風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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名峰百選の山々 第33回  苗場山

名峰百選の山々 第33回 『31 苗場山』 長野県・新潟県 
苗場山系(上信越高原国立公園) 2145m コース難度 ★  体力度 ★
 

苗場山頂に広かる山上湿原
 
 《メインサイトより抜粋》
天明の大飢饉での“飢餓の里”として知られている《秋山郷》を挟んで、名峰が対峙しているのを御存知であろうか。 1つは山上に大湿原を抱き、女性的なまろやかさと艶かしさを魅せる苗場山 2145メートルである。 
 
もう一つは、標高差500mにも及ぶ直立大岩盤を従え、稜線を鋸歯のように光らせる峻峰・鳥甲山 2038メートル だ。 この山々がおりなす対象の妙は、麓の里から見上げても真に絵になる情景だ。 
その絵姿を魅せる二つの峰に、その絵姿を魅せられた《秋山郷》の里より登ってみよう。
 

苗場山・秋山郷ルート 行程図
 
   行程表               駐車場・トイレ・山小屋情報
津南町市街より車(1:00)→小赤沢コース三合目(2:00)→平太郎尾根分岐 
(0:40)→苗場山・山頂湿原周遊 所要約2時間(2:20)→小赤沢コース三合目より車
(1:00)→津南町市街

さて今回は、信州の奥に対峙してそびえる名峰へ、項目を2つに分けてそれぞれ登頂してみたいと思う。 まずは、【名峰百選】にて“山上大湿原に遊ぶ”と述した苗場山へ、長野県の《秋山郷》からの最短ルートを使って登ってみよう。 

今回は行程時間的には小学校の遠足程度の簡単なものであるが、登山口が信州のかなり奥まった所に位置し、アプローチにはかなりの時間が必要となる。 従って、この山域も登山のセオリー通り、前夜のアプローチをしておくべきであろう。 それでは、車道の途切れる《小赤沢コース》の三合目より苗場山に向けて登ってみよう。 

三合目手前にある大きな駐車場の奥に登山カード提出用のポストがあり、登山道はそこから始まる。 
登山道に入ると、50mも歩かぬ内に三合目道標が現れる。 この道標は、現在の標高と四合目までの所要時間が示してある。 ここから四合目にかけては、大木の根がはびこる急傾斜の登りだ。 
 

               イワイチョウ         イソツツジ

しかし、道標に記してある通り、30分もあれば越える事ができる。 標高差180mを登りきった四合目は、道標のすぐ近くに冷たい沢が流れる良い休憩場所だ。 水を水筒に補給してひと息着くといい。
 
ここから五合目・六合目とかけては、あまり変化のない樹林帯の中をゆく。 足場は水はけの悪そうな泥土であるが、ほとんどの所で大木をスライスした枕木が並べてあるので、上手く利用すればほとんどぬかるみに足を踏み入れることはない。 緩やかな登りで六合目までやってくると、苗場山の頂上湿原をもたげた山肌が眼前に迫り出してくるだろう。 

ここから、ややキツい急登が始まる。 七合目・八合目と登っていく毎に標高を稼ぎ、いつの間にか対峙する鳥甲山の肩(たぶん、《白》であろう)と同じ位の高みまで登ってくる。 
八合目道標(1850m)を過ぎると、周囲は樹林帯から潅木帯、そして草原へとイッキに変わっていく。 周囲が草原となり明るく開けたなら、頂上大湿原はもうすぐそこだ。
 

雨雲に覆われて
湿原も心寂しい
 
頂上湿原に登り出ると、そこからは延々と木道が敷設され、鳥甲山 2038メートル や佐武流山 2192メートル などの信越国境の山なみが望まれる。 また、美しい池塘が広大な湿原の各所に散りばめられ、池塘の1つ1つが絶妙の撮影スポットとなる。 カメラ片手に穏やかな丸みを描く苗場山本峰に向けて歩いていこう。
 

山上湿原に散らばる
池塘という名の“宝石”
 
池塘と湿原の広がり、池の畔に咲く花々を愛でながら歩いていくと40分などはすぐに過ぎ去り、頂上ヒュッテが2軒建つ小高い丘が前方に見えてくるだろう。 この奥の方のヒュッテ(遊仙閣ヒュッテ)の裏側に、苗場山 2145メートル の三角点がある。 但し、三角点のある所は、樹木に囲まれてあまり展望は良くない。 従って、展望を求めるなら、頂上の大湿原に出ればいいだろう。 

木道の敷設してある湿原遊歩道は、《赤湯》方面に向けて続いている。 切りの良い所まで、この木道を伝っていこう。 山上湿原の周遊を終えたなら往路を戻るが、このルート自体に何ら心配な点はない。 
しかし、怖い面が一つある。 それは雷雲の発生だ。 この大湿原で雷に襲われると逃げ場が皆無であるので、ゴロゴロとなる度に肝を冷やす事になるだろう。 この山域に登る前にはラジオの気象通報などをよく聴いて、雷の予測を立てておくべきであろう。
 

雷の恐怖
山上では逃げ場がない
 
ちなみに、気象通報で報じられる《相川(佐渡ヶ島)》との温度差が20℃以上であれば、雷雲の発生に注意したい。 また、ラジオの“ガリガリッ”という真空放電音も雷発生の証拠だ。 これは、実際にワテが訪れた時に雷音で肝を冷やした経験から、特に記する事にしたのであるが。
 
下り着けば、《秋山郷》は奥信州の“湯の里”だ。 塩化鉄泉から川底の露天風呂まで様々にあるので、山から下りてなお体力・気力のある方は“温泉ハシゴ”もいいだろう。

    ※ 詳細はメインサイトより『苗場山』を御覧下さい。
 
 
 
 


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No title * by kei
風来梨さん、こんにちは。苗場山には越後湯沢のほうから登りました。山頂が広大な湿原でびっくりです。かつて秘境といわれた秋山郷にも行きました。メインサイトで鳥甲山の山行記録を拝読しましたが、すごい山なんですね。ポチ☆

No title * by 風来梨
keiさん、こんばんは。

私が登った時の苗場山は、雷が発生しる生憎の天気で、ほとんど往復だけで終わってしまいました。 秋山郷は飢餓の里として有名ですね。 里にある資料館には、その事が詳しく説明していました。

あと、やはり目立つのは第二の谷川岳と呼ばれる鳥甲山ですね。
距離的には日帰りルートですが、かなり痩せた岩稜で登り甲斐があります。 それと、豊富な温泉群ですね。

私は切明と小赤沢の温泉に入りましたが、切明は無色透明、小赤沢は含鉄泉で赤茶色でした。

No title * by kei
風来梨さん、こんばんは。「秋山郷の飢餓」について展示されているのは「とねんぼ」という資料館ですか?
私は切明温泉から志賀高原へ抜けたので、露天風呂に浸かったのですよ。

No title * by 風来梨
keiさん、こんばんは。

訪ねたのは10年位前ですので、資料館の名前は見ていませんでした。
たしか、屋敷の集落にある資料館です。

私も、鳥甲山の後、志賀高原へ抜けました。 驚く事に、当時も完全舗装道でした。

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風来梨さん、こんにちは。苗場山には越後湯沢のほうから登りました。山頂が広大な湿原でびっくりです。かつて秘境といわれた秋山郷にも行きました。メインサイトで鳥甲山の山行記録を拝読しましたが、すごい山なんですね。ポチ☆
2011-09-19 * kei [ 編集 ]

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keiさん、こんばんは。

私が登った時の苗場山は、雷が発生しる生憎の天気で、ほとんど往復だけで終わってしまいました。 秋山郷は飢餓の里として有名ですね。 里にある資料館には、その事が詳しく説明していました。

あと、やはり目立つのは第二の谷川岳と呼ばれる鳥甲山ですね。
距離的には日帰りルートですが、かなり痩せた岩稜で登り甲斐があります。 それと、豊富な温泉群ですね。

私は切明と小赤沢の温泉に入りましたが、切明は無色透明、小赤沢は含鉄泉で赤茶色でした。
2011-09-19 * 風来梨 [ 編集 ]

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風来梨さん、こんばんは。「秋山郷の飢餓」について展示されているのは「とねんぼ」という資料館ですか?
私は切明温泉から志賀高原へ抜けたので、露天風呂に浸かったのですよ。
2011-09-19 * kei [ 編集 ]

No title

keiさん、こんばんは。

訪ねたのは10年位前ですので、資料館の名前は見ていませんでした。
たしか、屋敷の集落にある資料館です。

私も、鳥甲山の後、志賀高原へ抜けました。 驚く事に、当時も完全舗装道でした。
2011-09-19 * 風来梨 [ 編集 ]