2021-10-13 (Wed)✎
『日本百景』 秋 第493回 唐松岳・虹 〔長野県・富山県〕
素晴らしい虹の
ゲートをくぐって唐松の頂へ
唐松岳 からまつたけ (中部山岳国立公園)
飛騨山脈(北アルプス)の後立山連峰にある長野県北安曇郡白馬村と富山県黒部市にまたがる標高2,695.9 mの峰である。 剱岳・立山・鹿島槍ヶ岳と並び、日本では数少ない氷河の現存する山である。
日本で93番目に高い山で、唐松岳北側の峻険な岩峰は『不帰ノ嶮』と呼ばれ、後立山連峰を縦走する上での難所として知られている。
山域の大部分は中部山岳国立公園内にあり、1964年に『八方尾根高山植物帯』が長野県によって天然記念物の指定を受けている。 また、1999年には八方尾根にある『鎌池湿原』が、白馬村によって天然記念物の指定を受けている。
昔から山名が不明瞭で、「錫杖岳」など複数の名称で呼ばれていたが、これらの山名が間違いなく唐松岳の事の確証はない。 信濃国側の絵図や文献ではこの山名は確認されておらず、『唐松岳』という山名の由来も不詳である。
不帰ノ嶮の背後には
後立山の標高№2・白馬鑓ヶ岳が
後立山連峰と八方尾根から欅平に至る黒部川ルートの十字路にあたる場所にあり、夕日になると剱岳・立山連山の美しい景色が楽しめる。 北には鑓ヶ岳・杓子岳・白馬岳の白馬三山、南には白岳・五竜岳などが連なる。
右に落ちていく尾根が八方尾根
東へ伸びる尾根は八方尾根と呼ばれ、唐松岳の山頂から東南東方向に主稜線が延びている。
八方尾根上には『八方池』と八方山がある。 八方アルペンラインの黒菱平駅周辺には、鎌池と鎌池湿原がある。 一方、富山県側の西麓は黒部峡谷の奥地になっており、祖母谷温泉を経て南西には立山連峰の剱岳が対峙している。
不帰ノ嶮に虹がかかった
北側の主稜線は東西の両側で侵食により険しいやせ尾根となっていて、『不帰ノ嶮』(かえらずのけん)と呼ばれている。 不帰ノ嶮の岩峰群は、北からⅠ峰・Ⅱ峰・Ⅲ峰からなり、Ⅱ峰は北峰と南峰の双耳峰で、北峰の北稜は特に険しい。 Ⅲ峰はA・B・Cの小ピークからなる。 天狗ノ頭と不帰嶮との鞍部は『不帰キレット』と呼ばれていて、白馬岳と唐松岳との間で最も標高が低い地点である。
また、2019年に唐松沢雪渓が氷河である事が確認され、日本国内で確認された氷河としては7カ所目となった。 唐松岳は北アルプスでは剱岳・立山・鹿島槍ヶ岳と並んで、氷河が存在する4つ目の山となった。
八方尾根登山ルート 詳細図
行程記録 ヘタレたので通常より所要時間を要したけど何か?
《1日目》 JR白馬駅よりバス(0:05)→八方尾根ゴンドラリフト山麓駅
《1日目》 JR白馬駅よりバス(0:05)→八方尾根ゴンドラリフト山麓駅
※ ゴンドラ・リフト2回乗継で所要25分→八方池山荘(リフト頂上駅すぐそば)
《2日目》 八方池山荘(1:00)→八方池(1:20)→丸山ケルン(1:20)→唐松岳頂上山荘
《3日目》 唐松岳頂上山荘より唐松岳往復・所要40分
唐松岳頂上山荘(2:15)→八方池(0:50)→八方池山荘(リフト頂上駅すぐそば)
リフト頂上駅よりリフト・ゴンドラ2回乗継(0:25)→八方尾根ゴンドラリフト山麓駅
山麓駅よりバス(0:05)→JR白馬駅
注 トイレはゴンドラ・リフトの乗り場・各山荘・第二ケルン前にアリ
駐車場はゴンドラ山麓駅周辺に有料駐車場多数あり
水場は下で汲んでくるか、山荘で分てもらう(宿泊者以外有料)
※ 前回『492回 八方尾根』の続き
唐松岳とブロッケン
《3日目》 唐松岳・虹と下山
昨日あれだけ降って空に水がなくなったのだろうか? 朝から絶好の晴れ間が広がったのである。
日の出時に合わせた小屋出発時は、ガスに撒かれた『白霧の世界』で『今日も天気はダメか』と思わせられたが、「取り敢えず雨は上がった事だし、唐松岳だけでも踏んで帰ろう」と気を取り直して登っていく。
日が昇ると
急速にガスが霧算して
だが、日が昇って空が暖められると「ワァ~」と声を出すほどに急速に、そしてダイナミックにガスが晴れて青空が広がったのである。 そして、昨日の大雨と深夜の霧で地表に大量の水蒸気を含んだのが、素晴らしい虹のゲートが頂上へ登っていくワテを出迎えてくれた。
空が急速に晴れて
声を上げたくなるような
素晴らしい虹が掛かった
こんなに素晴らしい朝は、『スーパーオチャメ』の救助日以来、健常な身体でなら'19年・秋の剱の仙人池以来だよ。
剱・仙人新道から望む秋の裏剱
:
ヤマでいい天気で
健常な身体だったのは
2年近くぶりだったりする
それまでは豪雨と呼ばれるような豪雨やいきなり降り出した雪(この雪で『スーパーオチャメ』ったりする)など、悪天・荒天続きだったしィ。 ついでに、身体も『残念』が発見されるなど身体の不調が続く不幸続きで、自身の『天中殺』を感じたよ。
朝日に染まる不帰ノ嶮
小屋に荷物をデポっての空身な事もあり、いくら絶好調の『オチャメゲッター』だったとはいえ、唐松岳への登路自体はここで『オチャメ』ったら「ヤマ・・ヤメますか」レベルの何もない登りで、書く事は特段何もない。
前日の嵐が誘う絶景
数日続いた豪雨が誘った
奇跡の情景
ヤマの幻・・ ブロッケン
:
頂上でブロッケンは
ハッキリといくらでも望めたが
背景が真っ白なガスで
面白みに欠けるので撮らなかったよ
奇跡の虹はいつまでも
空にかかっていた
なので、素晴らしい虹と頂上で撮った写真を掲載しまくって、この記事を締めくくろう。
なぜなら、下山に取り掛かると途端に雨雲が頭上を覆って、丸山ケルン辺りから再び本降りの雨となったのだから。
唐松岳発・岩峰のオブジェ
後立山の電気抵抗と評される
連峰随一の難所・不帰ノ嶮
昔はあの峻嶮を
難なく越える事ができたんだよな
不帰キレットから
ガスが湧きたって
:
これからどんなアートを
魅せてくれるのだろう
八方尾根が延びる東方は
深い谷を刻んでいた
湧きたつ霧が岩のオブジェを
神秘な情景に変えて
頂上でも
奇跡の虹が掛かっていた
だから、帰りも『八方池』はダメでしてた。 でも、この虹の写真で、この山行で目論んだ写真界の最底辺『写真床レベルC』からの脱出にリーチをかける事ができた・・かな!?←「偶然のラッキーで昇格リーチなど甘いわ! このタワケ!」というすすら笑いが聞こえるのは気のせいか!?
『写真床レベルC』からの脱出に
リーチをかける事ができた・・かな!?
なお、この雨は八方尾根ゴンドラの乗継駅まで続き、ペアリフトはアゲインストに吹き付ける雨でスプ濡れとなりながらも、必死にリフト椅子から落ちそうになる(テント一式の20㎏を両手で前に抱えてペアリフトに乗るのは結構『地獄の特訓』だったりする)のを堪えるヘタレなワテがいた。 なお、ゴンドラで下った下界は、薄日射す蒸し暑い空模様だったよ。
若い頃にはできた事が
歳食ったら身体が動かなくなって
できなくなってくる
だから若い頃は他人に甘える
なんて事はほとんどなかったな
まぁ・・これは人それぞれだけど
でも『施し』をもらえるなら「喜んで」だったし
甘える必要のない若い時に
『施し』を受けて優遇され
歳食うと煙たがられて追い払われるよね
セミリタイヤ関連のブログさんを
見てると皆この兆候を感じるよ
だが世間は逆で
歳食って身体が思うように動かなくなると
他人に何かしてもらいたいとの
甘えが出てくるのだろうね
でも無視されて「オレは仕事ができるのに
解ってくれない」とグチをこぼす
それは若い頃に甘やかされたまま
だったから歳食ってからの耐性が
身に着いてないみたいだね
でもワテの幼い頃は「よくグレなかったな」
というほど家族がバラバラで
幼いころから他人に甘える機会が
ほとんどなく放任・放置そのままで
生活関連はほとんど自分でやらねばならなかった
だから親の愛情とかは一切無縁で
情操教育も受けた憶えもないので
家族とか家庭に憧れなんて持った事がない
けれど歳食っての耐性とセミリタイヤを望む方々が
甘えて嘆くだけの「歳食ってから対処法」は解るよ
それは甘えて嘆くだけでは一向に状況が
変わらない事を理解するべきだね
そして自分の能力への過信は捨てるべきだね
「オレは実力があるのに」と言っても周りはオッサンの
いう事など誰も聞いてはくれないし反って煙たがられるよ
- 関連記事
スポンサーサイト