2021-07-13 (Tue)✎
『日本百景』 夏 第484回 大日三山(午後~夕暮れ) 〔富山県〕
室堂・地獄谷と大日三山
大日三山 だいにちさんざん (中部山岳国立公園)
北アルプスの山で最も魅力的な岩の“殿堂”・剱岳。 この剱岳の絶好の展望台が、傍らに鎮座するこの大日三山である。 山の雑誌でよく見る剱岳の写真も、この大日三山の稜線から撮られたモノが多い。
お薦めはは山が染まる夕暮れ時。 岩の殿堂が雲海と伴に輝くのだ。
また、豊富なお花畑もこの山域の魅力の一つだ。 雲海に浮かぶ岩の殿堂を望み、お花端の庭園で遊ぶ山旅は、バスやロープウェイの車窓からは決して味わえない感動を体感できるだろう。
大日三山縦走ルート 行程詳細図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR富山駅より鉄道利用(1:05)→立山駅よりケーブルとバス利用(1:00)→室堂
(0:30)→雷鳥沢(0:50)→新室堂乗越(2:00)→奥大日岳(2:10)→大日小屋
大日小屋から大日岳へは往復20分
※ 奥大日岳で御来光を望むなら、奥大日岳より1.5km地点に
幕営可能スペースあり(非合法)
《2日目》 大日小屋(2:20)→奥大日岳(1:50)→新室堂乗越(0:50)→雷鳥沢
(0:40)→室堂よりバスとケーブル(1:00)→立山駅より鉄道利用(1:05)→JR富山駅
大日三山を望むお花畑の道
《1日目》 室堂より剱岳を眺めつつ大日三山へ
アルピニスト憧れの嶮、剱岳・・。 この山に登るのは山好きにとっては必定の事であるが、その姿を眺めるのもまた、山好きの“山好き”たる条件ではないだろうかと思う。 ひとくちに「剱を望む」といっても、剱は壮大で方角によって様々な姿を魅せてくれる。
夜明けの光がヤマを染めて
月明かりがヤマを映す池を照らして
:
裏剱・仙人池にて
:
長次郎雪渓より望む
剱・八ッ峰
ヨーロピアン風景を奏でる裏剱《八ッ峰》や《チンネ》、剱沢より望む本峰から《源次郎尾根》へ連なる『岩の殿堂』たる眺め、《長次郎谷》より望む剱刃鋭い岩峰群、そして剱が谷底から突き上げて圧倒的な迫力で迫る剱岳西壁・・。
谷底より2000mを
イッキに突き上げる剱岳西壁
今回は、この剱岳西壁の絶好の展望台である大日三山より、剱の圧倒的な山岳風景を眺めつつ、お花畑を愛でる素晴らしい山旅を御紹介しよう。
今回はアルピニストの憧れの峰
剱岳の展望台の大日三山への山旅だ
剱・立山への玄関口・《室堂》は、言わずもがな『アルペンルート』の中心地点で、シーズン中は観光客が『芋洗い』の状態でやってくる。 この観光客の波がまた厄介で、休日ともなるとケーブルや高原バスは数時間の順番待ちを強いられる事となる。 《室堂》を散策する程度の観光目的ならばこのロスも許容範囲であろうが、『登山』となるとそうはいかない。
こういったロスが原因で登山の開始が午後にずれ込む事になれば、それこそ「一大事」である。
従って、日程の許す限り、平日に山行を計画する事をお薦めしたい。 例え平日であっても、信じられない程に多くの観光客がいるのだが・・。
かつてあった夜行列車は全廃となり
ヤマに行くには高くて不便極まりない
シンカンセンとなったよ
さて、以前は首都圏・関西圏共に夜行列車があって、富山方面から立山駅への始発列車に乗り継ぐ事ができたのだが、今は寝苦しさ満開で座席数も僅かな夜行高速バスしかなく、シーズン中ならバスのチケットを取るだけでもひと苦労しそうである。
だが、夜行バスに乗れさえすれば立山駅に6時頃には着く事ができて、立山7:20発位のケーブルに乗車できるだろう(あくまでも、平日の事であるが)。 想定通りの時間にケーブルとバスに乗車できたなら、室堂着8:30とギリギリの許容で登山を開始できる。
大日三山を望める
室堂に着くまでがひと苦労だ
・・《室堂》のターミナルより、数本ある遊歩道を伝って《雷鳥沢》へ向かう。 時期が早ければ《室堂》周辺といえども豊富な残雪があり、《地獄谷》経由のルートは急傾斜の雪面となるので注意しよう。
ミクリヶ池周辺は
スニーカーを履いた観光客の領域だ
また、スニーカーでよたよた雪面を下る観光客が邪魔で、なかなか前に進めないかもしれない。
とにかく、《雷鳥沢》のキャンプ場まで下れば遊歩道は途切れるので、観光客とも離れる事ができる。
《雷鳥》にかかる橋で《称名川》を渡った所から登山道は始まる。 これからアタックする大日三山の稜線は水場が皆無なので(大日小屋も天水利用との事である)、ここでしっかりと水を補給していこう。
大日三山は花いっぱいのルートだが
なぜか稜線上に水場はない
橋を渡って《称名川》の右岸を伝うと、程なく剱御前への登路を右に分ける。 大日三山へは、そのまま直進して斜上気味に山裾に張り付いていく。 登山者の流れとしては、剱御前へ向かうのが7割から8割方という所であろうか。
最後はアイゼンが欲しく
なる程の雪渓を登っていく
山裾を斜上気味に伝っていくと、《称名川》から離れて木道が敷設された雪渓の下部に出る。
やがて木道は途切れ、《新室堂乗越》から直接落ちるこの雪渓をイッキに登っていく。 初心者ならば、アイゼンが必要な位の急傾斜だ。 この雪渓を登りつめると、剱御前への『裏ルート』の分岐点である《新室堂乗越》だ。
ジグザグに切って
登っていく所など
剱御前小屋に向かう
雷鳥坂と似ていて戸惑うかも
この分岐の周辺は、《雷鳥坂》(最初に分けた剱御前へのメインルート)の道とよく似ていて、《雷鳥坂》を数回登った者なら戸惑うかもしれない。 《新室堂乗越》の高みを乗りきると、登山道は山腹を平行に巻くようにつけられている。 程なく剱御前への道を分けて、雪田の残る山肌を魅せ眼前に立ちはばかる奥大日岳の前衛峰に向かってつめていく。
ハイマツ越しに望む
剱・西壁の大岩盤
しばらく、起伏がほとんどない道を伝っていくと、ハイマツ越しに待ちに待った剱岳西壁の勇壮な岩壁が現れるだろう。 「天を衝く」という形容がぴったりの鋭い様相だ。 剱を見ながら伝っていくと、いつの間にか足元にはお花畑が広がっている事だろう。
勇壮な剱の山岳風景と
足元を彩るお花畑・・
山に来た喜びを目いっぱい
享受できる登山ルートだ
お花畑を愛でながら最高の山岳風景を眺める・・、山に来た喜びが胸いっぱいに込み上げる瞬間だ。
登山道は雪田を越えるごとに徐々に傾斜が増してきて、これをつめていくといつの間にか奥大日岳の前衛峰の頂に登り着く。
前衛峰からは大日三山が
縦並びに姿を魅せる
前衛峰からは、今までの道中であまり見渡せなかった奥大日岳の本峰が巨大な山屏風となって現れる。
ここから一度下って、この巨大な山屏風を稜線上に向かって斜めに突き上げていく。 この間は、しばらく剱岳とはお別れだ。 奥大日岳の西面は岩崩れが顕著で、幾筋にも崩壊筋が《称名川》に落ちている。
そして、この山屏風を登りつめると、このコースの最高の魅せ場となる。
大日三山の盟主・奥大日岳にて
稜線上の最端にある奥大日岳 2611メートル の頂上に向かって、花と山岳展望のおりなす雲上の楽園となるのだ。 豊富な残雪は水蒸気を上げ、太陽の光を拡散させて剱岳を幻想的な姿に浮かび上がらせている。
花と残雪
そして目映く幻想的な剱岳
この世の楽園風景がそこにあった
花と残雪、そして目映く幻想的な剱岳。 これらの絵姿を望むと、ある欲望が頭から離れなくなる事だろう。
奥大日岳の頂上台地は
北アルプスでも有数のお花畑だ
それは、この場所で「夜明けの誰もいない時に、この情景をじっくり味わいたい」という事。
そこには、もっと素晴らしい情景が広がっているに違いないのだ。 それだけの期待を抱かせるに十分な情景なのである。
途切れる事のない絶景に
ある思いが頭にもたげ始めた
:
夜明けのこの場所を
一人占めしたいという思いが
だが、現在の通過時刻が正午近くで雲も上がってきているので、やや剱岳がくすんできているかもしれない。 最高の条件で最高の景色を望みたいと思うのも、また山好きの性分なのである。 このまま進んで《大日小屋》で宿泊してしまうと、奥大日岳の頂での夜明けの情景は“夢”となる。
美しく優しい大自然の
情景を体感すると
いい景色を最高の条件で魅ずには
いられぬ性分となったよ
『日本百景』の編集や《別冊》と銘打って自分の山旅を好き勝手に書き連ねると、いい景色を最高の条件で魅ずにはいられぬ性分となってしまう。 そして、最高の情景を“夢”として諦める事も・・。
従って、この山行では非合法は重々承知の上、ある事を実行したいと思う。 それは、途中の幕営可能地点での幕営である。 さて、脱線した話を元に戻して先に進もう。
路傍に咲く花々を目にして
抱いた夢の実行を決意したよ
奥大日岳よりは、再び西面を行く事になる。 相変わらず崩壊の激しいゴロゴロとした岩の急傾斜を下っていく。 当然、剱岳は奥大日の背後に姿を隠し、単調で足元のおぼつかない嫌な下りとなる。
西側は遮るものが何もなく立山と浄土山、そして《室堂》へ至る『アルペンルート』が望まれるが、観光バスがイモムシのように這っていたり、ホテルがチャーターした輸送ヘリが爆音を上げて飛び回るなど、やや無粋である。
脆い崩壊地をイッキに下って最後の崩れきった所を長いハシゴで下ると、大日三山の稜線上で最低標高点となる《奥大日岳のコル》に下り着く。 ここの標高は2350m。 ここまで260mをイッキに下降する事になる。 稜線上でイッキ下りすると、大抵「お約束」の登り返しがあるモノである。 もちろん、ここも例外ではない。 コルを境に、ゴロゴロとした岩場の急登が始まる。
剱に代わって毛勝山が
デンと居座ってくる
剱岳は奥大日岳の背後に隠れて、僅かに《早月尾根》が見えるだけとなっている。 奥大日岳より《大日小屋》の辺りまで剱岳は姿を隠し、代わりに毛勝山 2414メートル が中央にデンと居座るようになる。 午後によく発生する鈍重な雲のせいもあって、眺めも今イチである。
この登り返しをつめると、中大日岳の頂上台地の端に出る。 稜線上で唯一、快適にテントを設営できる所がここである(但し、1張りのみ)。
テントの張れる唯一の場所は
夢を紡ぐには最高の情景を魅せていた
荷物をここにデポして、大日岳まで往復してこよう(但し、ここで幕営する事は、あくまでも本行程のみであるので悪しからず。 正規の行程では《大日小屋》での宿泊となる)。
路傍に咲くイワカガミ
このデポ地点から少し進むと、《七福園》と呼ばれる山上庭園が現れる。 ワテが通った時は花が少なく、岩と池塘のみの『秋』のような気配を漂わせていた。 庭園に敷設されている木道を通って《方丈窟》の岩小屋を見やると、樹木が周りを囲うようになり、それとなしに中大日岳 2500メートル の頂上を通過する。 中大日岳を示す山頂標は全くないので、たぶんその通過には気づかないだろう。
頂上を越えると急下降となり、足下に見え出す《大日小屋》に向かって下りていく。 小屋でひと息着いたなら、大日岳 2501メートル を往復してこよう。 約10分の登りで大日岳の頂上だ。
ワテが登った時は午後に湧き立つ雲で完全な曇天となり、残念ながら剱は元より何も望む事ができなかった。
オバちゃん登山者が奇声を上げようが
カメラを向けようが動じない
度胸の据わった大日岳のドン鳥
ただ、頂上では、人が見ていようが、カメラを向けようが悠然と砂かけをするドン鳥・・もとい雷鳥がずっと居座っていた。 頂上で一服して、今日は先程荷物をデポったテント設営地点に戻る。
さぁ、明日は最高の情景を心ゆくまで堪能しよう。
夢を求めて
夢の情景を魅る
ヤマが夕日に染まってきた
秘めたる峰・毛勝山は
夕雲の衣を纏い
より神秘的な姿となった
そして大日岳の肩に
陽は沈んでいく
:
この落日の絶景に
明日の夢が大きく膨らんでくる
※ 続きは、次回『第485回 大日三山(神秘の朝景)』にて
「日米協力して台湾有事に備えろ」と
麻生さんが正しい発言をしたが
国民のほぼ全てが反対する
東京五輪の開催という暴挙で
国民の誰も聞いてくれなくなる
そして安倍晋三さん・・
この人の政治生命は終わったね
もう二度と日の当たる
ステージには立てないだろう
見限ったのは正しい判断だったよ
意に沿わないからといって
東京五輪開催に反対する
全ての日本国民の事を
反日パヨクだと言った時点で
国民の支持は到底得られまい
即ち支持層である国民全てを
敵に回した事で
この人に政治家としての先が
無くなったのである
この所の安倍晋三さんは
落ちぶれる人の行動そのままだよ
これで過去の偉大な業績も全て水の泡だね
ヘタしたら捕まってしまうかもね
その安倍晋三さんが
ダメになった原因は
紛れもなく東京五輪の招致だ
招致時にワテが抱いた
悪い予感が完全的中したよ
党の有力者やシナベッタリの
財界の言いなりになって
免税店で外人優遇と日本人のみに増税
ウイルス感染の原因であるシナの入国を
フリーパスにして感染を拡大させ
変なキャンペーンを張って
国民の反感買うし・・と
東京五輪災禍をもろに被って
全てを失って落ちぶれていっているし・・ね
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