するのが
歌を捨てたヒロインという設定だそうだ
それでバーチャルアイドルが暴走し
ヒロインを飲み込んでしまうのを
助けるというオチだが
何故にバーチャルアイドルなのかが
語られないので最後まで意味不明であったよ
この頃日本では美少女アニメが
台頭(今も・・だが)していて
トレンディ要素の強いマクロスプラスは
前作の『LOVERS AGAIN』より下なんだって
でも海外ではバカ売れしたようである
:
まだ続くよ・・
思ったよりネタが続くなぁ
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