2021-07-29 (Thu)✎
よも”ヤマ”話 第149話 中部日高・カムエク その1 (前章) 〔北海道〕 '96・8
対峙してそびえる十勝幌尻岳より望む
カムエクと八ノ沢カール
カムイエクウチカウシ山 かむいえくうちかうしやま (日高山脈襟裳国定公園)
北海道の日高山脈に属する標高1979mの山で、日高山脈では日高・幌尻岳に次ぐ第二の高峰である。
登山家の間では、『カムエク』と略して呼ばれている。 日高山脈襟裳国定公園内にあり、山頂には一等三角点(点名『札内岳』)が設置されている。
日高山脈主稜線上に悠然と聳える男性的な山容を誇り、主脈の盟主として山脈中央部に鎮座する。
南東側にはピラミッド峰 (1,853m) と呼ばれる四角錐型のピーク(支峰)が間近にあり、本峰を望む絶好の展望台となっているが、このピラミット峰までは猛烈なブッシュ漕ぎを強いられる。
八ノ沢カールの岩にはめられた
ヒグマ遭難事件の鎮魂碑
:
この山を一躍有名にしたのが
1970年に発生した福岡大学
ヒグマ遭難事件である
その山名は、アイヌ語の「ヒグマ(神)の転げ落ちる山」に由来する。 だが、その山名となる『カムイエクウチカウシ』は、ヒグマを神と崇めるアイヌ人によって命名されたものではなく、黎明期には『札内岳』と呼称されていた。
登山の黎明期に北海道大学の登山隊が、戸蔦別川上流の『カムイエクウチカウ』という場所に小屋を建設して、その小屋をベースに日高・幌尻岳に登頂する際に、案内人の勘違いでこの地名を誤って山名として伝えたために定着したのが真相であるという。
アイヌ語の名称の通り峻険な山容であり、日高山脈の高峰に特徴的な圏谷地形が見られ、十勝側山腹に八ノ沢カールと日高側山腹にコイボクカールを抱き、カールの下流側ではモレーンも確認されている。
幌尻岳・カムイエクウチカウシ山及び、エサオマントッタベツ岳など日高山脈の山々は圏谷(カール)が見られるが、北アルプスの薬師岳や穂高岳に比べると小規模である。
本編掲載予定写真からひとつまみ
アプローチ
帯広市街から車(0:40)→中札内村・上札内(0:20)→ピョウタンの滝・日高山岳センター
(0:15)→札内ヒュッテ
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 札内ヒュッテ(1:00)→七ノ沢出合(1:40)→八ノ沢出合
(2:10)→1000m三股(2:30)→八ノ沢カール
《2日目》 八ノ沢カール(2:00)→カムイエクウチカウシ山(1:40)→八ノ沢カール
《3日目》 八ノ沢カール(2:20)→1000m三股(2:10)→八ノ沢出合
(1:40)→七ノ沢出合(1:00)→札内ヒュッテより車(1:40)→帯広市街
この山での『色々』は
ワテの頭上だけに舞い降りた
『ノストラダムス』の大予言に
相通じますです・・ハイ
:
真相はその時の『よも”ヤマ”話』を待て!
閲覧者をドン退きさせる自信アリ!
ワテをして、この先に『色々』あり過ぎて(このあり過ぎる『色々』は、後々の『よも”ヤマ”話』で記事展開する予定でっす)『永遠の峰』となったカムイエクウチカウシ山・・、通称『カムエク』。
ワテのホームページでのハンドルネームにも採用したこの『カムエク』という山は、『よも”ヤマ”話』でも特別な存在だ。
この山旅放浪でも、前の山行である飯豊・石転ビ沢アタックで一度シクジって引き返した事を受けて、渡渉が連なるこの山への山行を、山に数回登って身体がデキ上るまで延期した経緯もある。 それも『放浪山旅』では渡道費用が倍かる御法度の、『北海道への再上陸』もしているのである。
それはこの『よも”ヤマ”話』のアーカイブを見たら判ると思うが、羊蹄山から始まったこの年の『山旅放浪』は、知床縦走→石狩連峰→ニペソツ山と北海道の山をめぐった後、本州に引き戻して岩手山→吾妻連峰→飯豊・石転ビ沢雪渓(大日岳)とめぐって、再び北海道に舞い戻ってきたのである。
また、放浪旅のプーで金がなかった事もあるが、渡渉のある日高・幌尻岳さえも、渡渉靴を買わずに履き潰して靴底がツルツルに擦り減ったスニーカーで沢を渡るなど沢をナメきっていたが、「この山だけは別」と現地で渡渉靴を買ったよ。
本流沢や滝の遡上に慄いて
再上陸からの数日は戦意を失って
ムダに停滞していたよ
それでもこの山に登頂できるかの不安から、北海道に再び舞い戻ってからの2日ほどを『沈殿』と称したムダな待機で潰し、その間に日高の山岳ガイドの戸を叩いたりもしたのである。
だが、山岳ガイド氏曰く、「ガイド契約を受けるなら、ガイドの食糧も含めて依頼者側が担がねばならず、そして費用もカムエクで十数万はかかるよ」との事。 要するに、こういうガイドを頼むには、「山行パーティを汲んで、そのパーティでガイドの荷物と費用の分担をせねばムリ」という事だったのである。
だが、山岳ガイド氏の「金がかかるのでムリ」という結論で火が点いたよ。 「金がかかるのでムリ」と言われれば、「金がかかるなら、金をかけないでやってみしょう(見せよう)ホトトギス」とばかりに、俄然ヤル気になったよ。←ホント、安く経済的な闘志だなぁ
次回からは
『夢と憧れの峰』の踏破へ
で・・、準備というより『気合い』を万端にして、綺麗に整備された札内ヒュッテ(ヒュッテ前に登山者駐車場アリ)に入城して『憧れの峰』の踏破に備える。
本願成就の晴れ姿を夢見て
ちなみに札内ヒュッテは、新しい畳が入っていてトイレもボットンだが中トイレで申し分ないが、水道は退いておらず、札内川の支流・コイカクシュ札内沢まで水を汲みに行く必要(沢まで徒歩7~8分)がある。
※ 続く八ノ沢カールへの道中は、次話の『第150話 その2』にて
本願成就した時の姿は
たとえ不細工な成りでも
凛々しく見えますね
本願成就にこぎ着けた
自信と高揚感がレンズを
通してフイルムに
刻まれるって事ですかね
それに比べて今の病院漬けの
我が姿は悲惨に写るだろうね
やっぱり写真はレンズを通して
真実を写すモノなのね
でも嘆いていても愚痴っていても
あの時の輝きは取り戻せない
少しでも取り戻すには
思い描いた夢や憧れを一つずつ
『本願成就』させるしかないのだ
だから上の写真の時の1/100でも
輝きを取り戻す為に
盆休みの『日本一遠い温泉への山旅』は
必ず『本願成就』させる!
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