2011-09-16 (Fri)✎
名峰次選の山々 第33回 『137 越後駒ヶ岳』 新潟県
越後山系(越後三山只見国定公園) 2003m コース難度 ★★★ 体力度 ★★★
朝日に照らされる
駒ノ小屋と越後駒ヶ岳
越後の山々は、花あり、湖あり、岩壁がおりなすアルペンの雰囲気あり、温泉ありと、あらゆる角度で山を楽しめる山域だ。 毎冬、越後地方に降り積もる大量の雪が山を削り、急峻な谷を創造し、雪解け水が清らかな沢音をとどろかせる。 そしてこれらが、山での素晴らしい情景を演出してくれるのだ。
この自然が創造したワンダーランドに、自らの足を思う存分使って訪ねてみよう。
枝折峠~越後三山 登山ルート 行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 小出町市街より車(1:10)→奥只見湖・銀山平経由で枝折峠登山口(2:20)→小倉山
(2:00)→駒ノ小屋・小屋より越後駒ヶ岳へは往復40分
《2日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(3:30)→中ノ岳(3:30)→越後駒ヶ岳
《1日目》 小出町市街より車(1:10)→奥只見湖・銀山平経由で枝折峠登山口(2:20)→小倉山
(2:00)→駒ノ小屋・小屋より越後駒ヶ岳へは往復40分
《2日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(3:30)→中ノ岳(3:30)→越後駒ヶ岳
(0:15)→駒ノ小屋
《3日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(0:15)→駒ノ小屋(1:30)→小倉山
《3日目》 駒ノ小屋(0:20)→越後駒ヶ岳(0:15)→駒ノ小屋(1:30)→小倉山
(2:00)→枝折峠より車(1:10)→奥只見湖・銀山平経由で小出町市街
《1日目》 枝折峠より越後駒ヶ岳へ
この項目では越後駒ヶ岳から中ノ岳への往復ルートを取り上げてみよう。 さて、登山口である《枝折峠》へのアプローチであるが、できれば前夜までに《枝折峠》までやってきての車中泊が望ましいが、これには問題点が2つある。 それは、《枝折峠》までの国道352号線に通行時間制限がある事、登山口の《枝折峠》から《駒ノ小屋》まで一切水が得れない事である。
従って、前夜は《奥只見湖》の《銀山平》で車中泊し、ここで水を補給してから車で《枝折峠》に向かう事がベストではないだろうか。 《銀山平》を5:00に出発したなら、6時前には登山開始ができるだろう。 それでは、越後駒ヶ岳に向けて登っていこう。
《1日目》 枝折峠より越後駒ヶ岳へ
この項目では越後駒ヶ岳から中ノ岳への往復ルートを取り上げてみよう。 さて、登山口である《枝折峠》へのアプローチであるが、できれば前夜までに《枝折峠》までやってきての車中泊が望ましいが、これには問題点が2つある。 それは、《枝折峠》までの国道352号線に通行時間制限がある事、登山口の《枝折峠》から《駒ノ小屋》まで一切水が得れない事である。
従って、前夜は《奥只見湖》の《銀山平》で車中泊し、ここで水を補給してから車で《枝折峠》に向かう事がベストではないだろうか。 《銀山平》を5:00に出発したなら、6時前には登山開始ができるだろう。 それでは、越後駒ヶ岳に向けて登っていこう。
《枝折峠》からの登山道は、よじ登るような急登から始まる。 でもこれは見かけ倒しで、登山口が見えなくなる程に上がると、途端に平坦な道となる。 途中に崩れた所もあるが、概ね整備されたいい道だ。
《銀の道》と記された道標に沿って進むと“明神大神”を祀った祠があり、ここで《駒ノ湯》への道と越後駒ヶ岳への道が分かれている。 祠には“明神岳十合目”と示されており、ここが旧《枝折(明神)峠》のようだ。 祠から5分ばかり登ると、それまで覆っていた樹林が開けて峠の高みに出る。 《明神峠》である。
《銀の道》と記された道標に沿って進むと“明神大神”を祀った祠があり、ここで《駒ノ湯》への道と越後駒ヶ岳への道が分かれている。 祠には“明神岳十合目”と示されており、ここが旧《枝折(明神)峠》のようだ。 祠から5分ばかり登ると、それまで覆っていた樹林が開けて峠の高みに出る。 《明神峠》である。
越後三山の末っ子“三郎”・八海山
今回は見送り
荒沢岳と越後駒ヶ岳の展望はすごぶる良いが、まだ登り始めて1時間も経っていないので、ひと息着く位にして先に進もう。 峠からは再び樹林の中に分け入り、所々水はけの悪そうな粘土層の道を緩やかに上下していく。 途中、道行山 1298メートル という目立たぬピークを過ぎて、相変わらず樹林帯の中を上るとも下るともつかない傾斜で上下していく。
健脚ならば、歩き出してから約2時間で小倉山との鞍部にたどり着くだろう。 だが、この小倉山までの間は、5kmと長い割には標高をほとんど稼いでいないので、頑張ったのに得るものが少ない損な気分にさせられる。
さて、この鞍部から眼前にそびえ立つ小倉山に登るのであるが、見た目よりあっさりと登っていける。
登りきった小倉山 1378メートル の山頂は広いものの、展望は越後駒ヶ岳がよく見える位で特段に変わりばえがなく、しかも日照りがキツいので休憩には不向きであろう。 なお、この小倉山頂上で《駒ノ湯》からのルートと合流する。
健脚ならば、歩き出してから約2時間で小倉山との鞍部にたどり着くだろう。 だが、この小倉山までの間は、5kmと長い割には標高をほとんど稼いでいないので、頑張ったのに得るものが少ない損な気分にさせられる。
さて、この鞍部から眼前にそびえ立つ小倉山に登るのであるが、見た目よりあっさりと登っていける。
登りきった小倉山 1378メートル の山頂は広いものの、展望は越後駒ヶ岳がよく見える位で特段に変わりばえがなく、しかも日照りがキツいので休憩には不向きであろう。 なお、この小倉山頂上で《駒ノ湯》からのルートと合流する。
小倉山より望む越後駒ヶ岳
小倉山からは、緩やかに下って再び樹林帯に入る。 樹林に覆われた尾根のたわみを越えて、《百草ノ池》への取付に入る。 休憩をするなら、この辺りが木陰となって涼しくていいだろう。 取付からは、急登となってぐんぐん高度を稼ぐ。 急登にひと汗、ふた汗とかいた頃、周囲が開けて《百草ノ池》の前に出る。
キンコウカ ハクサンフウロ
この《百草ノ池》、もともとは高山植物の咲き競う池であったらしいが、現在はかなり干上がっていて青々とした草湿地となっていたようである。 現在は復元養生中とのことだが、見た感じではかなり厳しいかもしれない。 池の周りを半周して、前駒への急登が始まる。 見上げる位置に越後駒ヶ岳の岩壁がそそり立ち、強烈な高度差がある印象を植え付けられる眺めだ。
池を越えると更に急登となり、イッキに250m直登していく。 これを乗りきると前駒だ。 ここまでくると、先程の岩峰が眼前にそそり立ち、その上に《駒ノ小屋》の避雷針が見えてくる。 後は、この岩盤(鎖場もあるが、鎖を必要としない位によく踏まれている)をトラバースを交えながら直登で登っていくと、《駒ノ小屋》の建つ高台の上に出る。
池を越えると更に急登となり、イッキに250m直登していく。 これを乗りきると前駒だ。 ここまでくると、先程の岩峰が眼前にそそり立ち、その上に《駒ノ小屋》の避雷針が見えてくる。 後は、この岩盤(鎖場もあるが、鎖を必要としない位によく踏まれている)をトラバースを交えながら直登で登っていくと、《駒ノ小屋》の建つ高台の上に出る。
荒沢岳との間に会津地方を潤す
只見川の源流を刻む
小屋の前には、頂上直下の雪渓からの雪解け水が豊富に流れている。 早速、この水で喉の渇きを癒そう。 ひと息着いたなら、宿泊準備を整えてからカメラ片手に頂上を往復してこよう。
越後駒ヶ岳 2003メートル の頂上までは20分もあればたどり着けるだろう。
越後駒ヶ岳 2003メートル の頂上までは20分もあればたどり着けるだろう。
越後駒ヶ岳頂上にて
頂上からの情景は素晴らしく、荒沢岳 1969メートル ・中ノ岳 2085メートル ・八海山 1778メートル の越後山系は元より、平ヶ岳 2141メートル ・至仏山 2228メートル ・燧ケ岳 2356メートル ・浅草岳 1586メートル ・会津駒ヶ岳 2133メートル など、名峰が目白押しだ。
展望を思う存分に楽しんだなら、基地である《駒ノ小屋》に戻ろう。
展望を思う存分に楽しんだなら、基地である《駒ノ小屋》に戻ろう。
越後駒ヶ岳 発 夕景色
夕空を衝く荒沢岳
何ともいえぬ美しさを魅せて
1日が終わる
1日が終わる
もし、気力が残っているなら夕焼けを眺めに、もう一度頂上稜線へ登ってみるといい。 山は1日で、最も美しい情景を魅せてくれるだろう。 明日は、荷物をこの場所にデポって中ノ岳を往復してみよう。
八海山より越後平野へ1日が暮れる
明日は夕陽に染まる
あの山へ行ってみよう
※ 越後中ノ岳《2日目》は、『名峰次選 第34回 越後中ノ岳』にて・・。
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No title * by 風来梨
こんばんは。
私が登った時は小屋の裏手に雪渓の残りがあり、そこから流水がでていました。 雪渓はその年によって違うので、yamanbouさんの行かれた時は枯れてしまっていたのでしょう。
駒ノ小屋は、山小屋っぽくて良かったです。 テント場も広く平坦だったし、天気も最高でした。 続く中ノ岳も乞うご期待下さいね。
私が登った時は小屋の裏手に雪渓の残りがあり、そこから流水がでていました。 雪渓はその年によって違うので、yamanbouさんの行かれた時は枯れてしまっていたのでしょう。
駒ノ小屋は、山小屋っぽくて良かったです。 テント場も広く平坦だったし、天気も最高でした。 続く中ノ岳も乞うご期待下さいね。
小屋のあたりでちょうど水が無くなって
水場まで急坂を下りました。キツかった。
ゆえに美味しい水でした。