風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第492回  秋雨の八方尾根

『日本百景』 秋  第492回  秋雨の八方尾根 〔長野県〕

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『後立山連峰を映す水鏡』の
絶景を掲載するハズだったけど
「タダの水溜まり」になっちまったよ

  八方尾根 はっぽうおね (中部山岳国立公園)
最も手軽に後立山連峰の稜線に立てるルートが、この八方尾根を通る登山ルートであろう。
それは、徒歩でも行けるほ程に駅にほど近い所にオールシーズン運行のゴンドラリフトがあり、ゴンドラリフトとべアリフトを乗り継げは、苦も無く標高1830mまで上げてくれるからだ。 また、ペアリフトの頂上乗り場のすくそばに八方池山荘が建っていて、天候の急変時も対応が可能だ。

登山ルートもぬかるみの生じる草付きには木道が敷かれ、登山コースもハイキングやトレッキング向けに整備されるなど「至せり尽くせり」である。 何故にここまで初心者向けに整備されているかというと、リフト頂上から徒歩約1時間ほどで、『後立山連峰を映す水鏡』の絶景を魅せる《八方池》があるからである。

この《八方池》までなら、手ぶらな成りでもトレッキングシューズさえ履いていれば容易に訪れる事ができ、手軽に『後立山連峰を映す水鏡』の絶景を魅る事ができるのである。 また、天候の急変時にも、リフト頂上乗り場のすぐそばに建つ八方池山荘があって 容易に降雨から逃れる事ができるのである。

また、《八方池》を越えて後立山の稜線に立つルートも、登山道整備が成されていて所要3~4時間で稜線上に立つ事ができる最短かつ初心者向けルートとなっている。



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八方尾根登山ルート 詳細図

   行程記録   ヘタレたので通常より所要時間を要したけど何か?
《1日目》 JR白馬駅よりバス(0:05)→八方尾根ゴンドラリフト山麓駅
      ※ ゴンドラ・リフト2回乗継で所要25分→八方池山荘(リフト頂上駅すぐそば)
《2日目》 八方池山荘(1:00)→八方池(1:20)→丸山ケルン(1:20)→唐松岳頂上山荘
《3日目》 唐松岳頂上山荘より唐松岳往復・所要40分
       唐松岳頂上山荘(2:15)→八方池(0:50)→八方池山荘(リフト頂上駅すぐそば)
       リフト頂上駅よりリフト・ゴンドラ2回乗継(0:25)→八方尾根ゴンドラリフト山麓駅
      山麓駅よりバス(0:05)→JR白馬駅
  注 トイレはゴンドラ・リフトの乗り場・各山荘・第二ケルン前にアリ
    駐車場はゴンドラ山麓駅周辺に有料駐車場多数あり
    水場は下で汲んでくるか、山荘で分てもらう(宿泊者以外有料)

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始めてのルートを使って
秋色の後立山稜線へ

 《1日目》 雨で計画が狂ってゴンドラ・リフトで上がっただけ
歳食ってのヘタレ+東京五輪の開催で感染爆発となった『武漢ウイルス』災禍の為に、ただでさえヤマが遠のいていたのに、夏の盆休みも休み期間となると狙ったようにやってくる台風でますます遠のいて、「コレはヤバい」と思って企画したのがこの山行だった。

もちろん計画では、山行日は秋晴れの絶好の『山日和』で、《八方池》で『後立山連峰を映す水鏡』の絶景をフイルムに収めて、八方尾根ルート初踏破(体力在りし頃は『初心者ルート』として無視していたので初めて通ります・ハイ)&八方池の写真で『写真床レベルB』昇格ついでに、秋の紅葉満喫の贅沢な山旅である。

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約20年近く前の
『奇跡の体力』在りし時に撮った
朝日に染まる五竜岳
天気が良ければ最底辺な写真の
ウデでも撮れる事の証明だな

それに加えて、唐松岳から南下して約20年近くぶりに五竜岳に登り、遠見尾根から下るゴージャスな行程計画を立てていた。 鹿島槍~八峰キレット~五竜岳の縦走計画が、3年越しの先延ばしとなっているにも関わらず・・である。 もちろん、全てテント泊である。

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鹿島槍~五竜の再度縦走は
3年越しで計画するも
台風などに阻まれて未だに未達成
この時も台風崩れの暴風雨で
鹿島槍で断念して折り返し

だが、白馬駅を降りてバスに乗ってゴンドラリフトの山麓駅に着いた途端に、このバラ色に脳ミソが膿んだ計画が今日の白馬地方の空模様と同じ様になってきたよ。 そう・・、思いっきり黒くて雨水を含んでそうなドス雲で覆われ出したのである。

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苦もなく標高1830mまで
上げてくれる八方尾根ゴンドラリフト
でもゴンドラの中は狭くて窮屈
※『八方アルペンライン』より

でも、ここまで来て後戻りはしたくないので、ゴンドラリフトに乗り込む。 ゴンドラリフトとペアリフトを2回乗り継いで、リフト頂上に着いたのは15時頃。 予定では第二ケルンにある公衆便所前にテントビバークして、翌早朝に《八方池》水鏡の絶景をフイルムに収めて、「物言い」ナシに『写真床レベルB』昇格・・、つまり写真撮影技量の最底辺からの脱出を目論んでいた訳なのですね。

だが、ゴンドラからリフトに乗り換える中継点に着いた頃から雨が降り出し、2つ目のリフトに乗り換える頃に雨粒が大きくなって、もう20年以上使っていて(モノ持ちいいなぁ・・ワテ)防水機能皆無となったゴアテックスのカッパ(でも持っている服で最も高い2万円→最近買い替えたのは更に高く3万円!)がズブ濡れ状態になってきた。

そして、リフト頂上駅に着いた途端、雷を伴った豪雨となったよ。 山麓駅で「大雨警報が発令された為に運行一時見合わせ」の処置が取られる位の・・。 これで、当初に立てた脳ミソバラ色計画の約7割が潰えたし、本年度も最底辺『写真床レベルC』(『C』は最下位・広島カープの『C』じゃないよ)残留確定となっちまったよ。

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リアト乗り場の斜め向かいに
建つ八方池山荘
冒頭で「天候急変でも逃げ込める」と
記したのは自分自身が逃げ込んだから
※『アルプス登山ルートガイド』より

だが、冒頭で記した通り、リフト山頂駅の斜め向かいに八方池山荘があって、冒頭の記載通りに八方池山荘に避難する。 これで、テント一式担いで(リフトに乗って)きたのに山荘泊まりとなってしまったよ。 明日も降水確率70%と、ほぼ晴天は絶望的な予報だった。



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紅葉はボチボチ色着いていたが・・

  《2日目》 初踏破ルートは雨だった
翌朝、一抹の期待通じず、朝から結構な雨だった。 でも、「この降りなら行けるかな・・」(本音・・ここまで来た電車賃とゴンドラリフト+山荘宿泊費の元を取らねば!)という事で出発。

山荘より斜めに登って尾根上に出ると、草付きとなって木道が敷かれていたよ。 雨の木道はズル滑りして、転ぶと強烈に痛いので(元来転びやすいワテは「とっても」レベルで)嫌なモノだが、幸い木道を歩いている最中は雨が小やみとなったよ。 それにこの木道は上りと下りに分けられていて、しかもトレッキングハイカー向けに滑り止めの木片がついた『最新式木道』だったしィ。

約700mの木道を歩き終えると広い砂利道となり、当初ビバーク地(ビバークしたら金要らんのでビバークしたかった←『放浪山旅』の習性が抜けなくて・・ね)に目論んでいた公衆便所(水洗和式)前に差しかかる。 昨日は大雨だったというのに、追随するハイカーは結構いたな。

この講習便所を過ぎてすぐに、明らかにハイカー向けに建てられた巨大人工石塔の『第二ケルン』に出る。 天気が良ければ「後立山の山なみをバックに1枚」となるのだろうが、天気が悪ければ「タダの巨大人工石塔」でしかなく、何の感慨も湧かないしィ。

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『後立山を映す水鏡』の絶景が
魅れるのは『池ルート』だけれど
天気が悪けりゃタダの池

『第二ケルン』を越えるとその縮小版のような『八方ケルン』を越えて、『丘ルート』と『池ルート』の分岐に出る。 一応『丘ルート』が直登で突っ切る短絡ルートなのだが、直登といっても池の周囲を囲む20m程高い土手上に上がって抜けるだけで、『池コース』を通っても大した短絡にはならないようである。 なので、ここは『池ルート』を取って《八方池》を周遊しよう。

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期待の池は「タダの水溜まり」な
『残念』で本年度も最底辺の
『写真床レベルC』残留決定!

だが、天気の悪い《八方池》は『残念』でしかなく、せっかく紅葉の色づいているのに『タダの水溜まり』の域を出なかったよ。 《八方池》を越えて『丘ルート』と合流すると、ドス黒い雲に覆われた後立山の山腹に突っ込むように入っていく。

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紅葉は色着いているものの
空を覆うドス黒い雲の為に焦げ茶色に

紅葉もさらに色着き始めるが、雨天で陽の光がないせいかクスんで焦げ茶色気味になっていたよ。
登っていくうちに雨が強くなってきて、カメラが濡れるのでザックに仕舞う。

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雨も強くなってきて
カメラもザックに仕舞わねば
ならなくなったよ

だから、『丸山ケルン』付近は写真が撮れなかったよ。 山行のガイド本によると、不帰ノ嶮の岩峰が迫ってくる『ビュースポット』があるらしいけど。

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雨の八方尾根のビュースポットは
後立山の山腹に突っ込んでいく
前に振り返った所かな?

やがてハイマツ帯を抜けて森林限界を越えたのか、砕石が目立つ足場となってハシゴを伝って岩稜に取り付くようになる。 「稜線近し」のようだ。 そして一瞬、ほんの一瞬、本降り気味の雨がピタっと止んで、雲間から光のカーテンが差し込んできたよ。

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『光のカーテン』という
サプライズな情景が魅れたりするので
雨も悪い事ばかりでもないね

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光のカーテンが現れた時は
反対側の空が青空になっていた

雨の時って、こういった快晴時には目にする事ができない奇跡的な光景が魅れるので、悪い事ばかりでもないようだ。 でも、ヘタれるから、基本的には『ノーサンキュー』なんだけど。

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この高みまで上がると
ハシゴが現れ岩稜を伝うようになる

ハシゴを登って、多少ガチャガチャした岩稜帯を伝っていくと、峠の上にでも出たように唐松岳と唐松頂上山荘の分岐に出る。 山頂は雨雲に覆われて下部しか見えず、山荘は稜線下の窪みにへばりつくように建っていた。

朝6時に出てきたので、遅いとはいえ時間はまだ10時前。 時間的には十分五竜山荘のテント場まで行けそうなのであるが、一服しようと山荘に着いた途端に、雷を除く昨日に八方池山荘に着いた時の再来となったよ。 つまり、土砂降りの雨となったのである。

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最近は何かと評判の宜しくない
唐松頂上山荘
※『アルプス登山ルートガイド』より

そして、唐松頂上山荘は「あまり評判が宜しくない」という噂通りの対応で、『武漢ウイルス』の事もあって宿泊者以外は『入館お断り』で、テント設営も「手続きが済んだら、即刻テントを設営して下さい」との事だった。 更に、雨に濡れた身支度の為に山荘の庇での雨宿りも禁止との事だった。 つまり、「宿泊者以外は山荘に立ち寄るな!」って事のようである。 そして、テント場もこの雨で水が浮いていて、どうにも設営は厳しそうだったよ。

こうなると、もう宿泊する以外にないだろうな。 『奇跡の体力』を失ってヘタれた今、突風さえ吹いてきたこの豪雨が降る中で稜線を伝うのは自殺行為だし、テントを張っても水浸しは必定・・となれば、もう素泊まりで山荘連泊するしか手はないよ。

まぁ、こういう時の為に山荘2泊分の金は持ってきているけど、テントを担いできて山荘泊で2泊分の金を全て使ってしまうのは初めてだよ。 持ち金が危なかったので食事代カットの素泊まりにしたけど、山荘内では自炊できないから持参のパン(翌日の行動食)と売店のカップメンで凌いだしィ。

・・で、朝10時でストップとなり、この先は日程的に断念となってしまったよ。 山荘も「宿泊する」と申請したなら、「中でカッパを脱いでいい」というなど、途端に「お客さん」扱いとなったよ。

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「明日天気になぁ~れ」な1枚おば・・

・・明日は往路を下山するしかないけど、最後の1日くらいは頼むよ! ホントにィ。

  ※ 続きは次回の『第493回 唐松岳』にて


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No Subject * by ねむろ大喜
光のカーテンに虹なんとも贅沢な登山ですね@@;

Re: No Subject * by  風来梨
ねむろ大喜さん、こんばんは。

その贅沢な1枚の前はタダ雨で、目的の『後立山の水鏡』も次回回しになりましたから、差し引きしたら赤字ですね(笑)

コメント






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No Subject

光のカーテンに虹なんとも贅沢な登山ですね@@;
2021-10-06 * ねむろ大喜 [ 編集 ]

Re: No Subject

ねむろ大喜さん、こんばんは。

その贅沢な1枚の前はタダ雨で、目的の『後立山の水鏡』も次回回しになりましたから、差し引きしたら赤字ですね(笑)
2021-10-07 *  風来梨 [ 編集 ]