2021-09-08 (Wed)✎
『日本百景』 夏 第488回 南ア・最後の未踏区へ・・その3(花の大斜面)〔静岡県・長野県〕
荒川前岳の東南斜面には
日本アルプス屈指のお花畑が広がる
荒川前岳 あらかわまえだけ (南アルプス国立公園)
最高峰の悪沢岳 3141m を筆頭に、中岳 3083m ・前岳 3068m と続く荒川三山。 その三山中でで最も標高が低く、中岳から望む山容ものっぺりとして締らないこの峰を我が【名峰百選】の一座に選定している。 その理由は、実際にこの山域を歩けば解かるだろう。
盟主・赤石岳に比べのっぺりと
締らない容姿の荒川前岳(右の峰)
:
この峰を何故に【名峰百選】に
選定したかというと
この峰の南東斜面を埋め尽くす
日本アルプス随一のお花畑があるからだ
この峰が南ア南部の盟主・赤石岳と対峙する東南方向・・、その標高差400mに及ぶ大斜面を花が所狭しと埋め尽くす日本アルプス随一のお花畑を抱く峰だからだ。
ミヤマオダマキの紫
ハクサンイチゲの白
しかもクロユリ・グンナイフウロ・ハクサンイチゲ・チングルマ・ミヤマキンバイ・ミヤマオダマキと、多種の花々が色とりどりにこの斜面を染め上げるのだ。 対峙する盟主・赤石岳を借景にして、この花に埋め尽くされた大斜面を目にしたなら、誰しもこの山域の虜となってしまう事だろう。
再度訪れた今回は
かつてより花の勢いが
衰えてきている気がしたよ
だが、登山者の増加による『オーバーユース』の為に、この日本アルプス随一のお花畑も、かつてより花の勢いが衰えてきている事も心配となる事実だ。 山の管理者も少しでも花の減退を防ごうと、野生動物からの食害を防ぐべくお花畑間にゲートを設けているが、この花の楽園を後世に伝える為には、登山者の心掛けが重要なカギとなろう。
南ア・最後の未踏区へ・・
前半部分の行程地図
行程記録 ※ 今回実際にかかった時間ですけど・・、何か?
《1日目》 大井川鉄道・千頭駅よりタクシー利用(1:30)→畑薙・登山者駐車場(0:55)→椹島
《2日目》 椹島(3:00)→清水平〔水場〕(3:30)→千枚小屋
《3日目》 千枚小屋(0:45)→千枚岳(1:40)→悪沢岳(1:40)→中岳分岐
中岳分岐より荒川前岳斜面のお花畑散策、往復1時間(2:30)→高山裏露営地
《4日目》 高山裏露営地(3:20)→小河内岳(2:20)→三伏峠(2:20)→鳥倉登山口よりバス
(1:50)→JR・伊那大島駅
※ 前回の『第487回 その2』の続き
ガスが晴れて赤石岳の雄姿が
望めたのにきを良くして悪沢岳を後にする
南アの山なみをカメラに収める事ができた“たなぼた”に気を良くして、悪沢岳の頂上よりカメラを首にぶら下げながら下っていく。 でも、悪沢岳の下りと中岳の登りは、ルート最大の難場なのである。
言うなれば、より気を引き締めて歩かねばならぬ所である。
悪沢岳の下りは
見た目よりカチャガチャした
岩稜下りだったりする
しかも花は崖っぷちに
咲いてたりするしィ
花と霧が掛かりだした塩見岳との
コラボも気になるしィ
それを砂礫の間に咲く花を見つけてはザックを背負いながら寝そべって撮ったり、何度も立ち止まってザックを上げ下げしていたのである(でも、他の登山者の通行妨害はしてないよ 全て先に行かせたしィ)。
穏やかに見えるけど
煽られる位に強風が吹いていたよ
だから風を避けるべく
ザックを背負ったまま
寝転がって撮ったよ
まぁ、こんなナメたマネをしていたからだろうか、天罰(と言うほど大げさな事でもないが)が下る。
一度曇ったかと思えば
また完全に雲が消えて
赤石岳が望めたりするしィ
北側の塩見岳方向も
完全に雲がなくなつて
撮影チャンスと思って
『悪沢岳と中岳の鞍部に広がるお花畑と赤石岳』という最も美味しい場面を撮った後にザックにしまおう・・とレンズを着脱したなら、「おっ!」っと絶句を放つ状況となっていた。 レンズフィルターがビシッと割れていたのである。
レンズを28mmに交換すると
フィルターが割れていたよ
:
でもキメ写真で
『レントゲンヒビ』が
写ってるのは痛いなぁ
「いつ割れたのか」、「なぜ、割れたのか」が全く解らない。 とにかくフィルターを取り外して、破片をビニール袋に入れる。 そして、レンズに付着したガラスの粉をブロアーで吹き飛ばす。 その後にレンズを透かして見てみるが、レンズの前玉には傷は入っていないようだ。
まぁ、フィルターの役目は『レンズの保護』なのだから、我が身を犠牲にしてその役を担ってくれたのだろう。 『フィルターが割れた』というアクシデントと、これより中岳への登りに差しかかるという事で、“真面目”登りのモードとなる。 アクシデント後もカメラ片手にテレテレ登っていたら、本当のバカだわなぁ。
なぜならこの後急速に曇って
フィルターを外して撮ったモノは
クスんでしまったしィ
かつてイッキに登れた体力は、今はもうない。 何度も立ち止まって、ようやくに中岳の避難小屋の前に着く。 かつては9時過ぎには着いていた中岳の避難小屋が、今や10時ちょっと過ぎ。 ここでも体力の衰えを数字が示していた。 そして、悪沢岳の頂上で大判カメラの方が語っていたように、見る見る内に空に雲が垂れ込めて『曇天』となっていた。
先ほどとは打って変わって
完全な曇天となったけど
雨が降ってきた訳ではない
「かつての足ならば、雲が垂れ込める前にここまで来れたものを・・」と、一抹の寂しさが漂う。
でも、雨が降ってきた訳ではない。 それに『曇天』とはいえ、赤石岳はハッキリと見渡せる。
「まだ、あのお花畑の大斜面に行っても間に合うだろう」と気を取り直し、ザックを分岐にデポって荒川小屋方向へ下っていく。
こんなに下ったかなぁ
それともくだらなければならぬ
程に花の勢いが減退したのかなぁ
約30分程下る(こんなに下ったかなぁ)と、荒川前岳からの大斜面のお花畑と赤石岳という日本山岳風景屈指の名景が広がっている。 でも、かつて程に花の勢力はない。 眩く光るハクサンイチゲの群落が少ないから、そのように感じるだけなのだろうか。 黄色い花が主体で斜面の地肌が見えてやや期待ハズレだったものの、『日本山岳風景屈指の名景』である事には変わりない。 早速、カメラ片手に赤石岳を借景に、この名景をファインダー画面に切り取る。
赤石岳とお花畑の大斜面
威風堂々とそびえる赤石岳と
背丈の高いハクサンイチゲの花のコラボ
頂上の雲がとれた一瞬を狙って
前回のバナー下の続き
誰もが「開催するとこのような
感染爆発となる事は必至」と警鐘し
国民の9割以上が
中止又は延期を求めた事に対して
反対する者は『反日パヨク』と罵り
東京五輪に『カンドー』できないのは
「心の貧しい人間だ」
「アスリートの努力を理解
しないさもしい心根だ」と詰る
だが国民の9割が危惧した通りに
感染爆発状態となると
「この感染に東京五輪は関係なく
その原因は外出自粛要請を聞かないで
感染した日本人の若年層だ!」と罪を擦りつける
そして「このようになる事が解かり
きっていて開催を煽ったおまエラは
この感染爆発の責任を取れよ!」というと
「政府の自粛要請を聞かない反対者が
責任を取れよ」と滅茶苦茶な事を言う
又は口を閉ざして窓口をすべて
シャットアウトして逃げる
・・『反日パヨクが煩いから』
との捨てゼリフを残して
反論相手は『反日パヨク』と決めつけて
責任を一切取らないこのヒトモドキ共
コレってチョンそのものでしょ?
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