風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第157話  至仏山

よも”ヤマ”話   第157話   至仏山  〔群馬県〕  '96・8
小至仏山 2162m、至仏山 2228m【名峰百選 63峰目】

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朝の尾瀬ヶ原と
朝もやにけむる至仏山


  至仏山 しぶつさん (尾瀬国立公園)
群馬県の北東部、みなかみ町と片品村との境界に位置する標高2,228.1mの山である。 二等三角点『至仏山』が設置されている。 尾瀬国立公園に属している。 仏教に関わるよう山名であるが仏教には関係なく、ムジナッ沢の別名『渋ッ沢』に由来するとの事。 山体は太平洋側と日本海側の分水嶺となるが、県境ではなく群馬県内に位置する。 尾瀬ヶ原の西端に位置し、東の燧ヶ岳と共に尾瀬を代表する峰である。

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至仏山は花の宝庫だ

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ヤマが秋色を呈し始めると
紫の花が主役となる

至仏山は、オゼソウ・ホソバヒナウスユキソウ・タカネバラ等の高山植物が有名で、尾瀬ヶ原一帯を眼下に見下ろす事ができる。 山体が蛇紋岩でできている為、特殊な蛇紋岩植物と呼ばれる植物群が生育する事が知られている。 同様に蛇紋岩植物が多い花の山として、北海道のアポイ岳や岩手県の早池峰山などがある。

周囲にそびえる平ヶ岳と同様に利根川と只見川の源流付近に位置する分水嶺であり、元々アプローチの困難な山であったが、鳩待峠などへの車道の開通により、容易に登れる山の一つになった。 但し、山自身日本海側と太平洋側との風の通り道となっている為に、しばしば天候が悪化し、安易な登山に因る遭難が後を絶たない。

また、植生保護の為、登山が可能となるのは7月1日前後の山開き以降となる。 その他、山ノ鼻から直接登るルートも解禁されたようだが、滑りやすい急登続きの上に、花の群落地もなくただシンドイだけなのであまりお勧めはしない。

山頂からは、北東に尾瀬ヶ原、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、北に平ヶ岳、越後駒ヶ岳、中ノ岳、八海山、南西に谷川岳、浅間山、南に武尊山、赤城山、南東に日光白根山、男体山が、条件が良ければ武尊山越しに富士山が望める。



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燧・尾瀬・至仏 周遊ルート 行程詳細図

  行程表           駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 会津高原駅より車(1:40)→尾瀬・御池(1:40)→熊沢田代(1:45)→燧ヶ岳・柴安嵓
     (2:40)→下田代十字路より尾瀬ヶ原を散策しながら山ノ鼻へ・所要3~4時間
      ※ 寄り道せずに行くと山ノ鼻まで所要1:40程であるが、尾瀬ヶ原の全域を
        網羅して歩くと半日かかる
《2日目》 山ノ鼻(1:10)→鳩待峠(2:30)→至仏山(1:50)→鳩待峠(1:00)→山ノ鼻
       山ノ鼻より東電小屋のある尾瀬ヶ原の北側散策路を通る・所要2~3時間 →下田代十字路
      ※ 寄り道せずに行くと下田代十字路まで往路と同じく所要1:40程
     
《3日目》 下田代十字路(0:30)→元湯山荘(0:50)→三条ノ滝(0:40)→燧裏林道分岐
     (1:40)→上田代(0:30)→尾瀬・御池より車(1:40)→会津高原駅
  ※ 前話『第156話 燧ヶ岳』からの続き

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天使のハシゴが架かる
山なみを望んで

 《2日目》 至仏山を往復して鳩待峠へ
山に登るには、早朝出発は絶対条件だ。 その為にも、ここはテント幕営が望ましい。 《山ノ鼻》の山荘と称した『民宿』や『旅館』は、一般客・・しかも家族連れが多いので、早朝の出発はし辛い・・というかムリっぽいであろうから。 

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電柱や簡易舗装された階段は
見なかった事にして
これから展開するお花畑の
期待を胸に登っていくとしよう

《山ノ鼻》から《鳩待峠》へは階段状の木道を登っていくが、周囲の光景には幻滅させられる。
何と電柱があって、高圧電線が架かっているではないか。 昨日の《尾瀬ヶ原》を味わった目には、腹立たしくも映る『モノ』である。 《尾瀬ヶ原》にそびえる至仏山の優雅な姿を『魅』とするなら、これは『非』そのものだ。 

『尾瀬』の負の部分を垣間見た感じである。 この電柱ゆえ、《鳩待峠》までの道にワテは何の感慨も湧かなかった。 実際、沢沿いの樹林帯を歩いていくだけなので、これといって目を引くものもないけど。
まぁ、見るべきモノが何もないので、足早に《鳩待峠》へ登り着く事ができるだろう。 要するに《鳩待峠》までは、まだ俗界を抜け出してはいないのだ。 この山旅の《2日目》は、《鳩待峠》から始まると考えてもらっても差し障りはないだろう。

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山ノ鼻の旅館街から鳩待峠までは
未だ下界を抜け切れてない
と解するべきだろうね
※『尾瀬の観光ガイド』より

さて、日中ならばスニーカー履きの観光ハイカーがタムロし、ソフトクリームが売られ、ビアサーバまである下界の光景が展開する《鳩待峠》の広場奥にある登山口をくぐると、ササに覆われた緩やかな傾斜の道が続いているのが見える。

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オヤマ沢湿原に出ると
至仏山が角を出すが如く
チョコっと魅えてくる

所々、急傾斜となるこの道を登りつめると、1886.9mのピークをかすめるように通り抜け、その頂から広がる湿原の中を歩いていく。 この湿原には、タテヤマリンドウやイワオトギリなどの背丈の低い可憐な花が咲き競っている。

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タテヤマリンドウ
立山の氷河がこの美しい
花模様を創り得たのだろうか

この小湿原を抜けて更に15分程登ると、至仏山の湧き水・《オヤマ沢》の清水を口にする事ができるだろう。 この《オヤマ沢》の湧き水はコース唯一の水場なので、水筒への水の補給は必須だろう。

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花名不詳
ランの一種か?
それともハクサンイチゲ?

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この水場より少しばかり登ると、展望が開けて正面に笠ヶ岳 2058メートル や上州武尊山 2158メートル などが望める。 再び《オヤマ田代》なる湿原を通り、『湯ノ小屋温泉』からの登路と合わさって前方に小至仏山の岩稜がそびえるガレ場に出る。

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尾瀬ヶ原から魅た容姿からは
予想外にゴツゴツした岩場を通る

一度このガレ場を急下降して、ゴツゴツした小至仏山への“岩登り”に至る。 所々、補助ロープをつけている箇所もあるので、足元には注意したい。

至仏山に咲く花
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眩い黄色を魅せるウサギギク

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美しくも毒を持つ花
ハクサンイチゲ

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花びらが5枚はバラ科のミヤマキンバイ
ちなみに6枚はキンポウゲ科の
シナノキンバイ

なお、この辺りは、『花の至仏山』の中でも一番のお花畑だ。 オゼソウ・アズマギク・チングルマ・ハクサンイチゲ・イワカガミなど、色とりどりの花々が咲き乱れるのだ。 

至仏山に咲く花・その2
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もうすぐ花びらが落ちて実となり
花名の通り「チゴクルマ」となるチングルマ

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美しい花模様を魅せる
タテヤマリンドウ

小至仏山の岩稜を登りつめると、ハイマツ越しに至仏山の頂が望まれる。 麓の《尾瀬ヶ原》から見た優雅な姿とは違って、ゴツゴツした岩尾根を集めてドーム状を成していかつい感じである。 小至仏山からは見た目通り、ゴツゴツした岩の転がるガレ場をトラバース気味に登っていく。 至仏山の手前に立つ岩の門をくぐり抜け、ひと登りすると至仏山の山頂である。 

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この世の七不思議・・
登山に徹底的に不向きなこの肥満体が
『奇跡の体力』のホルダーだった時の体型だ
格言・・「過ぎたる脂肪は力なり!」

山頂からは、《尾瀬ヶ原》の広がりとその背後にそびえる燧ヶ岳のおりなす素晴らしき眺めを望む事ができる。 また、四方遮るものはなく、平ヶ岳 2141m や越後三山・会津駒ケ岳 2133m など名峰目白押しだ。

至仏山からの展望
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ぢ・つ・わ・・
至仏山山頂で臨んだ山を記した
メモを紛失したので山名判んない

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利根川の源流域が入ってるので
これはたぶん奥利根方向で
山なみは上州武尊だと思う

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恐らく平ヶ岳か景鶴山の方向かと

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至仏山の岩稜が入っているので
背後に薄っすらと写った山が平ヶ岳かと
平ヶ岳は次に登るからいいか
(次の山行がどこかバラしちまったぜ)

山頂にある山なみの挿絵入りコンパス盤で、山の名前と方位を確かめながら望むと、より一層楽しめる。 展望を十分に堪能したなら、往路を戻る事にしよう。

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唯一山名が確認できたのは
至仏山の展望での代名詞の
尾瀬ヶ原と燧ヶ岳のみだったりする
全般的に雲が多く今イチ

往路を《山ノ鼻》まで戻ると、一般の登山客なら少し早いが旅館街である《山ノ鼻》で宿泊する事と思うが、『山旅放浪』でムダ金を使えない身分だったワテ。 そのクセが染みついて、『奇跡の体力』を失ってヘタレまくった今でもムリヤリテントを担ぎ、冬季の北海道の旅でも金を惜しんで、車寝は元より無人駅で氷点下駅寝もするロクデナシなタワケのワテ。

だから、この日は燧ヶ岳側の《下田代十字》まで前日と同じく強行突破したけど、その様子は次話『第158話 尾瀬ヶ原』で書き記そうかと。 次は、尾瀬ヶ原に咲く湿性の花を中心に語ろうかと。


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選挙が近づいてどこの政党であろうが
あらゆる候補者が選挙カーの
スピーカー音量を最大にして
『コロナ(武漢ウイルス)対策』をガナっている

でも『コロナ対策』の第一歩は
「今回の感染爆発を引き起こした原因は
東京五輪である」とその罪を断罪し
徹底的に組織立って隠蔽していた
『東京五輪の闇』を追及する事でしょうが!

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追及をしていくと参加した外人共が
五輪組織委員会の要請を無視して
開催期間中に自由気ままに街に出歩き
日夜酒盛り乱交パーティをしていたという
開催推進派がひた隠す隠蔽事実が明るみとなり

隠蔽事実が公に暴露されたなら
開催推進派の「開催すれば感染爆発に至る」
という認識も持っていながら
国民の命を度外視して開催を強行した事が
あからさまになるだろう

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そうなると東京五輪参加の外人共から
日本人が感染して感染爆発に至ったという
東京五輪から感染爆発に至った
メカニズムもあからさまになるだろう

それは日本人のワクチン接種率が
10%台だったのにムリヤリ開催した事が
東京五輪開催の前後1か月の3ヶ月間で
感染者数150万人・死者15000人の
最悪の結果をもたらした事実と共に判明するだろう

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「なぜ感染爆発に至ったか?」の原因が
『東京五輪の開催』だと暴き出されて
「二度とこういった失態を繰り返さない」
とする事が感染対策の第一歩でしょうが!





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