2011-09-22 (Thu)✎
名峰次選の山々 第34回 『135 越後中ノ岳』 新潟県
越後山系(越後三山只見国定公園) 2085m コース難度 ★★★ 体力度 ★★★
夕空に染まる“越後一郎”・中ノ岳
今回は前回登った越後駒ヶ岳から、稜線を伝って越後山塊の最高峰・越後中ノ岳への山旅を御紹介しよう。
なお、1つの山塊の稜線往復行程だと手軽そうに思われがちだが、アップダウンや未伐採地帯のブッシュ漕ぎなど、結構体力のいるルートとなっている。
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 小出町市街より車(1:10)→奥只見湖・銀山平経由で枝折峠登山口(2:20)→小倉山
(2:00)→駒ノ小屋・小屋より越後駒ヶ岳へは往復40分
《2日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(3:30)→中ノ岳(3:30)→越後駒ヶ岳
《1日目》 小出町市街より車(1:10)→奥只見湖・銀山平経由で枝折峠登山口(2:20)→小倉山
(2:00)→駒ノ小屋・小屋より越後駒ヶ岳へは往復40分
《2日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(3:30)→中ノ岳(3:30)→越後駒ヶ岳
(0:15)→駒ノ小屋
《3日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(0:15)→駒ノ小屋(1:30)→小倉山
《3日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(0:15)→駒ノ小屋(1:30)→小倉山
(2:00)→枝折峠より車(1:10)→奥只見湖・銀山平経由で小出町市街
※ 『名峰次選 第33回 越後駒ヶ岳』《1日目》からの続き
朝の光に照らされた
越後の山なみのプロムナード
《2日目》 駒ノ小屋から中ノ岳を往復
朝、目覚めたなら、小屋前の広場に立ってみよう。 好天ならば、素晴らしい日の出を望む事ができるだろう。 染まりゆく空、シルエット美しき名峰の峰々、黄金色に輝く雲海、光を浴びてほのかに染まる越後駒ヶ岳と中ノ岳。 気がつけば、夢中となってシャッターを切っている事だろう。
朝、目覚めたなら、小屋前の広場に立ってみよう。 好天ならば、素晴らしい日の出を望む事ができるだろう。 染まりゆく空、シルエット美しき名峰の峰々、黄金色に輝く雲海、光を浴びてほのかに染まる越後駒ヶ岳と中ノ岳。 気がつけば、夢中となってシャッターを切っている事だろう。
夜明け空に染まる稜線
さて、素晴らしい朝日のシーンをとらえたなら、朝日に輝くあの山、中ノ岳へ向かって歩いていこう。
中ノ岳へ向かって歩いていこう。 中ノ岳への縦走路は、越後駒への道より通行者が格段に減るので、道の状況は今までと比べ物にならぬ程に荒れている。 従って、指呼の先にそびえる中ノ岳なれど、ブッシュ漕ぎなど一筋縄ではいかない道程が待ち受けている。
中ノ岳へ向かって歩いていこう。 中ノ岳への縦走路は、越後駒への道より通行者が格段に減るので、道の状況は今までと比べ物にならぬ程に荒れている。 従って、指呼の先にそびえる中ノ岳なれど、ブッシュ漕ぎなど一筋縄ではいかない道程が待ち受けている。
中ノ岳へ続く縦走路
只見川の源流を望む
これより250mの大下りだ。 足がガクガクする程の下りは今は良くてもきっちりと蓄積され、帰りには“疲れている上での急登”となって逆襲してくるのである。
これを下りきったなら、ハイマツが茂る《天狗平》という所に出る。 ここは“平”といっても平坦ではなく、単に駒ヶ岳~中ノ岳の最低鞍部に過ぎないのである。 ここから望む駒ヶ岳は、《北沢源頭》が鋭く突き上げた迫力ある姿を示している。 これより中ノ岳に向かって登り返していくのであるが、ササの生い茂る潅木帯となっているので、帰りの日照りのキツさは尋常ではない。
また道も、《駒ノ小屋》の管理人がササを刈り取って道を通してくれているのだが、あくまでもササを刈り取っているだけなので、ササが道を埋めて滑りやすくなっている。 状況としては、“2歩踏ん張れば1歩滑って後退”といった所であろうか。 それに、越後駒~中ノ岳の縦走路には地図上に現れないコブ峰が実に4つもあり、全て150m以上の高度差を持っている。 歩いてみた感想であるが、中ノ岳への道程は《枝折峠》~越後駒ヶ岳の登りよりも格段にキツイのである。
イワイチョウ
暑すぎて花も萎れがちだった
さて、2つ目のコブを越えるとついに管理人によるササ刈りが途切れてしまって、ササのブッシュ地帯に突入する。 当然、このブッシュは漕いで行かねばならない。 そして、足場は《檜廊下》と呼ばれる檜の根が絡み合った黒土層となり、上はブッシュ・下は絡み合った檜の根っこが行く手を阻む。
このような状況ゆえ、2つ目のコブ峰から4つ目のコブ峰まで行くのに裕に1時間半はかかる。
だが、4つ目のコブ峰に立っても、まだ終わりではない。 これを下って、ようやく中ノ岳の本峰に取り付くことができるのだ。 その上、最後の登りは標高差250mの大登り。 駒ヶ岳から点呼の間に見えた中ノ岳まで実にアップダウン4回、登り850m・下り770mと、1日の行程に十分な“オーダー”であったのだ。
だが、4つ目のコブ峰に立っても、まだ終わりではない。 これを下って、ようやく中ノ岳の本峰に取り付くことができるのだ。 その上、最後の登りは標高差250mの大登り。 駒ヶ岳から点呼の間に見えた中ノ岳まで実にアップダウン4回、登り850m・下り770mと、1日の行程に十分な“オーダー”であったのだ。
これで、前述で述べた感想どころではなく、本当にキツい行程だということが証明できたと思う。
中ノ岳避難小屋と越後駒ヶ岳を望む
中ノ岳の登りは三段の段丘状となっていて、三つめの段丘を登りきると《中ノ岳避難小屋》が見えてくる。
この避難小屋であるが、建付けは立派だが水はなく、宿泊には水の持参が必要となる。 もちろん、駒ヶ岳からの稜線上には一切の水はない。 あるのは、《駒ノ小屋》前の水場だけである。
中ノ岳頂上にて
本日の行程の折り返し点・中ノ岳 2085メートル の頂上は、小屋からほんの2~3分である。
小屋でクールダウンした後にいってみよう。 頂上からの展望はやはり駒ヶ岳が雄々しく、最も目を魅く山容を示している。 また、八海山が駒ヶ岳の頂上より近く、稜線の嶮しさをはっきり捉える事ができる。
小屋でクールダウンした後にいってみよう。 頂上からの展望はやはり駒ヶ岳が雄々しく、最も目を魅く山容を示している。 また、八海山が駒ヶ岳の頂上より近く、稜線の嶮しさをはっきり捉える事ができる。
八海山と越後平野
なお、縦走して《六日町》方面に抜けるのであれば、《十字峡》経由で《しゃくなげ湖》に下るルートと、《祓川》を経て八海山への三山完全縦走ルートの二つが山頂より分岐している。
帰りは往路を戻るが、たぶん日差しがピークの時間帯となっているだろう。 従って、“照り焼きの中のアップダウン4発”は覚悟せねばならない。 体がデキ上がっていたワテでさえ、帰りはヘバって3時間半かかったのだ。 疲れた足では、4時間超を見越しても決してオーバーではない。
これをこなしてイッキに下る事も時間的には可能であるが、このまま下ってしまうと最も美味しい夕景や朝景を見送る事になるのだ。 それゆえ、今日の行程は《駒ノ小屋》泊としたのであるが。
《駒ノ小屋》に昼過ぎに戻ったなら、昼寝でもして疲れを取ってから、夕日・・そして明日朝の夜明けのシーンをゲットしよう。
奥日光の山々から昇る御来光
《3日目》 駒ノ小屋より下山
下山道は、《1日目》で登ってきた往路を忠実に下っていくだけである。 3時間半もあれば下山できるであろう。 また、道も憶えているだろうから心配はいらない。 朝起きて、素晴らしい日の出のシーンを眺めた後、駒ヶ岳に登って“しばしの別れ”を告げてから下山するのもいいだろう。
下山道は、《1日目》で登ってきた往路を忠実に下っていくだけである。 3時間半もあれば下山できるであろう。 また、道も憶えているだろうから心配はいらない。 朝起きて、素晴らしい日の出のシーンを眺めた後、駒ヶ岳に登って“しばしの別れ”を告げてから下山するのもいいだろう。
湧き立つ朝もやが感動を呼ぶ
至仏山
至仏山
かぎろいに染まる
奥日光の山々
ひときわ目立つ
二ッ角を魅せる燧ケ岳
朝の光に染まる
中ノ岳へのモルゲンロード
いずれにしても、間違いなく午前中には下山を終える事ができるだろう。 なお、《枝折峠》からの国道352号線は、午前中は《銀山平》方面への一方通行となっているので、帰りは《銀山平》経由で帰るようにしたい。
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No title * by 風来梨
yamaさん、こんばんは。
十字峡からのルートは、コースタイム6時間の長丁場ですね。
標高差も結構ありそうで・・。 八海山から見ましたけど、かなりキツそうです。 あと、中ノ岳の避難小屋は水がないので御注意下さい
中ノ岳の記事・・楽しみにしております。
それと、知らず知らずにトラックバックが不可になっていたようです。 申し訳ありません。元のトラックバック可に戻しておきましたので、宜しければ・・。
十字峡からのルートは、コースタイム6時間の長丁場ですね。
標高差も結構ありそうで・・。 八海山から見ましたけど、かなりキツそうです。 あと、中ノ岳の避難小屋は水がないので御注意下さい
中ノ岳の記事・・楽しみにしております。
それと、知らず知らずにトラックバックが不可になっていたようです。 申し訳ありません。元のトラックバック可に戻しておきましたので、宜しければ・・。
素晴らしい展望ですね~
ナイス!
TBさせていただこうと思いましたが、TB欄がありません