風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第156話  燧ヶ岳

よも”ヤマ”話   第156話   燧ヶ岳  〔福島県〕  '96・8
燧ヶ岳・俎嵓 2346m、燧ヶ岳・柴安嵓 2356m【名峰百選 62峰目】

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平ヶ岳の登山路から望む燧ヶ岳
ここからの燧ヶ岳が最もカッケーよ

  燧ヶ岳 ひうちがたけ (尾瀬国立公園)
福島県会津地方南西部にある火山で、山頂は南会津郡檜枝岐村に位置し、山域一帯は尾瀬国立公園に指定されている。 日光火山群の一峰で最高点の標高は2356mと福島県の最高峰であり、また北海道を含む東北地方以北でも最高峰で、日本でこの峰の以北にこれ以上高い山はない。 しかし、東北の山というよりは尾瀬のシンボル的な山で、南東の山麓には尾瀬沼が水を湛え、尾瀬ヶ原と対峙してそびえる至仏山とともに尾瀬を代表する山でもある。

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山頂にある5つのピークを望むには
尾瀬ヶ原の竜宮辺りがいいだろう

山頂は、最高峰(西峰)である柴安嵓(しばやすぐら)2356m 、二等三角点『燧岳』の置かれた爼嵓(まないたぐら)2346m 、ミノブチ岳 2220m 、赤ナグレ岳 2249m 、御池(みいけ)2280m の5つのピークが並ぶ。 山は円錐形で輝石安山岩からなり、尾瀬ヶ原からは左から柴安嵓・御池岳・赤ナグレ岳が見え、尾瀬沼からは左から柴安嵓・俎嵓の2つのピークがそそり立って望める。

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尾瀬の成り立ちに
燧ヶ岳が大きく関わっている

わが国最大の高層湿原である尾瀬の成立には、この燧ヶ岳という火山が大きく関わっている。 
それは、只見川がこの燧ヶ岳の火山活動によって堰止められ、尾瀬が出現したと考えられているからである。 『ひうち』の名は「火打ち」で、火山に由来していると思われる。 一説には、会津駒ヶ岳側から望むと『火打ちばさみ』の雪形が見られる事からともいわれる。

『尾瀬のシンボル』というだけあって、その展望の主役は尾瀬ヶ原と尾瀬沼である。 また、尾瀬ヶ原を挟んで対峙するもう1つのシンボルである至仏岳の姿も美しい。 展望は尾瀬沼・尾瀬ヶ原・至仏山を中心として、日光連山の最高峰である白根山をはじめ、金精山、温泉ヶ岳、男体山などの峰々、また那須連峰・上信越の山々・越後三山・会越の山々から飯豊連峰まで、関東と東北の山がずらりと並び圧巻である。

山頂付近の火口ガレ場地帯にはコマクサの花が咲くが、植生している株が極端に少なく、現在は一般の立ち入りが禁止されている。



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燧・尾瀬・至仏 周遊ルート 行程詳細図

  行程表           駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 会津高原駅より車(1:40)→尾瀬・御池(1:40)→熊沢田代(1:45)→燧ヶ岳・柴安嵓
     (2:40)→下田代十字路より尾瀬ヶ原を散策しながら山ノ鼻へ・所要3~4時間
      ※ 寄り道せずに行くと山ノ鼻まで所要1:40程であるが、尾瀬ヶ原の全域を
        網羅して歩くと半日かかる
《2日目》 山ノ鼻(1:10)→鳩待峠(2:30)→至仏山(1:50)→鳩待峠(1:00)→山ノ鼻
       山ノ鼻より東電小屋のある尾瀬ヶ原の北側散策路を通る・所要2~3時間 →下田代十字路
      ※ 寄り道せずに行くと下田代十字路まで往路と同じく所要1:40程
     
《3日目》 下田代十字路(0:30)→元湯山荘(0:50)→三条ノ滝(0:40)→燧裏林道分岐
     (1:40)→上田代(0:30)→尾瀬・御池より車(1:40)→会津高原駅

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我が国を代表するパラダイス
燧・尾瀬・至仏へ

 《1日目》 尾瀬・御池口より燧ケ岳へ
今回の行程は、東北最高峰の燧ヶ岳に登って《尾瀬ヶ原》を探勝し、至仏山も制して三条ノ滝にも立ち寄るという、欲張り過ぎたモノである。 燧ヶ岳に登るなら、日程を1日増やして下山先で尾瀬ヶ原の入口にあたる下田代十字で宿泊して、翌日にゆっくりと尾瀬ヶ原を散策しながら山ノ鼻に向かうのが一般的である。 このように尾瀬ヶ原の向こうに対峙した至仏山も同時に攻めるなら、通常では山中で4泊は必要だろう。

だが、当時のワテは『奇跡の体力』のホルダーであり、またテント泊とはいえ『山旅放浪』中のプーなので、「テント代といえども金も惜しい」という事で、イッキに山ノ鼻までいく事にしたのである。
もちろん、至仏山からの帰りも、至仏山を登ったその日のうちに尾瀬ヶ原突破で、日程を2日も端折っているのである。 まぁ、尾瀬ヶ原や尾瀬沼は一度訪れた事があるので、いくぶん気も楽であるしィ。

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現在は一般車乗り入れ禁止で
シャトルバス乗り継ぎとなっている
尾瀬・御池の登山口
当時は後ろのホテルなんか
無かったよな・・たぶん
※ 桧枝岐村のウェブサイトより

さて。燧ヶ岳への登りだが、燧ヶ岳には5本の登頂ルートがあって《尾瀬・御池口》より登っていくのが体力的に最も楽であろう。 但し、《尾瀬沼》は、一日余分に取らないと訪れる事はできないが・・。
朝早くの登山開始は、登山の鉄則だ。 楽で登山者の多いこの山でも、この鉄則には従おう。 
従って、《尾瀬・御池》には、前日にアプローチしておくべきであろう。

さて、空がピンク色に染まったなら出発しよう。 尾瀬・御池の駐車場奥にある登山口からしばらく砂利道を歩くと、《三条ノ滝》と燧ケ岳の分岐に出る。 『燧ケ岳へ→』の指示に従って、この分岐を左に入っていく。 なお、直進方向に延びる《三条ノ滝》への道は、帰りに歩いてくる道である。

道はぬかるみの混じった岩コロの道で、上部から泥水がチョロチョロと流れ落ちて登り辛い。 
たぶん、この上の湿地帯より流れ落ちているのであろう。 ここは、靴底に水がしみ込むのを覚悟でひたすら登っていく。 

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朝の広沢田代
美しい田代を見ながら登る
燧ケ岳への絶好の登山コースだ

約50分の登りで樹林帯を抜け出て、見晴らしの良い湿原に出る。 ここは《広沢田代》という湿原で、小規模ながらも多くの池塘をめぐらし、ニッコウキスゲ・イワイチョウ・キンコウカなどの花が咲いていて小気味良い。 周囲の眺めも、日光連山の山なみが朝日に輝き美しいシルエットを魅せている。
この素晴らしい眺めの中、ザックを下ろして写真を撮るのも乙である。 

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湿原の王妃・コオニユリ

但し、湿原の中は木道が敷設されているので、踏み外したりせぬように心掛けたい。 ひと休みしたなら、再び頂上を目指して登っていこう。 木道が尽きると《広沢田代》を抜け出して、再び樹林帯の泥混じりの登り坂となる。 靴に水がしみ込んで歩きにくいが、この上に広がる素晴らしき眺めを味わう為の試練として、ひたすら辛抱して登っていこう。 この樹林帯のぬかるみ道も、約50分で抜け出る事ができるだろう。 

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サワギキョウ
日の光を浴びて
紫色をより魅せていた

この樹林帯を抜け出ると、またもや素晴らしい湿原に出る。 もちろん、眺めもすごぶる良くなる。
ここは《熊沢田代》と呼ばれる湿原で、先程の《広沢田代》よりも起伏があり、湿原全体を見渡すのに都合がいい。 そして、この《熊沢田代》の『売り』は、何といっても前にそびえ立つ燧ヶ岳の眺めであろう。 

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熊沢田代より望む燧ヶ岳
2つの池塘が
いいアクセントになっている

この湿原のシンボルである2つの大きな池塘をアクセントに、すらりと美しい三角錐の容姿でそびえ立つ燧ヶ岳、そして起伏に富んだこの湿原の地形がカメラアングルに花を添えてくれる。 また、池塘の周りをワタスゲ・キンコウカ・ミズギボシなどの湿性植物が咲いていて、雰囲気も上々だ。 この素晴らしき眺めを味わいながら進んでいこう。 道は《熊沢田代》のシンボル・2つの大きな池塘まで、その起伏に富んだ地形に沿って緩やかに下っていく。 

この2つの大きな池塘から先は、燧ヶ岳に向かって一直線に急登していく。 《熊沢田代》から、右に大きくカーブを描いて燧ヶ岳の尾根筋に取り付く。 樹林帯を急登で抜け出して、燧ケ岳の北東に延びる沢筋の中を登っていく。 この沢筋には遅くまで雪渓が残っていて、雪渓の急登となる。

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三角点が置かれた燧ヶ岳・俎嵓

雪渓を乗り越えても粘土質の岩礫帯の急坂が続き、ややキツイ“最後の試練”を乗り越えると、360°絶景の眺めの待つ燧ケ岳・爼嵓(まないたぐら) 2346メートル の山頂だ。

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奥日光・帝釈山が深い山容を魅せる

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尾瀬の代名詞・尾瀬沼の背後に
北関東の山々が勢ぞろい

先程の通り《尾瀬ヶ原》や《尾瀬沼》・・、そして平ヶ岳・至仏山・男体山・奥白根山・磐梯山など、名峰目白押しの360°の絶景が広がるのである。 なお、この爼嵓は三角点があり、地図上では燧ケ岳の山頂となっている。 この素晴らしい景色の中でひと息着いたなら、最高峰の柴安嵓にいってみよう。
爼嵓から一度下って登り返す事15分で、燧ケ岳の最高点・柴安嵓 2356メートル に登り着く。 

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尾瀬の・・そして東北以北の
最高峰・燧ヶ岳にて
まるまると太って病的に健康体ですねぇ
これで『奇跡の体力』のホルダー
だったのだから真に奇跡だわ

最高峰の柴安嵓も、爼嵓に負けず劣らずの素晴らしい眺めが広がる。 そして、《尾瀬ヶ原》と至仏山・平ヶ岳がより一層広がって見える。 平ヶ岳は山裾の急峻さに比べ、丘のように丸くなだらかな山頂部分を持つ特徴ある山で、山好きならばきっと「あの山に登ってみたい」という望みを抱く事だろう。

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東北で最も高い頂から
東北の名だたる名峰を望む

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やっぱり展望のイチ押しは
尾瀬ヶ原のライトグリーンと
優雅な姿を魅せる至仏山だな

最高峰からの素晴らしき眺めを満喫したなら、眼下に広がる《尾瀬ヶ原》に向けて下っていこう。
山頂からは、ガレにガレた岩礫帯を下っていく。 燧ヶ岳自体が岩礫の積み重ねでできているようなものなので、このようなガレ道は当然といえば当然だろう。 浮石が多いので、岩を踏み外しての転倒や落石に注意しながら下っていく。

しばらく下っていくと、樹林帯に突入して《尾瀬ヶ原》は見えなくなる。 ここからは、鬱蒼とした樹林帯の中を延々と下っていく。 下りの苦手な人ならば、音を上げたくなる程のダダ下りだ。
約2時間下って、ツガやブナなどの樹林の間から《尾瀬ヶ原》のライトグリーンの草原が見え隠れするようになると、《尾瀬ヶ原・下田代十字》は近い。 

だが、《尾瀬ヶ原》が見え隠れし始めてからも、30分は歩かねばならない。 長い下りの後に、この30分はかなり応えるのである。 やがて、木道となって《尾瀬沼》との分岐を分けて、《尾瀬ヶ原》の東端にあたる《下田代十字》に出る。

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下田代十字(見晴)の
山荘と称した旅館群
アイスクリームは元より
ビアサーバもあるしィ
テレビ付の個室もあるらしい
※ ウィキペディア画像を拝借

《下田代十字》は《山ノ鼻》と並ぶ《尾瀬ヶ原》の中心地で、別館も含めて十数件の民宿(もはや『山荘』とは呼べないのでは)が建ち並んでいる。 自然保護を声高々に叫ぶにしては、それと逆行する眺めである。

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尾瀬ヶ原の草原と
優雅な姿で鎮座する至仏山
下田代十字の旅館街を抜け出ると
『尾瀬』の情景が再び目の前に広がる

一般的な山行計画ならこの日の『ゴール』となるのが、この《下田代十字》だろう。 だが、『山旅放浪』でプーのワテは、テント代も惜しんで尾瀬ヶ原の『一点突破』を試みたのである。 まぁ、『奇跡の体力』のホルダーだったからこそできる芸当なんだけど・・ね。

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燧ヶ岳を登り終えた後なら
いい天気でも尾瀬ヶ原で撮った写真は
午後のピーカン逆光で黒潰れとなる

だから、《尾瀬ヶ原》の散策は、やや飛ばし気味となってしまった。 尾瀬ヶ原を歩いた午後は、総じて逆光で『黒潰れ写真』しか撮れなかったし・・ね。

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池塘に浮かぶ不可思議な島・浮島など
尾瀬ヶ原の眺望は次話以降にて

なお、《尾瀬ヶ原》の散策の様子は、この山行の《2日目》と《3日目》に改めて記す事にしよう。

  ※ 続きは、次話の『第157話 至仏山』にて


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超広角レンズで撮った写真に現れる歪み
その歪みには相対性理論に基づく法則があり
映像の周辺部で特に四隅に発生し
歪む向きは全て外側に弧を描くように発生する

なぜならこの歪みの正体はレンズによって
円で捉えた画像を写真という
二次元の平面に写し込んだ為に
周辺部が円に転換できずに現れたモノである

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先程も述べたようにこの歪みは
円周魚眼(フイルムあるいは
フォーマットに円で写り込む)レンズ
で撮った原版を紙焼きして四角形化する以外に
歪みが四隅以外に映像として出る事はない

そして例え円周魚眼であっても
映像の中央部は歪まず円の弧に当たる
四隅になる程に歪みがキツくなるし
当然歪む向きも外側と一定である

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その歪みをムリヤリ直線化する
モードがあるらしいと
前回のバナー下で記したが
このモードであろうと写った線を
個別に選ぶのは当然不可能である

また望遠レンズやズームレンズで
歪んで見えて写り込むのは
コレと別の歪みてある「ひずみ」である
「ゆがみ」も「ひずみ」も文字では
同じく「歪み」と書くのであるが

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望遠レンズでの歪みの正体は
「ひずみ」でその特徴は四隅以外にも
中央部など画像のどこにでも現れ


歪んで見える方向も広角レンズでの
「樽型に外側に歪む」という法則はなく
直線が波打って写り込んだりする

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でもそれは「ゆがみ」ではなく
「ひずみ」によって滲んで
写り込んだモノである
だから円の虚数である歪みのような法則はなく
上下左右あらゆる方向に歪んで見えるのだ








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