風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第160話  玉子石

よも”ヤマ”話  第160話  玉子石 〔新潟県・群馬県〕 '96・8
平ヶ岳 2141m、台倉山 1695m、下台倉山 1604m(3峰いずれも昨日の往路に引き続き登頂)

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大自然の悪戯か?
奇勝・玉子石

  玉子石 たまごいし (越後三山只見国定公園)
平ヶ岳の山頂の西にある支稜の丘には、大自然が創造した奇勝がある。 それがたまご石で、大きな石の土台の上に裾を絞られて、たまごが立った形となったが乗っているように鎮座している。

そしてその先には、大自然が創造した池塘湿原があり、この奇怪な形の岩・玉子石を更に神秘的なミステリアスな雰囲気を醸し出している。 だが、この極端に土台との接地面を絞られた岩は風化が激しく、地震などのアクシデントで落下する危険も取りざたされているとの事である。

そして、この玉子石を魅にいくには、平ヶ岳の山頂部へ片道6時間半の厳しいルートを登っていかねばならない。 そしてこれを日帰りでいくなら、帰りも5時間以上かかる事から、平ヶ岳山頂湿原の散策は諦めざるを得ないだろう。 または平ヶ岳のピークハントを優先して、この自然の造り出した神秘の眺めである玉子石を魅ずに去る事となるだろう。

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自然の営みを魅にいこう
都会での喧騒を忘れたくて
ヤマにやってきたのに
ヤマでも時間に追われる
なんて本末転倒だ

喧騒を忘れるべくヤマにやってきたのに、時間に追われ貴重な景観を断念せざるを得ないなんて、何ともったいない事だろう。 ここはテントを担いで、平ヶ岳山上のキャンプ指定地・平ヶ岳沢の源頭で夢の一夜を結び、翌朝にゆっくりと神秘の石の朝情景を味わおうではないか。



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平ヶ岳・鷹ノ巣登山ルート 行程詳細図

   行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 桧枝岐村・村落街より車(1:00)→鷹ノ巣・平ヶ岳登山口(2:20)→下台倉山 
     (1:00)→台倉清水(1:50)→姫ノ池(0:30)→平ヶ岳
     (0:20)→平ヶ岳沢源頭キャンプ指定地
《2日目》 平ヶ岳沢源頭キャンプ指定地(0:30)→たまご石(0:45)→姫ノ池
     (1:30)→台倉清水(0:50)→下台倉山(1:40)→鷹ノ巣・平ヶ岳登山口より車
     (2:00)→小出町市街
  ※ 前話『第159話 平ヶ岳』の続き

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大自然は時に幾何学では解せない
奇跡を創造する悪戯をしたりする

 《2日目》 “たまご石”を経て下山
平ヶ岳にやってきたなら、是非とも見ておきたいものがある。 それは、大自然の悪戯『たまご石』である。 だが、日帰りの行程で、登るだけでも6時間以上かかるこの山を往復するとなれば、頂上を踏むだけでタイムオーバーとなり、この大自然の悪戯を魅る事は叶わないだろう。

無理をすれば、より事故の確率が高くなる下りで時間に追われて駆け下る事を余儀なくされたり、下りで日が暮れて空が暗くなってしまった中の崖下りを強いられるのである。 これでは、楽しい山行が台無しだ。

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ヤマでも下界と同じく
時間に追われるなんて勿体ない!
山上湿原で一夜を結ぶ
贅沢な山旅をしようではないか

従って、ここは幕営装備を担いで山上大湿原のキャンプ地で一夜の夢を結んで、翌日の朝の平ヶ岳の絶景を心置きなく楽しむようにしたいものである。 それでは、最も美しい景観を魅せる朝に、大自然の悪戯に魅せられに行こう。

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昇る朝の光で魅せられる
大自然が創造した奇跡の絶景へ

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逆光モロで写真は
暗くなっちまったけど
感動の絶景だったよ


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平ヶ岳沢源頭の雪渓をつめると
奇勝・玉子石への木道が続いている

『玉子石』へは、キャンプ場から平ヶ岳沢源頭の雪渓を登り、その上の朽ちかけた木道を歩いていく。
池塘やハイマツが生い茂る中に設置された木道を30分程行くと、俗世界とかけ離れた不思議な光景が目に入ってくるだろう。 それは、『たまご石』とその下方に散らばる池塘群だ。

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朝の光に照らされる
頂上丘を見ながら歩いていくと

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この大自然の神秘は前にある
池塘群で更にミステリアスに

大きな土台の上に、坊主の頭のような見事な『たまご』が乗っかっている。 何とも奇妙な光景だ。
そして、その背後を飾る宝石のように蒼い輝きを放つ池塘群。 言葉には表せぬ魔訶不思議な空間が眼前にある。 本当に、何とも奇妙な光景だ。 大自然が一枚の大岩をその力によって悪戯したのだ。 

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「どうしてできたたまご石」
の看板以外は触れないようにしよう
風化が激しくちょっとした事で
崩れ落ちるかもしれないので

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この日はやや雲が多く
光の射し具合は今イチだった

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この奇跡の絶景をいつまでも

これを見ていると、時など忘れてつっ立っていたくなる。 それゆえに、あまりじっと眺めるのは良くないのかもしれない。 時には周囲にそびえる山々に目をそらさないと、『パラレルワールド』に引き込まれそうだから・・。 この何だか解からぬ魔訶不思議な光景を満喫したなら、帰路に着こう。 

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玉子石から戻って
下山の支度を終えたなら
もう一度平ヶ岳の山上湿原に
立ち寄るのもいいだろう

下りは往路を忠実に下っていくのだが、12kmの長丁場であり、しかも《前坂》は痩せ尾根の急下降となるので十分な注意が必要だ。 落ち着いて、慎重に下っていこう。 その前に時間にも余裕がある事だし、もう一度平ヶ岳山頂の大湿原を散策するのもいいだろう。

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平ヶ岳の頂上丘から望む
雲が晴れる平ヶ岳沢源頭の雪渓

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盆も過ぎて周りに咲く花は
林道を始めとした
秋口の花となっていた

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山上湿原から心残りのないよう
遠く果てなき山なみを望む

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奥只見の山々

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山では希少種の
タカネスミレを見つけた

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山上に漂う池塘
これよりこの池塘も短い秋を挟んで
深い雪の中で静かに眠るのだろうね

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山上湿原の池塘周囲に咲いていた
ハクサンコザクラ

時間に余裕があれば、往路時に見つけられなかった貴重な花などを目にする事ができるかもしれない。
下りは登りでキツかった分、そっくりそのままの「タダ下り」だ。 また、前坂の旧火口の前までは樹林帯中のぬかるみの道となる。

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こんな急坂を駆け下ったなら
事故らずとも必ず足を挫くよ

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日帰りでは下りの途中で
燧ヶ岳に漂う雲を見る余裕もない
空しい山行となるよ

日帰りで急いでこのぬかるみを歩くと転んで泥まみれとなる確率も高いし、前坂の下りは痩せた岩稜の下りもあるので、暮れゆく中を日没の時間に追われて駆け下るのは滑落事故を誘発する元だっていう事を前話から説いているのである。

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下山の途中で見つけた秋

また下山の後、マイカーで小出方面に抜けるのだが、国道352号線は《奥只見湖》に沿った山斜面につけられている為に道幅が細くかなりのグネグネ道なので、小出に着くまで気が抜けない。 それを日没後の夜間に運転するのも事故を引き起こす可能性が高いのである。 この長大ルートの山を日帰りで行くリスクは、こういう所にも絡んでいるのだ。

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金で楽を求めてチョンボルートに入る
大概の初心者は山のルールを知ろうとしない
だから湿原帯に足を踏み入れたり
ペットの連れ込みで山の動植物にダメージを与え
自然を破壊する危惧が増大するのだ

だが、登山初心者の為に山荘組合が開削したチョンボルートなどは使いたくない。 金を余分に払って、平ヶ岳の自然破壊に加担したくはないのだ。 片道3時間で登れるチョンボルートは、ヤマを知らぬ初心者登山者によりルートが荒らされていると聞く。 そして荒らされる度に更に開削して、簡易コンクリートの石段など人工的な登山道に造り変えられていくのだろう。

現に、チョンボルートの登山口までの道は、マイクロバスが通行できるほどの道に整備されているらしい。 道が整備されるって事は、それ相応の山域開拓を必要とするのだから。


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ガンダム・マクロスネタの続き・・
ガンダムでサイコの力を持たないキャラは
『オールドタイプ』として簡単にやられる

それも『オールドタイプ』が
サイコたる『ニュータイプ』を
迫害した描写がほとんどなく
よく解らぬ内に宇宙世紀を操る
支配層として悪者化される設定だ

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この設定を翌々考えると力を持たない
『オールドタイプ』のワテは
ガンダムの世界では意味なく死ぬ存在か
サイコの『ニュータイプ』を否定して
すぐにヤラれるモブでしかない訳だ

そんな事を考えると(普通は考えないが)
人類を「能力のあるなし」で
新旧タイプに振り分けて対立させる
ガンダムの設定は好きになれないのである

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その点マクロスの敵は人類と同じ遺伝子の
創造主に操られたゼントラーディという巨人族で
襲い掛かるから『敵』であるが
「個々の兵士は憎むべき存在ではない」
という設定は見事だと思う

また巨大な敵・ゼントラディーが
すぐにでも潰せるマクロスを潰さずに
様子を伺う攻撃を繰り返す
「文化を恐れる」という設定も見事だ

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ただ残念な事は世間的に認められて
またあのような戦争作品に理解があり
しっかりしたアニメ作品を
作る事ができたサンライズに比べ

片やアニメ制作が本業ではない
広告代理店のビックウエストは
予算も製作時間も追われ
その上スポンサーの意向次第で
常に打ち切りの危機に瀕していたのだ

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だからマクロスは作品の質が一定せず
ハズレの回だと惨たらしい程の
作画崩壊でキャラが別人に変わったり
動画がとろけてアニメが崩壊してたよ
・・まだまだ続く







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