2011-09-10 (Sat)✎
名峰百選の山々 第32回 『24 会津駒ヶ岳』 福島県 奥会津山系(尾瀬国立公園) 2133m
コース難度 ★ 体力度 ★★
緑濃き会津駒ヶ岳
《メインサイトより抜粋》
山上に広大な湿原を抱く孤高の山・会津駒ヶ岳 2133メートル は、登山の魅力いっぱいだ。
初夏の残雪眩しい時に《尾瀬》や田代山の湿原からこの峰を望むと“駒”の雪型が浮き出し、《尾瀬》を駆ける天馬の新烈さを感じる事だろう。 山好きならこの展望を目にすると、きっと“あの天馬が駆ける峰の上には何か素晴らしい景色がある”と思い描く事だろう。 それが、“この峰に登りたい”という思いにつながるのである。
この思いを胸にやってくると、その期待を裏切らない“名峰”の情景を魅せてくれる。 それも、情景の展開が鬱蒼とした樹林帯から雲上の楽園へと、“天馬”にちなんだ山名の如く様変わりして登山者の心を奪うことだろう。 また登山に関しても、森と草原、そして池沼、周囲に咲き競う花々を愛でながら山遊漫歩をじっくりと楽しめる山なのである。
初夏の残雪眩しい時に《尾瀬》や田代山の湿原からこの峰を望むと“駒”の雪型が浮き出し、《尾瀬》を駆ける天馬の新烈さを感じる事だろう。 山好きならこの展望を目にすると、きっと“あの天馬が駆ける峰の上には何か素晴らしい景色がある”と思い描く事だろう。 それが、“この峰に登りたい”という思いにつながるのである。
この思いを胸にやってくると、その期待を裏切らない“名峰”の情景を魅せてくれる。 それも、情景の展開が鬱蒼とした樹林帯から雲上の楽園へと、“天馬”にちなんだ山名の如く様変わりして登山者の心を奪うことだろう。 また登山に関しても、森と草原、そして池沼、周囲に咲き競う花々を愛でながら山遊漫歩をじっくりと楽しめる山なのである。
会津駒ヶ岳 登山ルート 行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
会津高原駅より車(1:10)→桧枝岐・駒ヶ岳登山口(2:00)→六合目・水場
(1:10)→駒ノ大池(0:20)→会津駒ヶ岳(0:50)→中門岳・中門大池
(1:00)→駒ノ大池(2:30)→桧枝岐・駒ヶ岳登山口より車(1:10)→会津高原駅
頂上丘を染める
コバイケイソウの群落を見にいこう
登山前夜は、《桧枝岐》の登山口から200mばかり下手にある駐車場で夜を明かそう。 空が明るくなり始める明朝5時には出発したいものである。
立派なトイレが建つ登山口より、舗装道をしばらく登っていく。 やかて、つづら折りに切られた林道を短縮すべく、脇の土手より小道が上部に連なっている。 これが結構な急登で、のっけからふくら脛が突っ張ってくる。 2つ程林道を貫いて上に出ると林道は砂利道となっていて、登山者のマイカーが路肩に数多く駐車している。 確か、登山口よりは車輌は進入禁止だったような・・。 人間の“少しでも楽をしたい”という下心は、ルールやマナーを凌駕するのであろうか。
立派なトイレが建つ登山口より、舗装道をしばらく登っていく。 やかて、つづら折りに切られた林道を短縮すべく、脇の土手より小道が上部に連なっている。 これが結構な急登で、のっけからふくら脛が突っ張ってくる。 2つ程林道を貫いて上に出ると林道は砂利道となっていて、登山者のマイカーが路肩に数多く駐車している。 確か、登山口よりは車輌は進入禁止だったような・・。 人間の“少しでも楽をしたい”という下心は、ルールやマナーを凌駕するのであろうか。
イワイチョウ キンコウカ
この砂利道を500m程歩くと、左手の土手に長い階段ハシゴが架かっているのが見えてくる。
この階段ハシゴの前には『会津駒ヶ岳 5.3km』の表示があり、ここからが本格的な登山道となる。
この階段ハシゴで30m位イッキに登り、ブナ林が樹立する鬱蒼とした森の中へ入っていく。
この階段ハシゴから『ヘリポート跡』との看板が立つ台地までの標高差300mの急斜面が、このコース最大の急登だ。 所々に木のベンチがあり、辛い急登にヘタリたくなる所であるが、ここは辛抱して登っていこう。 やがて、ブナの幼林帯に入って樹背が低くなり、頭上に朝の光が降り注いでくる事だろう。
この砂利道を500m程歩くと、左手の土手に長い階段ハシゴが架かっているのが見えてくる。
この階段ハシゴの前には『会津駒ヶ岳 5.3km』の表示があり、ここからが本格的な登山道となる。
この階段ハシゴで30m位イッキに登り、ブナ林が樹立する鬱蒼とした森の中へ入っていく。
この階段ハシゴから『ヘリポート跡』との看板が立つ台地までの標高差300mの急斜面が、このコース最大の急登だ。 所々に木のベンチがあり、辛い急登にヘタリたくなる所であるが、ここは辛抱して登っていこう。 やがて、ブナの幼林帯に入って樹背が低くなり、頭上に朝の光が降り注いでくる事だろう。
もうひと踏ん張りで
コバイケイソウ咲き乱れる
山上の楽園だ
この幼林帯をつづら折りに登っていくと、『ヘリポート跡』の看板に行き着く。 確かにかつてはヘリポートであったようで、周りと円形に段差のついた林にその面影を残している。 『ヘリポート跡』から、なおもつづら折りに登っていくと幼林帯は途切れて、再び鬱蒼としたブナの成樹帯に入る。 これよりの坂の傾斜は私の主観ではあるが、かなり緩やかになってくる。 正確に言うと、体がほぐれてきて多少の坂は難なくこなせるようになったからであろう。
辺りの鬱蒼さは変わらないが、樹木の種がブナ林から針葉樹林のオオシラビソに変わってくると、まもなく《六合目の水場》に着く。 水場は登山道より一段下がった所にあってこのコースで唯一、そしてこの山系随一の清らかな沢が流れ落ちている。 水場前の広場に立つ道標には、登山口から頂上へのほぼ中間地点である事が示されている。
辺りの鬱蒼さは変わらないが、樹木の種がブナ林から針葉樹林のオオシラビソに変わってくると、まもなく《六合目の水場》に着く。 水場は登山道より一段下がった所にあってこのコースで唯一、そしてこの山系随一の清らかな沢が流れ落ちている。 水場前の広場に立つ道標には、登山口から頂上へのほぼ中間地点である事が示されている。
そろそろ高山植物もお目見えしてくる
チングルマ
・・喉を潤してひと息着いたなら、会津駒ヶ岳頂上へ向けて再び登りだそう。 道は土道から砂利混じりとなり、樹背も低くなってくる。 坂の傾斜も登り始めた時よりは格段に緩やかとなり、結構ハイペースで登っていける。 水場から約1時間程つづら折りに登って右に大きく展開するように山肌を巻いていくと、会津駒ヶ岳の眩いまでのライトグリーンの山肌が正面に見えてくる。
これより、“雲上の楽園”の始まりだ。
会津駒ヶ岳の頂上丘は
広いお花畑となっている
木道の敷設された緩やかな高原の丘を上り気味に上下すると、《駒ノ小屋》が見えてくる。
そして、小屋の前には、のびやかな姿を魅せる会津駒ヶ岳を水面に映す《駒ノ大池》がある。
池の周りにロープが張り巡らされているのはカメラアングル上ではいささか残念だが、緑の草原とのびやかな山、そして水面を揺らすそよ風の妙、辺りを彩る花々など、山を魅力を余す事なく魅せてくれる。
駒ノ大池と会津駒ヶ岳
これより、池の向こうにのびやかに展開する会津駒ヶ岳の頂上へ歩いていこう。 道は至って広潤で、山遊漫歩の気分を満喫しながら歩いていける。 特に山頂の盛り上がっていく手前の草原は、コバイケイソウの大群落が草原を白く輝かせて壮観だ。 ここから、階段状に敷設された木道を登っていくと、会津駒ヶ岳 2133メートル の頂上だ。
コバイケイソウと
けむる会津駒ヶ岳
頂上からの展望は、残念ながら樹木が成長して周囲を取り囲んでしまってほとんどない。
だが展望なら、これより歩く中門岳の尾根上で程よく展開するので心配はいらない。 “名峰”の頂上を踏んだ充足感を満たしたなら、先に進もう。 さて、これより先は、中門岳 2060メートル まで木道が続いている。 この中門岳までの稜線歩きは、この登山コースのクライマックスといっていいだろう。
草原に続く一筋の道
のびやかに広がる草原と辺りに散らばる池塘群、大地をピンクに染めるハクサンコザクラの群落、もちろんコバイケイソウやハクサンイチゲの“白のじゅうたん”も点在する。 その眺めは、“雲上の楽園”そのものだ。 カメラ片手に、ゆっくりと歩いていこう。 やがて、《駒ノ大池》より大きな池が見えてくる。
《中門大池》だ。
神秘的な中門池
池の周りの立ち枯れしたシラビソが、水面に揺れて雰囲気満点だ。 この池の前には会津駒ヶ岳の頂上と同じ丸太の標柱が立てられていて、『中門岳・この池の辺り一帯をいう』とあった。 池の周りには木のベンチがあり、折り返し地点として休憩するにはもってこいである。 なお道は、この池の先を200m程入った森の中で途切れている。
山上庭園に広がるお花畑
帰りは往路を花や草原、そして素晴らしい展望を満喫しながら下っていこう。 下山は、中門岳より3時間半位で《桧枝岐登山口》に下り着く事ができる。 朝5時に出ると、山上をゆっくり散策しても昼の2時頃には下山できるだろう。 この登山コースは魅力ある“名峰”への登竜門として、是非にもお薦めするコースである。
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No title * by kei
風来梨さん、こんにちは。会津駒は苗場山と同じで山頂付近に湿原がある山で、湿原に咲く山野草が疲れを吹き飛ばしてくれますね。♪
No title * by 風来梨
keiさん、こんばんは。
尾瀬や南会津は湿原が広がる山が多くて羨ましいです。
只見の浅草岳の沼ノ平は、ほとんど知られる事がなく秘境中の秘境ですね。
会津駒と対峙する田代山も広大な山上湿原があります。
この田代山では、秘宝種といわれるトキソウが咲いていました。
あと、かなりキツイですがお勧めなのが尾瀬を囲む位置にある平ヶ岳
です。 片道6時間半(最盛期の私でも5時間半かかりました・・、今は7時間超?)かかりますが、天然の神秘・玉子石や山上に散りばめられた池塘群など見所いっぱいです。
平ヶ岳に関しては、『名峰百選』にて8月中にアップしたいな・・と。
尾瀬や南会津は湿原が広がる山が多くて羨ましいです。
只見の浅草岳の沼ノ平は、ほとんど知られる事がなく秘境中の秘境ですね。
会津駒と対峙する田代山も広大な山上湿原があります。
この田代山では、秘宝種といわれるトキソウが咲いていました。
あと、かなりキツイですがお勧めなのが尾瀬を囲む位置にある平ヶ岳
です。 片道6時間半(最盛期の私でも5時間半かかりました・・、今は7時間超?)かかりますが、天然の神秘・玉子石や山上に散りばめられた池塘群など見所いっぱいです。
平ヶ岳に関しては、『名峰百選』にて8月中にアップしたいな・・と。